Campanianの最新ニュース

 先週末のユタに続いて、モンタナにある白亜紀後期(カンパニアン)の地層(Judith River Formation)で発見されたケラトプシアが記載されています。
 
 眼窩の上にあるツノが、横方向に伸びているのが特徴的です。

 学名は、Spiclypeus shipporum(スピクリペウス・シッポルム)で、属名の意味は、「突起のある盾」。頭頂鱗状部のフリルの端にスパイク状の突起があることから。

 系統的には、カスモサウリネ(カスモサウルス亜科)で、バガケラトプスとコスモケラトプスからなる系統の姉妹群とされています。


 


  1. References:
  2.  
  3. Jordan C. Mallon, Christopher J. Ott, Peter L. Larson, Edward M. Iuliano & David C. Evans (2016) 
  4. Spiclypeus shipporum gen. et sp. nov., a Boldly Audacious New Chasmosaurine Ceratopsid (Dinosauria: Ornithischia) from the Judith River Formation (Upper Cretaceous: Campanian) of Montana, USA. 
  5.   PLoS ONE 11(5): e0154218. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0154218
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ユタの新種ケラトプシア

 ユタ州南部にある白亜紀後期(カンパニアン)の地層(Wahweap Formation)で発見されたケラトプシアが記載されています。 

 学名は、Machairoceratops cronusi (マカイロケラトプス・クロヌシ)で、属名の意味は「曲がった剣を持つ角竜」の意味。フリルの上部には、2つの長くて曲がったツノがあります。

 2種類の系統解析から、いずれも初期に分岐したセントロサウリネ(亜科)とされていますが、ディアブロケラトプス(Diabloceratops )と多分岐とする解析結果も示されています。

 頭頂部の装飾の独特な形態は、基盤的なセントロサウリナエのフリル装飾における進化的多様性を表すものとされています。




  1. References:
  2.  
  3. Eric K. Lund, Patrick M. O'Connor, Mark A. Loewen & Zubair A. Jinnah (2016) 
  4. A New Centrosaurine Ceratopsid, Machairoceratops cronusi gen et sp. nov., from the Upper Sand Member of the Wahweap Formation (Middle Campanian), Southern Utah. 
  5. PLoS ONE 11(5): e0154403. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0154403
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 一般的に、ケラトプシアやセントロサウリナエ(セントロサウルス亜科)は、カンパニアン後期、当時の北米大陸西側のララミディアの北部で豊富に見つかっています。

 しかし、ララミディアの南部ではまれです。ララミディア北部からは12属の セントロサウリナエが命名されていますが、南部からは、Diabloceratops と Nasutoceratops の2属のみです。

 この理由として、白亜紀後期、ララミディアの南北では、少なくとも2つの別々の動物相があり、恐竜は偏在し、それぞれ固有性があったと考えられています。

 今回、メキシコにある白亜紀後期(カンパニアン後期)の地層(Aguja Formation)で発見されたセントロサウリナエが報告されています。

 新種とされていますが、記載されていません。系統解析では、基盤的なセントロサウリナエで、 Avaceratops Nasutoceratopsとの多分岐な位置づけです。

 北部での発見例が多いことから、セントロサウリナエの系統解析はこの動物相に偏っており、今回の発見はこのバイアスを修正するものとされています。



  1. References:
  2.  
  3. Héctor E. Rivera-Sylva, Brandon P. Hedrick & Peter Dodson (2016) 
  4. A Centrosaurine (Dinosauria: Ceratopsia) from the Aguja Formation (Late Campanian) of Northern Coahuila, Mexico. 
  5.   PLoS ONE 11(4): e0150529. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0150529
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 モンゴル産の新種、ハヤ・グリバ(2011年5月)で紹介したHaya griva の新標本について報告されています。

 胃石が見つかっている基盤的な鳥脚類です。

 前回は、ゴビ砂漠東部にある Javkhlant Formation からの発見でしたが、今回は西部のネメグト盆地にあるZos Canyon beds)からの発見です。

 今回の発見から、2つの地層の地質年代は、同じ白亜紀後期(Santonian-Campanian)とされています。




  1. References:
  2.  
  3. Mark A. Norell and Daniel E. Barta (2016) 
  4. A New Specimen of the Ornithischian Dinosaur Haya griva, Cross-Gobi Geologic Correlation, and the Age of The Zos Canyon Beds. 
  5. American Museum Novitates 3851: 1-20 
  6. doi: http: // dx.doi.org/10.1206/3851.1
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 パキケファロサウルスの仲間は、成長段階で、その頭部の飾りは劇的に変化することが知られています。

 そのため、標本が幼体なのか成体なのかによって、系統関係や進化に大きな影響を及ぼします。

 その一種、ステゴケラスは、1902年に記載されたS. validumと、最近記載された Stegoceras novomexicanum (ステゴケラス・ノボメキシカナム)の2種です。

 S. novomexicanum の標本(NMMNH P-33898)も議論になった一つです。

 ニューメキシコにある白亜紀後期の地層(カンパニアン)で発見され、ステゴケラスの新種と、頭部のヒストモルフ(2011年8月)で紹介しています。

 最初は、不確定な幼体とされ、後に成熟した成体とされ、タイプ標本とされました。

 今回、この標本について、CTスキャンで解析し、成長段階を他の種と比較した論文が報告されています。

 その結果、ホロタイプとパラタイプは、いずれも幼体化石で、小さなサイズの成体ではないとしています。

 また、NMMNH P-33898が、S. novomexicanumの幼体なのか、Stegoceras validumなどの他の種の幼体なのか、はっきりしないとしています。  

 そして、今回の化石記録のレビューから、パキケファロサウルスは、白亜紀末の最後の1500万年間ほどの間、北米大陸西部の南部地方では、重要な恐竜相の構成要素だったとされています。



  1. References:
  2.  
  3. Thomas E. Williamson & Stephen L. Brusatte (2016) 
  4. Pachycephalosaurs (Dinosauria: Ornithischia) from the Upper Cretaceous (upper Campanian) of New Mexico: A reassessment of Stegoceras novomexicanum
  5. Cretaceous Research 62: 29-43 
  6. doi:10.1016/j.cretres.2016.01.012
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ナストケラトプス続報

 鼻の大きな新種の角竜/ユタ州(2013年7月)で紹介したケラトプシア、ナストケラトプス・チスシ(Nasutoceratops titusi) について報告されています。

 ユタ州にある白亜紀後期(カンパニアン)の地層(Kaiparowits Formation)で発見された基盤的セントロサウリナエ(亜科)です。 大きく盛り上がった鼻と、短い吻部、ねじれたツノが特徴です。

 系統解析では、先の論文と同じく、モンタナにあるカンパニアン後期の地層で発見されているアバケラトプス(Avaceratops lammersifrom)の姉妹群とされています。

 ナストケラトプスは、セントロサウリナエの起源に情報を与えるだけではなく、短い吻部 が短く、長い角を持つ未知のセントロサウリナエの存在を示唆するとされています。  

 それは、著者らがその存在を提唱している、北米の西部内陸盆地南部に起源を持つクレードです。


 


  1. References:
  2.  
  3. Eric K. Lund, Scott D. Sampson & Mark A. Loewen (2016) 
  4. Nasutoceratops titusi (Ornithischia, Ceratopsidae), a basal centrosaurine ceratopsid from the Kaiparowits Formation, southern Utah. 
  5. Journal of Vertebrate Paleontology (advance online publication) 
  6. DOI:10.1080/02724634.2015.1054936
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 カナダ・アルバータ州にある白亜紀後期(カンパニアン後期)の地層(Wapiti Formation)で発見されたドロマエオサウリダエ(科)が記載されています。

 パキリノサウルスのボーンベッド/カナダ(2015年5月)などで紹介していますが、この地層は、北緯65度にある、かつての古海岸線から450km以上は内陸にある地層です。

 この時期、西部内部陸海によって水に浸かっていただけに、陸上の地層は重要とされています。

 Boreonykus certekorum (ボレオニクス・セルテコラム)と命名され、属名は「北の爪」の意味。しかし、"ニクス"の語尾は、アルヴァレスサウリダエのようで、混乱しそうですね。

 系統的には、真ドロマエオサウリア(eudromaeosauria)の、おそらく、ヴェロキラプトリナエ(Velociraptorinae、亜科)ではないかとされています。


 


  1. References:
  2.  
  3. Phil R. Bell & Philip J. Currie (2015) A high-latitude dromaeosaurid, Boreonykus certekorum, gen. et sp. nov. (Theropoda), from the upper Campanian Wapiti Formation, west-central Alberta. 
  4. Journal of Vertebrate Paleontology (advance online publication) 
  5. DOI:10.1080/02724634.2015.1034359
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 白亜紀後期、T.rexやハドロサウルスは、東のアパラチアと西のララミディアでは異なり、これは、北米大陸は東西に2分されていた事を示すとされています。

 そもそも、アパラチアの白亜紀後期の動物相はあまり知られていないのです。

 今回、ノースカロライナ州 にある白亜紀後期(カンパニアン)の地層(Tar Heel Formation)で発見されたケラトプシアが報告されています。Belfast Telegraphは、大型犬サイズなどと伝えています。

 北米東部の白亜紀後期の地層からは、初めてとされています。

 ただ、上顎骨のみであり、レプトケラトプシダエの仲間とされてはいますが、種の同定には至っていません。
 

 歯槽穴は短く、腹側に突出した歯列、 外翼状骨(ectopterygoid)によっておおわれた長い含歯性突起(dentigerous process)、横方向にカーブした歯列、これらの特徴はレプトケラトプシダエの特徴の組み合わせとされています。  

 また、上顎は長く、細長く下向きに曲がった後部含歯性突起があり、特殊な摂食戦略が示唆されています。  

 北米東部においてかなり特殊なケラトプシアが見つかったことから、アパラチアは白亜紀後期の相当な期間、他の地域から分離しており、独自の動物相が進化したと考えられています。  

 一方、レプトケラトプシダエを含むいつくかの種は、ヨーロッパの仲間と共通している部分もあることから、アパラチアとヨーロッパがつながっていた可能性も示唆されています。



  1. References:
  2.  
  3. Nicholas R. Longrich, (2016) [2015]
  4. A ceratopsian dinosaur from the Late Cretaceous of eastern North America, and implications for dinosaur biogeography 
  5. Cretaceous Research, 57,p. 199-207 
  6. doi:10.1016/j.cretres.2015.08.004
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 ほとんどツノのみられないプロトケラトプスから、派手なツノを持つ後期のケラトプシアなど、恐竜の進化は長い期間にわたるため、とても興味深いものがあります。

 北米産白亜紀後期(カンパニアン)のハドロサウリナエ(亜科)、ブラキロフォサウリニ(Brachylophosaurini、族)においても同様です。

 その仲間として、鼻骨に装飾的な鼻稜(nasal crest)のない Acristavus gagslarsoni (アクリスタブス)や、頭部をおおう平たい稜のある Brachylophosaurus canadensis (ブラキロフォサウルス)、後方にかけて垂直になる稜のある Maiasaura peeblesorum (マイアサウラ)が知られています。

 今回、層序的にも形態的にも、これらの仲間の中間的な化石が発見され、 Probrachylophosaurus bergei (プロブラキロフォサウルス・ベルゲイ)として記載されています。

 何百年にもわたる恐竜の、単一系統内進化の完璧な例と、モンタナ大が紹介しています。 

 図は、プロブラキロフォサウルスのタイプ標本(MOR 2919、左)とブラキロフォサウルス(右)の比較。矢印で示すように、ブラキロフォサウルスでは、鼻稜が大きく伸びて平たくなっています。



Probrachylophosaurus.jpg

 モンタナにあるカンパニアン(7980万から7950万年前)の地層(Judith River Formation)で、頭部などが見つかったもの。  

 頭部の形態は、アクリスタブスとブラキロフォサウルスの中間とされています。  

 また、小さくて後方を向き、断面が3角形の鼻稜は、稜のないアクリスタブスから、発達したブラキロフォサウルスなどへの移行状態にあったとされています。


 


  1. References:
  2.  
  3. Elizabeth A. Freedman Fowler & John R. Horner(2015) 
  4. A New Brachylophosaurin Hadrosaur (Dinosauria: Ornithischia) with an Intermediate Nasal Crest from the Campanian Judith River Formation of Northcentral Montana. 
  5. PLoS ONE 10(11): e0141304. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0141304
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 ウズベキスタンのカエナグナサシア(2015年1月)で、ウズベキスタンで見つかったCaenagnathasia martinsoni (カエナグナサシア・マルチンソニ)の標本について紹介しました。

 キジルクム砂漠にある白亜紀後期(チューロニアン)の地層(Bissekty Formation)で発見されたオヴィラプトロサウリアです。

 今回、内モンゴルにある白亜紀後期(カンパニアン)の地層(Dabasu Formation )で発見されたカエナグナサシア属(Caenagnathasia sp.)とされる下顎化石が報告されています。




  1. References:
  2.  
  3. YAO Xi , WANG Xiao-Li, Corwin SULLIVAN, WANG Shuo, Thomas STIDHAM & XU Xing (2015) 
  4. Caenagnathasia sp. (Theropoda: Oviraptorosauria) from the Iren Dabasu Formation (Upper Cretaceous: Campanian) of Erenhot, Nei Mongol, China. 
  5. Vertebrata PalAsiatica (advance online publication)
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 動物の下アゴの筋肉は、歯よりも奥にあって、てこの支点となる関節に近いため、筋肉で加えられた力は、先端にある歯ではより小さな力となります。

 しかし、今回、一部の大型植物食恐竜のアゴには、特徴的な仕組みがあり、強い噛む力(咬合力)だったとする論文が報告されています。

 カナダにあるダイナソーパーク層で発見された恐竜について、下顎の生体力学的なてこのモデルを作り、下顎内転筋組織を再構築し、相対的な咬合力を系統的に推論したもの。

 その結果、特に、アケラトプシダエ(ケラトプシア科)とハドロサウリダエ(ハドロサウルス科)の特徴的なアゴには、筋肉の力を強める顕著な仕組みがあり、内転筋組織の力を2-3倍増強した咬合力だったとされています。


 図は、ケラトプシアの下顎のてこシステムを図解したもの(Jordan C. Mallon, 2015)。 筋肉のつく鈎状特機の位置を高くし、下アゴの関節位置を下げることで、筋肉の力を強めています。

 
ceratopsid mandibular lever system.jpg

 


 作用点に働く噛む力はSで、力点に働く筋肉の力はFで、支点は▲で示されています。

 第3種てこであり、支点から近い力点に加えられた力は、支点から遠い作用点においては常により小さな力(大きな動き)となります。  

 しかし、図では、筋肉が付着する鉤状突起を発達させて高くし、力点を上に上げ、また、下アゴの関節位置を下げて、支点を下げています。  

 こうすることによって、支点から作用点への距離( a+e' )はほとんど変わらずに、支点から力点への距離(m)が長くなり、より小さな筋肉の力で、大きな力を生み出すことが可能になるのです。   

 アンキロサウリアやケラトプシダエ、ハドロサウリダエでは、これらの特徴が見られ、特に、ケラトプシダエとハドロサウリダエでは顕著だったとされています。

 アンキロサウリアの鉤状突起は低く、咬合力は弱かったのです。

 これらのアゴのメカニズムは、それぞれ独立系統で、段階的に進化したと考えられています。



  1. References:
  2.  
  3. Jordan C. Mallon & Jason S. Anderson, 2015 
  4. Jaw mechanics and evolutionary paleoecology of the megaherbivorous dinosaurs from the Dinosaur Park Formation (upper Campanian) of Alberta, 
  5. Journal of Vertebrate Paleontology, 35(2) 
  6. DOI:10.1080/02724634.2014.904323
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 新種のエラスモサウリダエ/南極(2015年6月)などで紹介していますが、南極半島の端にあるジェイムズ・ロス諸島からは、恐竜や海生爬虫類の化石を産出します。

 今回、白亜紀後期の地層(Santa Marta Formation)で発見されたポリコチリダエ(Polycotylidae、ポリコチルス科)について報告されています。北海道三笠でも発見されているプレシオサウリアの一種です。

 不完全ながら、非常に長い坐骨などから、白亜紀後期の南極からは初のポリコチリダエとされています。

 ポリコチリダエは、 アリストネクチナエ(aristonectinae)とアリストネクチナエ以外のエラスモサウリダエに支配されていた白亜紀後期のウェデリアン(Weddellian)生物地理区では稀とされています。

 ポリコチリダエが少ないことは、ウェデリアンにおける、プレシオサウルス群集のもうひとつの特徴とされています。  

 対照的に、北半球では、プレシオサウリアの多様性にとって、ポリコチリダエは重要とされています。



  1. References:
  2.  
  3. Fernando E. Novas, Julia S. D'Angelo, José P. O'Gorman, Federico L. Agnolín, Juan M. Lirio & Marcelo P. Isasi (2015) 
  4. First record of Polycotylidae (Sauropterygia, plesiosauria) from the Upper Cretaceous of Antarctica. 
  5. Cretaceous Research 56: 563-568 
  6. doi:10.1016/j.cretres.2015.06.015
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 ニューメキシコにある白亜紀後期(カンパニアン後期)の地層で発見されたハドロサウリナエ(hadrosaurinae、亜科)の亜成体化石で見つかった3つの噛み痕について報告されています。

 痕のサイズや形状が異なり、異なる種か、同一種で成長段階の異なる個体によるものとされています。噛み痕から、ティラノサウロイドではないかとされています。

 上腕骨に残る痕は捕食中とされていますが、残りは死後に付けられ、スカベンジだったのではないかとされています。




  1. References:
  2.  
  3. Robert F. Robinson, Steven E. Jasinski, and Robert M. Sullivan (2015) 
  4. Theropod bite marks on dinosaur bones: indications of a scavenger, predator, or both?; and their taphonomic implications. 
  5. New Mexico Museum of Natural History and Science Bulletin 67:275-282(PDF)
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 長崎半島にある白亜紀後期(約8100万年前、カンパニアン前期)の三ツ瀬層で、ティラノサウリダエ(ティラノサウルス科)とされる脱落歯化石が発見され、福井県立恐竜博物館が紹介しています。

 マスコミのニュースは消えるのが早いので、リンクは避けますが、プレスリリースがしっかりしていたのでしょう、あいまいな"ティラノサウルス類"という表現はなくなりましたね。

 もちろん、「・・・の特徴を持つのが、・・・だ」というように、その特徴からクレードやタクソンが決まるわけではないので、正確には、ティラノサウリダエ(科)の特徴を持つ歯の化石、ですね。その他の骨格が見つかると、別系統となる可能性もあります。

 2点あり、保存良好な1点は、先端から歯根部までの高さが82mmで、水平断面がふくらみのある楕円形であり、大きさや形状はティラノサウリダエ(科)の特徴に一致するとされています。

 今まで国内で見つかっているティラノサウロイデア(上科)の歯は、比較的小型種の歯とされ、前上顎骨の歯が多かったのですが、これは、左下顎の歯とされています。

 なお、三ツ瀬層には、サントニアン後期からカンパニアン前期の地層があり、今回と同じカンパニアン前期の三ツ瀬層からは、よろい竜の歯の化石/長崎の三ツ瀬層(2014年7月)も見つかっています。

 また、初めての獣脚類の歯/長崎(2013年7月)で紹介していますが、少し古い約8400万年前(サントニアン後期)の地層からも、獣脚類の歯の化石が見つかっています。


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 モンタナにある白亜紀後期(カンパニアン)の地層(Bearpaw Formation)で発見された新種のモササウリダエが報告されています。

 Plioplatecarpus(プリオプラテカルプス)属の新種で、P. peckensis と命名されています。系統的には、P. marshi や P. houzeauiと姉妹群とされています。




  1. References:
  2.  
  3. Robin S. Cuthbertson & Robert B. Holmes (2015) 
  4. A new species of Plioplatecarpus (Mosasauridae, Plioplatecarpinae) from the Bearpaw Formation (Campanian, Upper Cretaceous) of Montana, U.S.A. 
  5. Journal of Vertebrate Paleontology (advance online publication) 
  6. DOI:10.1080/02724634.2014.922980
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 白亜紀後期、北米大陸は、浅い内陸の海(西部内陸海道)によって、ララミディアとアパラチアという2つの大陸に分離されていました。

 恐竜化石を多産するララミディア大陸でも、太平洋側からの恐竜化石は、比較的まれです。

 今回、米国西海岸最北部にあるワシントン州では初めてとなる恐竜化石が報告されています。ワシントンではなく、ワシントン州です。

 図で、ララミディア大陸の太平洋岸の化石産地を示しています。一番上が、アラスカで、上から3番目の位置です(Brandon R. Peecook et. al., 2015)。

 白亜紀後期(カンパニアン、役8000万年前)の地層(Cedar District Formation)で見つかった獣脚類の左大腿骨の近位側の一部で、中生代の米国西海岸における最北端の1つです。

 海洋岩石中に単離されて見つかっていることから、近くの河川から流されたのではないかとされています。

 完全な大腿骨の推定長は約1.2メートルで、このサイズから、ティラノサウロイデアのものではないかとされています。

 とすれば、大型獣脚類の出現は以前考えられていたよりも早いことになり、また、白亜紀後期、このグループがララミディア全体に広く分布していたようです。


  Laramidia.jpg


  1. References:
  2.  
  3. Brandon R. Peecook & Christian A. Sidor (2015) 
  4. The First Dinosaur from Washington State and a Review of Pacific Coast Dinosaurs from North America. 
  5. PLoS ONE 10(5): e0127792 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0127792
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 Saurornitholestes (サウロルニトレステス)といえば、白亜紀後期のドロマエオサウリダエで、カンパニアン後期のDinosaur Park Formationで発見されたS. langstoni が記載されています。

 今回、ニューメキシコ州にある白亜紀後期(カンパニアン後期、約7300万年前)の地層(Kirtland Formation)で発見されたサウロルニトレステス属の新種が記載され、 S. sullivani と命名されています。

 白亜紀後期の南部ララミディアからは初めてのドロマエオサウリダエで、S. langstoni と比較して、前頭骨が異なり、地理的にも時間的にも違いがあるとされています。

 例えば、S. langstoniと比較して嗅球表面が大きいことから、より嗅覚が鋭かったとされ、獲物を襲うのに重要であったと考えられています。

 なお、サウロルニトレステスはトロオドンか(2014年6月)では、"Saurornitholestes robustus"は、トロオドン類とする論文を紹介しています。



  1. References:
  2.  
  3. Steven E. Jasinski (2015) 
  4. A new dromaeosaurid (THEROPODA: DROMAEOSAURIDAE) from the Late Cretaceous of New Mexico. 
  5. in Sullivan, R.M. and Lucas, S.G., eds. Fossil Record 4. New Mexico Museum of Natural History and Science Bulletin 67: 79-88
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 カナダにある白亜紀後期の地層(Wapiti Formation)で発見されたパキリノサウルス( Pachyrhinosaurus lakustai )のボーンベッドについて報告されています。

 かつての古海岸線から450km以上は内陸であり、北米大陸では、最も内陸のセントロサウリネのボーンベッドのひとつとされています。

 年代的には、カンパニアン後期(7189万年前)とされています。 脊椎動物化石の約88%がケラトプシアで、ドロマエオサウリダエやハドロサウリダエ、トロオドンチダエにティラノサウリダエが見つかっています。

 まれですが、幼体化石も見つかっており、異なる年代の個体からなる集合体とされています。




  1. References:
  2.  
  3. Federico Fanti, Philip John Currie & Michael E. Burns (2015) 
  4. Taphonomy, age, and paleoecological implication of a new Pachyrhinosaurus (Dinosauria: Ceratopsidae) bonebed from the Upper Cretaceous (Campanian) Wapiti Formation of Alberta, Canada. 
  5. Canadian Journal of Earth Sciences (advance online publication) 
  6. doi: 10.1139/cjes-2014-0197
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 カナダ・アルバータ州にある白亜紀後期の地層で発見されたカエナグナシダエ(Caenagnathidae、カエナグナトゥス科)の標本が、Caenagnathus collinsi (カエナグナトゥス・コリンシ)の未記載の新標本とする論文が報告されています。

 大腿骨の長さから、サイズ的には、Chirostenotes pergracilis (キロステノテス・ペレグラシリス)と Anzu wyliei (アンズ・ワイリエイ)の中間とされています。

 カエナグナシダエは、派生的なオヴィラプトロサウリアの仲間で、系統関係などは、北米最大のオヴィラプトロサウルス類(2014年8月)で紹介しています。

 ダイナソーパーク層のカエナグナシダエの相対的な多様性は、過小評価されているとされています。

 
 


  1. References:
  2.  
  3. G.F. Funston, W.S. Persons IV, G.J. Bradley & P.J. Currie (2015) 
  4. New material of the large-bodied caenagnathid Caenagnathus collinsi from the Dinosaur Park Formation of Alberta, Canada. 
  5. Cretaceous Research 54: 179-187 
  6. doi:10.1016/j.cretres.2014.12.002
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 アルゼンチンにある白亜紀後期の地層(Anacleto Formation)で発見されたアベリサウリダエ(abelisauridae)が報告されています。  
 新種のようで、系統解析からは、アベリサウリダエとされていますが、他の仲間との性格な識別ができないとされています。

  アベリサウリダエのサブクレードであるブラキロストラ(Brachyrostra)とされています。




  1. References:
  2.  
  3. Federico A. Gianechini, Sebastián Apesteguía, Walter Landini, Franco Finotti, Rubén Juárez Valieri & Fabiana Zandonai (2015) 
  4. New abelisaurid remains from the Anacleto Formation (Upper Cretaceous), Patagonia, Argentina. 
  5. Cretaceous Research 54: 1-16 
  6. doi:10.1016/j.cretres.2014.11.009
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カテゴリーの系統関係は、概要です。詳しくは、脊椎動物の系統関係をどうぞ
 

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