"Pleurokinesis"を使わなかったハドロサウルス類

 ハドロサウルス類のそしゃくシステムについての論文が報告されています。一部の仲間は、上アゴを横に動かす"Pleurokinesis"を使わなかったようです。    

 ハドロサウルス類では、デンタルバッテリーにおける歯の形態と配列を高度に特殊化させることで、長く繁栄した植物食恐竜です。  

 この仲間が植物をそしゃくするメカニズムとしては、"Pleurokinesis(側方運動)"という、上アゴを横に動かす説が示されています。  

 口を閉じたときに、下顎におされて上顎が外側に開き、生み出された横方向の力強いストロークとデンタルバッテリーとのからみで、植物がそしゃくされるというのです。  

 この論文では、Brachylophosaurus canadensis Edmontosaurus regalis について、頭蓋骨内の関節の形態と、それらが動く範囲などについて考察しています。  

 この仲間では、アゴの動きが制限されるため、"Pleurokinesis"仮説が適応できないようです。 かわりに、舌と歯列のあるあたりの頬面を使って、そしゃく時の強いストロークを生み出したとされています。



  1. References:
  2.  
  3. Cuthbertson, R. S., Tirabasso, A., Rybczynski, N. and Holmes, R. B. (2012) 
  4. Kinetic Limitations of Intracranial Joints in Brachylophosaurus canadensis and Edmontosaurus regalis (Dinosauria: Hadrosauridae), and Their Implications for the Chewing Mechanics of Hadrosaurids. 
  5. The Anatomical Record (advance online publication) 
  6. doi: 10.1002/ar.22458 
  7.   
  8. 大橋 智之ら、2007 
  9. 有限要素解析による鳥脚類恐竜の食餌機能評価 
  10. 生産研究、59 (2)、p.120-123





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2013年3月

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