Yixian Formation(Early Cretaceous)、遼寧省の最新ニュース

 遼寧省にある白亜紀前期の義県層で発見された新種のオヴィラプトル類が記載され、Ningyuansaurus wangi と命名されています。

 新種記載ながら、要旨も公開されていないので詳細は不明ですが、長い頭部と、オヴィラプトル類の中で最も多い歯を持っていることなどから、もっとも基盤的な位置づけとされています。
 


  1. References:
  2.  
  3. JI Qiang, Lu Jun-chang, WEI Xue-fang, WANG Xu-ri, 2013
  4. A new oviraptorosaur from the yixian Formation of Jianchang,Western Liaoning Province,China 
  5. Regional Geology of China(中国区域地質), 2012(12), p. 2102-2107



 遼寧省にある白亜紀前期の地層で発見された小型の鳥盤類、Jeholosaurus shangyuanensis の頭部より後ろの骨格について、詳細に報告されています。

 ホロタイプと、4つの新たな保存状態のよい標本について調べたもの。

 系統的には、新しい知見を加えても、従来示された、基盤的な鳥盤類という位置づけは変わらないようです。ChangchunsaurusHaya からなるクレードで、そこには、Koreanosaurus Yueosaurus も含まれるかもしれないとされています。

 クレード、Jeholosauridae は、白亜紀の東アジアに特有のグループにつけられた名前として提案されています。

 

  1. References:
  2.  
  3. ?Feng-Lu Han, Paul M. Barrett, Richard J. Butler & Xing Xu (2012) 
  4. Postcranial anatomy of Jeholosaurus shangyuanensis (Dinosauria, Ornithischia) from the Lower Cretaceous Yixian Formation of China. 
  5. Journal of Vertebrate Paleontology 32(6): 1370-1395 
  6. DOI:10.1080/02724634.2012.694385



 遼寧省にある白亜紀後期の地層から、ほとんど完全なMei long の関節した化石が発見され、報告されています。 全文が読めます。

 2番めの標本で、 ホロタイプに似た原生鳥類のような寝姿です。丸まった尾が首の下にあることや、手足が体の下にある点は共通していますが、ホロタイプとは正反対の鏡像関係の化石です。

 系統解析からは、前回同様、基盤的なトロオドン類とされています。幼体のような特長を示す2歳以上の小型の成体で、小型ながら、長年にわたって成長したようです。 

 同じトロオドン類のシノルニトイデス(Sinornithoides)のホロタイプと似たような姿で、体を丸めて表面積を小さくし体温低下を防いだのではないかとされています。

 
 


  1. References:
  2.  
  3. Chunling Gao, Eric M. Morschhauser, David J. Varricchio, Jinyuan Liu & Bo Zhao (2012) 
  4. A Second Soundly Sleeping Dragon: New Anatomical Details of the Chinese Troodontid Mei long with Implications for Phylogeny and Taphonomy. 
  5. PLoS ONE 7(9): e45203. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0045203



2つの新種恐竜

 Bernissart Dinosaurs and Early Cretaceous Terrestrial Ecosystems(Indiana University Press)に、2つの新種恐竜が記載されているそうです。インディアナ大出版局に、目次などがあります。

 最初は、中央アジア、カザフスタンにある白亜紀後期(Santonian から Campanian)の地層(Bostobinskaya Formation)で発見された基盤的ハドロサウルス類、 Batyrosaurus rozhdestvenskyi です。

 次は遼寧省にある白亜紀前期の地層(Yixian Formation )で発見された基盤的オルニトミモサウルス類、Hexing qingyi です。
 
 

  1. References:
  2.  
  3. ?Pascal Godefroit, François Escuillié, Yuri L. Bolotsky, and Pascaline Lauters, 2012. 
  4. A new basal hadrosauroid dinosaur from the Upper Cretaceous of Kazakhstan 
  5. Godefroit, P. (ed.), p. 334-358, Bernissart Dinosaurs and Early Cretaceous Terrestrial Ecosystems(Indiana University Press) 
  6.   
  7. Jin Liyong, Chen Jun, and Pascal Godefroit. 2012. 
  8. A new basal ornithomimosaur (Dinosauria: Theropoda) from the Early Cretaceous Yixian Formation, northeast China 
  9. Godefroit, P. (ed.), p. 466-487, Bernissart Dinosaurs and Early Cretaceous Terrestrial Ecosystems(Indiana University Press)



 中国遼寧省にある白亜紀前期の地層で発見された新種の翼竜が記載されています。歯がある翼竜では世界最大の頭部を持つ翼竜とされています。 

 完全な頭部が発見されており、PterosaurHeresies に、その頭部の化石と復元イラストがあります。Wikipedia によると、翼開長は5-7メートルとされています。

 上下のあごは細長く、頭部は75センチもあり、後方に向かって棒状のトサカが伸びてます。また、少なくとも62本の、カーブして先のとがった歯があるそうです。

 Moganopterus zhuiana と命名されています。この発見により、Boreopteridae は、Boreopterinae と Moganopterinae の2つのサブグループに分けられるとしています。



  1. References:
  2.  
  3. LÜ Junchang, PU Hanyong, XU Li, WU Yanhua & WEI Xuefang (2012) 
  4. Largest Toothed Pterosaur Skull from the Early Cretaceous Yixian Formation of Western Liaoning, China, with Comments on the Family Boreopteridae. 
  5. Acta Geologica Sinica - English Edition, 86: 287-293. 
  6. doi: 10.1111/j.1755-6724.2012.00658.x



イシャノサウルス再解析

 遼寧省にある白亜紀前期の地層で発見された小型羽毛恐竜、Yixianosaurus longimanus(イシャノサウルス・ロンギマヌス)について、再解析した論文が報告されています。
 
 種小名が示すように、長い手を持っているのが特徴です。 初めての系統的では、基盤的マニラプトル類とされ、アルヴァレスサウルス類などともに多分岐しています。 

 また、大きな正羽(contour feather、羽軸のある羽毛)の存在は、羽毛の起源が以前考えられていたよりも早いとされています。 さらに、がっしりして大きな前肢は、他の小型獣脚類とは別の機能を持ち、それらとはニッチを棲み分けていたようです。
 


  1. References:
  2.  
  3. T. Alexander Dececchi, Hans C. E. Larsson & David W. E. Hone (2012) 
  4. Yixianosaurus longimanus (Theropoda: Dinosauria) and its bearing on the evolution of Maniraptora and ecology of the Jehol fauna. 
  5. Vertebrata PalAsiatica 50(2):111-139



 昨日の羽毛構造を持つ大型ティラノサウルス類、Yutyrannus huali ユウティラヌス・フアリ )の続報です。  

 顔の中央部に、グアンロン(Guankong)のように、かなり含気性で穴の多いトサカを持っているのが特徴です。  

 前肢の指が3本あるなど、系統的には、基盤的ティラノサウロイデアとされていますが、比較的ティラノサウリダエに近いとされています。 

 羽毛について、白亜紀前期(Barrmian - Albian 初期)、遼寧省あたりは比較的寒く、羽毛は保温のためとも考えられています。  

 ただ、大型種での羽毛構造の発見がY. huali に限られることから、ディスプレイの可能性も示唆されています。  


 図は、単純化したクラドグラムに、自体を当てはめたもの (Xing Xu  et al., 2012)
 白亜紀前期なのに比較的大型なのがわかります。似たような時代の地層が、日本にもありますから、足跡が残されているかもしれませんね。

t.jpg
 3体見つかっていますが、いずれにも繊維状の羽毛構造が残されています。 単純な繊維状の羽毛で、首のあたりは、20センチ以上、上腕骨は16センチ以上と長めです。

 今まで、鳥類以外で羽毛証拠のある大型恐竜は、ベイピアオサウルス(Beipiaosaurus)で、体重はY. huali (推定体重1414Kg)の40分の1程度とされています。  

 このような大型種で羽毛が残されている理由として、2つ考えられています。  

 ひとつは、哺乳類では、巨大化すると、毛がなくなっていく傾向ですが、ティラノサウルス類では必ずしもそうでなかったという可能性です。  

 なお、白亜紀前期の中国から、4属のティラノサウルス類が発見されていますが、Raptorex kriegsteini は疑問とされています。  


 もうひとつは、白亜紀前期(Barrmian - Albian 初期)、遼寧省あたりは比較的寒く、保温のため、Y. huali に羽毛があったという考えです。  
 その年間平均気温は、10℃とされています。同緯度の他の地域は18℃はあったそうです。  

 ただ、大型種での羽毛構造の発見がY. huali に限られることから、羽毛は、最初はディスプレイ構造として機能した可能性も示唆されています。




 遼寧省にある白亜紀前期(約1億2000万年前)の地層から、全身が羽毛に覆われた大型の基盤的ティラノサウルス類化石が発見され、記載されています。

 学名は、Yutyrannus huali (ユウティラヌス・フアリ)で、「美しい羽毛を持つ王」という意味です。

 ほぼ完全な3体の化石が見つかり、そのうち大きいものは体長9メートルとされています。残りは若い個体です。 著者の一人、Lida Xingの Xinglida.net に全文があります。

 首や尾などから長い繊維状の羽毛化石が見つかり、大型のティラノサウルス類からの羽毛発見は初めてで、体温維持やディスプレイに役立っていたのではないかとされています。




  1. References:
  2.  
  3. Xing Xu, Kebai Wang, Ke Zhang, Qingyu Ma, Lida Xing, Corwin Sullivan, Dongyu Hu, Shuqing Cheng & Shuo Wang 
  4. A gigantic feathered dinosaur from the Lower Cretaceous of China 
  5. Nature 484, 92-95 (05 April 2012) 
  6. doi:10.1038/nature10906



遼寧省から新種翼竜

 遼寧省にある白亜紀前期(Barremian 、約1億2100万年前)の義縣累層で発見された新種の翼竜が記載されています。

 ほぼ完全な頭部などが見つかり、先の鋭い歯は50本ほどあるそうです。

 アジアで初めてのガロダクチルス類(gallodactylidae)とされ、Gladocephaloideus jingangshanensis と命名されています。ガロダクチルス類は、Ctenochasmatoidea の系統です。

 頭部後部や首まわり、背中に単繊維構造があり、表皮カバーではないかとし、温血だった可能性を示唆しています。

 

  1. References:
  2.  
  3. Lü Junchang Ji Qiang, Wei Xuefang, & Liu Yongqing (2011)
  4. A new ctenochasmatoid pterosaur from the Early Cretaceous Yixian Formation of western Liaoning, China.
  5. Cretaceous Research (advance online publication)
  6. doi:10.1016/j.cretres.2011.09.010



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