T.rex の10代の時の成長は従来考えられていたよりも速く、より重くなったとする論文が報告されています。
肉付きが良くなり、復元モデルを作るときに影響がありそうな報告です。Science Daily などが紹介しています。
ハチンソンらが、保存状態の良い化石を、3次元モデルで解析したもの。
骨格から筋肉のつき方や、筋肉そのものの重量を推定したりするのは、どういうパラメータを使うかによってバラツキが大きいのですが、この論文では、モデルや現生動物の筋肉密度などから推定しています。
その結果、成体の T.rex の体重は、6000-8000kgと推定し、最大級のスー(Sue)の場合、最大で9500Kgと、従来より30%ほど重かったとしています。
また、成長するにつれて、胴体が長く重くなり、相対的に手足が短く軽くなったとしています。
さらに、腰や太ももの相対的な筋肉量は動物としては最大ですが、相対的に現生鳥類ほどでは無かったとしています。成体は、時速17-40kmで走ることが出来たそうです。
下の図は、骨格から筋肉(M. caudofemoralis longus)を推定するモデルです。
下は、左から右大たい骨と、尾椎(8番目と、17番目)です。赤い部分が筋肉(M. caudofemoralis longus)です。

下の図は成長曲線。
典型的なS字カーブで、10歳まではほとんど体重増加がなく、10代の若い時の体重の増加は、年間1790 kgと、従来考えられていた2倍の速度で成長したとされています。
成長すると、最大10トンほどになります。
- References:
- John R. Hutchinson, Karl T. Bates, Julia Molnar, Vivian Allen, Peter J. Makovicky, 2011
- A Computational Analysis of Limb and Body Dimensions in Tyrannosaurus rex with Implications for Locomotion, Ontogeny, and Growth
- PLoS ONE 6(10): e26037
- doi:10.1371/journal.pone.0026037