白亜紀前期の最新ニュース

 中生代の大陸の断片化が、恐竜の分布にどのような影響与えたのか、恐竜のマクロ生物地理学的パターンについて解析した論文が報告されています。Telegraphなどが伝えています。

 アクセス可能な恐竜の化石が含まれている古生物学データベースを利用して解析したもの。

 その結果、大陸分断は間違いなく恐竜の大陸間移動を低下させたのですが、完全に阻害したわけではなかったとしています。

 そして、前期白亜紀、恐竜たちは、ヨーロッパから他の大陸へと大量に移動したにもかかわらず、戻ってきたり新しい恐竜がヨーロッパにやって来なかったとしています。  

 これは、恐竜化石記録の不完全さと発見のバイアスが関係しているとされていますが、大陸分断も影響しているようです。



  1. References:
  2.  
  3. A.M. Dunhill, J. Bestwick, H. Narey, and J. Sciberras (2016) 
  4. Dinosaur biogeographic structure and Mesozoic continental fragmentation: a network-based approach. 
  5.   Journal of Biogeography (advance online publication) 
  6. DOI:10.1111/jbi.12766
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 四川省にある白亜紀前期の地層(Feitianshan Formatio)で発見された獣脚類の足跡化石について報告されています。

 長さが2.5-2.6cmの小さな足跡化石は、韓国でも見つかっているMinisauripus (ミニサウリプス)とされ、長さが9.9-19.6cmの足跡化石は、Jialingpus (ジアリンプス)類似種とされています。

 ミニサウリプスの足跡の主は、小型の獣脚類で、おそらく走行性のコンプソグナシダエ(コンプソグナトゥス科)ではないかとされています。

 ただし、より大型種の幼体の足跡化石である可能性も残されているようです。

 



  1. References:
  2.  
  3. Lida Xing, Martin G. Lockley, Geng Yang, Jun Cao, Michael Benton, Xing Xu, Jianping Zhang, Hendrik Klein, W. Scott Persons IV, Jeong Yul Kim, Guangzhao Peng, Yong Ye & Hao Ran (2016) 
  4. A new Minisauripus site from the Lower Cretaceous of China: Tracks of small adults or juveniles? 
  5. Palaeogeography, Palaeoclimatology, Palaeoecology (advance online publication) 
  6. doi:10.1016/j.palaeo.2016.04.006
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 Amargatitanis macni(アマルガティタニス・マクニ)は、アルゼンチン・ネウケン州にある白亜紀前期の地層(La Amarga Formation)で発見された竜脚類です。
 
 2007年に記載され、最古級のティタノサウリアとされていたのですが、今回、未発表の標本も含めて、再評価した論文が報告されています。

 ホロタイプはキメラとされ、新しいホロタイプが提案されています。

 系統的には、ディクラエオサウリダエ(Dicraeosauridae、ディクラエオサウルス科)の位置づけです。

 ディクラエオサウリダエは、ディプロドコイデア(Diplodocoidea、ディプロドクス上科)の系統で、アマルガサウルスなどが属します。

 この地層からは、ディクラエオサウリダエの系統として2種目とされています。  

 今回の結果から、現在のところ、パタゴニアでは、白亜紀前期のセノマニアンより前のティタノサウリアの体化石記録は見つかっていないことになります。


 


  1. References:
  2.  
  3. Pablo Ariel Gallina (2016) 
  4. Reappraisal Of The Early Cretaceous Sauropod Dinosaur Amargatitanis Macni (Apesteguía, 2007), From Northwestern Patagonia, Argentina. 
  5. Cretaceous Research (advance online publication) 
  6. doi:10.1016/j.cretres.2016.04.002
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 心臓はどのように進化したのか、大きな謎のひとつは、硬骨魚類の一種、基盤的条鰭類でみられた、弁の多い流出路(動脈円錐)から、進化した条鰭類でみられる、弁のない弾性的な流出路(動脈球)への移行です(下図)。

 しかしながら、このあたりの進化を解明するためには、保存状態の良い化石が必要です。    

 心臓化石といえば、心臓ではなかったウィロの"心臓化石"(2011年2月)で紹介したテスケロサウルスの"心臓化石"が話題になりました。    

 結局、その構造は心臓ではなく、鉄分を含む鉱物が侵入した痕跡ではないかとされています。  

 今回、ブラジルにある白亜紀前期の地層で発見された条鰭類、Rhacolepis buccalis (ラコレピス)の化石で見出された初の心臓化石について報告されています。  

 シンクロトロンX線断層撮影により、解析したもの。化石は、保存状態がよく、胃や筋肉の一部も残されているそうです。  
 
 少なくとも5つの弁がある動脈円錐を持つとされて、心臓の形態は、最も原始的な多弁型と、現生条鰭類にみられる弁のない進化型との中間状態を表しているようです。  

 今回のデータは、長い間不明だった心臓表現型を示し、心臓流出路の簡素化は、劇的なイベントというより、ゆるやかに進化したとされています。


 図は、条鰭類の心臓(流出路)の進化(Lara Maldanis, et al., 2016)。1心房1心室で、原始的な仲間にみられる多弁の動脈円錐(上)は、進化するにつれて小さくなり、動脈球(下)が大きくなります。


  cardiac outflow tract.jpg 


 


  1. References:
  2.  
  3. Lara Maldanis, Murilo Carvalho, Mariana Ramos Almeida, Francisco Idalécio Freitas, José Artur Ferreira Gomes de Andrade, Rafael Silva Nunes, Carlos Eduardo Rochitte, Ronei Jesus Poppi, Raul Oliveira Freitas, Fábio Rodrigues, Sandra Siljeström, Frederico Alves Lima, Douglas Galante, Ismar S Carvalho, Carlos Alberto Perez, Marcelo Rodrigues de Carvalho, Jefferson Bettini, Vincent Fernandez & José Xavier-Neto (2016) 
  4. Heart fossilization is possible and informs the evolution of cardiac outflow tract in vertebrates. 
  5. eLife 2016; 5:e14698 
  6. DOI: http: // dx.doi.org/10.7554/eLife.14698
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 イタリアの恐竜といえば、Dinosaurs Of Italy(2004年9月)で、本を紹介していますが、スキピオニクス(Scipionyx)程度でした。

 その後、2種の新種恐竜(2009年12月)で紹介している白亜紀後期のハドロサウロイデア、Tethyshadros insulari が記載されています。

 今回、イタリアでは初めてとなる竜脚類の化石が報告されています。南ヨーロッパで最古のティタノサウリアとされています。

 ローマの東、50kmにある白亜紀前期(アピチアン-アルビアン)の海洋堆積層から、尾椎骨の一部が発見されたもの。

 ティタノサウリアの派生的なグレード、リソストロティア(Lithostrotia)の基盤的な仲間とされています。

 古地理学的な分析からは、先祖は、アフロ・ユーラシアルートからやってきたらしく、「フィルタリング・ブリッジ(filtering bridge)」により、西テチス海を渡ったメンバーと考えられています。

 フィルタリング・ブリッジとは、白亜紀初期から、島々や半島を鎖のように繋いでいたルートで、アフリカとヨーロッパを結んでいたと考えられています。



  1. References:
  2.  
  3. Cristiano Dal Sasso, Gustavo Pierangelini, Federico Famiani, Andrea Cau & Umberto Nicosia (2016) 
  4. First sauropod bones from Italy offer new insights on the radiation of Titanosauria between Africa and Europe. 
  5. Cretaceous Research (advance online publication) 
  6. doi:10.1016/j.cretres.2016.03.008
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コプロライトからわかること

 スペイン、テルエルにある白亜紀前期の地層で発見されたコプロライト(糞石)を解析した論文が報告されています。

 その形態や、骨の断片やリン酸カルシウム(ヒドロキシアパタイト)の含有量が高いことから、獣脚類のコプロライトとされ、保存状態の良い花粉分析からは、当時は、スギなどの裸子植物が支配していた植物相だったとされています。

 そして、シダの胞子やまれにある被子植物の花粉から、年代はアルビアンです。

 糞石には炭の粒子が多く含まれているのですが、それは、野火が多かった古環境で植物を食べていた小さな脊椎動物に由来し、コプロライトは、それをエサとしていた地上をはうような種のものだったと考えられています。



  1. References:
  2.  
  3. Vivi Vajda, M. Dolores Pesquero Fernandez, Uxue Villanueva-Amadoz, Veiko Lehsten & Luis Alcalá (2016) 
  4. Dietary and environmental implications of Early Cretaceous predatory dinosaur coprolites from Teruel, Spain 
  5. Palaeogeography, Palaeoclimatology, Palaeoecology (advance online publication) 
  6. doi:10.1016/j.palaeo.2016.02.036
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 新種のデイノニコサウリアの足跡化石/甘粛省などで紹介しているように、ラプトルなどは、第2指にあるカギヅメを持ち上げて歩いたため、その足跡化石は、2本指として残されます。

 今回、コロラドでは初めてで、北米でも3例目の2本指の足跡化石が報告されています。

 9Newsに写真があり、世界的には16例ほどが報告され、そのうち12例が中国や韓国とされています。しかし、北米大陸ではまれです。 

 コロラドにある白亜紀前期(アルビアン)の地層(South Platte Formation)で発見された足跡化石で、デイノニコサウリアの足跡化石である Dromaeosauripus とされています。



  1. References:
  2.  
  3. Martin G. Lockley, Lida Xing, Neffra A. Matthews & Brent H. Breithaupt (2016) 
  4. Didactyl raptor tracks from the Cretaceous, Plainview Sandstone at Dinosaur Ridge. 
  5. Cretaceous Research 61: 161-168 
  6. doi:10.1016/j.cretres.2016.01.007
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 福井にある白亜紀前期の地層(北谷層)で発見された新種の獣脚類が記載され、Fukuivenator paradoxus(フクイべナートル・パラドクサス)と命名されています。

 The Theropod Database Blog が指骨を修正するコメントを紹介しています。
 
 日本の新種恐竜で紹介していますが、日本では7種めの新種で、福井産の新種としては5種目になります。

 タイプ標本(FPDM-V8461)は、おそらく亜成体とされ、十分には成長しておらず、推定全長は245cm、体重は25.0kgとされています。

 属名は「福井のハンター」の意味。種小名は、原始的な特徴と派生的な特徴を組み合わせて持つことから。

 胃の内容物などの直接的な証拠はないのですが、円錐で鋸歯の無い前上顎歯、対象的な上顎歯、異歯性(heterodonty)、10より多い頚椎数は獣脚類の植物食と一致し、少なくとも雑食性だったとされています。

 図は骨格図(Azumae et al., 2016)。見つかっている部分は、濃い灰色です。 頭部長は234mmとされていますから、スケールバーの長さ(50mm)は間違いかも。
 

Fukuivenator paradoxus.jpg

 CTスキャンで内耳の構造も確認され、その形態は、鳥類と非鳥類型恐竜の中間とされています。  

 系統的には、コエルロサウリアの、基盤的で分岐した位置のマニラプトラとされています。コンプソグナシダエ(Compsognathidae)やオルニトミモサウリアなどど多分岐になっています。  

 しかし、基盤的な位置しながら、より進化したドロマエオサウリダエやパラヴェス(Paraves)と同じ派生的な特徴も持っています。  

 今回の発見は、コエルロサウリアの系統内での、モザイク進化とホモプラシー(独立に進化して同じ形質を獲得した現象)を強調するとされています。


 


  1. References:
  2.  
  3. Yoichi Azuma, Xing Xu, Masateru Shibata, Soichiro Kawabe, Kazunori Miyata & Takuya Imai (2016) 
  4. A bizarre theropod from the Early Cretaceous of Japan highlighting mosaic evolution among coelurosaurians. 
  5. Scientific Reports 6, Article number: 20478 (2016) 
  6. doi:10.1038/srep20478
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 アフリカからの鳥盤類の化石記録は、大変珍しく、いくつかの歴史的な地域に限定されています。

 今回、チュニジアにある白亜紀前期(アルビアン)の地層(Ain el Guettar Formation)で発見されたイグアノドンティアの遊離歯化石について報告されています。

 かつては、海岸沿いだった場所とされ、魚類やクロコダイル類の化石とともに、流されてきたスピノサウリダエやレバッキサウリダエの化石が伴って見つかっています。




  1. References:
  2.  
  3. Federico Fanti, Andrea Cau, Lukas Panzarin & Luigi Cantelli (2016) 
  4. Evidence of iguanodontian dinosaurs from the Lower Cretaceous of Tunisia. 
  5. Cretaceous Research 60: 267-274 
  6. doi:10.1016/j.cretres.2015.12.008
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 中国北部、甘粛省にある白亜紀前期の地層からは多数の恐竜化石を産出します。しかし、卵化石は報告されていませんでした。

 今回、白亜紀前期の地層(Hekou Group)で発見された、卵殻構造が既存の卵化石と異なる新しいタイプの卵殻化石が報告されています。

 外側表面近くにコンパクトな層がない、分岐構造をした卵殻や、不規則な気孔管(pore canal) などが特徴です。

 その構造から、属名が、"多数の小さな分岐のある卵化石"を意味する、Polyclonoolithus yangjiagouensis と命名されています。


 この卵化石の系統として、Polyclonoolithidae が提唱され、卵タクソンの中でもかなり基盤的とされています。  

 また、 dendroolithidae や dictyoolithidae 、 faveoloolithidae の卵と同じ卵殻形成メカニズムを持っているとされています。  

 さらに、spheroolithidae とも関連があり、この卵殻の微細構造の起源を示すとされています。


 


  1. References:
  2.  
  3. Xie Jun-Fang, Zhang Shu-Kang, Jin Xing-Sheng, Li Da-Qing & Zhou Ling-Qi (2016) 
  4. A new type of dinosaur eggs from Early Cretaceous of Gansu Province, China 
  5. Vertebrata PalAsiatica, 54(1): 1−10 PDF
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 遼寧省にある白亜紀前期の熱河生物相からは、さまざまな鳥類の化石が見つかっています。

 今回、アプチアンの九仏堂層(Jiufotang Formation)で発見された基盤的鳥類が記載され、Chongmingia zhengi (チョングミンギア・チェンギ)と命名されています。

 チョングミンギアの叉骨は固く、その結果として、飛行にはより大きな力が必要だったとされています。

 一方、長い前肢と、上腕骨にある大きな三角筋稜(deltopectoral crest)からすると、十分な力を発揮できたと考えられています。

 三角筋稜は、肩の筋肉を上腕の骨に固定するための突起です。

 チョングミンギアには、モザイク状のユニークな特徴の組み合わせが見られることから、鳥類が力強い飛行を試みた初期進化の段階では、さまざまな進化上の実験が試されたことを示すとされています。

 胃石も見つかっており、基盤的鳥類では、植物食が一般的だったとされています。

 ただし、この時代、翼竜や、鳥類を捕食する非鳥類型獣脚類との競争に直面しており、植物食の鳥類の生態的な競争力は弱かったと考えられています。

 系統関係については、基盤的アヴィアラエ(Avialae) の位置づけですが、2つの異なるデータマトリックスを使っての解析から、異なる位置が示されています。

 図は、系統関係(Min Wang et al., 2016) 。

 コエルロサウリアのデータマトリックスを使うと、鳥胸類(Ornithothoraces)の姉妹群の基盤的なアヴィアラエ( Avialae)とされ (p2)、中生代の鳥類のデータマトリックスを使うと、始祖鳥を除いて、最も基盤的なアヴィアラエとされています(p1) 。




 srep19700-f7.jpg




  1. References:
  2.  
  3. Min Wang, Xiaoli Wang, Yan Wang & Zhonghe Zhou (2016) 
  4. A new basal bird from China with implications for morphological diversity in early birds. 
  5. Scientific Reports 6, Article number: 19700 (2016) むdoi:10.1038/srep19700
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 ルーマニアの白亜紀の恐竜化石といえば、島で小型化した特殊な形態が有名ですが、白亜紀の最初期の大陸塊領域の恐竜についてはほとんどど知られていません。

 今回、ルーマニアにある白亜紀前期の地層で、1世紀以上前に発見されたカルカロドントサウリダエとされる歯の化石について報告されています。

 年代は、世界的にも恐竜化石の発見が少ないバランギニアン(1億3980万?1億3290万年前)で、このクレードとしては最古の化石記録とされています。

 定量的な分析によると、派生的なカルカロドントサウリダエであるカルカロドントサウリナエ(亜科)とされています。 

 カルカロドントサウリナエは、今まで、ゴンドワナからしか見つかっていません。

 今回の発見から、カルカロドントサウリダエの起源はヨーロッパで、白亜紀中期から後期にかけて、ヨーロッパからゴンドワナ西部に放散したのではないかとされています。

 ゴンドワナのカルカロドントサウリダエ としては、パタゴニアにある白亜紀前期・アプティアン(約1億2500-1億1200万年前)の地層から、ティラノティタン・チュブテンシス(Tyrannotitan chubutensis)が見つかっています。  

 このあたり、ティラノティタン/新種のカルカロドントサウリダエ(2005年4月)で紹介しています。




  1. References:
  2.  
  3. Zoltán Csiki-Sava, Stephen L. Brusatte & Stefan Vasile (2016) 
  4. "Megalosaurus cf. superbus" from southeastern Romania: The oldest known Cretaceous carcharodontosaurid (Dinosauria: Theropoda) and its implications for earliest Cretaceous Europe-Gondwana connections. 
  5. Cretaceous Research 60: 221-238 
  6. doi:10.1016/j.cretres.2015.12.004
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 タイにある白亜紀前期の地層(Khok Kruat Formation)で発見された基盤的ハドロサウロイデア(上科)が記載されています。

 福井恐竜博物館らのの報告で、オープンアクセスです。

 前上顎骨や上顎、頬骨などの頭部化石が見つかったもの。東南アジアからは初めての保存状態の良い鳥脚類化石とされています。 

 学名は、Sirindhorna khoratensis(シリントーナ・コラーテンシス)で、属名は、タイのシリントーン王女にちなんだもの。系統的には、最も基盤的なハドロサウロイデアの位置づけです。

 ハドロサウルス形類(hadrosauriform)の特徴を示していますが、上下のアゴ骨は、タイから見つかっている2種のハドロサウルス形類 、Siamodon nimingami Ratchasimasaurus suranareaeとは異なる特徴を示しています。


 


  1. References:
  2.  
  3. Masateru Shibata, Pratueng Jintasakul, Yoichi Azuma & Hai-Lu You (2015) 
  4. A New Basal Hadrosauroid Dinosaur from the Lower Cretaceous Khok Kruat Formation in Nakhon Ratchasima Province, Northeastern Thailand. 
  5. PLoS ONE 10(12): e0145904. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0145904
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 扇状の尾羽を持っていたとされる新種のエナンティオルニスが記載されています。phys.orgが紹介しています。

 エナンティオルニスとしては、空気力学的な性能を持つ尾羽の最初の例とされています。
 
 尾羽の形状を操作する能力は、飛行機能を大いに増加させますが、10枚ほどあるキアッペアビスの尾羽には空気力学的に飛行を制御する機能があったとされています。

 ペンゴルニチダエ(Pengornithidae)の系統で、この仲間としては、キツツキのようなエナンティオルニス/遼寧省(2015年8月)で、ユニークな尾端骨とその先の長い尾羽をもつ Parapengornis eurycaudatus を紹介しています。 

  遼寧省にある白亜紀前期の地層(Jiufotang Formation、九仏堂層)で発見されたもの。

 学名は、Chiappeavis magnapremaxillo(キアッペアビス・マグナプレマキシロ)で、属名は、アルゼンチンの古生物学者、ルイス・キアッペ(Luis Chiappe)博士にちなんでいます。

 現生鳥類では、尾端骨の両側には尾羽球部(bulbi rectricium)と呼ばれる軟組織構造があり、その筋肉は、尾端骨と対になって、尾羽の形状を制御しています。

 今回の発見で、エナンティオルニスにも存在していた可能性が示唆されています。

 ただ、キアッペアビスの場合は貧弱で、尾羽は、飛行というより、ディスプレイの意味が強かったようです。

 


  1. References:
  2.  
  3. Jingmai K. O'Connor, Xiaoli Wang, Xiaoting Zheng, Han Hu, Xiaomei Zhang & Zhonghe Zhou (2016) 
  4. An Enantiornithine with a Fan-Shaped Tail, and the Evolution of the Rectricial Complex in Early Birds. 
  5. Current Biology (advance online publication) 
  6. DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.cub.2015.11.036
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 スペインにある白亜紀後期(バレミアン後期、約1億2500万年前)の地層(Arcillas de Morella Formation)で発見された新種のイグアノドンティアが記載されています。

 頭部より後ろの骨格と、歯が見つかったもの。全長は6メートルほどと中型で、帆のようにみえる、椎骨の背側にある非常に細長い縦の神経棘などが特徴です。

 学名は、発見地にちなみ、Morelladon beltrani (モレラドン・ベルトラニ)です。

 系統的には、イグアノドンティア(Iguanodontia)のアンキロポレキシア(Ankylopollexia)、スティラコステルナ(Styracosterna)の位置づけです。  スティラコステルナでも、ハドロサウロイデアではない系統です。


 詳しい解析結果は、用いたデータセットの違いによって、2つの結果が示されています。図はそのひとつに、地質年代をあてはめたもの(José Miguel Gasulla et al., 2015) 。

 モレラドンは、白亜紀前期のイベリア半島のスティラコステルナより、西ヨーロッパのタクサであるイグアノドン(Iguanodon bernissartensis)やマンテリサウルス(Mantellisaurus atherfieldensis )により密接に関連しているとされています。

 白亜紀後期、イベリア半島は、高度に多様化した中型から大型サイズのスティラコステルナの集団が生息する場所だったようです。

Morelladon beltrani.jpg

 もう一つの解析結果では、イグアナコロッサス(Iguanacolossus fortis)と姉妹群となる、イグアノドンやフクイサウルス(Fukuisaurus tetoriensis)など、かなりの種と共に多分岐群の一種とされています。  




  1. References:
  2.  
  3. José Miguel Gasulla, Fernando Escaso, Iván Narváez, Francisco Ortega & José Luis Sanz (2015) 
  4. A New Sail-Backed Styracosternan (Dinosauria: Ornithopoda) from the Early Cretaceous of Morella, Spain. 
  5. PLoS ONE 10(12): e0144167. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0144167
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 白亜紀初期のプレシオサウルスの化石は、世界的に稀とされています。

 今回、イベリア半島のバレミアンの地層(Blesa Formation)からは初めてとなるプレシオサウルスが報告されています。

 イベリア半島の白亜紀としては、最古のプレシオサウルスとされています。




  1. References:
  2.  
  3. Jara Parrilla-Bel & José Ignacio Canudo (2015) 
  4. On the presence of plesiosaurs in the Blesa Formation (Barremian) in Teruel (Spain) . 
  5. Neues Jahrbuch für Geologie und Paläontologie - Abhandlungen 278(2): 213-227 
  6. DOI: http://dx.doi.org/10.1127/njgpa/2015/0526
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 遼寧省にある白亜紀前期の地層(Jiufotang Formation)で発見された新種の基盤的真鳥形類(ornithuromorph)が記載され、Juehuaornis zhangi と命名されています。
 
 頭部のおよそ70%はあるくちばし、上顎の頭部端がフックし、下顎の頭部端はまっすぐと、いくつかのユニークな特徴により、他の既知の真鳥形類と識別が可能とされています。




  1. References:
  2.  
  3. Ren-fei Wang, Yan Wang and Dong-Yu Hu, 2015. 
  4. Discovery of a new ornithuromorph genus, Juehuaornis gen.nov. from Lower Cretaceous of western Liaoning, China. 
  5. Global Geology 2015 (1): 7-11 (Chinese Edition) 
  6. doi:10.3969/j.issn.1004-5589.2015.01.002
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 デイノニコサウリアは、発達した第2指のカギ爪を持ち上げて歩いたため、通常、足跡は2本指です。

 今回、中国で発見された3本指のデイノニコサウリアの足跡化石について報告されています。化石網(中国語)に化石の写真があります。

 同じ恐竜による2本指と3本指が残されており、3本指の方は、Velociraptorichnus 属の新種、V. zhangiと命名されています。  同一恐竜の足跡化石でも、その形態の違いによって、別の学名がつくのですね。

 こういう3本指は、習慣というより例外と考えられています。

 
 中国四川省にある白亜紀前期の地層(Xiaoba Formation)にある新しい足跡化石産地( Mujiaowu tracksite)で発見されたもの。  

 Velociraptorichnus 属の足跡化石では、世界で11番目の報告とされ、うち7つがアジア、そのうち5つが中国からです。  

 3本指なのは、特殊な地盤だったのか、カギヅメを引っ込めにくかったのかが原因しているようです。





  1. References:
  2.  
  3. Li-Da Xing, Martin G. Lockley, Geng Yang, Xing Xu, Jun Cao, Hendrik Klein, W. Scott Persons Iv, Hong-Jiang Shen & Xiao-Min Zheng (2015) 
  4. Unusual deinonychosaurian track morphology (Velociraptorichnus zhangi n. ichnosp.) from the Lower Cretaceous Xiaoba Formation, Sichuan Province, China. 
  5. Palaeoworld (advance online publication) 
  6. doi:10.1016/j.palwor.2015.04.004
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恐竜の連続歩行/ウルグアイ

 南米ウルグアイにあるジュラ紀後期から白亜紀前期にかけての地層(Tacuarembó Formation)で見つかった足跡化石について報告されています。

 恐竜の楽園としては、ウルグアイからの恐竜化石の紹介は、初めてですね。

 竜脚類のものとされる2つの連続歩行と、鳥脚類と小型獣脚類のものとされる4つの足跡化石が見つかっています。
 


  1. References:
  2.  
  3. Valeria Mesa & Daniel Perea (2015) 
  4. First Record of Theropod and Ornithopod Tracks and Detailed Description of Sauropod Trackways from the Tacuarembó Formation (Late Jurassic-?Early Cretaceous) of Uruguay.
  5. Ichnos 22(2): 109-121 
  6. DOI:10.1080/10420940.2015.1030075
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 東アジアで最も長いとされる獣脚類の連続歩行跡が報告されています。

 四川省にある白亜紀前期の地層で発見されたもの。少なくとも18の連続歩行と250個以上の足跡化石が残されています

 そのうち、最大長の獣脚類の連続歩行は、おそらくユーブロンテス(Eubrontes)の足跡ではないかとされ、81個の連続する足跡が69メートルは続くそうです。

 さまざまなサイズの他の獣脚類や竜脚類、鳥脚類の足跡も見つかっており、当時の四川盆地の多様な恐竜相を示すとされています。


 


  1. References:
  2.  
  3. Lida Xing, Martin G. Lockley, Jianping Zhang, Hendrik Klein, Daniel Marty, Guangzhao Peng, Yong Ye, Richard T. McCrea, W.Scott Persons IV & Ting Xu (2015) 
  4. The longest theropod trackway from East Asia, and a diverse sauropod-, theropod-, and ornithopod-track assemblage from the Lower Cretaceous Jiaguan Formation, southwest China. 
  5. Cretaceous Research 56: 345-362  全文(pdf)
  6. doi:10.1016/j.cretres.2015.05.008
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カテゴリーの系統関係は、概要です。詳しくは、脊椎動物の系統関係をどうぞ
 

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