単一系統内進化の完璧な例/新種のブラキロフォサウリニ

 ほとんどツノのみられないプロトケラトプスから、派手なツノを持つ後期のケラトプシアなど、恐竜の進化は長い期間にわたるため、とても興味深いものがあります。

 北米産白亜紀後期(カンパニアン)のハドロサウリナエ(亜科)、ブラキロフォサウリニ(Brachylophosaurini、族)においても同様です。

 その仲間として、鼻骨に装飾的な鼻稜(nasal crest)のない Acristavus gagslarsoni (アクリスタブス)や、頭部をおおう平たい稜のある Brachylophosaurus canadensis (ブラキロフォサウルス)、後方にかけて垂直になる稜のある Maiasaura peeblesorum (マイアサウラ)が知られています。

 今回、層序的にも形態的にも、これらの仲間の中間的な化石が発見され、 Probrachylophosaurus bergei (プロブラキロフォサウルス・ベルゲイ)として記載されています。

 何百年にもわたる恐竜の、単一系統内進化の完璧な例と、モンタナ大が紹介しています。 

 図は、プロブラキロフォサウルスのタイプ標本(MOR 2919、左)とブラキロフォサウルス(右)の比較。矢印で示すように、ブラキロフォサウルスでは、鼻稜が大きく伸びて平たくなっています。



Probrachylophosaurus.jpg

 モンタナにあるカンパニアン(7980万から7950万年前)の地層(Judith River Formation)で、頭部などが見つかったもの。  

 頭部の形態は、アクリスタブスとブラキロフォサウルスの中間とされています。  

 また、小さくて後方を向き、断面が3角形の鼻稜は、稜のないアクリスタブスから、発達したブラキロフォサウルスなどへの移行状態にあったとされています。


 


  1. References:
  2.  
  3. Elizabeth A. Freedman Fowler & John R. Horner(2015) 
  4. A New Brachylophosaurin Hadrosaur (Dinosauria: Ornithischia) with an Intermediate Nasal Crest from the Campanian Judith River Formation of Northcentral Montana. 
  5. PLoS ONE 10(11): e0141304. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0141304
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