最新ニュース&トピックス

スピノサウルスが沿岸に棲んでいた統計的証拠
2016年 2月 8日(月)
 スピノサウルスは、沿岸環境など、半水生環境で生息していたと考えられています。しかし、それは、統計的には調べられていないそうです。

 沿岸なのか内陸か、今回、スピノサウリダエ(科)が生息していた古環境について、見つかっている化石証拠の古環境を統計的に評価した論文が報告されています。

 あわせて、他の2つの獣脚類、アベリサウリダエ(科)とカルカロドントサウリダエ(科)も調べています。  それらは、内陸性と考えられている大型獣脚類のグレードで、一部はスピノサウリダエと同じ地層で見つかっています。

 白亜紀後期、スピノサウリダエとカルカロドントサウリダエは絶滅し、アベリサウリダエは、トッププレデターになります。 

 図は棲んでいた環境を示す模式図(Marcos A. F. Sales et al., 2016)。スピノサウリダエの生息地は海の沿岸が多く、また、池、川など内陸の半水生環境にも棲んでいたとされています。




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初のベイズ分析:ティラノサウロイデアの系統関係
2016年 2月 5日(金)
 ティラノサウロイデア(いわゆるティラノサウルス上科)といえば、ジュラ紀の小型種から、白亜紀後期の大型種まで、1億年にもわたる多様なクレードです。

 今回、その系統関係について再検討した論文が報告されています。

 新たに発見されたタクソンを加えた28種と4種の外群からの366の形質(解剖学的特徴)について、従来の最大節約法の他に、初めてベイズ(Bayesian)分析を行ったもの。

 なお、ナノティラヌス(Nanotyrannus lancensis)については、著者らが、T.rex の幼体で無効名という論文を出していることもあり、データセットには含まれてはいません。

 また、最大節約法は、形質の変化が最も少なくなる関係を求める方法ですが、ベイズ分析むは、単系統群の出現頻度である事後確率(posterior probability)が最大となる関係を求めます。

 その結果ですが、最大節約法とベイズ分析を比較すると、2つの結果は非常に類似したコンセンサスツリーとなっています。  幾つかの相違点はありますが、両方のツリーの全体的な構造は同じです。

 今回の結果から、巨大なボディープランは、断片的に進化したことを示し、また、議論されているように、北米大陸西部での、南北で明確な種の区別があるわけではないとされています。

 さらに、おそらく、T.rex はアジアから北米へ移ってきたとしています。 

 図は、ベイズ分析の結果に地質年代をあてはめたもの(Stephen L. Brusatte & Thomas D. Car, 2016)。拡大図はこちら

 分岐点(ノード)の数字は、それぞれのクレードの事後確率(%、単系統群の出現頻度)を示しています。

 最節約法と比較すると、基盤的な位置などで、多分岐が少ないですね。最も基盤的(最古)なのは、単独でグアンロン(Guanlong)です。
 後で述べますが、Xiongguanlong と白亜紀後期の大型種の間には、化石が見つかっていない長いブランクがあります。






恐竜本・DVDの紹介

     
「Ancient Earth Journal: The Early Cretaceous」
 恐竜にかぎらず、その形や生態などを理解する時、写真よりもイラストのほうが、わかりやすかったりします。

 特徴的な部分を強調したり、多少デォルメしたり、不要な部分は省いたりと、伝えたい部分とそうでない部分が明確になるからでしょう。
 まるで、ノートに描かれたような、わかりやすいイラストがならぶ、Ancient Earth Journal: The Early Cretaceous(Walter Foster Jr.)は、白亜紀前期の恐竜などを描いた著。電子書籍( Kindle版)もあります。

 著者は、アーティストのJuan Carlos Alonso とグレゴリー・ポールです。

 英語で、若い読者向けの恐竜本ですが、豊富なイラストは大人でも十分楽しめそうです。他の時代や日本語訳が出て欲しいですね。

 The Dispersal of Darwinで、イラストの一部が紹介されています。You Tube でも紹介されています。


 Ancient Earth Journal.jpg

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「動物たちの武器」

Animal Weapons.jpgのサムネール画像

 恐竜たちの武器といえば、獣脚類では、鋭い歯や爪程度ですが、植物食恐竜のほうが多様ですね。

 ケラトプシアのツノ、ステゴサウルスやアンキロサウルスの尾の先にあるスパイクやノブ、竜脚類のムチのような尾などです。

 一方、マンモスのキバやカブトムシのツノ・・・動物たちの武器は、大きくなればなるほど、作り出したり動かすのにコストがかかりそうです。

 しかし、この武器は急速に進化するそうで、どうやら、巨大な武器を生み出す環境要因があるのです。

 動物たちの武器(エクスナレッジ )は、恐竜や哺乳類、昆虫に深海魚など、多様の動物の武器をテーマにした著書。

 原著は、2014年発売のAnimal Weapons: The Evolution of Battle(Henry Holt and Co.)です。shorebird 進化心理学中心の書評などに書評があります。

 ここでの動物には、ヒトも含まれ、軍事ものに造詣が深い著者だけに、中世の甲冑や軍艦、核ミサイルなどについても、他の生物との類似点や相違点が語られています。

 待ち伏せ型の捕食者にとって、巨大な武器が有利になるという現象はかなり普遍的、というあたり、ティラノサウルスの大きな口、スカベンジャーの待ち伏せ型だったのかと思ったりしますね。

 また、巨大な武器ほど、実際の戦闘に使われる可能性は少なく、武器は個体の力を示すシグナルで・・・


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恐竜グッズの紹介

     
オーストラリアの恐竜切手

 オーストラリアで新たに恐竜切手が発行されるそうです。 Auspost が紹介しています。


 発行されるのは、6種の古生物ですが、恐竜は以下の4種です。


  1. Timimus hermani (ビクトリアで発見) 
  2. Qantassaurus intrepidus (ビクトリアで発見) 
  3. Diamantinasaurus matildae (クイーンズランド州で発見) 
  4. Australovenator wintonensis(クイーンズランド州で発見)


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北大総合博物館(PIZZA,3月29日)
skeletaldrawing(LINKS,12月29日)
Backyard Dinosaur(LINKS,12月18日)

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楽園リバーシ
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