鳥類と小型獣脚類

 富山県恐竜化石調査団(団長・広岡公夫富山大教授)は、20001年11月28日は、富山県大山町の手取層群の地層面で、中生代では国内最多となる約160点の鳥類の足跡化石と、23点の小型獣脚類の足跡化石を発見したと発表しました。
 この露頭は、1995(平成7)年に初めて恐竜足跡化石が発見された露頭面の東側で、鳥類と小型獣脚類の足跡化石が同一の地層面で見つかったのは国内で初めて。
 白亜紀前期は鳥類が恐竜から進化した初期段階であり、それらの生態を考察する上で学術的価値が高いとしています。北日本新聞富山新聞北日本放送などが伝えています。

■調査結果
1)試掘調査によって露出した地層面(約100平方メートル)において次の足跡化石を発見

  足跡化石  214点
    小型獣脚類      23点
    鳥類        約160点
    獣脚類          8点
    鳥脚類          2点
    アンキロサウルス類  2点
    未確定         19点
  この他、発掘した岩石より植物(シダ類等)化石約300点を採取
  平成8年度のボーリング調査で、約30mの深さまでに数十層の化石を含む可能性のある泥質岩層が確認されており、この中に鱗化石等を含む転石と類似した岩質の泥質岩層が数カ所あり、骨格化石が埋蔵されている可能性が高くなったとされています。

2)産出した地層
  白亜紀前期(1億3000万年〜1億2000万年前)の手取層群 

3)産出化石から想定される想定される古環境
 地層の特徴及び産出化石から、当時の環境として河川の周辺に広がる後背湿地が推定されています。足跡面の約2m上部には厚さ70cmの粗粒砂岩中に埋積された直径約30cmの立木化石が認められ、河川の氾濫期に粗粒な堆積物がたびたびもたらされたと考えられています。
 そのような後背湿地の中で水分を含み軟らかくなった水路状の窪地に鳥類や小型獣脚類が歩いていたと想像されています。

 足跡化石の説明や映像は、富山県文化財課より提供いただいた「平成13年度恐竜化石試掘調査に係る中間報告会(平成13年11月28日)」資料によります。
■小型獣脚類足跡化石
 (連続歩行跡)


 小型獣脚類の可能性が高いと考えられる足跡化石は、足印長約7〜10cm、足印幅
約7〜8cmであり、連続した歩行跡が認められています。

 歩幅から時速約3Kmで歩行していたと推定されています。

  拡大映像 88KB
■鳥類足跡化石

 鳥類の可能性が高いと考えられる足跡化石は足印長約4〜6cm、足印幅約3〜6cmで、小型獣脚類のものよりも総指間角(第2指と第4指の角度)が広く、細長い指をしています。


 小型獣脚類と鳥類と考えられる足跡化石は、低く水路状になった窪地に分布しており、特に鳥類は数カ所の狭い範囲に密集しています。


 拡大映像 241KB


■硬鱗魚の鱗

 周辺の転石から32点発見されています。大きさが数mm〜1cmで表面が光沢のあるエナメル質からなる菱形の鱗(ガノイン鱗)であり、硬鱗魚のものと考えられています。
 

 スケールは1目盛1cm
■骨片化石

 現在のところその種類については特定されていません。
■骨片化石

 現在のところその種類については特定されていません。




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