アンキロサウルス類(Ankylosauria)の最新ニュース

 ドイツでにある白亜紀前期の地層で発見されたアンキロサウルス類が報告されています。PNAS で、全文が読めます。

 断片的な頚胸側にあるスピンと上腕骨で、スピンは英国で見つかっている Hylaeosaurus armatus のものに似ているそうです。

 

  1. References:
  2.  
  3. Sven Sachs & Jahn J. Hornung (2013) 
  4. Ankylosaur Remains from the Early Cretaceous (Valanginian) of Northwestern Germany. 
  5. PLoS ONE 8(4): e60571. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0060571



 英国のサセックスとワイト島で発見されたノドサウルス類の歯の化石について報告されています。原稿ですが、全文が読めます。

 英国の白亜紀前期の地層からは初めての発見とされています。 ワイト島の歯は、おそらく、歯が見つかっていない Polacanthus foxii (ポラカントゥス・ホクシィ)のものではないかとされています。

 これらの歯は、北米で発見されているガストニアなどの歯に類似しているとされています。



  1. References:
  2.  
  3. William T. Blows and Kerri Honeysett (2013) 
  4. New nodosaurid teeth (Dinosauria, Ankylosauria) from the Lower Cretaceous of Southern England. 
  5. Acta Palaeontologica Polonica (in press) 
  6. doi: 10.4202/app.2012.0131



 モンタナ州産の新種のアンキロサウルス類(Ankylosaurinae)が記載されています。全文が読めます。

 学名は、Oohkotokia horneri と命名されています。属名は発見場所や人々にちなみ、種小名はジョン・ホーナー(John R. Horner)に献名しています。

 白亜紀後期の地層(Two Medicine Formation)で、頭部と断片的な骨格が発見され、ロッキー博物館に収蔵されていたもの。

 アルバータからのカンパニアン後期のアンキロサウルス類には見られない、いくつかの特徴的な固有派生形質の組み合わせがあるとされています。 しかし、その他の、ほとんどの特徴には大きな違いは見られないようです。

 
 

  1. References:
  2.  
  3. Paul Penkalski (2013) 
  4. A new ankylosaurid from the late Cretaceous Two Medicine Formation of Montana, USA. 
  5. Acta Palaeontologica Polonica (in press) 
  6. doi: http://dx.doi.org/10.4202/app.2012.0125



 Euoplocephalus tutus のシノニム(異名)とされてきた Scolosaurus cutleri について、有効なタクソンとする論文が報告されています。
 アルバータ州にある白亜紀後期の地層で発見されたアンキロサウルス類で、首のハーフリング(half-ring)、オステオダームや前足の形態が異なるとされています。

 首のハーフリングとは、アンキロサウルス類の首周りにある半円状のよろいで、いくつかの突起がついてたりします。

 このことより、白亜紀後期、北米のアンキロサウルス類は、以前考えられていたより多様だったと考えられています。

 なお、The Armored Dinosaurs の第13章で、今回の著者の一人、Paul Penkalskiが、Euoplocephalus tutus とされている標本のバリエーションについて書いています。

 

  1. References:
  2.  
  3. Paul Penkalski & William T. Blows (2013) 
  4. Scolosaurus cutleri (Ornithischia: Ankylosauria) from the Upper Cretaceous Dinosaur Park Formation of Alberta, Canada. 
  5. Canadian Journal of Earth Sciences (advance online publication) 
  6. doi: 10.1139/cjes-2012-0098



 米国東部メリーランド州にあるNASAの施設の近くで、恐竜の足跡化石が発見されたそうです。  ワシントン・ポストになどが紹介しています。
 
 白亜紀前期(約1億1200万年前)とされている足跡は、4本指で、幅は35センチほど。アンキロサウルス類のサブグループ、ノドサウルス類の左後ろ足ではないかとされています。

 NASAのハイテク施設、白亜紀に恐竜が踏み荒らした土地の上に立てられているんですね。
 



 
 ハンガリーで、保存状態のよいフンガロウルス(Hungarosaurus)の標本と、鳥脚類のラブドドン類(rhabdodon)の新種らしき化石が発見されたと、Wienerzeitung が伝えています。  

 フンガロサウルスは、よろい竜のノドサウルス類です。ただし、ドイツ語で、詳細は不明です。



メキシコのノドサウルス類

 メキシコにある白亜紀後期の地層で、新しいノドサウルス類が発見されたと、Zocalo(スペイン語)が伝えています。  

 コアウイラ(Coahuila)州にある7800万年前の地層からの発見で、"specimen B" と呼ばれています。新種のようですが、まだ記載はされておらず、詳細は不明です。



10タイプある皮骨/タルキア

 モンゴルでは初めてとなる、皮骨(osteoderm)を覆うケラチン質のウロコの印象が残されたアンキロサウルス類について、報告されています。  
 
 タルキア(Tarchia)とされています。体全体がトゲのような骨質の皮骨で覆われた恐竜です。 この皮骨には10タイプあることが示され、その形やテクスチャア、配列などの情報は、復元の参考になりそうです。  


 関節した状態で発見され、少なくとも28個の尾椎が残されており、アンキロサウルス類の中では、もっとも長い完全な尾とされています。 
 尾の長さはサイカニアの2倍以上で、ディプロサウルス (Dyoplosaurus)よりも長いそうです。  

 この標本からは、10タイプの皮骨板があるとされ、それぞれサイズや形状、表面模様が異なります。  

 タルキアとされていますが、他のタルキアとは、尾にある神経棘の分岐角度が異なるなどの特徴があり、タルキアやサイカニアとは別の種である可能性も示唆されています。

 


  1. References:
  2.  
  3. Victoria M. Arbour, Nicolai L. Lech-Hernes, Tom E. Guldberg, Jørn H. Hurum, and Philip J. Currie (2012) 
  4. An ankylosaurid dinosaur from Mongolia with in situ armour and keratinous scale impressions. 
  5. Acta Palaeontologica Polonica (in press) 
  6. doi:10.4202/app.2011.0081



 スペインにある白亜紀前期(Aptian)の地層(Morella Formation)で発見されたアンキロサウルス類、ポラカントス類(polacanthus sp.)のヨロイ化石の一部が報告されています。 

 見つかっているのは、前仙骨( presacral)や尾のスピン、仙骨盤面のシールド(sacropelvic shield)など。英国で発見されているポラカントス類が発見されたことで、当時、英国とイベリア半島の動物相が類似していたとされています。


  1. References:
  2.  
  3. J. Miguel Gasulla, Francisco Ortega, Xavier Pereda Suberbiola, Fernando Escaso, J. Luis Sanz (2011) 
  4. DERMAL ARMOUR ELEMENTS OF THE ANKYLOSAUR DINOSAUR POLACANTHUS OWEN, 1865, FROM THE LOWER CRETACEOUS OF MORELLA (CASTELLÓN, SPAIN). (in Spanish) 
  5. Ameghiniana 48(4): 508-519



 メリーランドにある白亜紀前期の地層で発見された新種のアンキロサウルス類が記載されています。 

 ホロタイプは、孵化したての幼体の、しかも印象化石(natural casts and molds)で、骨化石が見つかっているわけではありません。

 多くの恐竜化石を産出する米国ですが、東部沿岸からは初めての孵化したばかりの化石とされています。

 系統的には、ノドサウルス類とされ、Propanoplosaurus marylandicus と命名されています。 

 

 要旨だけから詳細は不明ですが、北米大陸にある白亜紀後期の地層から、Panoplosaurus mirus という最も派生的なノドサウルスが1919年に記載されています。

 この学名の意味は、 "completely armoured lizard(完全にヨロイに覆われたトカゲ)"です。

 今回のPropanoplosaurus は、学名や地層年代からして、この系統の祖先型でしょうか。

 

References:

  1.  
  2. Ray Stanford, David B. Weishampel and Valerie B. Deleon, 2011
  3. The First Hatchling Dinosaur Reported from the Eastern United States: Propanoplosaurus marylandicus (Dinosauria: Ankylosauria) from the Early Cretaceous of Maryland, U.S.A.
  4. Journal of Paleontology 85(5):916-924. 2011
  5. doi: 10.1666/10-113.1



カテゴリーの系統関係は、概要です。詳しくは、脊椎動物の系統関係をどうぞ
 

2013年5月

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