巨大恐竜は絶滅リスクが少ないという仮説を検証した論文が報告されています。
哺乳類と異なる竜脚類の繁殖戦略が、現生哺乳類には見られない例外的な巨大化に寄与したのです。大きい割りに、たくさんの卵を産んだことが秘訣だったようです。
その仮説は、ジャニスとカラーノが、1992年に提唱した説(JC仮説)です。
JC仮説は、大型恐竜と哺乳類では、異なる繁殖戦略が、大きな体を進化、維持する異なる能力を生み出したとする説です。
大型竜脚類は同じサイズの哺乳類よりも潜在的に高い生殖能力を持っていたので、生態系が変化しても絶滅リスクは低いというのです。
竜脚類の高い生殖能力とは、体の容量1リットルあたりの1回の産卵数(clutch/litter size)と1年に生む子供の数が多いことです。
一方、大型哺乳類では、大型化するにつれ、clutch/litter size や生まれる子供は少なくなります。これが種の絶滅傾向につながります。
今回の論文では、地上性で植物食の鳥類や哺乳類について、JC仮説を裏づけする結果です。
大型哺乳類に見られる、大型化に伴う clutch/litter サイズや出生数の減少は、鳥類では見られないとしています。
竜脚類の繁殖戦略は鳥類タイプであることを示しています。ただし、大型鳥類の戦略に似ているということではなく、鳥類からの推定も、体重差がありすぎて誤差が大きいとしています。
竜脚類の繁殖戦略が、現生哺乳類には見られない例外的な巨大化に寄与したそうです。
また、高い生殖出力の利点を示す単純な数学的モデルを提示しています。
- References:
- Werner J, Griebeler EM (2011)
- Reproductive Biology and Its Impact on Body Size: Comparative Analysis of Mammalian, Avian and Dinosaurian Reproduction.
- PLoS ONE 6(12): e28442.
- doi:10.1371/journal.pone.0028442