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 ドイツでにある白亜紀前期の地層で発見されたアンキロサウルス類が報告されています。PNAS で、全文が読めます。

 断片的な頚胸側にあるスピンと上腕骨で、スピンは英国で見つかっている Hylaeosaurus armatus のものに似ているそうです。

 

  1. References:
  2.  
  3. Sven Sachs & Jahn J. Hornung (2013) 
  4. Ankylosaur Remains from the Early Cretaceous (Valanginian) of Northwestern Germany. 
  5. PLoS ONE 8(4): e60571. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0060571



 幼体や亜成体化石で系統解析をすると、間違いが生じやすいというのは常識になってきています。成長段階の違いを、種の違いと混同しやすいからです。

 ここでは、ドイツにあるジュラ紀後期の地層で発見された基盤的マクロナリア、 Europasaurus holgeri (ヨーロッパサウルス・ホルゲリ)の報告について紹介しす。

 亜成体と幼体の頭部以降の体軸骨格から、系統関係や個体発生的な解析を示しています。 

 この恐竜も、成長段階によって、その特徴が異なることが確認されており、系統解析では成熟度の解析が重要とされています。

 
 ヨーロッパサウルスは、マクロナリアの中でも最も基盤的な竜脚類の一種で、成体と亜成体化石が見つかっているわい小化した仲間です。    

 系統的には、Camarasauromorpha の中の基盤的な位置づけです。 

 論文では、それぞれの特徴の有無や成体と亜成体の比較から、形態的に異なった個体発生の段階(morphological ontogenetic stages 、MOS)があるとしています。  

 後期の未成熟な標本では、全ての派生的な特徴が見られるそうですが、初期の段階では派生的な特徴を欠くそうです。  
 
 その結果、後期の未成熟な標本は成体標本と同じ系統的な位置づけとなるのですが、より未成熟な段階では、竜脚類の基盤的な位置づけになってしまうとしています。  

最終的に、他の成熟度の判定にも、形態的個体発生段階(MOS)を考慮するとしています。



  1. References:
  2.  
  3. José L. Carballido & P. Martin Sander (2013) 
  4. Postcranial axial skeleton of Europasaurus holgeri (Dinosauria, Sauropoda) from the Upper Jurassic of Germany: implications for sauropod ontogeny and phylogenetic relationships of basal Macronaria. 
  5. Journal of Systematic Palaeontology (advance online publication) 
  6. DOI:10.1080/14772019.2013.764935



 ドイツにある白亜紀前期の地層で発見された新種のプレシオサウルス類が記載されています。

 化石は1912年に発見され、1910年に記載された Brancasaurus brancai (ブランカサウルス・ブランカイ)とされていました。

 今回その特長から、新種とされ、Gronausaurus wegneri と命名されています。種小名は、化石発見者の Thomas Wegner にちなんでいます。

 系統的には、レプトクレイドゥス類(Leptocleididae)とされ、ブランカサウルスに最も近縁な位置づけです。
 

 
  1. References:
  2.  
  3. Oliver Hampe (2013) 
  4. The forgotten remains of a leptocleidid plesiosaur (Sauropterygia: Plesiosauroidea) from the Early Cretaceous of Gronau (Münsterland, Westphalia, Germany). 
  5. Paläontologische Zeitschrift (advance online publication) 
  6. DOI: 10.1007/s12542-013-0175-3



 魚竜の胎児が母体の外で発見されているのは、死体の内部破壊(carcass implosion)ではないかとする論文が報告されています。

 これまでは、死後に腐敗し、体壁がガスで膨張して爆発したのではないかと考えられていました。

 この論文では、死後、魚竜の体内に水が流れ込み、生じた乱流が原因ではないかと考えられています。
 

 ドイツのホルツマーデンにあるジュラ紀前期の地層からは、保存状態の良い魚竜化石が見つかります。 中でも、長年、古生物学者を悩ませてきたのは、胎児が母体の外で発見される化石です。

 その理由として、最初は底層流が、次に、母親の死後に腐敗し、体壁がガスで膨張して爆発したためと考えられてきました。  

 今回、膨張爆発説も正しくはないとされ、死体の内部破壊ではないかとされています。  

 それは、死後の魚竜の体内に突然に水が流れ込み、生じた乱流により胎児が体外に運ばれるのではないかとされています。  

 乱流は胎児の全てを運べるわけではなく、これは、胎児の骨化石の一部が、母体の体の外だけでなく、内側でも発見されていることを説明できるとしています。

 


  1. References:
  2.  
  3. A. J. van Loon (2013) 
  4. Ichthyosaur embryos outside the mother body: not due to carcass explosion but to carcass implosion. 
  5. Palaeobiodiversity and Palaeoenvironments (advance online publication) 
  6. doi: 10.1007/s12549-012-0112-6



魚食性の翼竜

 ドイツにあるジュラ紀の地層で、胃部あたりに魚の化石を含む翼竜化石が見つかったそうです。TheLocalに写真があります。

 1億5500万年前の化石で、新種ではないかとされていますが、詳細は不明です。
 
 



 ドイツ、ゾルンフォーフェンで発見された新種の翼竜が記載されています。

 ジュラ紀後期の地層ですが、従来から知られたゾルンフォーフェン層ではなく、より古い新しい場所で、2002年夏に発見されたもの。若い幼体ながら、非常に保存状態が良い標本です。 

 ランフォリンクス類(Rhamphorhynchidae)とされ、Bellubrunnus rothgaengeri と命名されています。 ランフォリンクスに似てますが、歯の数や上腕、大たい骨、四肢の配置が異なるとされています。 

 派生的な、プテロダクティルス以外の翼竜とは異なり、尾の血道弓や関節突起は伸びていないのが特徴です。

 また、他の全ての翼竜と違い、翼端(第4指骨)がゆるく前方にカーブしており、ユニークな飛行をしたと考えられています。

 

  1. References:
  2.  
  3. Hone DWE, Tischlinger H, Frey E, Röper M (2012) 
  4. A New Non-Pterodactyloid Pterosaur from the Late Jurassic of Southern Germany. 
  5. PLoS ONE 7(7): e39312. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0039312



 ドイツ南部にあるジュラ紀後期(約1億5500万年前)の地層から、新種の羽毛恐竜の全身化石が発見、記載されています。Nature毎日などが伝えています。高解像度の写真もあります。

 全長は70センチほどで、幼体と考えられています。全身が糸状の羽毛に覆われ、属名は、「リスもどき」を意味する Sciurumimus albersdoerferi と命名されています。

  今までの羽毛恐竜はすべてコエルロサウルス類でしたが、今回の恐竜はメガロサウルス類とされています。アロサウルスよりも原始的なことから、羽毛の起源がより早くなることになります。



  1. References:
  2.  
  3. Oliver W. M. Rauhut, Christian Foth, Helmut Tischlinger, and Mark A. Norell 
  4. Exceptionally preserved juvenile megalosauroid theropod dinosaur with filamentous integument from the Late Jurassic of Germany 
  5. PNAS 2012 : 1203238109v1-201203238.



 ドイツにある白亜紀初期の地層(Bückeberg Formation)で発見された恐竜などの足跡化石について報告されています。 フリー(pdf)で、全文が読めます。 

 13のトラックサイトがあって、そのうち、5つが調査可能とされています。 鳥脚類や獣脚類、竜脚類やアンキロサウルス類などの足跡のほか、カメやクロコダイルの足跡も残されているそうです。

 アンキロサウルス類の足跡化石は、Metatetrapous valdensis とされるなど、いずれもすでに報告されている足跡化石で、新種は無いようです。 


  1. References:
  2.  
  3. Jahn J. Hornung, Annina Böhme, Torsten van der Lubbe, Mike Reich and Annette Richter (2012) 
  4. Vertebrate tracksites in the Obernkirchen Sandstone (late Berriasian, Early Cretaceous) of northwest Germany-- their stratigraphical, palaeogeographical, palaeoecological, and historical context. 
  5. Paläontologische Zeitschrift (advance online publication) 
  6. DOI: 10.1007/s12542-012-0131-7



 イギリスとドイツにある白亜紀前期の地層(Cambridge Greensand Formation)で発見された新種の魚竜について報告されています。

 オフタルモサウルス類(Ophthalmosauridae)の系統とされ、このグループの多くが、ジュラ紀末の絶滅イベントを生き延びたとされています。  Tetrapod Zoology が紹介しています。  

 学名は、 Acamptonectes densus 。 大きな目を持つオフタルモサウルス(Ophthalmosaurus)と多くの特徴を共有しています。

 系統的には、オフタルモサウリダエ(Ophthalmosauridae)とされています。オフタルモサウリダエは、プラティプテリギウス(Platypterygiinae) とオフタルモサウリナエ(Ophthalmosaurinae)に大別されますが、後者の系統です

 オフタルモサウルス類(オフタルモサウリダエ)は、ジュラ紀後期に放散し、勢力を広げ、他の海生生物と異なり、ジュラ紀-白亜紀の絶滅イベント(JCB extinction event)の影響を受けたという証拠はなく、生き延びたとされています。  


 図は、ネオイクチオサウルス類(Neoichthyosauria)の系統関係を時間軸にプロットした図。
 元の図に、タクソン名を追加しています。

 今回の新種は、赤い矢印で示しています。多くのオフタルモサウルス類(オフタルモサウリダエ)が、ジュラ紀末を生き延びています。
 


o.jpg 


  1. References:
  2.  
  3. Fischer V, Maisch MW, Naish D, Kosma R, Liston J, et al. (2012) 
  4. New Ophthalmosaurid Ichthyosaurs from the European Lower Cretaceous Demonstrate Extensive Ichthyosaur Survival across the Jurassic-Cretaceous Boundary. 
  5. PLoS ONE 7(1): e29234. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0029234




1932年のフィールドノート

 1932年に、 SEEMANN らが、ドイツ南部、  Trossingen にある三畳紀後期の地層 で行った恐竜化石発掘の様子が報告されています。

 当時のフィールドノートやプラテオサウルスの全身骨格、最近の発掘の様子などの映像などがあります。



  1. References:
  2.  
  3. Schoch, R. R. 2011. 
  4. Tracing Seemann's dinosaur excavation in the Upper Triassic of Trossingen: his field notes and the present status of the material. 
  5. Palaeodiversity 4: 245-282(pdf)



カテゴリーの系統関係は、概要です。詳しくは、脊椎動物の系統関係をどうぞ
 

2013年5月

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