直接抱卵せず/環境熱源を利用したティタノサウリアの繁殖戦略

 ティタノサウリアといえば、南極をのぞく世界中に分布していたわけですが、沿岸部よりは、内陸部を好み、その巣はかなり特殊で、営巣地も限定されていたとされています。

 今回、世界各地の、白亜紀のティタノサウリアの営巣地の地質環境や卵殻構造などをレビューした論文が報告されています。
 そもそも巣とは何か、そのあたりも定義されています。

 調べた結果、ティタノサウリアのさまざまな種が、現生鳥類のツカツクリに似た、卵を土などの中に埋め、地熱などの環境熱源を利用する繁殖戦略を進化させたことが示唆されています。

 ティタノサウリアは、たいていの恐竜のように、直接抱卵(contact incubation)はしなかったのですね。

 このあたり、熱で卵を温めた竜脚類(2010年10月)で紹介した、ある種の竜脚類が、熱水環境で継続的に営巣したとする最初の報告と同じですね。

 ここでも、オーストラリアなどに棲むツカツクリに類似しているとされていました。

 今回の報告も、その卵殻構造や透過性、堆積物などを考慮すると、巣の湿度は高く、土や植物さまざまなものの中に埋めたり、塚を構築しての営巣行動だったとされています。

 図は、異なる営巣環境を示したもの(E. Martín Hechenleitner rt al., 2015)。Aでは卵は土の中に埋められ、Bでは、小高い塚の中です。

 地熱や熱水環境を利用した例は、アルゼンチンと韓国の2箇所で確認されています。

 一方、塚の中に埋めるマウントネスティング(Mound-nesting)については、十分な化石証拠が見つかっているわけではありませんが、可能性が高いとされています。


Titanosaur nesting.jpg



  1. References:
  2.  
  3. E. Martín Hechenleitner, Gerald Grellet-Tinner & Lucas E. Fiorelli (2015) 
  4. What do giant titanosaur dinosaurs and modern Australasian megapodes have in common? 
  5. PeerJ 3:e1341 doi: 
  6. https://dx.doi.org/10.7717/peerj.1341

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