ジュラ紀中期の最新ニュース

河南省初のアノモエプス

 Anomoepus(アノモエプス)は、北米大陸にあるジュラ紀前期の地層から見つかっている鳥脚類の足跡化石です。

 1848年、ヒッチコックが、コネチカットで、北米で初めて行った恐竜足跡化石調査報告で命名した名前ですが、当時は鳥類の足跡と考えられていました。

 今回、河南省にあるジュラ紀中期の地層から、初めてのアノモエプスの化石が報告されています。

 この足跡も、最初は鳥類の足跡と思われていたのですが、中生代の鳥類よりは大きくて、がっしりした足跡です。



  1. References:
  2.  
  3. Lida Xing, Nasrollah Abbassi, Martin G. Lockley, Hendrik Klein, Songhai Jia, Richard T. McCrea & W. Scott Persons IV (2016) 
  4. The first record of Anomoepus tracks from the Middle Jurassic of Henan Province, Central China. 
  5. Historical Biology (advance online publication)
  6. DOI:10.1080/08912963.2016.1149480
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 世界的に見てもジュラ紀中期の恐竜化石の発見は乏しいそうです。

 今回、スコットランドのスカイ島北部にあるジュラ紀中期(バソニアン)の地層(Duntulm Formation)で発見された竜脚類の連続歩行跡が報告されています。
 
 子育てをした足跡/スカイ島(2005年6月)や世界最小の恐竜の足跡発見/ギネス記録に(2005年9月)などで紹介していますが、スカイ島からは、今までにも、いろいろな恐竜の足跡化石が見つかっています。

 今回は新しい場所で、スコットランドからの竜脚類の足跡化石は初めてとされています。  当時はラグーン環境だったようで、何層にもわたり、多数の足跡化石が残されています。


 写真は、ツメ跡まで残る竜脚類の後脚の足跡化石(Stephen L. Brusatte et al., 2015)。

 ほとんどの足跡化石が、くぼんだ印象化石(凹型上面浮き彫り痕、concave epirelief)ですが、写真のように、キャストとしてとして残された、凸型下面浮き彫り痕(Convex hyporelief)も残されています。

 これは、凹部が堆積物で満たされ、その部分だけが化石として残ったからでしょう。


 
sauropod_footprint.jpg

 第1指には大きな爪があり、歩幅の狭いナローゲージであり、新竜脚類には属さない原始的な竜脚類とされていました。  
.
 追加の情報として、基盤的な竜脚類はジュラ紀中期まで継続して生き残っていましたが、より大型でより派生的な仲間が放散してきたとしています。  

 いずれにしても、足跡の主の同定には至っていません。  

 今回の足跡化石は、長い間にわたり、多くの世代の竜脚類がラグーン環境に棲んでいたことを示しており、竜脚類はこの環境を頻繁に訪れたようです。


 


  1. References:

  2. Stephen L. Brusatte, Thomas J. Challands, Dugald A. Ross, and Mark Wilkinson (2015) 
  3. Sauropod dinosaur trackways in a Middle Jurassic lagoon on the Isle of Skye, Scotland. 
  4. Scottish Journal of Geology (advance online publication)   free PDF 
  5. doi: 10.1144/sjg2015-005

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英国で最も初期の真竜脚類

 英国にあるジュラ紀中期 (Aalenian)の地層(Saltwick Formation)で発見された竜脚形類化石について報告されています。
 
 単一の尾椎骨で、早期の原始的な竜脚形類とされ、また、英国で最も初期の真竜脚類とされています。

 
 


  1. References:
  2.  
  3. Phillip L. Manning , Victoria M. Egerton & Mike Romano (2015) 
  4. A New Sauropod Dinosaur from the Middle Jurassic of the United Kingdom. 
  5. PLoS ONE 10(6): e0128107 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0128107
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 魚は箸でも食べられますが、ステーキとなると、ギザギザのナイフが必要ですね。
 
 そういうこともあるのか、円錐形で鋸歯のない歯を持つスピノサウルスは、魚食性と考えられています。

 もっとも、冒頭の話は、煮魚の話で、スピノサウルスの歯が本当に魚食性に最適だったのか、逆に肉食には不向きだったのか、定量的な解析がされているのかは、不明です。

 実際、スピノサウリダエ(Spinosauridae、科)の系統でも、バリオニクスやスコミムスには鋸歯があります。

 今回、スピノサウリダエのステムグループのものとされる、鋸歯がある歯の化石が発見され、報告されています。

 ステムグループとは、その(スピノサウリダエの)祖先にあたるグループで、スピノサウリダエではありません。

 図は、獣脚類の系統関係と、歯の形態(Alejandro Serrano-Martínez et al., 2015)。 中央(HB-87)が、今回見つかった歯のイラストです。

 分岐図ですので、分岐点がクレード名を示し、3がメガロサウロイデア(Megalosauroidea、上科)で、4の位置がスピノサウリダエです。今回の歯の化石は、スピノサウリダエにつながる系統としては、最古の化石となります。




phylogeny of spinosaurids.jpg

 ニジェールにあるジュラ紀中期の地層(Tegama Group)で発見されたもの。  典型的なスピノサウリダエの歯にはみられない、珍しい特徴が組み合わさっているとされています。  

 これは、獣脚類にありがちな、相似形態的なジフォドント(ziphodont、カーブして鋭く鋸歯をもつ状態)な歯から、白亜紀前期にかけてのスピノサウリダエの歯へと形態が変化する途中段階のようです。  

 また、ニジェールで見つかったことから、スピノサウリダエがゴンドワナ起源であることを支持するとされています。 


 基盤的な竜脚類、 Spinophorosaurus nigerensis (スピノフォロサウルス・ニジェレンシス)のホロタイプにともなって発見された、4本の獣脚類の歯の化石のひとつです。  

 なお、スピノフォロサウルスは、基盤的竜脚類の脳函と内耳構造(2012年1月)で紹介していますが、尾の先にトゲがあるのが特徴です。  

 歯は、2つのタクサに分けられ、そのうち3本の歯は、 メガロサウリダエ(Megalosauridae、科)の、たぶん、アフロヴェナトールの歯とされ、4つめの歯が、スピノサウリダエのステムグループの歯ではないかとされています。



  1. References:
  2.  
  3. Alejandro Serrano-Martínez, Daniel Vidal, Lara Scisio, Francisco Ortega, and Fabien Knoll (2015) 
  4. Isolated theropod teeth from the Middle Jurassic of Niger and the early dental evolution of Spinosauridae. 
  5. Acta Palaeontologica Polonica (in press) 
  6. doi:http://dx.doi.org/10.4202/app.00101.2014
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 かつては恐竜が泳いだ跡はまれで疑いの目で見られたのですが、最近では、特にジュラ紀の地層から、比較的多数発見されるそうです。

 つま先で引っ掻いたような中足骨の跡が無い足跡化石が見つかれば、泳いだ跡ではないかとされています。 このあたり、獣脚類が泳いだ跡と尾の跡/河北省(2011年11月)で紹介しています。

 今回、ステゴサウルスは泳いのだはないかとする論文が報告されています。

 英国にあるジュラ紀中期の地層(Ravenscar Group)で発見された足跡化石です。

 ステゴサウルスのものとされるDeltapodus 属の足跡化石で、歩いた足跡と泳いだとされる足跡化石が残されているそうです。

 泳いだ方の足跡化石は、泳いだ足跡化石につけられるタクソン、Characichnos とされています。




  1. References:
  2.  
  3. M. Romano and M. A. Whyte (2015) Could stegosaurs swim? Suggestive evidence from the Middle Jurassic tracksite of the Cleveland Basin, Yorkshire, UK. Proceedings of the Yorkshire Geological Society (advance online publication) doi:10.1144/pygs2015-354
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ジュラ紀の完璧な花/遼寧省

 おしべやめしべに花びら、白亜紀より前の完全な花を探すことは、長い間の夢でした。

 今回、遼寧省にあるジュラ紀中期から後期(1億6700万年から1億6200万年前)の地層(Jiulongshan Formation)で発見された花の化石が記載されています。

 属名が、ラテン語で真の花を意味する、Euanthus panii (エウアンサス・パニイ)と命名されています。種小名は、標本提供者にちなんだもの。

 図は、その復元スケッチです(Zhong-Jian Liu & Xin Wang, 2015)。現生のモクレンの花に似ていますが、長さは12ミリほどと小さい花です。

 がく片や花びらだけでなく、四分胞子嚢からなる約(やく)をもつおしべ、包まれた胚珠のあるめしべと、現生の被子植物にみられる完璧な花の組織を持っています。

 今回の発見は、典型的な被子植物の花がジュラ紀には既に存在したことを示すわけで、被子植物の歴史は想定されていたより長くなり、花の進化に新たな一石を投じています。



Euanthus panii.jpg

 花や、花粉の入った約をもつおしべ、胚珠のあるめしべは、他の種子植物から被子植物を区別する3大特徴です。  

 理論的には、被子植物の花は、祖先の裸子植物から進化したと考えられています。  

 しかし、被子植物の起源は三畳紀中期か(2013年10月)で紹介しているように、三畳紀の被子植物のような花粉や、ジュラ紀の被子植物化石が報告されてはいますが、白亜紀より前の典型的な花の確たる証拠はありませんでした。    

 したがって、白亜紀より前の完全な花を探すことは、長い間の夢だったのです。  

 今回の発見は、典型的な被子植物の花がジュラ紀には既に存在したことを示すわけで、被子植物の歴史は想定されていたより長く、花の進化に新たな一石を投じています。  

 なお、葉が見つかっていないため、真性双子葉植物なのかは不明です。




  1. References:
  2.  
  3. Zhong-Jian Liu & Xin Wang (2015) 
  4. A perfect flower from the Jurassic of China. 
  5. Historical Biology (advance online publication) 
  6. DOI:10.1080/08912963.2015.1020423
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 スコットランドでは、中生代の脊椎動物化石は稀で、特に海生爬虫類は珍しいそうです。

 今回、スカイ島にあるジュラ紀前期-中期(約1億7000万年前)の地層で、1959年から発見されていた魚竜化石が、新種として記載されています。

 なお、同じスカイ島から、足跡化石は以前から見つかっており、獣脚類の足跡化石発見/スコットランド(2002年8月)や、子育てをした足跡/スカイ島(2005年6月)で紹介しています。

 上の関連リンクですが、BBCは、2002年のリンクでも有効で、データベースとして価値があります。1年ほどで、あとかたもなく消えてしまう日本のニュースサイトも見習って欲しいですね。


 基盤的なネオイクチオサウリア(neoichthyosauria、新魚竜類)で、Dearcmhara shawcrossi と命名されています。

 今回の発見から、ジュラ紀前期から中期のヨーロッパでは、オフタルモサウリアの系統ではないネオイクチオサウリアが支配し、後に、オフタルモサウリアにおき代わったとされています。



  1. References:
  2.  
  3. Stephen L. Brusatte, Mark T. Young, Thomas J. Challands, Neil D. L. Clark, Valentin Fischer, Nicholas C. Fraser, Jeff J. Liston, Colin C. J. MacFadyen, Dugald A. Ross, Stig Walsh, and Mark Wilkinson (2015) 
  4. Ichthyosaurs from the Jurassic of Skye, Scotland. 
  5. Scottish Journal of Geology (advance online publication) 
  6. doi:10.1144/sjg2014-018
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 ニジェールにあるジュラ紀中期とされる地層( Tiourarén Formation)から、上顎と遊離した脱落歯が見つかり報告されています。

 文献での形態的な比較から、科レベルの識別で、それぞれ、ケラトサウリダエ(Ceratosauridae)、メガロサウリダエ(Megalosauridae)、そして最古のスピノサウリダエ(Spinosauridae)とされています。

 一方、メガロサウリダエのものとされる歯には、スピノサウリダエのような装飾も見られるなど、珍しい特徴も見られています。

 これらは、基盤的テタヌラエと初期のスピノサウリダエの歯の形態と進化に、新たな知見を与えるものと考えられています。



  1. References:
  2.  
  3. Alejandro Serrano-Martínez, Francisco Ortega, Lara Sciscio, José Enrique Tent-Manclús, Ignacio Fierro Bandera & Fabien Knoll (2014) 
  4. New theropod remains from the Tiourarén Formation (?Middle Jurassic, Niger) and their bearing on the dental evolution in basal tetanurans. 
  5. Proceedings of the Geologists' Association (advance online publication) 
  6. doi:10.1016/j.pgeola.2014.10.005
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 中国安徽(あんき)省にある景勝地、黄山(Huangshan)のふもとで発見された新種のマメンチサウリダエ(Mamenchisauridae)が記載されて います。

 ジュラ紀中期の地層(Hongqin Formation)から、腕の一部(右上腕骨、右橈骨、右尺骨)が発見されたもの。

 安徽省としては2例めの、ジュラ紀としては初の恐竜種とされ、発見地、黄山にちなみ、Huangshanlong anhuiensis (フアングシャンロン・アンフイエンシス、安徽黄山竜)と命名されています。

 マメンチサウリダエは、上腕骨の近位端の横幅が長いのが特徴で、フアングシャンロンも、上腕骨の横の長さは、上腕骨全長(90cm)の36%とされています。

 また、橈骨の長さは、上腕骨の58%であるなど、ユニークな特徴を組み合わせて持っているとされています。

 


  1. References:
  2.  
  3. HUANG Jian-Dong, YOU Hai-Lu, YANG Jing-Tao & REN Xin-Xin (2014) 
  4. A new sauropod dinosaur from the Middle Jurassic of Huangshan, Anhui Province. 
  5. Vertebrata PalAsiatica 52(4): 390-400
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 新鳥盤類から羽毛状構造(2013年11月)で紹介していましたが、シベリアで発見された羽毛状構造を持つ基盤的新鳥盤類(neornithischia)が記載されています。
 
 全長1.5メートルほどの植物食恐竜で、Kulindadromeus zabaikalicus (クリンダドロメウス・ザバイカリクス)と命名されています。

 "羽毛"と紹介しているニュースもありますが、鳥類の羽毛とは異なります。論文のタイトルは、" 羽毛(feathers)"と略されていますが、本文では、単繊維(monofilaments)と、図のように分岐し軸のない羽毛状構造(featherlike structures)とされています。

 図は、複雑な構造の大腿骨付近の羽毛状構造。Eが化石の写真で、Fがそれを説明用に図にしたもの。 bpl は基板(basal plate)です(Pascal Godefroit et al., 2014)。

 剛毛状のウロコ/鳥盤類では初めて(2014年7月)で紹介した構造に似てますね。 これらは、羽毛ではなくて、毛じゃないのかな、という気もしないではありません。




Kulindadromeus-2.jpg

 以前から、鳥盤類でもフィラメント状の外皮構造は報告されています。

 羽毛はまれ/恐竜の皮膚(2014年1月)で紹介していますが、いずれも角脚類のヘテロドントサウルス類のTianyulong confuciusi とプシッタコサウルスで、ブラシ状の繊維状外皮構造は、それらの固有派生形質であって、ごく一部のグループでの特殊な例とされていました。

 しかし、今回、シンプルとやや複雑な羽毛状構造がみつかったことから、それらの構造は、非鳥類型獣脚類の"原羽毛 (protofeathers) "と共通の祖先に由来する相同と考えられています。

 今回の発見から、全ての恐竜が、羽毛状構造を備えていたと考えられています。ただ、その起源はさかのぼるのでしょうが、まだ鳥盤類での発見例は少ないですね。  
 
 クリンダドロメウスでは、もっぱら断熱やディスプレイの意味だったのではないかと考えられています。

 しかし、温暖な気候であったり、ディスプレイとしては、トサカなどのほうがめだったりと、結局、鳥盤類では羽毛はじゃまになって、それほど進化しなかったようにも思えます。



Kulindadromeus.jpg

 今回のクリンダドロメウスは、ジュラ紀中期-後期(約1億6000万年前)の地層(Ukureyskaya Formation)からの発見で、上の図に示すように、基盤的新鳥盤類の位置づけです(Pascal Godefroit et al., 2014)。  

 新鳥盤類とは、ステゴサウルスやアンキロサウルス以外の鳥盤類です。クリンダドロメウスは、角脚類(Cerapoda)の姉妹群ですから、基盤的といってもより進化した仲間ですね。  


 クリンダドロメウスは、3種類のウロコと、3種類の羽毛状構造を持つとされています。後足の遠位まわりは小さなウロコでおおわれ、尾は、より大きなカワラ状のウロコです。  

 一方、頭部や胸部は単繊維(monofilaments)でおおわれ、上腕骨と大腿骨、脛骨はより複雑で分岐し、軸のない羽毛状構造( featherlike structures)でおおわれています。リボン状構造も見つかっています。



  1. References:
  2.  
  3. Pascal Godefroit, Sofia M. Sinitsa, Danielle Dhouailly, Yuri L. Bolotsky, Alexander V. Sizov, Maria E. McNamara, Michael J. Benton & Paul Spagna (2014) A Jurassic ornithischian dinosaur from Siberia with both feathers and scales. Science 345( 6195): 451-455 DOI: 10.1126/science.1253351
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 保存状態の良い化石を産出するラーゲルシュテッテ(Lagerstätte)としては、中国では熱河生物相が有名です。

 今回、中国内モンゴル自治区にある道虎溝 (Daohugou)生物相についての論文が報告されています。オープンアクセスで、ホロタイプなどの映像が多数あります。

 道虎溝はジュラ紀中期-後期(Bathonian- Oxfordian)の生物相で、Guardianでは、1億6000万年前としています。 

 始祖鳥より古い時代の羽毛恐竜/道虎溝 生物相(2012年2月)で紹介していますが、羽毛恐竜(Epidexipteryx hui)が見つかっています。

 映像は、そのホロタイプ(IVPP V15471)です(Corwin Sullivan et al., 2014)。Bは紫外線を照射しています。

 また、滑空する哺乳類、Volaticotherium antiquum(ボラティコテリウム)や、泳ぎに適したビーバーのような尾を持つ Castorocauda lutrasimilis(カストロカウダ)なども発見されています。

 羽毛恐竜や哺乳類などの初期進化を解明するには貴重な場所ですね。





Epidexipteryx hui.jpg

 
 道虎溝生物相は保存状態がよく、羽毛や軟組織などが、きめ細かい湖沼の地層に残されています。  

 現在のところ、5種の恐竜、13種の翼竜など、30のタクサの脊椎動物が見つかっており、熱河生物相とは著しく異なるとされていますが、羽毛恐竜などは共通して見つかっています。  

 いずにしても、2つの生物相は、時代が連続する例外的に保存状態のよい場所(ラーゲルシュテッテ)であり、アジア北東部の中生代の世界の解明に役立ちそうです。



  1. References:
  2.  
  3. Corwin Sullivan, Yuan Wang, David W. E. Hone, Yuanqing Wang, Xing Xu & Fucheng Zhang (2014) 
  4. The vertebrates of the Jurassic Daohugou Biota of Northeastern China. 
  5. Journal of Vertebrate Paleontology 34(2): 243-280 
  6. DOI:10.1080/02724634.2013.787316
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 交尾中の昆虫化石はまれで、ほとんどが琥珀の中で潰れた形で見つかるそうです。

 今回、内蒙古自治区のジュラ紀の地層で発見された新種の交尾化石が報告されています。オープンアクセスです。

 今まで、レバノンで見つかった白亜期の琥珀化石中のユスリカの例が知られていますが、交尾中の昆虫化石としては最古とされています。

 カメムシの仲間のアワフキムシ類(Procercopidae)で、Anthoscytina perpetua と命名されています。 生殖器の対称性と後尾位置は、1億6500万年も変化がないとされています。



  1. References:
  2.  
  3. Li S, Shih C, Wang C, Pang H, Ren D (2013) 
  4. Forever Love: The Hitherto Earliest Record of Copulating Insects from the Middle Jurassic of China. 
  5. PLoS ONE 8(11): e78188
  6. doi:10.1371/journal.pone.0078188
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 マメンチサウルスの姉妹群とされる新種の巨大竜脚類が報告されています。

 新疆ウイグル自治区にあるジュラ紀中期の地層で発見されたもの。中国語ですが、全文が読めます。

 推定全長は、30ー32メートルとされ、学名は、 Xinjiangtitan shanshanesis で、属名の意味は、"新疆の巨人"です。

 系統的には、マメンチサウルスの姉妹群とされていますが、より派生的なディプロドクス類の特徴も持っているそうです。
 

  1. References:
  2.  
  3. Wu Wen-hao, Zhou Chang-fu, Oliver Wings, Toru Sekiha & Dong Zhi-ming (2013) 
  4. A new gigantic sauropod dinosaur from the Middle Jurassic of Shanshan, Xinjiang. 
  5. Global Geology (Chinese Edition) 32 (3): 438-446 (pdf) 
  6. doi: 10.3969/j.issn.1004-5589.2013.03.002
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竜脚類の連続歩行/モロッコ

 モロッコにあるジュラ紀中期の地層で発見された竜脚類の連続歩行後について報告されています。

 6つの連続歩行があるそうですが、風化と人の活動の影響で、崩壊の危機にさらされているそうです。

 要旨には、科学的な内容は乏しく、保護を求めているといった内容です。

 

  1. References:
  2.  
  3. Amal Enniouar, Abdelouahed Lagnaoui & Adnane Habib (2013) 
  4. A Middle Jurassic sauropod tracksite in the Argana Basin, Western High Atlas, Morocco: an example of paleonichnological heritage for sustainable geotourism. 
  5. Proceedings of the Geologists' Association (advance online publication) 
  6. doi: http://dx.doi.org/10.1016/j.pgeola.2013.09.003
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雲南省から新、真竜脚類

 竜脚類の頭部の発見は稀ですが、雲南省にあるジュラ紀中期の地層で発見された脳函から、新種が記載されています。

 学名は、Nebulasaurus taito (ノブラサウルス タイト)で、種小名はフィールドプロジェクトの資金援助をしたタイトーにちなんでいます。
 
 系統的には、新竜脚類(Neosauropoda)より原始的な、基盤的な真竜脚類(Eusauropod)の位置づけです。

 尾に2対のスパイクがある Spinophorosaurus nigerensis (スピノフォロサウルス ニゲレンシス) の姉妹群とされていますから、ノブラサウルスも持っていたことでしょう。

 
 なお、属名は、ラテン語の" nebulae"にちなんでいます。"深い霧の雲(misty cloud)"の意味で、"雲南"の意味に由来するそうです。  

 スピノフォロサウルスは、ニジェールにあるジュラ紀中期の地層で発見され、2009年に記載されています。  


  1. References:
  2.  
  3. Lida Xing, Tetsuto Miyashita, Philip J. Currie, Hailu You, and Zhiming Dong (2013) 
  4. A new basal eusauropod from the Middle Jurassic of Yunnan, China, and faunal compositions and transitions of Asian sauropodomorph dinosaurs. 
  5. Acta Palaeontologica Polonica (in press) 
  6. doi: http://dx.doi.org/10.4202/app.2012.0151
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マニデンスの歯

 Manidens condorensis (マニデンス・コンドレンシス)は、マニデンス、新種のヘテロドントサウルス類(2011年4月)で紹介したアルゼンチンにあるジュラ紀中期のヘテロドントサウルス類(Heterodontosauridae)です。

 ヘテロドントサウルス類といえば、属名("異なる歯")からわかるように、3種類もの歯を持っています。 

 マニデンスは、南半球からは最も完全なヘテロドントサウルス類とされていますが、十分な歯の化石は見つかっていなかったようです。

 今回、マニデンスのものとされる脱落歯について報告されています。タイプ標本にはなかった特徴があるそうです。
 


  1. References:
  2.  
  3. Marcos G. Becerra, Diego Pola, Claudia A. Marsicano & Oliver W.M. Rauhut (2013) 
  4. The dentition of Manidens condorensis (Ornithischia; Heterodontosauridae) from the Jurassic Cañadón Asfalto Formation of Patagonia: morphology, heterodonty and the use of statistical methods for identifying isolated teeth. 
  5. Historical Biology (advance online publication) 
  6. DOI:10.1080/08912963.2013.794227
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 目が大きいことで有名なオフタルモサウルス類(ophthalmosauridae)といえば、ジュラ紀後期に放散し、白亜紀にかけて栄えた魚竜とされています。

 今回、アラスカにあるジュラ紀中期の地層からは初めてとなる、オフタルモサウルス類の魚竜化石について報告されています。

 アラスカは、最古のオフタルモサウルス類の一つが見つかり、また、北半球では唯一、ジュラ紀中期のオフタルモサウルス類が記載されている場所です。

 今回の発見から、オフタルモサウルス類は急速に多様化し、ジュラ紀中期のバッジョシアン初期までには既に、幅広く分布していたと考えられています。

 
 


  1. References:
  2.  
  3. Patrick S. Druckenmiller & Erin E. Maxwell (2013) 
  4. A Middle Jurassic (Bajocian) ophthalmosaurid (Reptilia, Ichthyosauria) from the Tuxedni Formation, Alaska and the early diversification of the clade. 
  5. Geology Magazine (advance online publication) 
  6. DOI: http://dx.doi.org/10.1017/S0016756813000125
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 英国にあるジュラ紀中期の地層で発見された竜脚類の足跡化石について報告されています。  前脚部分に皮膚印象が残され、ジュラ紀中期としては、最初の恐竜の皮膚印象とされています。

 ヨークシャーにあるアーレニアンからバソニアンの地層からの発見で、後ろ脚から、Brontopodus 属(種不明)とされています。   

 5本指で、第1-3指に爪があり、おそらく皮膚で覆われているとされています。 ひとつの前脚には、多角形のウロコと、他で報告されている竜脚類の皮膚テクスチャの一部が残されているそうです。


  1. References:
  2.  
  3. Mike ROMANO & Martin A. WHYTE. 2012. 
  4. Information on the foot morphology, pedal skin texture and limb dynamics of sauropods: evidence from the ichnological record of the Middle Jurassic of the Cleveland Basin, Yorkshire, UK. 
  5. Zubia, 30: 45-92.
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ジュラ紀の足跡化石/四川省

 中国、四川省にあるジュラ紀中期の地層で発見された獣脚類の足跡化石について報告されています。 

 細い指や幅広い指の角度、特徴的なパッドの形状で、 Kayentapus に類似しているそうです。

 足跡から計算されたスピードは、秒速1.1-1.4メートルとされています。時速にすると、4-5kmですね。

 この地層(Shangshaximiao Formation)の年代は貝虫類(ostracods)化石からで、脊椎動物化石からは、ジュラ紀でも後期の地層となるそうです。 

  今回の Kayentapus に似た足跡化石の発見から、ジュラ紀前期-中期を支持するとしています。



  1. References:
  2.  
  3. Li-Da Xing, Martin G. Lockley, Zhong-Dong Li, Hendrik Klein, Jian-Ping Zhang, Gerard D. Gierliński, Yong Ye, W. Scott Persons Iv & Long Zhou (2012) 
  4. Middle Jurassic theropod trackways from the Panxi region, Southwest China and a consideration of their geologic age. 
  5. Palaeoworld (advance online publication) 
  6. doi: http://dx.doi.org/10.1016/j.palwor.2012.11.002
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 魚竜の進化において、ジュラ紀前期から中期にかけて大きな変化がありました。 

 ジュラ紀前期の魚竜は、中期(アーレニアン晩期)に登場した眼の大きなオフタルモサウルス類に完全にとってかわられ、ジュラ紀中期(1億7600万年前-1億6500万年前 )は、オフタルモサウルス類の時代とされています。

 今回、ジュラ紀中期の地層で発見された、オフタルモサウルス類ではない、ステノプテリギウス属の新種の魚竜化石が報告されています。
 
 ジュラ紀前期に多様で豊富だったステノプテリギウス属ですが、北半球のジュラ紀中期の地層からは初めての発見とされています。

 
 ジュラ紀は、前期晩期のトアルシアンから、中期のアーレニアン、バソニアンと区分されています。  

 今回は、ドイツ南西部にある地層(Opalinuston Formation、初期アーレニアン)で、一部関節した化石が見つかったもの。  

 頭部や前ヒレから、ステノプテリギウス属の新種とされ、Stenopterygius aaleniensis と命名されています。  

 ジュラ紀前期のステノプテリギウス属は多様で豊富に見つかっていますが、北半球のジュラ紀中期の地層からは初めての報告で、また、アーレニアンからは初めての発見とされています。  

 サイズや形態における多くの点で前期のステノプテリギウス属の魚竜に類似しており、トアルシアン末に起きたと考えられている主な環境の変化はより後で、その変化は劇的ではなかったとされています。  

 また、アーレニアンとバソニアンの間に、北半球ではオフタルモサウルス類はいなかったとされています。



  1. References:
  2.  
  3. Erin E. Maxwell, Marta S. Fernández & Rainer R. Schoch (2012) 
  4. First Diagnostic Marine Reptile Remains from the Aalenian (Middle Jurassic): A New Ichthyosaur from Southwestern Germany. 
  5. PLoS ONE 7(8): e41692. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0041692
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2016年5月

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