ジュラ紀中期の2本指の足跡化石

 ニジェールにあるジュラ紀中期の地層で、2本指の獣脚類の足跡化石が発見され、新種として記載されています。

 アフリカ大陸からは、最古の2本指の足跡化石で、足跡の主は、マニラプトル類、パラアヴィアンのディノニコサウリアではないかとされています。第2指には大きく動かせるカギヅメがあり、移動中は持ち上げていたのです。

 

 ジュラ紀中期、ゴンドワナ大陸では、 中型のディノニコサウリアは発見されておらず、このグループが第2指を大きく動かせるようになったのは、以前考えられていたより早かったのではないかとされています。

 下の図は、ジュラ紀中期の大陸図。★が今回の足跡化石の発見地。●は、ジュラ紀中期のゴンドワナ大陸の恐竜化石産地です。

Middle_Jurassic_Map.jpg

 

 中生代の露頭で、まれに2本指らしき足跡化石を見たことはあります。しかし、単独の2本指らしき微妙な跡では、なんともいえません(^^;。

 今回は、5つも連続歩行跡が残されています。これだけあると、逆に変な足跡は、同一個体の変化の範囲として貴重になります。
 
 120個の足跡が残されており、中型で、長さの平均は27.5センチ、幅は23.1センチとされています。砂岩に深く入り込んでいますが、カキヅメのついていた指の跡はありませんね。

 これだけあると、その歩く速度などが計算できるかもしれません。 


 図は、Paravipus didactyloides のホロタイプ(NMB-1887-Sp)。A)はシリコン型から作成された右足のキャスト B)は、シルエット C)は、オリジナル化石の写真です。スケールはいずれも10センチ。

 2本指とはいっても、怪我をした2本指ではない証拠に、足跡の一番左に、第2指の付け根の丸い跡が残されています。移動中に体重を支えた跡です。

 

 

Paravipus_didactyloides.jpg

 

 新種の足跡化石として命名され、学名は、属名が、パラアヴィアン獣脚類(paravian theropod)の意味する、Paravipus didactyloides です。

 その名の通り、足跡の主は、マニラプトル類のパラアヴィアンと考えられていますが、まだそれらしき恐竜の骨格化石は見つかっていません。

 なお、同じ地層(the Irhazer-Group)からは、新竜脚類(Eusauropoda)、Spinophorosaurus nigerensis の骨格化石が発見され、2009年に記載されています。

  1. References:
  2. Didactyl Tracks of Paravian Theropods (Maniraptora) from
    the ?Middle Jurassic of Africa.
    Alexander Mudroch et al.
  3. PLoS ONE 6(2): e14642. 2011
  4. A new basal sauropod dinosaur from the Middle Jurassic of Niger and the early evolution of Sauropoda.
  5. Kristian Remes et al.
  6. PLoS ONE 4: e6924. , 2009





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