化石産出地(日本)の最新ニュース

 "タンバリュウ"などで有名な丹波市にある白亜紀前期(アルビアン、約1億1000万年前)の篠山層群で、多数の卵殻化石が発見され、そのうち1種が卵化石との新種として記載されています。

 最古の、鳥類の特徴を持つ卵殻化石/福井(2014年7月)で、鳥類の特徴を持つ新種の卵殻化石が記載されていますが、鳥類以外の恐竜の卵化石の新種記載は初めてです。

 ひとはくで紹介されています。クリーニング完了後、追加の論文を投稿予定だそうです。日本の新種恐竜にも追加しています。これで、8種目となりましたね。

 丸ごとの卵化石や巣が見つかったわけではありませんが、付近には営巣地があったのか、新種を含め5種類も見つかるとは、多様な恐竜たちが産卵していたのですね。

 新種は、恐竜の卵化石としては世界最小クラスとされ、新属新種の、Nipponoolithus ramosus (ニッポノウーリサス・ラモーサス)と命名されています。

 卵殻は、その表面の模様や断面構造などの特徴から、その種類や系統関係が調べられています。

 今回の学名の意味が、ギリシャ語で「枝分かれした日本の卵の石」を意味するように、その表面の模様に大きな特徴があったようです。

 獣脚類とされていますが、今後、世界各地で、似たような卵化石と、関連した胚や骨格化石が見つかれば、この卵を産んだ主がより明確になっていくことでしょう。


 新種以外の残りは、日本初となる獣脚類(Elongatoolithus 属、 Prismatoolithus 属、Prismatoolithidae の科レベル、属腫不明)と、鳥脚類(Spheroolithus 属、ハドロサウロイデア)とされています。

 Elongatoolithus については、獣脚類の胚化石/江西省(2014年9月)では、オヴィラプトロサウルスの卵ではないかとされています。  

 全ての卵殻は比較的薄く、獣脚類については、世界最小クラスの卵範囲 (28-135 g) に含まれるとされています。



  1. References:
  2.  
  3. Kohei Tanaka, Darla K. Zelenitsky, Haruo Saegusa, Tadahiro Ikeda, Christopher L. DeBuhr, François Therrien, 2015 
  4. Dinosaur eggshell assemblage from Japan reveals unknown diversity of small theropods 
  5. Cretaceous Research, Available online 29 June 2015 
  6. doi:10.1016/j.cretres.2015.06.002
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 イカやタコは軟体動物なので、本体の化石は残りにくいのですが、口部にある顎器(jaw apparatus)は残るんですね。もっとも骨ではなくて、キチン質からなる硬い組織のようです。

 今回、北海道羽幌町にある白亜紀後期の地層で発見された、イカ( Decabrachia)とタコ(Octobrachia)の新種化石が報告されています。

 見つかったのは下顎部分の化石で、この部分としては世界最大級とされています。

 イカは、ツツイカ(Teuthida) の系統で、Haboroteuthis poseidon (ハボロテウティス・ポセイドン)と命名されています。日本のニュースによると、推定全長は10-12メートルです。

 タコは、コウモリダコ(Vampyromorpha) の系統で、Nanaimoteuthis hikidai (ナナイモテウティス・ヒキダイ)と命名され、こちらは、推定2.4メートルとされています。

 系統関係を見ると、頭足類の鞘形類(Coleoidea)から、イカとタコが分岐するのは、ペルム紀とされています。



  1. References:
  2.  
  3. Tanabe, K., Misaki, A., and Ubukata, T. 2015. 
  4. Late Cretaceous record of large soft-bodied coleoids based on lower jaw remains from Hokkaido, Japan. 
  5.   Acta Palaeontologica Polonica 60 (1): 27-38.
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 2006年8月に丹波市にある白亜紀前期(おそらくアルビアン初期)の地層(篠山層群下部層)で発見された竜脚類化石(通称"丹波竜")が、新種記載されています。ひとはくで紹介されています。

 尾にある血道弓が他の竜脚類に比べて長いなど、8つの特徴が示されています。系統的には、基盤的なティタノサウルス形類とされ、東アジアに特有のクレード、ユーヘロポディダエ(Euhelopodidae、ユーヘロプス科)ではないかとされています。

 首の長い竜脚類、エルケツ(Erketu)やユーヘロプス(Euhelopus)などと近縁な位置ですね。

 このあたり、かなり首の長い新種の竜脚類/河南省(2013年5月)で紹介していますが、タンバティタニスも首が長かったのでしょうか。ただ、頚椎は未発見です。

 学名は、Tambatitanis amicitiae (タンバティタニス・アミキティアエ)で、属名は、"丹波の巨人(女神)"の意味。種小名は、発見者二人の"友情"にちなんでいます。

 学名のついた恐竜としては、日本で5例目とされています。

 残り4種はいずれも手取層からで、記載年順に、Fukuiraptor kitadaniensis (フクイラプトル、2000)、Fukuisaurus tetoriensis (フクイサウルス、2003)、Albalophosaurus yamaguchiorum (アルバロフォサウルス、2009)、Fukuititan nipponensis (フクイティタン、2010)です。



  1. References:
  2.  
  3. Haruo Saegusa & Tadahiro Ikeda , 2014 
  4. A new titanosauriform sauropod (Dinosauria: Saurischia) from the Lower Cretaceous of Hyogo, Japan 
  5. Zootaxa 3848, (1): 1-66 (pdf) http://dx.doi.org/10.11646/zootaxa.3848.1.1
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 福井県勝山にある白亜紀前期(upper Barremian) の北谷層で発見されていた卵殻化石が新種記載され、Plagioolithus fukuiensis と命名されています。

 3月に、世界最古の鳥類の卵化石と、ニュースになりました。しかし、論文では、鳥類の卵化石と断定されているわけではなく、鳥類(bird)に属することを示唆する、とあります。

 "bird"という表現に示されるように、卵化石としての「鳥類」が定義されているわけではなく、また、骨格化石から定義された鳥類( Avialae)と、明確に関連付けられてはいません。

 骨格化石でさえ鳥類と非鳥類型恐竜の区別が曖昧な時代でもあり、厳密には、論文に示されるように鳥類( Avialae)の卵化石と断定はできず、鳥類の特徴を持つ卵殻化石、ですね。

 
 卵殻は、0.44ミリと薄く、表面は滑らかで、分岐せず狭い細孔で、気孔が一定の幅で存在し、また、3層構造などの特徴がみられるそうです。  

 これらの特徴から、鳥類(bird)に属することを示唆するとされています。  

 このような三層の卵殻構造は、今回の卵殻と現生や絶滅鳥類、非鳥類型獣脚類でみられ、 バレミアン後期、またはそれ以前に登場した獣脚類でプレシオモルフィック(plesiomorphic)、つまり共有されていた原始形質ではないかとされています。



  1. References:
  2.  
  3. Takuya Imai & Yoichi Azuma (2014) 
  4. The oldest known avian eggshell, Plagioolithus fukuiensis, from the Lower Cretaceous (upper Barremian) Kitadani Formation, Fukui, Japan. 
  5. Historical Biology (advance online publication) 
  6. DOI:10.1080/08912963.2014.934232
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 長崎県にある白亜紀後期の三ツ瀬層で発見されたよろい竜や獣脚類の歯の化石について、福井恐竜博物館が発表しています。

 三ツ瀬層は、サントニアン後期からカンパニアン前期の地層があるとされています。

 初めての獣脚類の歯/長崎(2013年7月)で紹介した時は約8400万年前(サントニアン後期)でしたが、今回は約8100万年前(カンパニアン前期)で、より新しい地層とされています。
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 鹿児島県下甑(しもこしき)島にある役8000万年前の白亜紀後期の地層から、竜脚類の歯の化石発見されています。西日本新聞などが伝えています。  

 ネメグトサウルスの歯に似ているとの話もあります。 下甑島からは、獣脚類の歯やケラトプス類の歯の化石も発見されています。
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 ウタツサウルス(Utatsusaurus hataii )といえば、日本で発見された基盤的なイクチオプテリギア(Ichthyopterygia、原魚竜)です。宮城県のかつての歌津町(今の南三陸町)にある三畳紀前期の地層(大沢累層)で発見されました。  

 今回、カナダ・カルガリー大の研究者が、初めてとなる完全な頭部について報告しています。

 ホロタイプには完全な頭部がなく、1982年に北大が発見した別の標本(UHR 30691、論文2参照)です。

 系統的には、カナダにある三畳紀前期の地層で発見された Parvinatator とともに、他の全てのイクチオプテリギアの姉妹群で、基盤的な位置づけとされています。
 


  1. References:
  2.  
  3. 1)Robin S. Cuthbertson, Anthony P. Russell & Jason S. Anderson (2013) 
  4. Reinterpretation of the cranial morphology of Utatsusaurus hataii (Ichthyopterygia) (Osawa Formation, Lower Triassic, Miyagi, Japan) and its systematic implications. 
  5. Journal of Vertebrate Paleontology 33(4):817-830 
  6. DOI:10.1080/02724634.2013.756495
  7.   
  8. 2)Ryosuke Motani, Nachio Minoura, Tatsuro Ando, 1998
  9. Ichthyosaurian relationships illuminated by new primitive skeletons from Japan
  10. Nature, 393, p.255-257 (pdf)
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 鹿児島県の下甑島(こしきじま)にある白亜紀後期の姫浦層群で発見された獣脚類の歯化石について、論文として報告されています。 

 たとえ種不明の歯1本でも、きちんと論文として報告されるというのは、大切なことですね。

 2009年6月のの古生物学会で報告された標本でしょうか。ここでは、2010年にも獣脚類の歯が見つかっています。

 時代は、中期カンバニアンとされ、特定の獣脚類のクレードにみられる特徴がないため分類不能で、単に獣脚類とされています。

 今年2月には、下甑島から、ケラトプス類の歯根化石が見つかったと報道されており、まだまだ出てくるかもしれませんね。



  1. References:
  2.  
  3. Takanobu Tsuihiji, Toshifumi Komatsu, Makoto Manabe, Yuka Miyake, Miki Aramaki, and Hiromi Sekiguchi (2013) 
  4. Theropod Tooth from the Upper Cretaceous Himenoura Group in the Koshikijima Islands, Southwestern Japan. 
  5. Paleontological Research 17(1):39-16. 2013 
  6. doi: http://dx.doi.org/10.2517/1342-8144-17.1.39
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 鹿児島県薩摩川内市、下甑島(しもこしきじま)にある白亜紀後期(約8000万年前)の地層で、ケラトプス類の化石が発見されたそうです。

 6月に開催される日本古生物学会2013年年会(熊本)で報告される予定です。47NEWS が伝えています。

 2011年に発見された1センチほどの歯の一部の化石1点で、角竜類の中で最も進化したケラトプス類のものとされています。

 ケラトプス類は、国内で初めての発見で、アジアでは、ウズベキスタン、中国に続いて、3例目だそうです。

 
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 中島 保寿さんらにより、三畳紀初期のイクチオプテリギア(原魚竜)、ウタツサウルス(Utatsusaurus hataii)の骨の内物構造について考察した論文が報告されています。予稿ですが、全文が読めます。

 その構造が示すように、ウタツサウルスは、最も基盤的なイクチオプテリギアです。

 海綿状の骨の構造は、海洋環境での活発な遊泳への適応と考えられています。また、 外温性(変温性)の爬虫類というより、内温性(恒温性)だった可能性が示唆されています。

 陸から海へと戻ったイクチオプテリギアですが、三畳紀初期には、海のライフスタイルに十分に適応していたとされています。



  1. References:
  2.  
  3. Yasuhisa Nakajima, Alexandra Houssaye, and Hideki Endo (2012) 
  4. Osteohistology of Utatsusaurus hataii (Reptilia: Ichthyopterygia): Implications for early ichthyosaur biology. 
  5. Acta Palaeontologica Polonica (in press) 
  6. doi: http://dx.doi.org/10.4202/app.2012.0045
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 十勝にある白亜紀末期のK/Pg境界層のすぐ下の地層から、アンモナイト化石が発見されたそうです。十勝毎日が伝えています。

 ディプロモセラス科の異常巻きではないかとされています。海成層のようですが、K/Pg境界層というのが興味深いですね。

 ニュースには、K/T境界とありますが、、古第三紀(Paleogene)の変更にあわせ、K/Pg境界としています。
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 長崎県の野母崎地区にある白亜紀後期(約8400万年前)の地層(三ツ瀬層)から、翼竜化石が発見されたそうです。毎日読売などが伝えています。

 最初の化石は2009年に見つかったもの。翼竜の同一個体の化石がまとまって見つかったのは国内で初めてとされています。

 翼開長は3-4メートル。アズダルコ類ではないかとされています。 化石は、長崎市内や福井県立恐竜博物館で展示される予定です。

 3月にも、同じ野母崎地区にある三ツ瀬層から発見されたハドロサウルス類の化石が報告されています。
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 日本で発見された白亜紀後期の海生爬虫類の分類学的、層序学的分布についてのレビュー論文が報告されています。    

 たとえば、モササウルス類の発見は、中期サントニアン以降、世界規模でモササウルス類が優位だったことを示し、太平洋北西部で比較にならないほどの構成の変化があったとしています。 

 また、Futabasaurus suzukii.などのエラスモサウルス類は、白亜紀後期の6つある階の全てから発見されており、太平洋北西部で絶えることなく存在していたとしています。  

 一方、プリオサウルス類はまれですが、チュロニアンにかけて、太平洋北部での発見の上限をあげる発見としています。


  1. References:
  2.  
  3. T. Sato, T. Konishi, R. Hirayama & M.W. Caldwell (2012) 
  4. A review of the Upper Cretaceous marine reptiles from Japan. 
  5. Cretaceous Research (advance online publication) 
  6. doi:10.1016/j.cretres.2012.03.009
  7.  
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 長崎市北浦町にある白亜紀後期(約8400万年前) 三ツ瀬層から発掘された鳥脚類の化石について、47Newsなどが紹介しています。 "発掘"とあるように、すでに発見されていた化石です。  

 右大腿骨の上半分とされ、推定体長は6メートルで、ハドロサウルス類ではないかとされています。長崎市科学館などで公開されます。

 2010年には、別の場所で左大腿骨のひざ頭部分が発掘され、今年4月には、今回の発掘作業がニュースになりました。
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恐竜化石か/長崎

 長崎市で、恐竜らしき化石が見つかり、発掘作業が進められていると、長崎新聞読売が伝えています。

 恐竜化石とすれば、2010年7月にお知らせした、長崎初の恐竜化石に続く2例目になります。

 しかし、新たに発見されたわけではなく、最初の化石と同じ2004年に既に発見されていたようです。 時代は、白亜紀後期(約8400万年前)の地層(三ツ瀬層)とされています。

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フクイサウルスの幼体か

 勝山市北谷町にある白亜紀前期(約1億2000万年前)の地層から、イグアノドン類とみられる化石が発見されたそうです。

 時事通信によると、孵化から数週間ほどの化石で、フクイサウルスの幼体の可能性が高いとか。
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 勝山市の北谷で発見されたイグアノドン類(Iguanodontian)が、フクイサウルス(Fukuisaurus tetoriensis)として新種記載されました。
 かつて、歯につけられていた名称(慣用名)ですが、正式記載されました。DINOSAUR Mailing List では久しぶりの名称復活にちょっと話題になっています。

 

  1. A NEW IGUANODONTIAN (DINOSAURIA: ORNITHOPODA) FROM THE LOWER CRETACEOUS KITADANI FORMATION OF FUKUI PREFECTURE, JAPAN
  2. YOSHITSUGU KOBAYASHI, YOICHI AZUMA
  3. Journal of Vertebrate Paleontology, 23(1), p. 166, 2003

 

 フクイサウルスのいくつかの特徴は、イグアノドン、オウラノサウルス、アルチリヌス(Altirhinus)に類似しているそうです。

 主に頭蓋骨の特徴による系統解析から、フクイサウルスは、ハドロサウルス類には属さないイグアノドン類(non-hadrosaurid iguanodontian)であり、イグアノドンとオウラノサウルスよりなるクレード(分類群)よりも、アルチリヌスやプロバクトサウルス、エオランビア(Eolambia)などよりなるより基盤的なクレードであることを示唆するとしています。

  広義のイグアノドン類(Iguanodontian)の、より原始的な種類のようです。Dinosauriconでは、スティラコステルナ(Styracosterna)に位置付けられています。

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カテゴリーの系統関係は、概要です。詳しくは、脊椎動物の系統関係をどうぞ
 

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