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 最も保存状態の良いヘテロドントサウリダエ(Heterodontosauridae、科)、 Heterodontosaurus tucki (ヘテロドントサウルス ツキイ)の頭部以降の解剖学的特徴について報告されています。

 論文は、フリーです。南アフリカにあるジュラ紀前期の地層(Elliot Formation)で発見された基盤的な鳥盤類です。

 1962年にほとんど完全な頭部から記載され、ホロタイプにあった頭部以降の骨格化石は、紛失したそうです。

 ヘテロドントサウリダエ、ヘテロドントサウリナエ(亜科)については、新種のヘテロドントサウルス類と、同類のレビュー(2012年10月)で紹介しています。



  1. References:
  2.  
  3. Peter M. Galton (2014) 
  4. Notes on the postcranial anatomy of the heterodontosaurid dinosaur Heterodontosaurus tucki, a basal ornithischian from the Lower Jurassic of South Africa. 
  5. Revue de Paléobiologie 33 (1): 97-141 ISSN 0253-6730(pdf)
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 新鳥盤類から羽毛状構造(2013年11月)で紹介していましたが、シベリアで発見された羽毛状構造を持つ基盤的新鳥盤類(neornithischia)が記載されています。
 
 全長1.5メートルほどの植物食恐竜で、Kulindadromeus zabaikalicus (クリンダドロメウス・ザバイカリクス)と命名されています。

 "羽毛"と紹介しているニュースもありますが、鳥類の羽毛とは異なります。論文のタイトルは、" 羽毛(feathers)"と略されていますが、本文では、単繊維(monofilaments)と、図のように分岐し軸のない羽毛状構造(featherlike structures)とされています。

 図は、複雑な構造の大腿骨付近の羽毛状構造。Eが化石の写真で、Fがそれを説明用に図にしたもの。 bpl は基板(basal plate)です(Pascal Godefroit et al., 2014)。

 剛毛状のウロコ/鳥盤類では初めて(2014年7月)で紹介した構造に似てますね。 これらは、羽毛ではなくて、毛じゃないのかな、という気もしないではありません。




Kulindadromeus-2.jpg

 以前から、鳥盤類でもフィラメント状の外皮構造は報告されています。

 羽毛はまれ/恐竜の皮膚(2014年1月)で紹介していますが、いずれも角脚類のヘテロドントサウルス類のTianyulong confuciusi とプシッタコサウルスで、ブラシ状の繊維状外皮構造は、それらの固有派生形質であって、ごく一部のグループでの特殊な例とされていました。

 しかし、今回、シンプルとやや複雑な羽毛状構造がみつかったことから、それらの構造は、非鳥類型獣脚類の"原羽毛 (protofeathers) "と共通の祖先に由来する相同と考えられています。

 今回の発見から、全ての恐竜が、羽毛状構造を備えていたと考えられています。ただ、その起源はさかのぼるのでしょうが、まだ鳥盤類での発見例は少ないですね。  
 
 クリンダドロメウスでは、もっぱら断熱やディスプレイの意味だったのではないかと考えられています。

 しかし、温暖な気候であったり、ディスプレイとしては、トサカなどのほうがめだったりと、結局、鳥盤類では羽毛はじゃまになって、それほど進化しなかったようにも思えます。



Kulindadromeus.jpg

 今回のクリンダドロメウスは、ジュラ紀中期-後期(約1億6000万年前)の地層(Ukureyskaya Formation)からの発見で、上の図に示すように、基盤的新鳥盤類の位置づけです(Pascal Godefroit et al., 2014)。  

 新鳥盤類とは、ステゴサウルスやアンキロサウルス以外の鳥盤類です。クリンダドロメウスは、角脚類(Cerapoda)の姉妹群ですから、基盤的といってもより進化した仲間ですね。  


 クリンダドロメウスは、3種類のウロコと、3種類の羽毛状構造を持つとされています。後足の遠位まわりは小さなウロコでおおわれ、尾は、より大きなカワラ状のウロコです。  

 一方、頭部や胸部は単繊維(monofilaments)でおおわれ、上腕骨と大腿骨、脛骨はより複雑で分岐し、軸のない羽毛状構造( featherlike structures)でおおわれています。リボン状構造も見つかっています。



  1. References:
  2.  
  3. Pascal Godefroit, Sofia M. Sinitsa, Danielle Dhouailly, Yuri L. Bolotsky, Alexander V. Sizov, Maria E. McNamara, Michael J. Benton & Paul Spagna (2014) A Jurassic ornithischian dinosaur from Siberia with both feathers and scales. Science 345( 6195): 451-455 DOI: 10.1126/science.1253351
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