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 エンドキャスト(頭蓋内鋳型)から、頭部の感覚器官の発達程度を解析し、その行動や生態を推定することが可能です。

 しかし、アンキロサウリアは、頭部形態についての解剖学的な解明が進んでいない恐竜の一つとされています。

 今回、白亜紀初期のノドサウリダエ(ノドサウルス科)、パウパウサウルス(Pawpawsaurus campbelli)の脳や内耳構造について解析した論文が報告されています。

 パウパウ・・・とは面白い属名ですが、テキサスにある約1億年前の地層(Paw Paw Formation,、パウパウ層)での発見にちなんだもの。1992年に記載されています。


 ホロタイプ標本について、最新鋭のCTスキャンを用いて、脳の内部構造を3次元的に明らかにしています。  

 ノドサウリダエとしては、最も完全なエンドキャストとされ、内耳形態や鼻腔内の気流システムも解明されています。  

 今回の結果から、特に、嗅覚、聴覚やバランスといった感覚器官の相対的な進化について考察されています。  


 例えば、基盤的アンキロサウリアのKunbarrasaurus ieversi と同じく、内耳のつぼ(lagena)の長さから、白亜紀後期のアンキロサウリダエ、Euoplocephalusやタルキアよりは、低い周波数の音を聞くことができたとされています。  

 一方、臭覚に関する領域は、白亜紀後期の Panoplosaurus Euoplocephalus より小さく、白亜紀初期の仲間の臭覚は劣っていたとされています。  

 ただし、獣脚類との比較では臭覚領域は劣っていたというわけではなく、ケラトサウルスと似ているとされています。


 


  1. References:
  2.  
  3. Ariana Paulina-Carabajal, Yuong-Nam Lee & Louis L. Jacobs (2016) 
  4. Endocranial Morphology of the Primitive Nodosaurid Dinosaur Pawpawsaurus campbelli from the Early Cretaceous of North America. 
  5. PLoS ONE 11(3): e0150845 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0150845
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 イタリアの恐竜といえば、Dinosaurs Of Italy(2004年9月)で、本を紹介していますが、スキピオニクス(Scipionyx)程度でした。

 その後、2種の新種恐竜(2009年12月)で紹介している白亜紀後期のハドロサウロイデア、Tethyshadros insulari が記載されています。

 今回、イタリアでは初めてとなる竜脚類の化石が報告されています。南ヨーロッパで最古のティタノサウリアとされています。

 ローマの東、50kmにある白亜紀前期(アピチアン-アルビアン)の海洋堆積層から、尾椎骨の一部が発見されたもの。

 ティタノサウリアの派生的なグレード、リソストロティア(Lithostrotia)の基盤的な仲間とされています。

 古地理学的な分析からは、先祖は、アフロ・ユーラシアルートからやってきたらしく、「フィルタリング・ブリッジ(filtering bridge)」により、西テチス海を渡ったメンバーと考えられています。

 フィルタリング・ブリッジとは、白亜紀初期から、島々や半島を鎖のように繋いでいたルートで、アフリカとヨーロッパを結んでいたと考えられています。



  1. References:
  2.  
  3. Cristiano Dal Sasso, Gustavo Pierangelini, Federico Famiani, Andrea Cau & Umberto Nicosia (2016) 
  4. First sauropod bones from Italy offer new insights on the radiation of Titanosauria between Africa and Europe. 
  5. Cretaceous Research (advance online publication) 
  6. doi:10.1016/j.cretres.2016.03.008
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コプロライトからわかること

 スペイン、テルエルにある白亜紀前期の地層で発見されたコプロライト(糞石)を解析した論文が報告されています。

 その形態や、骨の断片やリン酸カルシウム(ヒドロキシアパタイト)の含有量が高いことから、獣脚類のコプロライトとされ、保存状態の良い花粉分析からは、当時は、スギなどの裸子植物が支配していた植物相だったとされています。

 そして、シダの胞子やまれにある被子植物の花粉から、年代はアルビアンです。

 糞石には炭の粒子が多く含まれているのですが、それは、野火が多かった古環境で植物を食べていた小さな脊椎動物に由来し、コプロライトは、それをエサとしていた地上をはうような種のものだったと考えられています。



  1. References:
  2.  
  3. Vivi Vajda, M. Dolores Pesquero Fernandez, Uxue Villanueva-Amadoz, Veiko Lehsten & Luis Alcalá (2016) 
  4. Dietary and environmental implications of Early Cretaceous predatory dinosaur coprolites from Teruel, Spain 
  5. Palaeogeography, Palaeoclimatology, Palaeoecology (advance online publication) 
  6. doi:10.1016/j.palaeo.2016.02.036
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 新種のデイノニコサウリアの足跡化石/甘粛省などで紹介しているように、ラプトルなどは、第2指にあるカギヅメを持ち上げて歩いたため、その足跡化石は、2本指として残されます。

 今回、コロラドでは初めてで、北米でも3例目の2本指の足跡化石が報告されています。

 9Newsに写真があり、世界的には16例ほどが報告され、そのうち12例が中国や韓国とされています。しかし、北米大陸ではまれです。 

 コロラドにある白亜紀前期(アルビアン)の地層(South Platte Formation)で発見された足跡化石で、デイノニコサウリアの足跡化石である Dromaeosauripus とされています。



  1. References:
  2.  
  3. Martin G. Lockley, Lida Xing, Neffra A. Matthews & Brent H. Breithaupt (2016) 
  4. Didactyl raptor tracks from the Cretaceous, Plainview Sandstone at Dinosaur Ridge. 
  5. Cretaceous Research 61: 161-168 
  6. doi:10.1016/j.cretres.2016.01.007
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 アフリカからの鳥盤類の化石記録は、大変珍しく、いくつかの歴史的な地域に限定されています。

 今回、チュニジアにある白亜紀前期(アルビアン)の地層(Ain el Guettar Formation)で発見されたイグアノドンティアの遊離歯化石について報告されています。

 かつては、海岸沿いだった場所とされ、魚類やクロコダイル類の化石とともに、流されてきたスピノサウリダエやレバッキサウリダエの化石が伴って見つかっています。




  1. References:
  2.  
  3. Federico Fanti, Andrea Cau, Lukas Panzarin & Luigi Cantelli (2016) 
  4. Evidence of iguanodontian dinosaurs from the Lower Cretaceous of Tunisia. 
  5. Cretaceous Research 60: 267-274 
  6. doi:10.1016/j.cretres.2015.12.008
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 最近は新発見もありますが、アフリカの白亜紀の恐竜の化石記録は、まだかなり貧弱です。

 獣脚類では、主に北アフリカの白亜紀中頃(アピチアン-セノマニアン)の地層から知られています。

 今回、そのひとつ、モロッコにある白亜紀後期早期(セノマニアン)の地層で発見され、1996年に記載された獣脚類、シギルマッササウルス(Sigilmassasaurus brevicollis)の系統的位置などについて、再評価されています。

 Bite Stuff で紹介していますが、頚椎が気になるようですね。

 論文は、頚椎などの新たな標本に基づいたもの。ただし、化石ディーラーから購入したため、ケムケム単層(Kem Kem Beds)は確かですが、発見場所や標本の関連性などは不明です。

 この恐竜、モロッコ産、 Sigilmassasaurus brevicollis 再記載(2013年5月)では、カルカロドントサウリダエではなくて、テタヌラエ(テタヌラ類)に含まれるとしていました。

 特に、スピノサウリダエ(スピノサウルス科)に近縁とされ、同じ層序から見つかり、シギルマッササウルスと同じ文献で記載されたスピノサウルス・マロッカヌス(Spinosaurus maroccanus ) の主観的シノニム(異名)ではないかという説もあります。

 今回の論文では、シギルマッササウルスは、有効なタクソンで、系統的には、スピノサウリダエとされています。

 モロッコのケムケム単層には、スピノサウルス・マロッカヌスとあわせ、少なくとも2種のスピのサウリダエがいたことになります。

 図は、今回示された系統関係(Serjoscha W. Evers et al., 2015)。枠で囲んだ部分がスピノサウリダエです。

 シギルマッササウルスは、テタヌラエのスピノサウリダエの中で、スピノサウルスなどともに多分岐となっています。



Sigilmassasaurus.jpg


 新たに報告された椎骨は、シギルマッササウルスとスピノサウルス・マロッカヌスの間の中間の特徴を示しており、シギルマッササウルスは、有効なタクソンとされています。  

 スピノサウルス・アエジプティアクスSpinosaurus aegyptiacusのシノニムでもないわけです。


 


  1. References:
  2.  
  3. Serjoscha W. Evers, Oliver W.M. Rauhut, Angela C. Milner, Bradley McFeeters & Ronan Allain (2015) 
  4. A reappraisal of the morphology and systematic position of the theropod dinosaur Sigilmassasaurus from the "middle" Cretaceous of Morocco. 
  5. PeerJ 3:e1323 
  6. doi: https://dx.doi.org/10.7717/peerj.1323
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 従来、オーストラリアの白亜紀の恐竜相は、単にゴンドワナから移ってきただけと考えられていました。

 しかし、今回、ゴンドワナ大陸の獣脚類クレードで、トッププレデターのひとつ、メガラプトリダエ(Megaraptoridae、メガラプトル科)の化石が発見され、メガラプトリダエは、オーストラリアが起源とする論文が報告されています。

 愛称は、"Lightning Claw(稲妻のようなツメ)"で、Australian Geographic(ブログ)で、見つかったカギ爪とともに紹介されています。

 ニューサウスウェールズにある白亜紀前期(アルビアン中期、約1億1000万年前)の地層(Griman Creek Formation)で、オーストラリア最大の獣脚類とされる断片的な化石が見つかったもの。推定全長7メートルほどです。

 今回の発見で、オーストラリア・南極・南米間の複雑な双方向交流があって、オーストラリアはその源となる地であり、それが、メガラプトリダエのゴンドワナでの進化につながったと考えられています。


 フクイラプトルのように、基盤的なメガラプトラ(Megaraptra)はアジアにもいましたが、その系統で、進化したメガラプトリダエとなると、ゴンドワナ大陸の獣脚類のクレードです。

 そのほとんどは南米大陸で発見され、オーストラリアでは、唯一、アウストラロヴェナトル(Australovenator wintonensis)が、2009年に記載されています。こちらは、全長5メートルほど、今までオーストラリア最大の獣脚類だったのです。  

 今回の発見は、アウストラロヴェナトルよりは、1000万年ほど古い地層からです。  

 新種のようですが、オーストラリアから発見されるのは、断片的な化石なこともあるのでしょう、記載されているわけではありません。    

 この報告から、従来からの説を支持するものとされています。  

 すなわち、メガラプトラは、ジュラ紀晩期(1億5000万から1億3500万年前)のアジアが起源であり、白亜紀前期(1億3000万年前から1億2100万年前)にかけて、ゴンドワナの系統の放散があり、メガラプトリダエにつながったというのです。  

 そして、メガラプトリダエは、オーストラリアを起源とし、放散したとされています。


 


  1. References:
  2.  
  3. Phil R. Bell, Andrea Cau, Federico Fanti & Elizabeth Smith (2015) 
  4. A large-clawed theropod (Dinosauria: Tetanurae) from the Lower Cretaceous of Australia and the Gondwanan origin of megaraptorid theropods. 
  5. Gondwana Research (advance online publication) 
  6. doi:10.1016/j.gr.2015.08.004
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テノントサウルスの頭部解析

 テノントサウルスの成長(2012年4月)で紹介していますが、テノントサウルス(Tenontosaurus tilletti)は、米国にある白亜紀前期の地層で発見されているイグアノドンティアです。 

  頭部の詳細な解析報告はなかったようで、今回、オクラホマで発見された、保存状態の良い頭部標本について、CTスキャンで解析した論文が報告されています。

 エンドキャストや神経孔のような軟組織があった内部空間の様子も、詳細に示されています。また、系統的な位置も、従来の説を支持しているとされています。




  1. References:
  2.  
  3. D. Andrew Thomas (2015) 
  4. The cranial anatomy of Tenontosaurus tilletti Ostrom, 1970 (Dinosauria, Ornithopoda). 
  5. Palaeontologia Electronica 18.2.37A: 1-99
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 "タンバリュウ"などで有名な丹波市にある白亜紀前期(アルビアン、約1億1000万年前)の篠山層群で、多数の卵殻化石が発見され、そのうち1種が卵化石との新種として記載されています。

 最古の、鳥類の特徴を持つ卵殻化石/福井(2014年7月)で、鳥類の特徴を持つ新種の卵殻化石が記載されていますが、鳥類以外の恐竜の卵化石の新種記載は初めてです。

 ひとはくで紹介されています。クリーニング完了後、追加の論文を投稿予定だそうです。日本の新種恐竜にも追加しています。これで、8種目となりましたね。

 丸ごとの卵化石や巣が見つかったわけではありませんが、付近には営巣地があったのか、新種を含め5種類も見つかるとは、多様な恐竜たちが産卵していたのですね。

 新種は、恐竜の卵化石としては世界最小クラスとされ、新属新種の、Nipponoolithus ramosus (ニッポノウーリサス・ラモーサス)と命名されています。

 卵殻は、その表面の模様や断面構造などの特徴から、その種類や系統関係が調べられています。

 今回の学名の意味が、ギリシャ語で「枝分かれした日本の卵の石」を意味するように、その表面の模様に大きな特徴があったようです。

 獣脚類とされていますが、今後、世界各地で、似たような卵化石と、関連した胚や骨格化石が見つかれば、この卵を産んだ主がより明確になっていくことでしょう。


 新種以外の残りは、日本初となる獣脚類(Elongatoolithus 属、 Prismatoolithus 属、Prismatoolithidae の科レベル、属腫不明)と、鳥脚類(Spheroolithus 属、ハドロサウロイデア)とされています。

 Elongatoolithus については、獣脚類の胚化石/江西省(2014年9月)では、オヴィラプトロサウルスの卵ではないかとされています。  

 全ての卵殻は比較的薄く、獣脚類については、世界最小クラスの卵範囲 (28-135 g) に含まれるとされています。



  1. References:
  2.  
  3. Kohei Tanaka, Darla K. Zelenitsky, Haruo Saegusa, Tadahiro Ikeda, Christopher L. DeBuhr, François Therrien, 2015 
  4. Dinosaur eggshell assemblage from Japan reveals unknown diversity of small theropods 
  5. Cretaceous Research, Available online 29 June 2015 
  6. doi:10.1016/j.cretres.2015.06.002
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 北米大陸の角竜といえば、白亜紀後期になってケラトプソイデア(Ceratopsoidea)の仲間が大いに多様化します。

 それ以前の、白亜紀前期といえば、ネオケラトプシア(Neoceratopsia、新角竜類)の脱落歯などが見つかっている程度でした。

 今回、北米の白亜紀前期としては初めて、系統的に識別できるネオケラトプシアの新種が記載されています。

 モンタナにある白亜紀前期晩期(1億900万年前-1億400万年前)の地層(Cloverly Formation)で、1997年に発見されていた化石です。

 学名は、Aquilops americanus(アクイロプス・アメリカヌス)で、属名は、曲がったクチバシに由来し、"Eagle face(ワシの顔)"の意味です。

 図は、角竜の系統関係に、年代と見つかった大陸などを加えたもの(Andrew A. Farke, et al., 2014)。クリックすると、論文にジャンプします。

 アクイロプスは、左下で、この位置では初めての水色(北米産)です。北米最古の角竜であり、基盤的なネオケラトプシアの位置づけで、アジアの原始的な角竜Liaoceratops や Auroraceratops に近縁とされています。
 

 今回の発見から、白亜紀初期の晩期(1億1300万年前までから1億500万年前)には、アジアと北米間を移動していたとされています。

 そのルートは不明ですが、白亜紀前期のヨーロッパにネオケラトプシアがいないことからすると、ヨーロッパ経由ではなく、少なくとも断続的な接続があったベーリング海峡ルートが有力とされています。

 北米でも比較的古い、ニューメキシコ州にある白亜紀後期(約9000万年前)のズニ盆地で発見されたズニケラトプス(Zuniceratops christopheri)は、派生したケラトプソイデアの系統であり、フリルも大きく、アジアと北米の角竜の特徴をかねそなえていました。

 しかし、アクイロプスは、ツノも小さく、アジアの原始的な角竜に似ており、アジアから渡ってきたばかりのようですね。
 
 

 
Aquilops.jpg

 見つかっているのは頭部のみであり、吻部先端と頬骨先端間は84ミリしかなく、推定体長は、せいぜい60センチ程度と小型とされています。  

 アクイロプスの祖先が北米大陸にわたってきたのは、1億400万年前より前で、近縁でより系統的に古い Liaoceratops の年代からすると、図に示すように、早ければ1億2500万年前頃とされています。  



  1. References:
  2.  
  3. Andrew A. Farke, W. Desmond Maxwell, Richard L. Cifelli & Mathew J. Wedel (2014) 
  4. A Ceratopsian Dinosaur from the Lower Cretaceous of Western North America, and the Biogeography of Neoceratopsia. 
  5. PLoS ONE 9(12): e112055. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0112055
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 ジュラ紀中期に、北のローラシア大陸と分離したゴンドワナ大陸は、白亜紀に入ると、西ゴンドワナは、アフリカ大陸と南アメリカ大陸に分裂します。

 陸上動物である恐竜は、当然ながら、その分布において、大陸の分裂や移動の影響を受けます。

 今回、白亜紀中頃 (Aptian-Cenomanian)のブラジルやアフリカ北部の恐竜化石の組成や分布について考察した論文が報告されています。

 ブラジルと北アフリカ(エジプト、リビア、モロッコ、ニジェール、スーダン、チュニジア)で見つかっている恐竜は、32種(鳥盤類が3種、竜脚類が6種、獣脚類が23種)です。

 これらの同時代の恐竜群集の分布状態から、特に獣脚類は共通して見つかっており、一部が陸続きであったと考えられています。



  1. References:
  2.  
  3. Carlos Roberto A. Candeiro (2014) 
  4. Middle Cretaceous dinosaur assemblages from northern Brazil and northern Africa and their implications for northern Gondwanan composition. 
  5. Journal of South American Earth Sciences (advance online publication) 
  6. DOI: 10.1016/j.jsames.2014.10.005
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 ブラジル北東部で発見された新種のアンハングエリダエ(Anhangueridae、アンハングエラ科)翼竜が記載されています。

 白亜紀前期(Aptian/Albian)の地層( Romualdo Formation)からで、Maaradactylus kellneri と命名されています。

 アラリペ盆地(Araripe Basin)で見つかっているアンハングエリダエとしては、最大級の頭蓋骨を持つ翼竜の1つとされています。



  1. References:
  2.  
  3. Renan A. M. Bantim, Antônio A. F. Saraiva, Gustavo R. Oliveira & Juliana M. Sayão (2014) 
  4. A new toothed pterosaur (Pterodactyloidea: Anhangueridae) from the Early Cretaceous Romualdo Formation, NE Brazil. 
  5. Zootaxa 3869 (3): 201-223 (1 Oct. 2014) 
  6. doi: http://dx.doi.org/10.11646/zootaxa.3869.3.1
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 やはり、スピノサウルス類は魚食性だったようですね。化石は、河口付近でしか見つからないそうです。
 
 今回、北アフリカの白亜紀中期における獣脚類の多様性について議論した論文が報告されています。

 サハラ砂漠一帯からは、3つの獣脚類のクレードの存在が示され、タクサ別に、明確な棲み分けがあったとされています。

 それは、スピノサウウルス類(Spinosauridae)、アベリサウルス類(Abelisauroidea)、そして、カルカロドントサウルス類(Carcharodontosauridae)です。

 
 南部チュニジアのアプチアン からアルビアンの化石について、詳細な堆積学的を組み合わせてアプローチしたもの。  

 キャリブレーションした層序分布から、それらはタクサ別に、明確な棲み分けがあったとされています。  

 特に、アベリサウルス類とカルカロドントサウルス類は、ティタノサウルス形類やレバッキサウルス類の竜脚類とともに、一般的に内陸部の河川堆積物中に発見され、クロコダイル類とともに見つかるのはまれとされています。  

 逆に、スピノサウルス類の発見は、河口に制限され、大型シーラカンス形類を含む魚類( actinopterygians や sarcopterygians)を伴う、豊富で多様なクロコダイル動物相が多い沿岸堆積物から発見されるとされています。


  1. References:
  2.  
  3. Federico Fanti, Andrea Cau, Agnese Martinelli & Michela Contessi (2014) 
  4. Integrating palaeoecology and morphology in theropod diversity estimation: a case from the Aptian-Albian of Tunisia. 
  5. Palaeogeography, Palaeoclimatology, Palaeoecology (advance online publication) 
  6. doi: http://dx.doi.org/10.1016/j.palaeo.2014.05.033
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 2006年8月に丹波市にある白亜紀前期(おそらくアルビアン初期)の地層(篠山層群下部層)で発見された竜脚類化石(通称"丹波竜")が、新種記載されています。ひとはくで紹介されています。

 尾にある血道弓が他の竜脚類に比べて長いなど、8つの特徴が示されています。系統的には、基盤的なティタノサウルス形類とされ、東アジアに特有のクレード、ユーヘロポディダエ(Euhelopodidae、ユーヘロプス科)ではないかとされています。

 首の長い竜脚類、エルケツ(Erketu)やユーヘロプス(Euhelopus)などと近縁な位置ですね。

 このあたり、かなり首の長い新種の竜脚類/河南省(2013年5月)で紹介していますが、タンバティタニスも首が長かったのでしょうか。ただ、頚椎は未発見です。

 学名は、Tambatitanis amicitiae (タンバティタニス・アミキティアエ)で、属名は、"丹波の巨人(女神)"の意味。種小名は、発見者二人の"友情"にちなんでいます。

 学名のついた恐竜としては、日本で5例目とされています。

 残り4種はいずれも手取層からで、記載年順に、Fukuiraptor kitadaniensis (フクイラプトル、2000)、Fukuisaurus tetoriensis (フクイサウルス、2003)、Albalophosaurus yamaguchiorum (アルバロフォサウルス、2009)、Fukuititan nipponensis (フクイティタン、2010)です。



  1. References:
  2.  
  3. Haruo Saegusa & Tadahiro Ikeda , 2014 
  4. A new titanosauriform sauropod (Dinosauria: Saurischia) from the Lower Cretaceous of Hyogo, Japan 
  5. Zootaxa 3848, (1): 1-66 (pdf) http://dx.doi.org/10.11646/zootaxa.3848.1.1
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翼竜初の3D保存された卵化石

 
 アルゼンチンにある白亜紀前期の地層で発見された、部分的ですが、翼竜で初めて3次元的に保存された卵化石について報告されてます。

 Pterodaustro guinazui のものとされています。翼竜で初めての胃石(2013年5月)で紹介していますが、下顎にブラシのような歯が並んだフィルターフィーディング(濾過食)の翼竜です。

 卵殻は、厚さ50μmの炭酸カルシウムからなり、中国で発見された翼竜のソフトシェルとは大きく異なるとされています。また、卵殻透過率から推定して、巣には、最低でも75%の水分含量があったとされています。

 この水分推定値などから、この翼竜の巣は、以前考えられていた陸で土の中に卵を産めるのではなく、水辺に巣を作るカイツブリやフラミンゴと同様だっと考えられています。  

 また、この翼竜の巣環境は、フラミンゴのように、海水よりは塩分濃度の低い中間塩類の湖水生態系とされています。




  1. References:
  2.  
  3. Gerald Grellet-Tinner, Michael Thompson, Lucas E. Fiorelli, Eloísa Argañaraz, Laura Codorniú & E. Martín Hechenleitner (2014) 
  4. The first pterosaur 3-D egg: Implications for Pterodaustro guinazui nesting strategies, an Albian filter feeder pterosaur from central Argentina. 
  5. Geoscience Frontiers (advance online publication) 
  6. DOI: 10.1016/j.gsf.2014.05.002
 
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山東省の足跡化石産地

 山東省にある白亜紀前期晩期(Aptian-Albian)の地層で発見された恐竜の足跡化石が報告されています。フリーPDFがありますが、75MBもあります。

 古地理学報((15,(4))には、続けて6報報告されていますが、最初の1報を紹介します。

 1億1000万年から1億年前の8つの足跡化石産地があり、5つが新たに発見されたもの。特に、直径1メートルほどの巨大竜脚類の足跡が特徴とされています。

 堆積の特徴から、湖の近くで棲み、当時の大洪水で埋もれたとされています。



  1. References:
  2.  
  3. Kuang Hongwei, Liu Yongqing, Wu Qingzi, Cheng Guangsuo, Xu Kemin, Liu Hai , Peng Nan , Xu Huan, Chen Jun , Wang Baohong , Xu Jialin , Wang Mingwei & Zhang Peng (2013) 
  4. Dinosaur track sites and palaeogeography of the late Early Cretaceous in Shuhe Rifting Zone of Shandong Province. 
  5. Journal of Palaeogeography (Chinese Edition) 15 (4): 435-453 (フリーPDF、75MBもあります)
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 ギガノトサウルス(Giganotosaurus carolinii )やマプサウルス(Mapusaurus roseae)、 そして、ティラノティタン(Tyrannotitan chubutensis )。かつての南米大陸には、3種類もの大型カルカロドントサウルス類がいました。

 アルビアンからセノマニアン(白亜紀中頃)であり、カルカロドントサウルス類としては最も若く、派生的な仲間とされています。

 今回、ティラノティタンのホロタイプなどの詳細な解析により、その系統的な位置関係を示した論文が報告されています。

 その結果、派生的なカルカロドントサウリダエ(Carcharodontosauridae、科)の、ギガノトサウルスとマプサウルスからなるクレードと姉妹群とされています。


 これら3種類すべては、Giganotosaurini (ギガノトサウリーニ)というクレードです。  ただし、これらの関係は既に報告されています(Fernando E. Novasa et al., 2013)。  

 なお、ティラノティタンについては、ティラノティタン/新種のカルカロドントサウルス類 (2005年4月)で紹介しています。


  1. References:
  2.  
  3. Juan Ignacio Canale, Fernando Emilio Novas & Diego Pol (2014) 
  4. Osteology and phylogenetic relationships of Tyrannotitan chubutensis Novas, de Valais, Vickers-Rich and Rich, 2005 (Theropoda: Carcharodontosauridae) from the Lower Cretaceous of Patagonia, Argentina. 
  5. Historical Biology (advance online publication) 
  6. DOI:10.1080/08912963.2013.861830 
  7.  
  8. Fernando E. Novasa et al., 2013 
  9. Evolution of the carnivorous dinosaurs during the Cretaceous: The evidence from Patagonia 
  10. Cretaceous Research, 45, pp.174-215
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 ノドサウルス類、わかりやすく言えば、アンキロサウルス類の中で、尾にコブがないタイプですね。

 このノドサウルス類、白亜紀前期のヨーロッパからは、ほとんどど見つかっていないそうですが、今回、スペインにある白亜紀前期の地層で発見された新種のノドサウルス類が記載されています。

 白亜紀のヨーロッパとしては最も完全なアンキロサウルス類の化石とされ、学名は、Europelta carbonensis で、属名の意味は、"ヨーロッパの盾"です。

 
 恐竜化石を多産するテルエルにあるアルビアン前期の地層で見つかったもの。  

 系統的には、基盤的なノドサウルス類で、ヨーロッパのノドサウルス類を定義するクレードとして、Struthiosaurinae を用い、このクレードの最も初期の仲間とされています。     

 同じヨーロツパ産のノドサウルス類で、英国産で白亜紀前期のAnoplosaurus やハンガリー産で白亜紀後期の Hungarosaurus、オーストリアなどで見つかっている白亜紀前期の Struthiosaurus と姉妹群とされています。



  1. References:
  2.  
  3. Kirkland JI, Alcalá L, Loewen MA, Espílez E, Mampel L, et al. (2013) 
  4. The Basal Nodosaurid Ankylosaur Europelta carbonensis n. gen., n. sp. from the Lower Cretaceous (Lower Albian) Escucha Formation of Northeastern Spain. 
  5. PLoS ONE 8(12): e80405
  6. doi:10.1371/journal.pone.0080405
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タペジャラ類の新標本

 タペジャラ類(Tapejaridae)は、主に白亜紀前期の地層で発見される歯がない翼竜で、頭にある大きなトサカが特徴です。

 なかでも、Thalassodrominae (タラソドロミナエ)は、2002年に記載された非常に大きなトサカを持つ Thalassodromeus(タラソドメウス)が含まれるクレードです。

 今回、ブラジルにある白亜紀前期の地層(Romualdo Formation)から発見された、この仲間の標本が報告されています。

 もっとも発見されているのは、頭部より後の部分です。

 
 タペジャラ類の5つの共有派生形質のうち、唯一の頭部より後の特徴は、広くてよく発達した、烏口骨の腹後側縁にある小突起です。  

 今回の標本は、その特徴から、タラソドロミナエの系統とされ、このクレードの頭部より後の標本としては、最も完全とされています。



  1. References:
  2.  
  3. Alex S. S. Aires, Alexander W. A. Kellner, Rodrigo T. Müller, Lúcio R. Da Silva, Cristian P. Pacheco & Sérgio Dias-Da-Silva (2013) 
  4. New postcranial elements of the Thalassodrominae (Pterodactyloidea, Tapejaridae) from the Romualdo Formation (Aptian-Albian), Santana Group, Araripe Basin, Brazil. 
  5. Palaeontology (advance online publication) 
  6. DOI: 10.1111/pala.12069
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 オーストラリアで最古とされる鳥類の足跡化石が発見、報告されています。最古とはいっても、白亜紀前期(アルビアン、約1億500万年前)です。

 Eurekalert時事通信に写真があります。小さめのサギ程度とされています。 

 鳥類の足跡化石、南半球での発見例は少なく、白亜紀前期の足跡化石としては、ゴンドワナ大陸で初めてとされています。

 より大きい非鳥類型獣脚類の足跡と同じ表面に残され、三前趾(anisodactyl )型で、ハラックスの印象が残り、第II-IV指の角度が幅広いとされています。  

 この鳥類の足跡化石は、既に報告されている白亜紀前期のほとんどの鳥類の足跡化石よりは大きく、当時としては比較的大きな鳥類が、当時のオーストラリアの極地方にいたとされています。




  1. References:
  2.  
  3. Anthony J. Martin, Patricia Vickers-Rich, Thomas H. Rich & Michael Hall (2013) 
  4. Oldest known avian footprints from Australia: Eumeralla Formation (Albian), Dinosaur Cove, Victoria. 
  5. Palaeontology (advance online publication) 
  6. DOI: 10.1111/pala.12082
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