カルノタウルスは、かなり速く走ることができ、おそらく大型獣脚類の中では最速のスプリンターだったとする論文が報告されています。
尾の付け根が太くなった復元図と共に、Discover Magazine などが伝えています。
時速30-35マイル(48-56km)とする報道もありますが、論文にスピードの記載はありません。
アルバータ大の研究者が、 Carnotaurus sastrei (カルノタウルス・サストレイ) などの尾にある筋肉量を推定したもの。
普通の獣脚類では、尾椎にある尾肋骨(Cadual rib)は、ほぼ水平です。
しかし、南米産のアベリサウルス類、Carnotaurus sastrei、 Aucasaurus garridoi、Skorpiovenator bustingorryi は、図Bにあるように、尾肋骨はななめ上方に伸びています。
そのため、下側にはより多くの M.caudofemoralis と呼ばれる筋肉がつき、その量は獣脚類では最大とされています。論文には、マグロの断面のような筋肉たっぷりの図があります。
この筋肉は大たい骨が収縮するときに働き、その結果、カルノタウルスはかなり速く走ることが出来たとされ、特に短距離に強いスプリンターだったとされています。
一方、尾肋骨の先端は鉤状になり、前の骨とつながる構造になっています。尾がしっかりと固定されている分、急な方向転換は不得意だったようです。
以下は、南米のアベリサウルス類(Abelisauridae)の系統関係と尾椎。水平だった尾肋骨は、右の3種では、チューリップが閉じるように大きくななめ上方に伸びています。
カルノタウルスが最も閉じた感じですね。
Giganotosaurus carolinii や Mapusaurus roseae、 Tyrannotitan chubutensis という当時の南米大陸にいた大型カルカロドントサウルス類に対して、そのスピード で小型鳥脚類を追いかけることに特殊化したのではないかとされています。
- References:
- W. Scott Persons IV, Philip J. Currie, 2011
- Dinosaur Speed Demon: The Caudal Musculature of Carnotaurus sastrei and Implications for the Evolution of South American Abelisaurids
- PLoS ONE 6(10): e25763.
- doi:10.1371/journal.pone.0025763