Paleogene(古第三紀)の最新ニュース

 空を飛んだ最大の脊椎動物といえば、翼竜のケツァルコアトルス (Quetzalcoatlus northropi)で、その翼開長はは11メートルほど。

 一方、これまで鳥類で最大とされたのは、アルゲンタビス(Argentavis magnificens)で、翼開長は7メートルほど。現生鳥類で最大はアホウドリの3.5メートルです。

 今回、これらより大きい、史上最大とされる鳥類化石が報告されています。 

  約2500万年前の、歯がある絶滅した鳥類、Pelagornis属の新種で、P. sandersi(ペラゴルニス・サンデルシ)と命名されています。

 少なくとも翼開長は6.4メートルとされ、最大7.4メートルはあったと推定されています。

 これは、現生の滑空鳥類に基づいた理論上の大きさを超えているそうです。

 しかし、その飛行をコンピューターシミュレーションしたところ、非常に効率的なグライダーだったと考えられています。




  1. References:
  2.  
  3. Daniel T. Ksepka (2014) 
  4. Flight performance of the largest volant bird. 
  5. Proceedings of the National Academy of Sciences (advance online publication) 
  6. doi: 10.1073/pnas.1320297111
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 ニュージランドの南島にある古第三紀暁新世(約5800万年前)の地層で、新種の海鳥化石が発見され、記載されています。

 Scoop によると、最古の海鳥化石の一つとされ、世界最古のペンギン化石、Waimanu 属と同じ堆積層から見つかったそうです。

 また、南極半島で見つかっている2種類の白亜紀後期(約7000万年前)の鳥類に近く、白亜紀末には、南極とニュージーランドが陸続きであったとされています。海鳥ですから、陸続きでなくても、飛んでいけそうなんですが。

 学名は、Australornis lovei と命名されています。十分な系統的解析はできないようですが、Sphenisciformes(ペンギン類)の形態的な特徴はないとされています。  

 ペンギンを除いて、南半球における暁新世の海洋鳥類としては、もっとも意味のある化石記録とされています。暁新世初期、すでに真鳥類( Neoaves)が多様化していたと考えられています。   



  1. References:
  2.  
  3. G. Mayr & R. P. Scofield (2014) 
  4. First diagnosable non-sphenisciform bird from the early Paleocene of New Zealand. 
  5. Journal of the Royal Society of New Zealand (advance online publication) 
  6. DOI:10.1080/03036758.2013.863788
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 アマゾンなどに生息するツメバケイ(ホーアチン、Opisthocomiformes)といえば、ヒナの翼には始祖鳥のようにツメがあります。

 もちろん、始祖鳥の形質を受け継いでいるものではなく、樹上での活動に適応した二次的な形質とされています。

 今回、フランスにある始新世後期の地層から新種のツメバケイ化石が発見され、報告されています。アフリカのタクソンより、南米に近縁とされ、Protoazin parisiensis と命名されています。

 北半球で最初の発見され、最古の化石記録であり、ツメバケイはヨーロッパが起源とされています。



  1. References:
  2.  
  3. Gerald Mayr & Vanesa L. De Pietri (2014) 
  4. Earliest and first Northern Hemispheric hoatzin fossils substantiate Old World origin of a "Neotropic endemic". 
  5. Naturwissenschaften (advance online publication) 
  6. DOI: 10.1007/s00114-014-1144-8
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 蚊の化石から血液成分とくれば、映画の世界ですが、モンタナで、そんな化石が見つかリ、報告されています。

 残念ながら、時代は約4600万年前(始新世中期)で、DNAなどの高分子は見つかっていないため、血液の主は不明とAFPBBが紹介しています。

 腹部あたりから、血液中にあって酸素を運ぶヘモグロビンのヘム鉄の構成成分ポルフィリンや鉄を発見したもの。

 今回の発見は、複雑な有機化合物が残されるタフォノミー(化石形成過程)の条件があることを示しているとされています。



  1. References:
  2.  
  3. Dale E. Greenwalt et al., 2013 
  4. Hemoglobin-derived porphyrins preserved in a Middle Eocene blood-engorged mosquito 
  5. PNAS Published online before print October 14, 2013 
  6. doi: 10.1073/pnas.1310885110
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 2002年に報告した三畳紀後期の鳥類の足跡化石の論文を撤回すると、著者らが報告しています。

 三畳紀でなくて、新生代だった鳥類の足跡化石(2013年4月)で紹介しましたが、 最近の放射年代測定により、後期始新世と報告されています。

 アンデスの造山運動の間に、複雑な変形を受けたそうです。誤りを正してきちんと報告するのはいいことですが、ずいぶん時代が違いますね。


 


  1. References:
  2.  
  3. Ricardo N. Melchor, Silvina de Valais & Jorge F. Genise, 2013 
  4. Retraction: Bird-like fossil footprints from the Late Triassic 
  5. Nature 501, 262 (12 September 2013) 
  6. doi:10.1038/nature12497
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 可動性の高い(hyperextendible)第2指といえば、ラプトル類の特長ですが、中生代の一部の鳥類にも見られる特長です。

 今回、そんな足を持つ新生代(暁新世)の鳥類についての論文が報告されています。

 タイトルには、Strigogyps (ストリゴギブス)に似ているとありますが、より小型で、飛行能力は優れていたようです。 

  安徽省にある暁新世中期の地層から、関節した足などの化石が見つかったもので、Qianshanornis rapax と命名されています。

 他の新生代の鳥類にはない特徴なので、系統的には、新しいクレード、Qianshanornithidae.が提唱されています。



  1. References:
  2.  
  3. Mayr, G., Yang, J., De Bast, E., Li, C._S., and Smith, T. (2013) 
  4. A Strigogyps-like bird from the middle Paleocene of China with an unusual grasping foot. 
  5. Journal of Vertebrate Paleontology 33: 895-901.
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 チベットにある漸新世から中新世前期の地層で発見された、2つの鳥類の足跡化石について報告されています。

 キジ類(galliform-like)とツル類(gruiform-like)の足跡とされています。 

 新生代の鳥類の足跡化石は、北米やヨーロッパ、中東では広く知られている一方で、 東アジアでは報告されていないそうです。

 新生代の鳥類の足跡化石、日本でも発見されているようですが、足跡(Footprints)というのは、連続歩行ということでしょうか。

 


  1. References:
  2.  
  3. Lida Xing, Martin G. Lockley, and Amanda Falk, 2013 
  4. First Record of Cenozoic Bird Footprints from East Asia (Tibet, China) 
  5. Ichnos, 20(1), p.19-23, 2013 
  6. DOI:10.1080/10420940.2012.757698
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 南極にある4950万年前(始新世)の地層で、最古の原クジラ類の化石が発見され、第11回国際南極地学シンポジウム(ISAES 2011)で報告されています。

 その年代から、クジラが水生環境に適応したのは、わすが400万年だったと、ナショジオが紹介しています。

 

 La Meseta Formation から、長さ60センチの顎化石が発見されたもの。

 原始的な原クジラ類(archaeoceti) とされ、バシロサウルス類(basilosaurid) の特徴があるそうですが、詳細な比較はされていません。

 バシロサウルスは、体が長く、まだ遠泳能力は無くて浅い海に暮らしていたとされています。

 

 従来、5300万年前のクジラに似た半水生哺乳類が海に適応進化するには、1500万年を要したと考えられてきたのですが、今回の4950万年前の地層からの発見で、400万年と一気に早くなっています。

 当時の南極あたりは今よりも温暖で、すばやく海に適応していったようです。

 

 現生のクジラには、塩分濃度の濃い海水に適応するため、腎臓が数百-数千個もあるそうです。 

 体の外見だけでなく内部の仕組みまで進化させるには、ずいぶんかかりそうですが、400万年とはすばやい進化ですね。

 

  1. References:
  2.  
  3. Marcelo Reguero et al., 2011
  4. Vertebrates from the Basal Horizons (Ypresian To Lutetian) of the Cucullaea I Allomember, La Meseta Formation, Seymour (Marambio) Island, Antarctica
  5. ISAES 2011 abstract, p.534
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カテゴリーの系統関係は、概要です。詳しくは、脊椎動物の系統関係をどうぞ
 

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