カマラサウルスの渡り

 カマラサウルスが、季節的な渡り(seasonal migration)をしたとする論文が報告されています。低地と高地を行き来していたようです。

 足跡化石から、竜脚類が群れで移動することは知られていましたが、直接の証拠はありませんでした。Nature News 朝日などが紹介しています。

 

 ワイオミングとユタにあるジュラ紀後期(約1億5000万年前)のモリソン層で発見された32本の歯の化石のエナメル質に含まれる酸素同位体比を調べたもの。

 付近の地層の同位体比と比較すると、当時飲んでいた水の環境がわかるそうです。

 その結果、歯の先端では根元と比較して同位体比が低いことがわかり、高地の水は同位体比が低いことから、成長後期には高地に住んでいたとしています。

 歯は5ヶ月ほどで形成されるとされ、半年ほどかけ、高地と低地の間を数百kmほど移動していた可能性を示唆しています。

 

 図は、カマラサウルスの渡りを示す図。

 水色の部分は、ジュラ紀後期に北米西部に広がるモリソン堆積盆地。

 緑色の■は、化石発見場所。THはワイオミングのサーモポリスで、DNM はユタにある Dinosaur National Monument です。

 カマラサウルスは、赤い線で示すように、内海に流れ込む河付近の低地と、火山のある高地との間を行き来したとされています。その距離は、片道で300kmほどです。

 水やエサを求めて、植物が少なくなる乾季(おそらく夏)には高地に移動し、雨季(冬)には盆地に戻ったようです。

Camarasaurus_migration_routes.jpg

 

 

  References:

  1.  
  2. Henry C. Fricke, Justin Hencecroth & Marie E. Hoerner (2011)
  3. Lowland-upland migration of sauropod dinosaurs during the Late Jurassic epoch.
  4. Nature (advance online publication)
  5. doi:10.1038/nature10570





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2011年12月

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