富山県細入村の恐竜足跡化石
越路トンネル工事で多数産出

 国道360号線の越路トンネル工事で、大量の白亜紀の岩石が排出されました。富山県細入村の蟹谷地区に相当する場所からです。その岩石から、多数の恐竜の足跡化石などが発見されました。

 ここでは、1995年から1996年にかけて確認された足跡化石の一部をお知らせしています。
 なお、現在トンネル内はコンクリートで固められ、足跡化石産出層は全く確認できません。また、排出された岩石は、化石の出ない花崗岩などの大量の岩で完全に覆われ、化石を探すことは不可能です。恐竜化石は、再び深い眠りについたのです。

 2002年、一部の足跡化石について、東京学芸大学の松川正樹助教授らにより、同大学の紀要に報告されました。報告されているのは、トヤマサウリプス・マスイアエ(Toyamasauripus masuiae)と、種不明の獣脚類、鳥脚類の足跡化石です。

  Dinosaur tracks from the eastern part of the Tetori Group in Toyama Prefecture, central Japan
  松川正樹/葉室俊和/藤井昭二/小荒井千人
  東京学芸大学紀要.第4部門,数学・自然科学
, Vol54, p.171-177, 2002


 まだまだたくさんの種類の足跡化石や植物化石が発見されているのですが、古い話で写真の整理も悪く、十分に紹介できません(^^;;。
 


 神通川支流の宮川沿いに、富山県の猪谷から岐阜県の宮川村へと国道360号線(左図、青色)が走っています。

 この一帯は豪雪地帯で冬期間は閉ざされていました。通年通行を目指し1991年からバイパス工事が進められ、2000年8月28日に開通しました。越路トンネや加賀沢トンネル、飛越トンネルと大部分がトンネルでできた道路です。

 富山県側にある越路トンネル(左図、赤色部分)は、国道360号線の細入村蟹寺から加賀沢へ抜けるトンネルです。トンネル部分の長さは、2620メートルです。工事中は細入トンネルと呼ばれていました。


 周辺航空写真
 右が北で、富山市方向です。神通川は中央付近で分岐し、宮川と高原川なります。

                                                                  >>拡大図
 1996年1月のトンネル内部の様子。
 重機からの光が真冬のトンネル内の水蒸気で拡散し、映画の1シーンのようです。

                          >>より詳しい説明
 先へ進むと、削岩機が大きな音をたてて岩を砕いていました。入り口から306メートルの地点です。
 恐竜足跡化石を多産する露頭が顔を表しました。この山には、大量の化石が埋もれているのです。

                          >>より詳しい説明
 地質縦断図です。入り口に近い部分が足跡化石の残る白亜紀の地層です。先に進むと、横山衝上断層に突き当たります。これより先に、化石はありません。

                          >>より詳しい説明
 1995年12月現在の岩石捨て場。トンネルから掘り出された大量の岩が山積されています。この中に足跡化石などが埋もれているのです。
 
 なお、現在この場所は、化石の出ない大量の岩で完全に覆われ、化石を探すことは不可能です。

                          >>より詳しい説明
 快晴の冬空の下、化石を探すAさん。右手には小さな石が握られています。冬でも化石採集ができるのはありがたい。もうじき春の、1996年2月25日のことです。
 これは、1996年3月24日、私が発見した岩で、表面に2つの足跡化石(凸型)がついています。
 

                          >>より詳しい説明
 上の足跡化石の拡大図です。3本の細長い指がわかります。

 論文で、トヤマサウリプス・マスイアエ(Toyamasauripus masuiae)とされています。大山町に続いて2ヶ所目での発見例となります。


                          >>より詳しい説明

     ・・・続く (予定)


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