白亜紀前期の最新ニュース

 ドイツでにある白亜紀前期の地層で発見されたアンキロサウルス類が報告されています。PNAS で、全文が読めます。

 断片的な頚胸側にあるスピンと上腕骨で、スピンは英国で見つかっている Hylaeosaurus armatus のものに似ているそうです。

 

  1. References:
  2.  
  3. Sven Sachs & Jahn J. Hornung (2013) 
  4. Ankylosaur Remains from the Early Cretaceous (Valanginian) of Northwestern Germany. 
  5. PLoS ONE 8(4): e60571. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0060571



 ドイツにある白亜紀前期の地層で発見された新種のプレシオサウルス類が記載されています。

 化石は1912年に発見され、1910年に記載された Brancasaurus brancai (ブランカサウルス・ブランカイ)とされていました。

 今回その特長から、新種とされ、Gronausaurus wegneri と命名されています。種小名は、化石発見者の Thomas Wegner にちなんでいます。

 系統的には、レプトクレイドゥス類(Leptocleididae)とされ、ブランカサウルスに最も近縁な位置づけです。
 

 
  1. References:
  2.  
  3. Oliver Hampe (2013) 
  4. The forgotten remains of a leptocleidid plesiosaur (Sauropterygia: Plesiosauroidea) from the Early Cretaceous of Gronau (Münsterland, Westphalia, Germany). 
  5. Paläontologische Zeitschrift (advance online publication) 
  6. DOI: 10.1007/s12542-013-0175-3



獣脚類が泳いだ跡/四川省

 四川省にある白亜紀前期の地層で発見された恐竜の足跡化石について報告されています。全文が読めます。

 3本指でひっかいた長い跡が連続して残されており、獣脚類が泳いだ跡(Characichnos)ではないかとされています。アルバータ大が紹介しています。

 獣脚類の歩いた跡と泳いだ跡が同時に残されているのは、水面の高さが時期によって変化したためと考えられています。

 また、竜脚類(Brontopodus)や鳥脚類(おそらく Caririchnium)の足跡化石も同じ面にあるそうです。  鳥脚類の足跡の向きは平行であり、群れで行動したと考えられています。



  1. References:
  2.  
  3. LiDa Xing, Martin G. Lockley, JianPing Zhang, Andrew R. C. Milner, Hendrik Klein, DaQing Li, W. Scott Persons IV & JieFang Ebi (2013) 
  4. A new Early Cretaceous dinosaur track assemblage and the first definite non-avian theropod swim trackway from China. 
  5. Chinese Science Bulletin (advance online publication) 
  6. DOI: 10.1007/s11434-013-5802-6



 新疆ウイグル自治区にある白亜紀前期の地層で発見された恐竜や鳥類、翼竜が共存する足跡化石について報告されています。

 成体と幼体の恐竜や岸辺の鳥の足跡、翼竜の前肢などの跡が見つかっているそうです。 全ての足跡の形態は、ジュンガル盆地内にある別の産地から知られているそうです。

 興味深い特徴は、珍しい保存モードであり、重なった足跡は、壊れることなく柔軟に変形したを示すとしています。

 

  1. References:
  2.  
  3. Li-Da Xing, Martin G. Lockley, Hendrik Klein, Jian-Ping Zhang, Qing He, Julien D. Divay, Li-Qi Qi & Cheng-Kai Jia (2013)
  4. Dinosaur, bird and pterosaur footprints from the Lower Cretaceous of Wuerhe asphaltite area, Xinjiang, China, with notes on overlapping track relationships. 
  5. Palaeoworld (advance online publication) 
  6. doi: 10.1016/j.palwor.2013.03.001



 英国のサセックスとワイト島で発見されたノドサウルス類の歯の化石について報告されています。原稿ですが、全文が読めます。

 英国の白亜紀前期の地層からは初めての発見とされています。 ワイト島の歯は、おそらく、歯が見つかっていない Polacanthus foxii (ポラカントゥス・ホクシィ)のものではないかとされています。

 これらの歯は、北米で発見されているガストニアなどの歯に類似しているとされています。



  1. References:
  2.  
  3. William T. Blows and Kerri Honeysett (2013) 
  4. New nodosaurid teeth (Dinosauria, Ankylosauria) from the Lower Cretaceous of Southern England. 
  5. Acta Palaeontologica Polonica (in press) 
  6. doi: 10.4202/app.2012.0131



 最大翼開長が8.7メートルと、ゴンドワナ大陸最大の翼竜化石について報告されています。全文が読めます。AFPBBが紹介しています。

 ブラジルにある白亜紀前期(約1億1000万年前)の地層での発見で、アンハングエラ類(Anhangueridae)に属する トロペオグナトゥス(Tropeognathus mesembrinus)とされています。

 なお、翼竜について、2つの翼開長の測定法について紹介されています。最大翼開長と通常翼開長です。

 最大翼開長とは、翼を構成する全ての骨と、肩甲骨又は烏口骨の短い方の長さの合計を2倍したもの。  通常翼開長は、自然屈曲を考慮して、短めに見積もる値で、プテラノドン類の場合、5%ほど短くなるそうです。  

 今回の標本の、最大翼開長と通常翼開長はそれぞれ、8.70m、8.26mとされています。  


  1. References:
  2.  
  3. KELLNER, ALEXANDER W. A. et. al.,2013 
  4. The largest flying reptile from Gondwana: a new specimen of Tropeognathus cf. T. mesembrinus Wellnhofer, 1987 (Pterodactyloidea, Anhangueridae) and other large pterosaurs from the Romualdo Formation, Lower Cretaceous, Brazil. 
  5. Anais da Academia Brasileira de Ciências 85(1): 113-135



バルドサウルスの完全な骨格

 BBC などが、英国のワイト島で、バルドサウルス(Valdosaurus)のほぼ完全な骨格が発見されたと伝えています。

 二足歩行の鳥脚類で、白亜紀前期(約1億2800万年前)の地層からの発見です。ニュースのみで、論文報告はありません。
 



 スペインにある白亜紀前期の地層で発見された基盤的イグアノドン類の化石について報告されています。

 ラスホヤ(Las Hoyas)地域から、十分に関節した後ろ足が発見されたもの。幼体か亜成体とされています。

 その特徴とバレニアン後期という年代から、Mantellisaurus atherfieldensis. ではないかとされています。 

 この地域からは、初めての獣脚類以外の恐竜化石で、コンカヴェナトール(Concavenator)のようなカルカロドントサウルス類の獲物だったのではないかとされています。
 


  1. References:
  2.  
  3. Mercedes Llandres Serrano, Romain Vullo, Jesús Marugán-Lobón, Francisco Ortega and Angela D. Buscalioni (2013) 
  4. An articulated hindlimb of a basal iguanodont (Dinosauria, Ornithopoda) from the Early Cretaceous Las Hoyas Lagerstätte (Spain). 
  5. Geological Magazine (advance online publication) 
  6. DOI: http://dx.doi.org/10.1017/S0016756813000095



 遼寧省にある白亜紀前期の義県層で発見された新種のオヴィラプトル類が記載され、Ningyuansaurus wangi と命名されています。

 新種記載ながら、要旨も公開されていないので詳細は不明ですが、長い頭部と、オヴィラプトル類の中で最も多い歯を持っていることなどから、もっとも基盤的な位置づけとされています。
 


  1. References:
  2.  
  3. JI Qiang, Lu Jun-chang, WEI Xue-fang, WANG Xu-ri, 2013
  4. A new oviraptorosaur from the yixian Formation of Jianchang,Western Liaoning Province,China 
  5. Regional Geology of China(中国区域地質), 2012(12), p. 2102-2107



 英国ワイト島にある白亜紀初期の地層で発見された新種のアズダルコ類の翼竜が記載されています。全文が読めます。

 翼開長は75センチほどと比較的小型で、属名が、"ワイト島のドラゴン"を意味する、 Vectidraco daisymorrisae と命名されています。
 
 系統的には、アズダルコイデア( Azhdarchoidea)とされ、全体的に、タペジャラに似ているとされています。


 ほぼ成体とされる3次元的に保存された骨盤とその周辺の化石が見つかったもの。  

 骨盤の長さは4センチほどで、体長は35センチほど、翼開長は75センチほどと、比較的翼の短い翼竜とされています。4足歩行ができたようです。  

 白亜紀後期、バレミアンからアプチアンにかけて、西ヨーロッパでは、こういう小型のアズダルコ類の翼竜が棲んでいたとされています。  

 中国遼寧省の環境に類似しているはずですが、西ヨーロッパで翼竜の発見例が少ないのは、保存要因かもしれないとされています。


  1. References:
  2.  
  3. Darren Naish, Martin Simpson & Gareth Dyke (2013) 
  4. A New Small-Bodied Azhdarchoid Pterosaur from the Lower Cretaceous of England and Its Implications for Pterosaur Anatomy, Diversity and Phylogeny. 
  5. PLoS ONE 8(3): e58451. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0058451



カテゴリーの系統関係は、概要です。詳しくは、脊椎動物の系統関係をどうぞ
 

2013年5月

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