英国の最新ニュース

 ジュラ紀前期の獣脚類化石は世界的に稀で、発見された標本は断片的です。

 今回、英国ウェールズの海岸からジュラ紀前期(ヘッタンギアン) の獣脚類化石が発見され、記載されています。 

  そういえば、 ヘッタンギアン(Hettangian) という地質年代の紹介も珍しいですね。Phys.org は、約2億年前で、幼体で全長は2メートルと伝えています。

 頭部を含む全体の約40%程度が見つかっており、ヨーロッパで見つかっているジュラ紀前期の獣脚類では、最も完全なものの一つとされています。

 学名は、Dracoraptor hanigani (ドラコラプトル・ハニガニ)で、属名のドラコは、龍を意味するウェールズの象徴です。

 系統的には、Tawa hallae(タワ・ハラエ)を姉妹群とする基盤的な新獣脚類の位置づけで、コエロフィシスよりは、原始的です。 

 タワは、ニューメキシコ州にある三畳紀後期の地層で発見され、2009年に記載されています。原始的な新種の獣脚類(2009年12月)で紹介しています。

 図は、全身骨格(David M. Martill et al., 2016)。緑が見つかっている部分。オレンジは外部の型で、青は暫定的に同定された部分です。


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 発見されたのは、Blue Lias Formation の近くとされており、ウェールズからはジュラ紀初の恐竜化石とされています。  

 海成層からの発見であり、棘皮動物や二枚貝も見つかっていることから、当時の島々から流されてきたのではないかとされています。海岸べりをうろついていたようです。


 


  1. References:
  2.  
  3. David M. Martill, Steven U. Vidovic, Cindy Howells & John R. Nudds (2016) 
  4. The Oldest Jurassic Dinosaur: A Basal Neotheropod from the Hettangian of Great Britain. 
  5. PLoS ONE 11(1): e0145713. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0145713
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英国で最も初期の真竜脚類

 英国にあるジュラ紀中期 (Aalenian)の地層(Saltwick Formation)で発見された竜脚形類化石について報告されています。
 
 単一の尾椎骨で、早期の原始的な竜脚形類とされ、また、英国で最も初期の真竜脚類とされています。

 
 


  1. References:
  2.  
  3. Phillip L. Manning , Victoria M. Egerton & Mike Romano (2015) 
  4. A New Sauropod Dinosaur from the Middle Jurassic of the United Kingdom. 
  5. PLoS ONE 10(6): e0128107 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0128107
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新種のヨロイリュウ/英国

 英国にある白亜紀前期の地層で発見された新種のヨロイリュウが記載されています。everythingdinosaur(ブログ)が紹介しています。
 最近発売されたBritish Polacanthid Dinosaurs(Siri Scientific Press)で記載されています。

 バレミアンの地層で発見されたポラカントゥスの仲間(Polacanthidae、科)で、Horshamosaurus (ホルシャモサウルス)と命名されているようです。書籍での記載のこともあり、詳細は不明です。    


 化石は、1985年に発見され、地元のHorsham Museumに展示されていたもの。展示ラベルは、"イグアノドン"だったそうです。

 

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 イギリスで魚竜といえば、メアリー・アニングが有名ですが、彼女が化石をハンティングしていたのは、南部沿岸ドーセット州でのこと。
 今回、多くの魚竜化石を産出しながら、その記録が乏しいイギリス中央部ノッティンガムシャー州からの標本が報告されています。

 もっとも、現在では近づくことができないそうで、全て、博物館や大学に保管されていた67標本です。

 三畳紀後期からジュラ紀前期の地層で発見されたもので、中には保存状態が良く、3次元的に保存されている標本もあります。

 今回、初めてとなる、Ichthyosaurus (イクチオサウルス)属と、Temnodontosaurus(テムノドントサウルス) 属が見つかっています。  

 テムノドントサウルスといえば、ジュラ紀初期のトッププレデターだった大型魚竜で、歯がないテムノドントサウルスの新種(2012年9月)では、歯がない種類も紹介しています。
 




  1. References:
  2.  
  3. Dean R. Lomax & Benjamin J.A. Gibson (2015) 
  4. The first definitive occurrence of Ichthyosaurus and Temnodontosaurus (Reptilia: Ichthyosauria) in Nottinghamshire, England and a review of ichthyosaur specimens from the county. 
  5. Proceedings of the Geologists' Association (advance online publication) 
  6. doi:10.1016/j.pgeola.2015.05.006
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ワイト島の翼竜化石

 英国ワイト島にある白亜紀前期の地層(Wessex Formation)で発見された翼竜化石が報告されています。

 最も前方の歯が上向きであり、オルニトケイルス類のColoborhynchus属の一種ではないかとされています。

 この属が見つかるのは、バレミアンのワイト島からは初めてとされています。
 


  1. References:
  2.  
  3. David M. Martill (2015) 
  4. First occurrence of the pterosaur Coloborhynchus (Pterosauria, Ornithocheiridae) from the Wessex Formation (Lower Cretaceous) of the Isle of Wight, England.
  5. Proceedings of the Geologists' Association (advance online publication)
  6. doi:10.1016/j.pgeola.2015.03.004
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 かつては恐竜が泳いだ跡はまれで疑いの目で見られたのですが、最近では、特にジュラ紀の地層から、比較的多数発見されるそうです。

 つま先で引っ掻いたような中足骨の跡が無い足跡化石が見つかれば、泳いだ跡ではないかとされています。 このあたり、獣脚類が泳いだ跡と尾の跡/河北省(2011年11月)で紹介しています。

 今回、ステゴサウルスは泳いのだはないかとする論文が報告されています。

 英国にあるジュラ紀中期の地層(Ravenscar Group)で発見された足跡化石です。

 ステゴサウルスのものとされるDeltapodus 属の足跡化石で、歩いた足跡と泳いだとされる足跡化石が残されているそうです。

 泳いだ方の足跡化石は、泳いだ足跡化石につけられるタクソン、Characichnos とされています。




  1. References:
  2.  
  3. M. Romano and M. A. Whyte (2015) Could stegosaurs swim? Suggestive evidence from the Middle Jurassic tracksite of the Cleveland Basin, Yorkshire, UK. Proceedings of the Yorkshire Geological Society (advance online publication) doi:10.1144/pygs2015-354
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 1846年に記載された'Plesiosaurus' megacephalusを再評価し、Atychodracon (アチコドラコン)属とする論文が報告されています。Atychodracon megacephalus となります。

 大型のプレシオサウリアで、ホロタイプは、英国にある三畳紀?ジュラ紀の境界で発見された完全な骨格ですが、第2次世界大戦で破壊されました。

 頭蓋骨と右前肢のプラスターキャストは残されており、今回、三次元的にデータ解析したもの。

 ジュラ紀前期のプレシオサウリアと比較した結果、Rhomaleosaurus Eurycleidus arcuatus とは異なるとされています。



  1. References:
  2.  
  3. Adam S. Smith (2015) 
  4. Reassessment of 'Plesiosaurus' megacephalus (Sauropterygia: Plesiosauria) from the Triassic-Jurassic boundary, UK. 
  5. Palaeontologia Electronica 18.1.20A: 1-20. 
  6. doi: palaeo-electronica.org/content/2015/1146-plesiosaurus-megacephalus
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 獣脚類といえば、なんでもかんでも「ティラノサウルスの親類」とするマスコミも困ったものですが、古生物の世界でも、古くに報告された種名は、安易に多用されてきました。

 例えば、鳥脚類といえばイグアノドン・・・などもそうですね。翼竜では、ジュラ紀の小型種、Rhamphorhynchus(ランフォリンクス)です。

 1847年に報告された翼竜としては史上2番めに古い属なこともあり、いくつかの断片的な化石がこの属とされ、ゴミ箱とされてきた歴史があります。

 その後のレビューにより、ランフォリンクスは、ドイツ南部にあるジュラ紀後期(キンメリッジアンからテイトニアン)の翼竜に限定される単系統とされています。

 今回、英国にあるジュラ紀の地層(Kimmeridge Clay Formation)で発見された完全な右翼化石について報告されています。

 ドイツ以外では初めてのランフォリンクス属の標本で、指骨1と2の比に特徴があることから、ランフォリンクス属の新種ではないかとされています。



  1. References:
  2.  
  3. Michael O'Sullivan & David M. Martill (2015) 
  4. Evidence for the presence of Rhamphorhynchus (Pterosauria: Rhamphorhynchinae) in the Kimmeridge Clay of the UK. 
  5. Proceedings of the Geologists' Association (advance online publication) 
  6. doi:10.1016/j.pgeola.2015.03.003
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 Rhomaleosaurus thorntoni (ロマレオサウルス・ソルントニ)といえば、英国にあるジュラ紀前期の地層(Whitby Mudstone Formation)で発見されたプレシオサウリアです。 

 クビナガリュウにも尾ヒレがあった(2013年12月)では、尾椎にヒレがあったとする論文を紹介しました。
 
 今回、同じくホロタイプについて、調べた論文が報告されています。関連して、Plesiosauriaで解説されています。

 従来から、プリオサウリダエ(Pliosauridae、プリオサウルス科)と考えられていました。しかし、その系統に含まれない可能性も指摘されています。

 以前からプレシオサウリアの系統で示されていた、3つの主なクレード、ロマレオサウリダエ(Rhomaleosauridae)とプリオサウリダエ、プレシオサウリダエ(Plesiosauroidea)の関係はクリアではなく、プレシオサウリアの初期進化解明には、さらなる調査が必要としています。




  1. References:
  2.  
  3. Smith, Adam S. & Benson, Roger B.J. 2014. 
  4. Osteology of Rhomaleosaurus thorntoni (Sauropterygia: Rhomaleosauridae) from the Lower Jurassic (Toarcian) of Northamptonshire, England. 
  5. Monograph of the Palaeontographical Society London 168(642): 1-40; Plates 1-35
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 英国にあるジュラ紀前期の地層で発見され、30年以上も博物館に保管されていた化石から、イクチオサウルス属の新種が記載されています。

 種小名は、メアリー・アニングにちなみ、 Ichthyosaurus anningae と命名されています。BBC が動画とともに紹介しています。

 ホロタイプは少なくとも亜成体で、この時期としては、最も完全な Ichthyosaurus の化石とされています。

 特徴の一つとして、上腕骨に比べて非常に大腿骨は小さく、上腕骨/大腿骨比は1.7以上とされています。 

 また、上腕骨の形態は性的二型を示すようですが、層序情報が不足しているために確認されていないそうです。




  1. References:
  2.  
  3. Dean R. Lomax & Judy A. Massare (2015) 
  4. A new species of Ichthyosaurus from the Lower Jurassic of West Dorset, England, U.K. 
  5. Journal of Vertebrate Paleontology (advance online publication) 
  6. DOI:10.1080/02724634.2014.903260
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 これまで、最古のヘビ化石は、白亜紀前期(約1億年前)の地層からでした。 

 もっとも、その形態や系統が多様であることから、ヘビの起源はより古く、白亜紀の化石は適応放散したものと考えられていました。

 今回、従来より7000万年ほど古い、英国などにある白亜紀前期(1億6700万年から1億4300万年前)の地層から、最古のヘビ化石とされる4種の新種が記載されています。Nature Asiaが紹介しています。

 これらの頭部に、現生のヘビに似た重要な特徴が既に見られることから、従来説と異なり、細長い胴体よりも頭部の進化が先立ったのではないかとされています。

 また、今回の発見から、 ヘビ類は ・・・


 


  1. References:
  2.  
  3. Michael W. Caldwell, Randall L. Nydam, Alessandro Palci & Sebastián Apesteguía (2015) 
  4. The oldest known snakes from the Middle Jurassic-Lower Cretaceous provide insights on snake evolution. 
  5. Nature Communications 6, Article number: 5996 
  6. doi:10.1038/ncomms6996
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 先日、独立が否決されたスコットランドでですが、この地方で初めて発見された翼竜化石が報告されています。

 ジュラ紀後期 (Kimmeridgian)の地層からの発見で、大英博物館に残されたラベルによると、採集されたのは、1850年とのことです。

 メアリーアニングが、英国で最初の翼竜化石・ディモルフオドンを発見したのは、1928年であり、今回の発見は、英国でも初期の翼竜化石とされています。



  1. References:
  2.  
  3. Lorna Steel & Michael O'Sullivan (2014) 
  4. A Scottish pterosaur in London: the first record of Pterosauria from the Upper Jurassic (Kimmeridgian) of Eathie (Ross and Cromarty), Scotland. 
  5. Historical Biology (advance online publication) 
  6. DOI:10.1080/08912963.2014.961063
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 白亜紀前期、オルニトミモサウリアは、アジア各地で発見され、今までに5属が記載されています。しかし、北米やアフリカ、ヨーロッパでは非常にまれです。

 しかし、今回、英国の標本の再評価から、アフリカで見つかっている Nqwebasaurus (ヌクウェバサウルス)とともに、最古級のオルニトミモサウリアとする報告があります。オープンアクセスです。

 もっとも、断片的な化石なので、系統解析というより、見つかった地層年代からの判断のようです。

 ただ、スペイン、フランスに続き英国での発見から、白亜紀前期のヨーロッパでは、オルニトミモサウリアは、わりと広く分布していたのです。


 今まで発見されているヨーロッパ唯一のオルニトミモサウリアは、 スペインのPelecanimimus(ペレカニミムス) でした。  

 2008年以降、フランス南西部で、多くのオルニトミモサウリアの化石が見つかっており、今回、それらの新たな標本を元に、英国の獣脚類化石について再評価した論文が報告されています。  

 その結果、ウエストサセックスで見つかっているValdoraptor oweni(ヴァルドラプトル)と、Thecocoelurus daviesi (テココエルルス)は、疑問名とはされていますが、他の標本から、オルニトミモサウリアとされています。  

 なかでも、ヴァルドラプトルは、南アフリカの同時代(白亜紀前期、バランギニアン)のヌクウェバサウルスとともに、最古のオルニトミモサウリアとされています。    



  1. References:
  2.  
  3. R. Allain, R. Vullo, J. Le loeuff & J.-F. Tournepiche (2014) 
  4. European ornithomimosaurs (Dinosauria, Theropoda): an undetected record. 
  5. Geologica Acta 12(2) (advance online publication) June 2014 (pdf)
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 日本がまだ江戸時代で、恐竜の"き"の字も知らなかった頃から、英国では、恐竜化石が発見されていました。

 たとえば、アンキロサウルス類(ノドサウルス類)については、19世紀前半から、南東部にあるサセックス地方やワイト島で、2種類が見つかっています。Polacanthus foxii(ポラカントゥス)と、Hylaeosaurus armatus(ヒラエオサウルス)です。

 ポラカントゥスは、ほとんどが、バレミアン(1億2940万年ー1億2500万年前)の地層に限られるのに対し、ヒラエオサウルスは、バランギニアン(1億3980万年ー1億3290万年前)の地層からのみ見つかっています。

 今回、ポラカントゥスとしては最古とされる化石が、初めて、バランギニアンの地層から発見されています。  

 両者の解剖学的な特徴はかなり似ており、同時代から見つかったこともあるのですが、同一種では無いとされています。


 最古のポラカントゥス化石は、英国サセックス地方にある白亜紀前期(バランギニアン)の地層(Wadhurst Clay Formation)で発見されたもの。  

 新しい標本では、ポラカントゥスとしては初となる頬骨だけでなく、比較的まれなプレートやスピン(splate)が見つかっており、これは、肩(胸部)にあったのではないかとされています。    

 ちなみに、ヒラエオサウルスは、1833年にマンテルが記載しています。また、ポラカントゥスは、1865年にオーウェンが記載したことになっていますが、詳細は記録がなく、Anonymous(命名者不明)とする場合もあります。



  1. References:
  2.  
  3. William T. Blows & Kerri Honeysett (2014) 
  4. First Valanginian Polacanthus foxii (Dinosauria, Ankylosauria) from England, from the Lower Cretaceous of Bexhill, Sussex. 
  5. Proceedings of the Geologists' Association (advance online publication) 
  6. doi: http://dx.doi.org/10.1016/j.pgeola.2014.01.002
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 三畳紀前期に出現した魚竜は、白亜紀後期(セノマニアン末、約9300万年前)には絶滅します。

 白亜紀の魚竜は、かつては、ジュラ紀以降衰退した生き残りと考えられていましたが、最近では、ジュラ紀末から白亜紀初期にかけて、魚竜の多様性を示す化石が発見されています。

 今回、英国とフランスにある地層を調べた論文が報告され、4つのタクサが有効とされています。

 魚竜が絶滅する数百万年前まで、西ヨーロッパは、多様性に富んだホットスポットだったのです。 一方、オーストラリアや米国での魚竜の多様性は乏しく、地理的格差が強かったようです。


 また、歯の形や摩耗パターンから、数多くのプレシオサウルス類が存在するにもかかわらず、これらの魚竜が明確な3つの摂食ギルド(グループ)を形成していたとされています。  

 なかでも、オフタルモサウルス類(Ophthalmosauridae、科)のプラティプテリギウス類(Platypterygius)は、大型のプリオサウルス類、Polyptychodon interruptus とともに、トップに君臨していたと考えられています。  

 なお、新種として、Sisteronia seeleyi が記載されています。プラティプテリギウス類(Platypterygiinae)の系統です。



  1. References:
  2.  
  3. Valentin Fischer, Nathalie Bardet, Myette Guiomar & Pascal Godefroit (2014) 
  4. High Diversity in Cretaceous Ichthyosaurs from Europe Prior to Their Extinction. 
  5. PLoS ONE 9(1): e84709. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0084709
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 クビナガリュウの尾椎の骨自体はまっすぐですが、その末端には、筋肉などからなる縦方向のヒレがあったのではないかと考えられています。  
 
 しかし、魚竜やモササウルスなどでは確認されているヒレの軟組織は、クビナガリュウでは発見されていません。  

 今回、大型クビナガリュウでプリオサウルスの一種、Rhomaleosaurus zetlandicus の尾椎について解析し、尾にヒレがあったのではないかとする論文が報告されています。  

 図は復元イラスト(Adam, 2013)。それほど大きなヒレとしては復元されていませんね。  

 今回はプリオサウルスですが、他の報告もあわせると、クビナガリュウ類では、尾のヒレが広く普及していたとされています。 
  

 
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 サメのような尾びれを持つモササウルス(2013年9月)で紹介したように、モササウルスや魚竜、海棲クロコダイル類のタラットスクス類(Thalattosuchia)では、ヒレ状の軟組織が見つかっています。  

 クビナガリュウは、ジュラ紀前期から白亜紀後期にかけて、1億3500万年もの間生息した海棲爬虫類です。 

 今回の Rhomaleosaurus zetlandicus は、英国にあるジュラ紀前期の地層で発見されたプリオサウルス類で、論文では、尾椎を含みほほ完全なホロタイプを調べています。  

 尾椎にヒレ(dermal caudal fin)があった証拠として、2つの形態学的な特徴を示しています。  

 ひとつは、前後方向に短くなった椎骨からなるはっきりした2つのノード(こぶ)で、もうひとつは、横方向に圧縮された末端尾椎中心部です。  

 これらがヒレを示唆するのは、実際に軟組織が見つかっている魚竜などの他の海棲爬虫類が、似たような骨構造を持つことからの推定です。


 


  1. References:
  2.  
  3. Adam S. Smith, 2013 
  4. Morphology of the caudal vertebrae in Rhomaleosaurus zetlandicus and a review of the evidence for a tail fin in Plesiosauria. 
  5. Paludicola 9(3): 144-158 pdf
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 ゲオサウルス( Geosaurus)といえば、恐竜ではなくて、高度に水中適応した海生クロコダイル形類です。

 メトリオリンクス類(Metriorhynchidae)の系統で、細長い体つきで、鋭い歯と尾びれを持っています。

 今回、英国にあるジュラ紀後期の地層で発見された、最古の脱落歯標本について報告されています。

 最近再記載されたTorvoneustesとあわせ、キンメリッジアンまでには、サブクレード、Geosaurini の多様化が進んでいたとされています。

 
 今回の発見で、 Kimmeridgian Clay Formation層下部からは、4属の Geosaurini (サブクレード)が見つかっているそうです。  

 バラクーダのような体つきで鋭い歯を持つゲオサウルスや、貝殻を割って食べる(durophagous )Torvoneustesなど、この仲間は、多様な食餌メカニズムを進化させたとされています。



  1. References:
  2.  
  3. Mark T. Young, Lorna Steel & Heather Middleton (2013) 
  4. Evidence of the metriorhynchid crocodylomorph genus Geosaurus in the Lower Kimmeridge Clay Formation (Late Jurassic) of England. 
  5. Historical Biology (advance online publication) 
  6. DOI:10.1080/08912963.2013.801468
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 プリオサウルスといえば、ジュラ紀中期から約1億1000万年にわたり、海洋生態系の上位を占めた捕食者です。

 なかには、頭部だけで2メートルを超える大型種もいたのですが、大量絶滅以前の白亜紀後期の早期に絶滅してしまいます

 今回、英国にあるジュラ紀後期の地層で発見された、新種の大型プリオサウルス類が報告されています。

 プリオサウルス類は、白亜紀前期にかけて大型化したのですが、白亜紀後期にはそのサイズは縮小傾向にあったとされています。

 
 論文では、 Pliosaurus kevani. , P. carpenteri、P. westburyensis の3種の、Pliosaurus 属の新種を記載しています。  

 白亜紀前期にかけて、体のサイズは大きくなり、頭蓋骨の最大長は2360ミリにもなったそうです。これは大きな獲物を食べるのに適応したのかもしれないとされています。  

 しかし、白亜紀後期早期に絶滅する前には最大長は1750ミリと、そのサイズは縮小傾向にあったとされています。


  1. References:
  2.  
  3. Roger B. J. Benson mail, Mark Evans, Adam S. Smith, Judyth Sassoon, Scott Moore-Faye, Hilary F. Ketchum, and Richard Forrest (2013) 
  4. A Giant Pliosaurid Skull from the Late Jurassic of England. 
  5. PLoS ONE 8(5): e65989. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0065989
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ジュラ紀前期の大型翼竜

 多種多様な種類がいた翼竜ですが、ジュラ紀前期となるとまれで、2100万年間で、3属しか知られていないそうです。

 今回、英国にあるジュラ紀前期(トアルシアン)の地層で発見された標本が報告されています。

 推定翼開長は、1.6mから3.2mとされ、当時としては大型の翼竜です。
 
 


  1. References:
  2.  
  3. Michael O'Sullivan, David M. Martill & David Groocock (2013) 
  4. A pterosaur from the Jurassic Whitby Mudstone Formation, and the evolution of large body size in early pterosaurs. 
  5. Proceedings of the Geologists' Association (advance online publication) 
  6. http://dx.doi.org/10.1016/j.pgeola.2013.03.002,
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 英国のサセックスとワイト島で発見されたノドサウルス類の歯の化石について報告されています。原稿ですが、全文が読めます。

 英国の白亜紀前期の地層からは初めての発見とされています。 ワイト島の歯は、おそらく、歯が見つかっていない Polacanthus foxii (ポラカントゥス・ホクシィ)のものではないかとされています。

 これらの歯は、北米で発見されているガストニアなどの歯に類似しているとされています。



  1. References:
  2.  
  3. William T. Blows and Kerri Honeysett (2013) 
  4. New nodosaurid teeth (Dinosauria, Ankylosauria) from the Lower Cretaceous of Southern England. 
  5. Acta Palaeontologica Polonica (in press) 
  6. doi: 10.4202/app.2012.0131
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カテゴリーの系統関係は、概要です。詳しくは、脊椎動物の系統関係をどうぞ
 

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