| 恐竜FAQ −よくある質問 - |
| 恐竜について、よく尋ねられる質問と、できる限りの回答です。 Q.をクリックすると、Q&Aにリンクします。 |
| Q.恐竜の祖先はどんな動物ですか? Q.最も古い恐竜は何ですか? Q.鳥は恐竜なんですか? 鳥は恐竜から進化したのですか? Q.恐竜の歯の化石、本物の歯ではないのですか? (化石ってなんですか?) |
| Q.恐竜の色はどうしてわかるのですか? Q.ティラノサウルスとティランノサウルス どっちが正しいの? (恐竜の名前について) |
| Q.恐竜の祖先はどんな動物ですか? | |
| A.恐竜の直接の祖先はまだわかっていません。 近い動物として、ラゴスコスという動物がいます。 |
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| 最も恐竜の祖先に近い動物として、セレノは「ラゴスコス」という小型で下肢の長い主竜類(恐竜、翼竜、ワニなどを含む分類群)を提案しており、現在この説が有力です。 簡単な分岐図 ワニ類 │ 鰐距類 翼竜類 ラゴスクス類 │ │ │ 主竜類―┴―鳥頸類――┴――┴― 恐竜類 Ornitthodira ラゴスクス類:アルゼンチンの三畳紀中期の地層から、ラゴスクス(Lagosuchus alampayensis)が発見・記載されています。体長40センチほどです。 その他近縁の動物として、マラスクス(Marasuchus lilloensis)、ラゲルペトン(Lagerpeton canarensis)が知られています。詳しくは、Ornitthodiraをどうぞ。 |
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| Q.最も古い恐竜は何ですか? | |
| A.アルゼンチンで発見されたエオラプトルが最古の恐竜とされています。 | |
| アルゼンチンにある三畳紀後期(約2億3000万年前・カーニアン)のイスキグアラスト層から、全長1メートル程の恐竜化石が発見され、1993年にエオラプトル・ルネンシス(Eoraptor lunensis)として記載されました。 エオラプトルは、獣脚類の特徴を共有しており、ポール・セレノは、エオラプトルを獣脚類に分類しています。とすると、竜盤類と鳥盤類の分離が起こる頃の祖先の恐竜がいるわけですが、そのような化石証拠はまだ発見されていません。 簡単な分岐図 エオラプトル 鳥盤類 竜脚形類 │ ヘレラサウルス科 │ │ │ │ 恐竜類――┴竜盤類――┴―獣脚類―┴―┴―他の獣脚類 |
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| Q.鳥は恐竜なんですか? 鳥は恐竜から進化したのですか? A.現在主流の分岐分類法によると、鳥類は恐竜の中に含まれます。 多くの古生物学者は、鳥類は小型獣脚類の一部から進化したと考えています。 (もちろん異論を唱える専門家もいます。) |
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| 進化を考える時には、系統関係を科学的にかつ客観的に把握することが重要です。表面的な特徴だけに注目したり、学者ごとの主観が入ったりすると混乱の元です。 現在、古脊椎動物学の分類で標準的に用いられている分岐分類法によると、鳥類と一部の小型獣脚類(マニラプトル類)の骨格には共通点が多く、鳥類は恐竜の1つのグループに分類されています。 この場合、従来の鳥類を、avian theropod(鳥類型獣脚類)、鳥類以外の獣脚類を、non-avian theropod(非鳥類型獣脚類)と区別して呼んでいます。 分類自体は人為的なものですが、従来の分類のように、鳥類を"鳥網"として恐竜と別の分類にしてしまうことは、不適切な人為的操作になってしまいます。 なお、分岐分類の考えには"時間"の概念がありません。しかし、系統関係が考慮されていることもあり、現在多くの古生物学者は、鳥類は小型獣脚類から進化したと考えています。 一方、これとは別に、鳥は恐竜以外の生物から進化したと考える古生物学者もいます。 分岐分類法:骨格に残る特徴(形質)を数値化して分類・解析し、最適の系統樹を得る方法。 形質を原始形質(祖先形質)と派生形質(子孫形質)にわけ、派生形質を元に系統を解析 します。新しい形質は子孫に受け継がれる可能性が高いからとされています。 形質を数字化したデータマトリックスを用い、最も形質の変化が少ない系統樹(系統仮説)を 選びます。 系統解析方法の中で、最も客観的で再現性の高い手法ですが、その解析結果は「仮説」に 過ぎず、化石証拠が不完全なこともあって、絶えず修正される運命にあります。 例:4種の竜脚形類の分岐分析例 形質1:翼状突縁の軸が直角か(形質が未発達、この場合=0とする)、鋭角か(この場合=1) 形質2:方形骨後部の切れこみが浅いか(0)、深いか(1) ・・以下略 データマトリックス:形質ごとに数値化 形質1 形質2 ・・・ プラテオサウルス 0 0 ブラキオサウルス 0 1 形質が増えると作成可能な系統樹は数を増します。 シュノサウルス 0 1 例えば9つの形質で系統樹は100万を超えるため、 アパトサウルス 1 0 当然解析にはコンピュータが使用されます。 解析結果:系統樹が短い・・などの指数から最適の系統樹を選択 アパトサウルス ├― ブラキオサウルス ├― シュノサウルス -―――┴― プラテオサウルス 参考:進化と恐竜、真鍋 真(恐竜学がわかる、朝日新聞社) 恐竜大百科事典(小畠 邦生監訳・朝倉書店) |
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Q.恐竜の歯の化石、本物の歯ではないのですか? (化石ってなんですか?) A.歯や骨の化石は、組織が巧みに石に置き換わったもの。本物ではありません。 |
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| 恐竜の歯や骨の化石は、本物の歯や骨が長い間に徐々に鉱物に置換されたもので、あくまで「石」(鉱物)であって本物の歯や骨ではありません。非常に細かい部分まで再現されているため、本物と誤解されている方が多いようです。化石は自然が作り出した精巧な過去の生物のレプリカなんですね。 なお、化石の保存過程を扱う学問をタホノミー(taphonimy)と言いますが、化石の保存過程の学問的体系化はいまだに完成していないようです。 では、化石とは何かというと、古生物学入門(間嶋隆一・池谷仙之著 朝倉書店 ISBN:4-254-16236-7)では、化石とは古生物学上の研究対象となる過去の生物遺物のすべて、とされています。 日本語では、化石と「石」の文字が入るのですが、化石には、木の樹液が硬化してできた琥珀(こはく)など石でない化石もあります。 また、生物の組織は微生物などによって速やかに分解され、内臓や皮膚(の色)などが残ることは、まずありえません。しかし、まれに軟組織が保存される場合があります。シベリアの氷浸けのマンモスで、これも化石です。 |
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| Q.恐竜の色はどうしてわかるのですか? A.色は化石として残らず、爬虫類などからの推定です。 |
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人間は、色素などの化学物質の構造に由来して生じる特定の光の波長を色として感じています(生物によって感じる色の波長は異なります)。色素は比較的不安定な化学物質で、鉱物が置換した化石として残ることはありえません。 また、たとえ色素が残っていたとしても、皮膚がその色素の色をしていたとは限りません。たとえば、緑色の爬虫類は必ずしも緑色の色素を持っているわけではなく、白や黄色などの複数の色素細胞と、光の反射や散乱により、結果的に緑色に見えるのです。 したがって、恐竜の皮膚の色を再現するとなると、現生の爬虫類の皮膚の色(色素細胞)などからの推定となります。羽毛を持っていた恐竜は、鳥類を参考にするのでしょう。羽毛恐竜は、きっとカラフルな色をしていたのでしょうね。また、人と違って、赤外などより広い範囲の波長を感じる能力があったかもしれません。 なお、爬虫類には色素細胞の無い(アルビノ)の個体もまれにいます。この場合は、色素細胞が無いため目は赤くなるようです。 深緑の森に君臨する白いティラノサウルスなんて格好いいと思うのですが、イラストではだれも書いていないようです。 ![]() 一方、全く色素を使わずに色を出す仕組みもあります。アマゾンにいるモルフォ蝶(右)などに見られる光の干渉による発色がその例です。メタリックで美しいブルーですが、羽に青い色素を持っているわけではありません。 こういった仕組みの恐竜はいなかったようですが、見る角度によって色が変わるモルフォサウルスなんて恐竜を創造するのも楽しいですね。 |
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| Q.ティラノサウルスとティランノサウルス どっちが正しいの? (恐竜の名前について) A.いずれも日本での慣用名で、正式名ではありません。 |
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| 動物の命名は、国際動物命名規約によって決められています。 それによると、属名はラテン語で表し、語の先頭は大文字とされています。ティラノサウルス(レックス種の場合)は、正式には「Tyrannosaurus rex」です。 したがって、ラテン語以外の呼び名はいずれも慣用名になり、国や人によって呼び名が変ります。 ちなみにアメリカでの発音は、ティラノソーと聞こえます。 他の例では、翼竜のプテラノドン(Pteranodon)は、アメリカではpはサイレント(発音せず)で、テラノドンと発音します。 命名規約 二命名法:種名は、属名と種小名で表す。 Tyrannosaurus (属名) rex (種小名) 属名などはラテン語(又はラテン語化された)主格単数名詞 属名の先頭は大文字、種小名の先頭は小文字 属名などはイタリックで表す(習慣で規則ではない) 参考:古生物学入門(間嶋隆一・池谷仙之著 朝倉書店 ISBN:4-254-16236-7) DINOSAURIA ON-LINE (英語の発音) |
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