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 中生代の大陸の断片化が、恐竜の分布にどのような影響与えたのか、恐竜のマクロ生物地理学的パターンについて解析した論文が報告されています。Telegraphなどが伝えています。

 アクセス可能な恐竜の化石が含まれている古生物学データベースを利用して解析したもの。

 その結果、大陸分断は間違いなく恐竜の大陸間移動を低下させたのですが、完全に阻害したわけではなかったとしています。

 そして、前期白亜紀、恐竜たちは、ヨーロッパから他の大陸へと大量に移動したにもかかわらず、戻ってきたり新しい恐竜がヨーロッパにやって来なかったとしています。  

 これは、恐竜化石記録の不完全さと発見のバイアスが関係しているとされていますが、大陸分断も影響しているようです。



  1. References:
  2.  
  3. A.M. Dunhill, J. Bestwick, H. Narey, and J. Sciberras (2016) 
  4. Dinosaur biogeographic structure and Mesozoic continental fragmentation: a network-based approach. 
  5.   Journal of Biogeography (advance online publication) 
  6. DOI:10.1111/jbi.12766
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 アルゼンチンにある白亜紀の新竜脚類の営巣地で発見された卵殻構造について報告されています。

 マイクロCTスキャンを用い、初めて、卵殻を3次元的に解析しています。

 卵を暖めるために地熱を用いたようで、過酷な熱水環境に適応するために、卵殻の厚さは7mm もあるそうです。

 卵殻には、気孔という孔が開いていて、ガス交換を行っていますが、今回の解析により、孵化の間の卵殻の透過性は、以前、卵殻の侵食構造から推定された値に比較して、7倍に上昇しています。

 図は、卵殻の気孔管(pore canal) システム(E. Martín Hechenleitner et al., 2016)。

 気孔管は高密度で、そ一定の広がりと分岐、横方向の管のつながりが、複雑な気孔管システムを形成しています。

 この高密度で横方向のネットワークにより、比較的高湿度と泥状の営巣環境で孵化する中、気孔管が閉塞するリスクが軽減されるとしています。

 また、右の図で、矢印で示されているように、さまざまな深さの分岐位置で、気孔管の収縮が見られます。



Pore canal system.jpg 




  1. References:
  2.  
  3. E. Martín Hechenleitner, Gerald Grellet-Tinner, Matthew Foley, Lucas E. Fiorelli & Michael B. Thompson (2016) 
  4. Micro-CT scan reveals an unexpected high-volume and interconnected pore network in a Cretaceous Sanagasta dinosaur eggshell. 
  5. Journal of the Royal Society Interface 13: 20160008. 
  6. DOI: 10.1098/rsif.2016.0008

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 恐竜化石からの軟組織発見の報告がある一方、微生物によるバイオフィルムの可能性も指摘されています。

 今回、シュバイツァーらが、ブラキロフォサウルス(Brachylophosaurus canadensis)の血管らしき組織について検証した論文を報告しています。

 似たような論文は、恐竜の骨細胞に残されたタンパク質(2012年12月)で紹介しています。

 2つの証拠から、微生物のバイオフィルムではなく、血管由来組織であるとしています。


 複数の標本からの、骨の表面をおおう皮質骨片から得られた試料を、高解像度のマススペクトルと免疫蛍光法により解析したもの。 中には、約8000万年前の化石も含まれるそうです。

 その結果、次の2つの証拠から、内因性の血管由来組織という仮説が支持されるとしています。  

 証拠のひとつは、血管抽出物のペプチド配列が、細菌などではなく、現生の主竜類のペプチドと一致したことです。  

 もうひとつは、マススペクトルにより同定されたタンパク質が、これらのタンパク質に特異的な抗体を用いて、組織に局在していることが確認されている点です。



  1. References:
  2.  
  3. Timothy P. Cleland, Elena R. Schroeter, Leonid Zamdborg, Wenxia Zheng, Ji Eun Lee, John C. Tran, Marshall Bern, Michael B. Duncan, Valerie S. Lebleu, Dorothy R. Ahl, Paul M. Thomas, Raghu Kalluri, Neil L. Kelleher, and Mary H. Schweitzer (2015) 
  4. Mass Spectrometry and Antibody-Based Characterization of Blood Vessels from Brachylophosaurus canadensis.
  5. Journal of Proteome Research (advance online publication) 
  6. DOI: 10.1021/acs.jproteome.5b00675
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 遼寧省にある白亜紀前期の地層(Jiufotang Formation)で発見された新種の基盤的真鳥形類(ornithuromorph)が記載され、Juehuaornis zhangi と命名されています。
 
 頭部のおよそ70%はあるくちばし、上顎の頭部端がフックし、下顎の頭部端はまっすぐと、いくつかのユニークな特徴により、他の既知の真鳥形類と識別が可能とされています。




  1. References:
  2.  
  3. Ren-fei Wang, Yan Wang and Dong-Yu Hu, 2015. 
  4. Discovery of a new ornithuromorph genus, Juehuaornis gen.nov. from Lower Cretaceous of western Liaoning, China. 
  5. Global Geology 2015 (1): 7-11 (Chinese Edition) 
  6. doi:10.3969/j.issn.1004-5589.2015.01.002
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 インド中央部にある白亜紀後期の地層(Lameta Formation)といえば、多くの卵化石を産出します。

 今回、新たに発見された竜脚類の営巣地について報告されています。

 サルバーデイ( Salbardi)にある河川堆積物からなる地層で、その東にあるナーグプル(Nagpur)やジャバルプル(Jabalpur)といった既に見つかっている場所とは、離れた営巣地です。

 卵化石については、その形状やサイズ、卵殻の微細構造から、Megaloolithus 属とされています。




  1. References:
  2.  
  3. Ashok K. Srivastava & Rupesh S. Mankar (2015) 
  4. Megaloolithus dinosaur nest from the Lameta Formation of Salbardi area, districts Amravati, Maharashtra and Betul, Madhya Pradesh. 
  5. Journal of the Geological Society of India 85(4): 457-462 
  6. DOI: 10.1007/s12594-015-0237-0
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 南アフリカにある白亜紀前期の地層で発見され、2000年に記載された Nqwebasaurus thwazi (ヌクウェバサウルス・スワジ)についての新たな知見が報告されています。

 ホロタイプをあらためてクリーニングし、新たな化石を見出したそうです。歯が減っており、胃石を持つことから、植物食だったことを強く示唆するとされています。  

 系統的には、基盤的なオルニトミモサウリアとしています。 同類としては、アフリカから初めての発見で、また、関節した標本としてはゴンドワナからも初めての発見とされています。 

 このことから、コエルロサウリアは、進化の初期段階では、どこにでもいたコスモポリタンな恐竜だったと考えられていいます。



  1. References:
  2.  
  3. Jonah N. Choiniere, Catherine A. Forster & William J. de Klerk (2012) 
  4. New information on Nqwebasaurus thwazi, a coelurosaurian theropod from the Early Cretaceous (Hauteriverian?) Kirkwood Formation in South Africa. 
  5. Journal of African Earth Sciences (advance online publication)
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 基盤的鳥盤類、"ファブロサウリダエ(fabrosaurid)"の形態などについての報告があります。南アフリカにある上部エリオット層(下部ジュラ系)で見つかっているヘテロドントサウルス以外の鳥盤類です。  

 骨組織を調べたところ、Lesothosaurus diagnosticus (レソトサウルス)と、2005年に新種とされた Stormbergia dangershoeki は、1つのタクソンの個体発生的な段階としています。4年ほどで成熟したようです。



  1.  
  2. Ontogenetic change and adult body size of the early ornithischian dinosaur Lesothosaurus diagnosticus:Implications for basal ornithischian taxonomy. 
  3. Knoll, F., Padian, K., and de Ricqles, A. 
  4. Gondwana Research, Available online 15 April 2009.
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