スピノサウルスが沿岸に棲んでいた統計的証拠

 スピノサウルスは、沿岸環境など、半水生環境で生息していたと考えられています。しかし、それは、統計的には調べられていないそうです。

 沿岸なのか内陸か、今回、スピノサウリダエ(科)が生息していた古環境について、見つかっている化石証拠の古環境を統計的に評価した論文が報告されています。

 あわせて、他の2つの獣脚類、アベリサウリダエ(科)とカルカロドントサウリダエ(科)も調べています。  それらは、内陸性と考えられている大型獣脚類のグレードで、一部はスピノサウリダエと同じ地層で見つかっています。

 白亜紀後期、スピノサウリダエとカルカロドントサウリダエは絶滅し、アベリサウリダエは、トッププレデターになります。 

 図は棲んでいた環境を示す模式図(Marcos A. F. Sales et al., 2016)。スピノサウリダエの生息地は海の沿岸が多く、また、池、川など内陸の半水生環境にも棲んでいたとされています。




journal.pone.0147031.jpg



 複数のデータセットについて、グレードと古環境に有意な関係があるのか、カイ二乗検定等により検定しています。  

 なお、例数が少ないため、海洋環境やジュラ紀は除かれています。  

 その結果、次のようなことが示されています。


  1.  
  2. 1)統計的に最大量の化石証拠が見つかっていることから、スピノサウリダエの沿岸での棲息が指示される。 
  3. 2)一方、アベリサウリダエとカルカロドントサウリダエは、内陸性である。 
  4. 3)スピノサウリダエも、少なくともカルカロドントサウリダエに匹敵するような方法で、内陸部に生息していた可能性も示唆される。 
  5. 4)アベリサウリダエは、他の2つのグレードとは異なり、より内陸環境が一般的である。



  1. References:
  2.  
  3. Marcos A. F. Sales, Marcel B. Lacerda, Bruno L. D. Horn, Isabel A. P. de Oliveira & Cesar L. Schultz (2016) 
  4. The "χ" of the Matter: Testing the Relationship between Paleoenvironments and Three Theropod Clades. 
  5. PLoS ONE 11(2): e0147031. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0147031
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