ケラトサウリアの最新ニュース

エラフロサウルス再評価

 タンザニアで見つかったElaphrosaurus bambergi(エラフロサウルス・バンベルギ) といえば、新しい時代まで生きのびたコエルロサウリアと考えられたこともあった獣脚類です。

 オルニトミモサウリアとされた時もありましたが、最近では基盤的なケラトサウルスとされていました。ジュラ紀後期の地層で発見され、1920年に記載されています。

 今回、再評価された論文が報告されています。

 非常に細長くくびれた頚椎、強く変形した前肢のある拡張した肩帯、比較的小さな腸骨など、アベリサウロイデア(上科)のノアサウリダエ(Noasauridae、科)と共通する特徴が多いことが確認されています。

 新種か、アベリサウロイデア/ブラジル(2016年2月)で紹介していますが、アベリサウロイデアは、比較的小型のノアサウリダエと大型のアベリサウリダエの2つのクレードに大別されます。

 エラフロサウルスの推定全長は6メートルほどです。  そして今回、ノアサウリダエを2分するサブクレード、エラフロサウリナエ(Elaphrosaurinae、エラフォサウルス亜科)が提唱されています。



  1. References:
  2.  
  3. Oliver W. M. Rauhut and Matthew T. Carrano (2016) 
  4. The theropod dinosaur Elaphrosaurus bambergi Janensch, 1920, from the Late Jurassic of Tendaguru, Tanzania. 
  5. Zoological Journal of the Linnean Society (advance online publication) 
  6. DOI: 10.1111/zoj.12425
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 アベリサウリダエ(Abelisauridae、科)といえば、マジュンガサウルスやカルノタウルスなど、白亜紀後期の主に南米に広く分布していた大型獣脚類です。 

 新種か、アベリサウロイデア/ブラジル(2013年1月)では、アベリサウロイデア(上科)は、全長が2.5メートル未満と小型のノアサウリダエ(Noasauridae)と、5メートル以上と大型のアベリサウリダエの2つのクレードにわかれると紹介しています。

 今回、パタゴニアにある白亜紀後期(セノマニアン)の地層(Candeleros Formation)で発見された世界最小級のアベリサウリダエが報告されています。

 ホロタイプ(MMCh-PV 69)は、幼体ではなく、14歳と成熟しており、その体重は240kg、全長は4メートルほどと推定されています。

 頭部より後ろの、腸骨や大腿骨などが見つかったもの。ただし、まだ未記載で、学名はありません。 

 系統的には、基盤的アベリサウリダエとされ、マジュンガサウリナエ(Majungasaurinae)とブラキロストラ(Brachyrostra)からなるノードの姉妹群の位置づけです。




  1. References:
  2.  
  3. Juan I. Canale, Ignacio Cerda, Fernando E. Novas & Alejandro Haluza (2016) 
  4. Small-sized abelisaurid (Theropoda: Ceratosauria) remains from the Upper Cretaceous of northwest Patagonia, Argentina. 
  5. Cretaceous Research 62: 18-28 
  6. doi:10.1016/j.cretres.2016.02.001
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 パタゴニアにある白亜紀後期(サントニアン)の地層(Bajo de la Carpa Formation)で発見されたアベリサウリダエが記載されています。

 頭部などの化石が発見されたもの。推定全長は、5-6メートルとされています。

 学名は、Viavenator exxoni(ビアヴェナトール・エクソーニ)で、属名の意味は、「道路のハンター」。種小名は、発掘調査に協力した石油会社のエクソンにちなんでいます。 

 系統的には、南米のアベリサウリダエの系統であるブラキロストラ(brachyrostra)の派生的なクレード、フリレウサウリア(Furileusauria)が提唱され、その基盤的位置とされています。

 アベリサウルスやカルノタウルスなどが属するアベリサウリナエ(亜科)は、フリレウサウリアより派生的な位置です。

 サントニアンのビアヴェナトールは、白亜紀後期、セノマニアンからチューロニアンにかけての基盤的ブラキロストラと、カンパニアンからマーストリヒシアンの派生的なタイプとのギャップを埋める発見です。  

 このことから、白亜紀後期、南米で独自に進化したアベリサウリダエについて議論されています。


 


  1. References:
  2.  
  3. Leonardo S. Filippi, Ariel H. Méndez, Rubén D. Juárez Valieri & Alberto C. Garrido (2016) 
  4. A new brachyrostran with hypertrophied axial structures reveals an unexpected radiation of latest Cretaceous abelisaurids. 
  5. Cretaceous Research 61: 209-219 
  6. doi:10.1016/j.cretres.2015.12.018
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 ブラジルの獣脚類化石を産出する地層としては、白亜紀後期の Bauru Group が有名です。ゴンドワナで見つかるアベリサウロイデア(上科)が見つかります。

 今回、その一つの地層(Adamantina Formation)で発見されたアベリサウリダエ(科)が報告されています。 

  腸骨と大腿骨で、CTスキャンで調べた結果、腸骨には、このグループで初めての含気性構造が見られるそうです。

  新竜脚類で報告されているカメラテ(camellate)に似た構造で、腹部の空気嚢とつながっていたようです。


 


  1. References:
  2.  
  3. Arthur Souza Brum, Elaine Batista Machado, Diogenes de Almeida Campos & Alexander Wilhelm Armin Kellner (2016) 
  4. Morphology and internal structure of two new abelisaurid remains (Theropoda, Dinosauria) from the Adamantina Formation (Turonian - Maastrichtian), Bauru Group, Paraná Basin, Brazil. 
  5. Cretaceous Research 60: 287-296 
  6. doi:10.1016/j.cretres.2015.11.013
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リムサウルスの指は進化奇形

 何回か話題になりましたが、鳥類の指は、形態(古生物学)的には恐竜と同じく第1、2、3指で、胚発生からは、第2、3、4指とされています。  

 これは、鳥類が獣脚類の一部から進化したという説の反論のひとつでしたが、最近では、フレームシフト仮説で説明されています。

 一方、恐竜と鳥の指の問題を解くケラトサウリア(2009年6月)で紹介していますが、中国で発見されたリムサウルス( Limusaurus inextricabilis )は、鳥類と同じく第2、3、4指を持つとされています。

 鳥類と一致するわけですが、逆に、この系統では、フレームシフトが起こらなかったのでしょうか。

 今回、このリムサウルスの指について、進化論の新しいコンセプト、進化奇形(evolutionary teratology)で説明した論文が報告されています。


 リムサウルスと鳥類の指の進化は別系統(2009年10月)では、第1指の消失はケラトサウリアのみにおこり、リムサウルスと、鳥類の指の進化は別系統とする報告がありました。  

 今回の進化奇形理論によると、進化の系統で見られる特徴には、発生異常(developmental anomaly)も見られ、リムサウルスの指の特徴は進化奇形とされています。  

 つまり、リムサウルスは、鳥類の指の考察には使うすべきではないとされています。 

 進化奇形により、フレームシフトはケラトサウリアの系統では起こらず、一方、ケラトサウリアとは別系統で、鳥類へとつながるテタヌラエの指では、フレームシフトにより第1、2、3指になったというのです。




  1. References:
  2.  
  3. Geoffrey Guinard (2015) 
  4. Limusaurus inextricabilis (Theropoda: Ceratosauria) gives a hand to evolutionary teratology: a complementary view on avian manual digits identities. 
  5. Zoological Journal of the Linnean Society (advance online publication) 
  6.  DOI: 10.1111/zoj.12329
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 アルゼンチンにある白亜紀後期の地層(Anacleto Formation)で発見されたアベリサウリダエ(abelisauridae)が報告されています。  
 新種のようで、系統解析からは、アベリサウリダエとされていますが、他の仲間との性格な識別ができないとされています。

  アベリサウリダエのサブクレードであるブラキロストラ(Brachyrostra)とされています。




  1. References:
  2.  
  3. Federico A. Gianechini, Sebastián Apesteguía, Walter Landini, Franco Finotti, Rubén Juárez Valieri & Fabiana Zandonai (2015) 
  4. New abelisaurid remains from the Anacleto Formation (Upper Cretaceous), Patagonia, Argentina. 
  5. Cretaceous Research 54: 1-16 
  6. doi:10.1016/j.cretres.2014.11.009
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 コエロフィソイデア(Coelophysoidea、コエロフィシス上科)といえば、新獣脚類(neotheropoda)の中でも最初期の恐竜で、三畳紀後期からジュラ紀前期のパンゲア大陸に棲んでいました。

 アジアからの発見例は、これまで断片的な足化石2例のみでしたが、今回、アジア初の、保存状態の良いコエロフィソイデアが新種記載されています。

 中国でも、最も基盤的な獣脚類です。

 中国雲南省にあるジュラ紀前期のLufeng層から発見された頭部などの化石に基づき、Panguraptor lufengensis と命名されています。

 系統的には、コエロフィソイデアのコエロフィシダエ(Coelophysidae、コエロフィシス科)のメンバーとされ、"Syntarsus"よりコエロフィシスに近縁とされています。

 ちなみに、"Syntarsus"は、その学名が先に昆虫に使用されていたため、2001年に、Megapnosaurus に改名されています。また、コエロフィシスのシノニムではないかとされています。




  1. References:
  2.  
  3. Hai-Lu You, Yoichi Azuma, Tao Wang, Ya-Ming Wang & Zhi-Ming Dong 
  4. The first well-preserved coelophysoid theropod dinosaur from Asia. 
  5. Zootaxa 3873 (3): 233-249 
  6. http://dx.doi.org/10.11646/zootaxa.3873.3.3
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 ブラジルにある白亜紀後期の地層(Bauru Group)で発見されたアベリサウロイデア(abelisauroidea)の化石が報告されています。

 ブラジルではあまり見つかっていなかった恐竜で、別々の場所での発見でもあり、南米での分布の知見が得られるとされています。

 当時、最も一般的な大型捕食恐竜だったとされています。



  1. References:
  2.  
  3. Ariel H. Méndez, Fernando E. Novas & Fabiano V. Iori (2014) 
  4. New record of abelisauroid theropods from the Bauru Group (Upper Cretaceous), São Paulo State, Brazil. 
  5. Revista Brasileira de Paleontologia 17(1): 23-32 (pdf) 
  6. doi: 10.4072/rbp.2014.1.03
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 スペインのテルエル州にある白亜紀の地層( Mirambel Formation)で発見されたカルカロドントサウリア(Carcharodontosauria)の大腿骨遠位端化石が報告されています。 

  遠位輪郭は、基盤的なカルカロドントサウリダエのアクロカントサウルスに似ているとされています。

 今回の発見で、イベリア半島では、大型獣脚類の系統が存在していた期間を、バレミアン初期まで伸ばすとされています。

 イベリア半島において、カルカロドントサウリダエやケラトサウリア、スピノサウリダエが共存していたことから、ゴンドワナの他の白亜紀初期の動物相においても、同様に、大型捕食恐竜からなるクレード組成だったとされています。



  1. References:
  2.  
  3. Gasca, José Manuel; Canudo, José Ignacio; Moreno-Azanza, Miguel (2014) 
  4. A large-bodied theropod (Tetanurae: Carcharodontosauria) from the Mirambel Formation (Barremian) of Spain. 
  5. Neues Jahrbuch für Geologie und Paläontologie - Abhandlungen 273(1): 13-23 
  6. DOI: http://dx.doi.org/10.1127/0077-7749/2014/0413
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 アベリサウルス類の中でも、アベリサウリダエ(Abelisauridae、科)といえば、白亜紀後期のゴンドワナ大陸に広く分布していたケラトサウルス系の獣脚類です。マジュンガサウルスやカルノタウルスなどが有名ですね。

 今回、フランスで、ヨーロッパ初となる確実なアベリサウリダエが発見され、新種記載されています。

 マジュンガサウルスやインドサウルスなどと姉妹群とされ、カルノタウルスのような南米系ではなく、インドやマダガスカルからの仲間に近縁です。

 ローラシア大陸へは、アフリカ大陸を経由してやってきたようです。また、当時のーロッパは多島海だったこともあり、推定体長は5-6メートルとそれほど大きくありません。

 
 なお、アベリサウリダエは、かつて、ヨーロッパでも発見されてはいましたが、不完全な標本でした。 

 また、初期のアベリサウロイデア(Abelisauroidea、上科)の化石は、英国にあるジュラ紀中期の地層で発見されています。

 こちらは、早かったアベリサウロイデアの放散(2012年1月)で紹介していますが、ローラシアとゴンドワナに分裂する前に、パンゲア大陸内で放散していたとされています。  

 したがって、「ヨーロッパで初めてのアベリサウルス類」は、曖昧な表現になりますね。

 なお、「科」や「上科」といった接尾語は、わかりやすくするために使っているだけです。分岐学的に定義されたクレードに、階層名は使用しません。



 今回の報告は、フランス・エクスアンプロヴァンス盆地にあるカンパニアン後期の地層から、頭骨の一部や胴椎などが発見されたもの。

 脳函も残されているそうです。頭部は、後部上方の一部しか見つかっていないのですが、マジュンガサウルスに似た顔つきだったのでしょう。

 学名は、Arcovenator escotae (アルコヴェナトル・エスコタエ)で、属名は発見場所を流れる川(Arc river)にちなみ、"アルクのハンター"の意味です。  

 系統的には、ケラトサウルス類(Ceratosauria)のアベリサウリダエ(Abelisauridae、科)の系統に位置づけられ、新たなクレード、マジュンガサウリナエ(Majungasaurinae、亜科)が提唱されています。

 南米よりインドやマダガスカルからの仲間に近縁なことから、アベリサウリダエの進化や放散において、中間に位置していたアフリカ大陸が、ヨーロッパとインドなどを結ぶハブ的な重要な役割を果たしていたとされています。
 


  1. References:
  2.  
  3. Thierry Tortosa, Eric Buffetaut, Nicolas Vialle, Yves Dutour, Eric Turini & Gilles Cheylan (2013) 
  4. A new abelisaurid dinosaur from the Late Cretaceous of southern France: Palaeobiogeographical implications. 
  5. Annales de Paléontologie (advance online publication) 
  6. doi: http://dx.doi.org/10.1016/j.annpal.2013.10.003
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 ノアサウルス類(Noasauridae)は、他の獣脚類と異なり、比較的小さなボディを進化させたケラトサウルス類です。

 その特徴を調べるため、最も保存状態が良くて完全なノドサウルス類であるMasiakasaurus knopfleri (マシアカサウルス)について、骨組織学的に解析した論文が報告されています。

 当時の半乾燥といった環境に耐えるため、成長速度を遅くしたようで、大型犬ほどのサイズになるのに、8-10年もかかったとされています。

 
 4つの大腿骨と3つの脛骨を調べたもの。 その結果、マシアカサウルスは、小型のボディサイズで成熟し、大型種の幼体ではないということがわかったとされています。  

 また、同サイズの非鳥類型恐竜より40%程度成長が遅く、定量解析から、大型犬ほどののサイズになるのに、8-10年はかかったとされています。    

 これは、半乾燥で季節的なストレスの多い環境で、体を維持するコストを最小化させるため、遅い成長速度だったと考えられています。


  1. References:
  2.  
  3. Andrew H. Lee & Patrick M. O'Connor (2013) 
  4. Bone histology confirms determinate growth and small body size in the noasaurid theropod Masiakasaurus knopfleri
  5. Journal of Vertebrate Paleontology 33(4): 865-876 
  6. DOI:10.1080/02724634.2013.743898
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 モデル解析によって、絶滅動物の軟組織や機能を解析した報告は多いのですすが、そのモデルや使用するパラメータによって、様々な結果が得られます。

 今回、アロサウルスの頭部や首の筋骨格系の解析から、摂食時の頭部の動きについて推測されています。

 特に、骨密度と気管の直径が大きな影響を与えたとしています。オハイオ大プレスリリースに動画があります。

 結果として、アロサウルスがエサを採る時の頭部の動きは、頭部を横に振るティラノサウルス類型というより、上下に動かす鳥類型と推定されています。


 マルチボディダイナミクスモデル(multibody dynamics model)を使ったもの。当然のことながら、骨や軟組織、空間スペースなどの解剖学的パラメータが機能に影響を与えます。  

 特に、骨密度が頭部の慣性特性に大きな影響を与え、また、気管の直径が、首が背腹方向に動く慣性モーメントに強く影響するとされています。  

 結果として、アロサウルスがエサを採る時の頭部の動きは、クロコダイル類やティラノサウルス類に見られるような、左右に首を振る(lateroflexive shake-feeding)スタイルよりは、鳥類やラプトルのように頭部を後ろに引くスタイルがありうるとしています。

 

  1. References:
  2.  
  3. Eric Snively, John R. Cotton, Ryan Ridgely, and Lawrence M. Witmer (2013) 
  4. Multibody dynamics model of head and neck function in Allosaurus (Dinosauria, Theropoda). 
  5. Palaeontologia Electronica Vol. 16, Issue 2; 11A 29p 
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シノサウルスの歯槽の再構築

 哺乳類では、歯がぬけた後、歯を支えていた歯槽骨という骨の再吸収と再構築(リモデリング)が起こります。しかし、爬虫類ではまれなんだそうです。

 今回、Sinosaurus triassicus(シノサウルス)における歯槽の再構築(リモデリング)について報告されています。恐竜における歯の病理に関する最初の例とされています。論文は、全文が読めます。

 また、なお、"Dilophosaurus sinensis" は無効名といった話題もあります。


 中国陸豊盆地にあるジュラ紀前期の地層で発見された化石で、上顎で見出された再構築は、周辺の組織に炎症がないことからすると、外傷により歯が失われたことによるものと考えられています。 

 なお、"Dilophosaurus sinensis" は、Sinosaurus triassicus のジュニアシノニム(新参異名)となっています。

 また、新しい系統解析では、Sinosaurus triassicus は、以前報告されたような最も基盤的なディロフォサウルス類ではなく、派生的で、Averostra に最も近縁とされています。


 

  1. References:
  2.  
  3. LiDa Xing, Phil R. Bell, Bruce M. Rothschild, Hao Ran, JianPing Zhang, ZhiMing Dong, Wei Zhang & Philip J. Currie (2013) 
  4. Tooth loss and alveolar remodeling in Sinosaurus triassicus (Dinosauria: Theropoda) from the Lower Jurassic strata of the Lufeng Basin, China. 
  5. Chinese Science Bulletin (advance online publication) 
  6. DOI: 10.1007/s11434-013-5765-7
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 マダガスカル最北部にある白亜紀後期(約9000万年前)の地層で発見された新種のアベリサウルス類が記載されています。 論文は、全文が読めます。また、phys.org が紹介しています。

 学名は、Dahalokely tokana です。属名は、マダガスカルの言葉で、"小さな無法者"という意味で、他の多くのアベリサウルス類に比較して、全長は大きくても4メートルあまりと、小型だからのようです。

 マダガスカルのアベリサウルス類といえば、マジュンガサウルスが有名ですが、これは白亜紀後期(約7000万年前)です。

 実は、マダガスカルでは、1億6500万年から7000万年前までの間の恐竜化石は見つかっておらず、今回の化石は、このギャップを埋める化石です。


 また、インドとマダガスカルは、1億年前までには完全に分離していたとされています。今回の発見は、インドとマダガスカルが別々に存在した時代としては、初めての恐竜化石とされています。  

 ゴンドワナ大陸から渡った恐竜の独自進化の様子が伺えそうですが、見つかっているのは、脊椎や肋骨など部分的な化石で、さらなる発見が必要とされています。  

 
 


  1. References:
  2.  
  3. Andrew A. Farke & Joseph J. W. Sertich (2013) 
  4. An abelisauroid theropod dinosaur from the Turonian of Madagascar. 
  5. PLOS ONE 8(4). 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0062047
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 ブラジルにある白亜紀後期の地層で発見された獣脚類化石について報告されています。論文は、フリーです。

 アベリサウロイデア(Abelisauroidea、上科)の新種ではないかとされています。

 アベリサウロイデアは、小型のノアサウリダエ(Noasauridae)と、大型のアベリサウリダエ(Abelisauridae)の2つのクレードにわかれますが、今回発見されたのは、脛骨1本であり、詳細は不明です。
 

 マーストリヒチアンのMarília Formationで発見された完全な右脛骨で、脛骨突起(cnemial crest)などの特徴から、アベリサウロイデアとされています。 

  さらに、後方向にみた時に側面と中間の関節丘が著しく非対称などというユニークな特徴から、新しいタクソンではないかとされています。  

 アベリサウロイデアは、全長が2.5メートル未満と小型のノアサウリダエと、5メートル以上と大型のアベリサウリダエの2つのクレードにわかれます。  

 今回のサイズは、この中間で、どちらのクレードかはっきりしないようです。  白亜紀後期、この地域には、2種のアベリサウロイデアが生息し、獣脚類は、以前考えられていたよりも多様だったとされています。  

 

  1. References:
  2.  
  3. Elaine B. Machado, Diogenes de A. Campos, Jorge O. Calvo & Alexander W. A. Kellner (2013) 
  4. A new Abelisauroid from the Upper Cretaceous of Brazil. 
  5. Revista Mexicana de Ciencias Geológicas (advance online publication) (pdf)
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 アベリサウリダエ(科)の尾椎について考察した論文が報告されています。予稿ですが、全文が読めます。

 アベリサウリダエの尾椎は他の獣脚類とは異なった進化をし、その形態は特殊で、特に横突起(transverse process)の形状が特異的とされています。

 この伸長した突起の下に、筋肉が発達したのではないかと考えられています。  これは、クレード間でも違いが見られ、それは、バランスや移動機能に関連しているそうです。

 また、南米のアベリサウリダエは、インドやマダガスカルの種とは別々に進化したとされています。

 

  1. References:
  2.  
  3. Ariel H. Méndez (2012) 
  4. The caudal vertebral series in Abelisauridae (Dinosauria: Theropoda). 
  5. Acta Palaeontologica Polonica (in press) 
  6. doi: http://dx.doi.org/10.4202/app.2012.0095
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 スペインにある白亜紀前期の地層で発見された新種のケラトサウリアが記載されています。 

 化石が発見されているのは、ジュラ紀中期・後期と白亜紀後期で、この2つの時代に繁栄したと考えられています。一方、白亜紀前期の約2000万年間ほどからの発見は稀だそうです。

 今回、テルエルのCamarillas Formation(lower Barremian)で発見され、 Camarillasaurus cirugedae と命名されています。

 系統的には、ケラトサウリアの基盤的な位置に近く、中国で発見されている基盤的ケラトサウリア、 Limusaurus より派生的とされています。 ケラトサウリアが繁栄した2つの時代の中間体のようです。

 

  1. References:
  2.  
  3. Bárbara Sánchez-Hernández and Michael J. Benton (2012) 
  4. Filling the ceratosaur gap: A new ceratosaurian theropod from the Early Cretaceous of Spain. 
  5. Acta Palaeontologica Polonica (in press) 
  6. doi: http://dx.doi.org/10.4202/app.2011.0144

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 カルノタウルスの頚椎について、詳細に調べた論文が報告されています。 同時代のマジュンガサウルスに比較して、より丈夫な構造で、その理由として、前肢が極端に短くなったことによる食餌機能に関連しているのではないかとされています。

 首の筋肉について言及はされていませんが、多くの筋肉がついていて、首の力で獲物を引きちぎったのかもしれませんね。

 カルノタウルス(Carnotaurus sastrei)は、アルゼンチンで発見されている白亜紀後期のアベリサウルス類です。  また、マジュンガサウルス(Majungasaurus crenatissimus)は、同時代のマダガスカルで発見されています。  

 両種の比較では、カルノタウルスの頚椎はより重く幅が広く丈夫な構造で、最後の頚椎の幅は頭部の幅ほどもあるそうです。一方、マジュンガサウルスでは、頭部の半分ほどです。  

 両者は共通祖先から進化し、カルノタウルスのほうは前肢が極端に短く進化したことによって、食餌機能も変化し、首の構造がより丈夫な構造になったのではないかとされています。

 
 


  1. References:
  2.  
  3. Méndez, A. (2012). The cervical vertebrae of the Late Cretaceous abelisaurid dinosaur Carnotaurus sastrei 
  4. Acta Palaeontologica Polonica 
  5. DOI: 10.4202/app.2011.0129
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 最古のアベリサウルスで紹介した新種のアべりサウルス類、Eoabelisaurus mefi について、LMU大学が復元骨格とともに紹介しています。

 確かに前肢というか肘から手は短いですね。頭部が大きく、かむ力が強かったとか、前肢が短くなるのはアベリサウルス類で始まったなどとコメントされています。
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最古のアベリサウリダエ

 パタゴニアにあるジュラ紀中期の地層で発見された、新種のアべりサウリダエ(科)について記載されています。 Newkeralaが紹介しています。

 ほとんど完全な骨格とされ、Eoabelisaurus mefi と命名されています。 属名の意味は、"夜明けのアベリサウルス(dawn Abelisaurus)"です。

 白亜紀には、多様な種が広く分布していたアベリサウリダエですが、その起源には謎が多いとされています。

 今回の発見は、従来より4000万年以上は古く、 最古のアベリサウリダエで、この系統の起源は意外と古いと考えられています。


 Eoabelisaurus mefi の上腕は普通の長さですが、前腕や指、ツメは短く、前肢が小さくなるという得意な進化は、初期の段階ですでに始まっていたと考えられています。

 また、パンゲア大陸が分裂する前に南半球で進化し、広く分布しなかったのは、大陸中央部に大きな砂漠という障害があったためではないかと考え似られています。



  1. References:
  2.  
  3. Diego Pol & Oliver W. M. Rauhut (2012) 
  4. A Middle Jurassic abelisaurid from Patagonia and the early diversification of theropod dinosaurs. 
  5. Proc. R. Soc. B rspb20120660; published ahead of print May 23, 2012, 1471-2954
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カテゴリーの系統関係は、概要です。詳しくは、脊椎動物の系統関係をどうぞ
 

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