植物食の基盤的な鳥類/熱河生物相

 遼寧省にある白亜紀前期の熱河生物相からは、さまざまな鳥類の化石が見つかっています。

 今回、アプチアンの九仏堂層(Jiufotang Formation)で発見された基盤的鳥類が記載され、Chongmingia zhengi (チョングミンギア・チェンギ)と命名されています。

 チョングミンギアの叉骨は固く、その結果として、飛行にはより大きな力が必要だったとされています。

 一方、長い前肢と、上腕骨にある大きな三角筋稜(deltopectoral crest)からすると、十分な力を発揮できたと考えられています。

 三角筋稜は、肩の筋肉を上腕の骨に固定するための突起です。

 チョングミンギアには、モザイク状のユニークな特徴の組み合わせが見られることから、鳥類が力強い飛行を試みた初期進化の段階では、さまざまな進化上の実験が試されたことを示すとされています。

 胃石も見つかっており、基盤的鳥類では、植物食が一般的だったとされています。

 ただし、この時代、翼竜や、鳥類を捕食する非鳥類型獣脚類との競争に直面しており、植物食の鳥類の生態的な競争力は弱かったと考えられています。

 系統関係については、基盤的アヴィアラエ(Avialae) の位置づけですが、2つの異なるデータマトリックスを使っての解析から、異なる位置が示されています。

 図は、系統関係(Min Wang et al., 2016) 。

 コエルロサウリアのデータマトリックスを使うと、鳥胸類(Ornithothoraces)の姉妹群の基盤的なアヴィアラエ( Avialae)とされ (p2)、中生代の鳥類のデータマトリックスを使うと、始祖鳥を除いて、最も基盤的なアヴィアラエとされています(p1) 。




 srep19700-f7.jpg




  1. References:
  2.  
  3. Min Wang, Xiaoli Wang, Yan Wang & Zhonghe Zhou (2016) 
  4. A new basal bird from China with implications for morphological diversity in early birds. 
  5. Scientific Reports 6, Article number: 19700 (2016) むdoi:10.1038/srep19700
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2016年5月

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