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 ディキノドンは、その名の通り、大きな2本の牙がある基盤的な単弓類です。

 今回、ポーランドにある三畳紀後期の地層で発見された、ディプロドンのものらしきコプロライト(糞化石)が報告されています。

 内容物から、大型の植物食動物の糞化石とされ、当時の地層からはディキノドンしか見つかっていないことから、ディキノドンのコプロライトと考えられたもの。

 植物の柔らかい部分をかなり小さく処理していたことがわかり、また、木の断片も見つかっているそうです。

 なお、ディキノドン類か、最古の共同トイレ/三畳紀(2013年11月)で紹介しましたが、アルゼンチンでは、大型植物食動物の共同トイレの最初の証拠が報告されています。

 化石は、100個以上見つかっており、今回も共同トイレかもしれません。


  1. References:
  2.  
  3. Piotr Bajdek, Krzysztof Owocki & Grzegorz Niedźwiedzki (2014) 
  4. Putative dicynodont coprolites from the Upper Triassic of Poland. 
  5. Palaeogeography, Palaeoclimatology, Palaeoecology (advance online publication) 
  6. DOI: 10.1016/j.palaeo.2014.06.013
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 アルゼンチンで発見された三畳紀後期の基盤的竜脚形類、Coloradisaurus brevis (コロラディサウルス・ブレヴィス)の頭部より後方の解剖学的特徴について報告されています。

 1978年に、ほぼ完全な頭部化石から記載された恐竜で、今回は、脊椎や肩帯などの新しい標本を解析したもの。

 その特徴は、中国のジュラ紀前期の地層で発見されているルーフェンゴサウルスに類似しているとされています。 

 また、系統的には、コロラディスサウルスとルーフェンゴサウルスは、マッソスポンディルス類(Massospondylidae)に含まれるとしています。

 


  1. References:
  2.  
  3. Cecilia Apaldetti, Diego Pol & Adam Yates (2012) 
  4. The postcranial anatomy of Coloradisaurus brevis (Dinosauria: Sauropodomorpha) from the late Triassic of Argentina and its phylogenetic implications. 
  5. Palaeontology (advance online publication) 
  6. DOI: 10.1111/j.1475-4983.2012.01198.x
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 図は、ポーランド南部にある三畳紀後期(約2億500万年-2億年前)の地層で発見された Smok wawelski の骨格です。

 頭部の一部や骨盤など、白い部分の化石が発見されています。付近では、大きな3本足の足跡化石も見つかっているそうです。

 推定体長は5-6メートル、頭部は48-57cmとされています。ポストスクスなどより大きく、当時、最大級の巨大プレデター(捕食動物)です。

 

 直立歩行で、ブーツのように長く伸びた恥骨。最初は恐竜と思われていたそうですが、恐竜ではありません。

 三角形の 前眼窩窓(triangular antorbital fenestra)など、ポストスクスなどのクロコダイル系統の主竜類(crocodile-line archosaurs 、rauisuchians)が持つ特徴と、3つ以上の仙骨などの恐竜の特徴を持っており、基盤的な主竜類とされています。

  ただ、現時点では、より詳しい系統的な位置づけは難しいとされています。

 

 下の図のスケールは50センチ。属名の Smok はポーランド語で、竜(dragon)の意味です。

 

Smok_wawelski.jpg    

  1. References:
  2.  
  3. GRZEGORZ NIEDŹWIEDZKI, TOMASZ SULEJ, and JERZY DZIK, 2011
  4. A large predatory archosaur from the Late Triassic of Poland
  5. Acta Palaeontologica Polonica 5X (X): xxx-xxx.
  6. doi:10.4202/app.2010.0045
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 2009年英国・ブリストルで開催されたSVP年会で開催されたシンポジウムをまとめた論文集が出版されています。

 Earth and Environmental Science  Transactions of the Royal Society of Edinburghの101 Special Issue 3-4 で、サブタイトルは、"Late Triassic Terrestrial Biotas and the Rise of Dinosaurs(三畳紀後期の動物相と恐竜の出現)"です。

 

 豊富な内容で、全ては紹介できませんが、新種記載論文を紹介します。

 インドで発見された三畳紀後期の2種の竜脚形類で、プラテオサウリア類では無い(non-plateosaurian ) Nambalia roychowdhurii と、プラテオサウリア類の Jaklapallisaurus asymmetrica です。

 同じ地層からは、5つの恐竜形類の化石が見つかっているそうです。

 

 

  1. References:
  2.  
  3. New dinosaur species from the Upper Triassic Upper Maleri and Lower Dharmaram formations of Central India
  4. Fernando E. Novas, Martin D. Ezcurra, Sankar Chatterjee and T. S. Kutty
  5. Earth and Environmental Science Transactions of the Royal Society of Edinburgh, 101(3-4), p. 333 - 349
  6. DOI:10.1017/S1755691011020093  
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 1980年代に採掘された三畳紀の岩から、思わぬ"掘り出し物"の化石が見つかっています。その名も、ダエモノサウルス・カウリオドゥスです。

 ニューメキシコ州にある三畳紀後期(約2億500万年前)の地層(Chinle Formation)で発見された基盤的獣脚類が記載されています。

 ナショジオPhysorg などが紹介しています。2億3000万年前のへケラサウルス類やエオラプトルと、コエロフィシスなどの新獣脚類(Neotheropoda)のミッシングリンクを埋めるとされています。

 具体的には、脊椎内に呼吸器系とつながった空洞があることなどがあげられています。


 また、初期の恐竜が南米以外で発見されたことから、初期の放散がより広い範囲に及んでいたとされています。

 

 1980年代初頭に、ゴーストランチのコエロフィシス採石場(Coelophysis Quarry)で採掘された岩から、頭部などが発見されたもの。コエロフィシスが発見されたことで有名な場所です。 

 学名は、Daemonosaurus chauliodus の予定です。属名は、ゴーストランチで見つかったことから、 "demon reptile(悪霊の爬虫類)"の意味で、種小名は"prominent toothed(突き出た歯)"の意味。

 関連獣脚類からの推定体長は1.5メートルで、頭部は14センチほどで、鼻先が短く、学名が示すように、カーブした上顎歯と前上顎歯が突き出ています。

 

 下はその頭部(左側面)。長い歯が見えています。CREDIT: © Smithsonian's National Museum of Natural History.

 

Daemonosaurus_skull.jpg 

 系統的には、新獣脚類(Neotheropoda)の外群で、へケラサウルス類やエオラプトルより、コエロフィシスなどの同時代の新獣脚類に近いとされています。

 2009年に同じゴーストランチで発見された Tawa hallae と新獣脚類からなるクレードの姉妹群に位置づけられています。

 最近、竜脚形類とされたエオラプトルとの関係も気になりますね。  

 図で、赤い部分が、Daemonosaurus chauliodus 。黒い部分は化石が発見された時代を示しています。系統的には、中間的な位置づけですが、化石が発見された時代は、そうではありません。

 

Daimonosaurus_evolution.jpg                                                                                                                              Hans-Dieter Sues et al, 2011

 

 下の図は頭部骨格の復元図。眼窩が大きいですね。 

 

Daemonosaurus_skull_2.jpg                                           Hans-Dieter Sues et al, 2011

 

 下の図は復元イメージ。 Credit:© Jeffrey Martz.

 こういうイメージは、色や羽毛の模様、うろこ、耳の形状などに化石証拠がなく、芸術的な要素が多くなります。

 首の下にあるのは、米国の25セント(Quarter)で、直径は24.26 mm 。なじみの薄い硬貨を比較に出されても、北米以外の人には実感しにくいですね。

 

 

daemonosaurus_skull.jpg 

 

 

 

  References:

  1. Hans-Dieter Sues, Sterling J. Nesbitt, David S Berman, and Amy C. Henrici, 2011
  2. A late-surviving basal theropod dinosaur from the latest Triassic of North America
  3. Proc. R. Soc. B published online before print April 13, 2011
  4. doi:10.1098/rspb.2011.0410
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 基盤的竜脚形類、Pantydraco caducus の解剖学的特長などについて報告されています。

  英国にある三畳紀後期の地層で発見され、2003年に、Adam Yates により、テコドントサウルス類の新種、 Thecodontosaurus caducus として記載されました。その後、 2007年になって Pantydraco 属とされています。

 少なくとも3個体がみつかっており、頭部はほぼ完全です。

 

Pantydraco_caducus.jpg

 上のイラストは、グレゴリー・ポールによる復元骨格図。推定体長1.3メートルほどの個体が復元されています。

 白い部分が、化石が発見されている部分で、スケールは10センチ。体重は2.5kgほどとありますから、意外と軽いのですね。

 

 Adam Yates の論文では、4足歩行で復元されていたのですが、今回は2足歩行で復元されています。

 その理由として、後ろ足に比較して短い前肢、バランスをとるための伸びた尾から、十分に2足歩行できたと考えられています。

 

 

   References:


  1. Galton, Peter & Kermack, Diane, 2010.
    The anatomy of Pantydraco caducus, a very basal sauropodomorph dinosaur from the Rhaetian (Upper Triassic) of South Wales, UK.
    Revue de Paléobiologie 29 (2) : 341--404 (décembre 2010) (PDF)
  2. Yates, Adam M. (2003).
    A new species of the primitive dinosaur Thecodontosaurus (Saurischia: Sauropodomorpha) and its implications for the systematics of early dinosaurs
    Journal of Systematic Palaeontology 1 (1): 1-42.
     doi:10.1017/S1477201903001007
  3. Galton, Peter M.; Yates, Adam M; and Kermack, D. (2007).
    Pantydraco n. gen. for Thecodontosaurus caducus YATES, 2003, a basal sauropodomorph dinosaur from the Upper Triassic or Lower Jurassic of South Wales, UK.
    Neues Jahrbuch für Geologie und Paläontologie - Abhandlungen 243 (1): 119-125.
    doi:10.1127/0077-7749/2007/0243-0119
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