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 三畳紀の大量絶滅イベントは、海洋生物にも多大な影響を与え、魚竜においても、大部分が絶滅しました。  しかし、貧弱な化石記録のため、十分には解明されていたかったようです。

 今回、フランスにある三畳紀後期(レーティアン)の地域について解析した論文が報告されています。

 三畳期末、シャスタサウリダエ(shastasauridae、シャスイタサウルス科) の系統の絶滅と、ネオイクチオサウリア( neoichthyosauria)の突然の放散の両方が、短時間に起きたことを示すとされています。




  1. References:
  2.  
  3. Valentin Fischer, Henri Cappetta, Peggy Vincent, Géraldine Garcia, Stijn Goolaerts, Jeremy E. Martin, Daniel Roggero & Xavier Valentin (2014) 
  4. Ichthyosaurs from the French Rhaetian indicate a severe turnover across the Triassic-Jurassic boundary. 
  5. Naturwissenschaften (advance online publication) 
  6. DOI: 10.1007/s00114-014-1242-7
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 三畳紀前期に出現した魚竜は、白亜紀後期(セノマニアン末、約9300万年前)には絶滅します。

 白亜紀の魚竜は、かつては、ジュラ紀以降衰退した生き残りと考えられていましたが、最近では、ジュラ紀末から白亜紀初期にかけて、魚竜の多様性を示す化石が発見されています。

 今回、英国とフランスにある地層を調べた論文が報告され、4つのタクサが有効とされています。

 魚竜が絶滅する数百万年前まで、西ヨーロッパは、多様性に富んだホットスポットだったのです。 一方、オーストラリアや米国での魚竜の多様性は乏しく、地理的格差が強かったようです。


 また、歯の形や摩耗パターンから、数多くのプレシオサウルス類が存在するにもかかわらず、これらの魚竜が明確な3つの摂食ギルド(グループ)を形成していたとされています。  

 なかでも、オフタルモサウルス類(Ophthalmosauridae、科)のプラティプテリギウス類(Platypterygius)は、大型のプリオサウルス類、Polyptychodon interruptus とともに、トップに君臨していたと考えられています。  

 なお、新種として、Sisteronia seeleyi が記載されています。プラティプテリギウス類(Platypterygiinae)の系統です。



  1. References:
  2.  
  3. Valentin Fischer, Nathalie Bardet, Myette Guiomar & Pascal Godefroit (2014) 
  4. High Diversity in Cretaceous Ichthyosaurs from Europe Prior to Their Extinction. 
  5. PLoS ONE 9(1): e84709. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0084709
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 アマゾンなどに生息するツメバケイ(ホーアチン、Opisthocomiformes)といえば、ヒナの翼には始祖鳥のようにツメがあります。

 もちろん、始祖鳥の形質を受け継いでいるものではなく、樹上での活動に適応した二次的な形質とされています。

 今回、フランスにある始新世後期の地層から新種のツメバケイ化石が発見され、報告されています。アフリカのタクソンより、南米に近縁とされ、Protoazin parisiensis と命名されています。

 北半球で最初の発見され、最古の化石記録であり、ツメバケイはヨーロッパが起源とされています。



  1. References:
  2.  
  3. Gerald Mayr & Vanesa L. De Pietri (2014) 
  4. Earliest and first Northern Hemispheric hoatzin fossils substantiate Old World origin of a "Neotropic endemic". 
  5. Naturwissenschaften (advance online publication) 
  6. DOI: 10.1007/s00114-014-1144-8
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 アベリサウルス類の中でも、アベリサウリダエ(Abelisauridae、科)といえば、白亜紀後期のゴンドワナ大陸に広く分布していたケラトサウルス系の獣脚類です。マジュンガサウルスやカルノタウルスなどが有名ですね。

 今回、フランスで、ヨーロッパ初となる確実なアベリサウリダエが発見され、新種記載されています。

 マジュンガサウルスやインドサウルスなどと姉妹群とされ、カルノタウルスのような南米系ではなく、インドやマダガスカルからの仲間に近縁です。

 ローラシア大陸へは、アフリカ大陸を経由してやってきたようです。また、当時のーロッパは多島海だったこともあり、推定体長は5-6メートルとそれほど大きくありません。

 
 なお、アベリサウリダエは、かつて、ヨーロッパでも発見されてはいましたが、不完全な標本でした。 

 また、初期のアベリサウロイデア(Abelisauroidea、上科)の化石は、英国にあるジュラ紀中期の地層で発見されています。

 こちらは、早かったアベリサウロイデアの放散(2012年1月)で紹介していますが、ローラシアとゴンドワナに分裂する前に、パンゲア大陸内で放散していたとされています。  

 したがって、「ヨーロッパで初めてのアベリサウルス類」は、曖昧な表現になりますね。

 なお、「科」や「上科」といった接尾語は、わかりやすくするために使っているだけです。分岐学的に定義されたクレードに、階層名は使用しません。



 今回の報告は、フランス・エクスアンプロヴァンス盆地にあるカンパニアン後期の地層から、頭骨の一部や胴椎などが発見されたもの。

 脳函も残されているそうです。頭部は、後部上方の一部しか見つかっていないのですが、マジュンガサウルスに似た顔つきだったのでしょう。

 学名は、Arcovenator escotae (アルコヴェナトル・エスコタエ)で、属名は発見場所を流れる川(Arc river)にちなみ、"アルクのハンター"の意味です。  

 系統的には、ケラトサウルス類(Ceratosauria)のアベリサウリダエ(Abelisauridae、科)の系統に位置づけられ、新たなクレード、マジュンガサウリナエ(Majungasaurinae、亜科)が提唱されています。

 南米よりインドやマダガスカルからの仲間に近縁なことから、アベリサウリダエの進化や放散において、中間に位置していたアフリカ大陸が、ヨーロッパとインドなどを結ぶハブ的な重要な役割を果たしていたとされています。
 


  1. References:
  2.  
  3. Thierry Tortosa, Eric Buffetaut, Nicolas Vialle, Yves Dutour, Eric Turini & Gilles Cheylan (2013) 
  4. A new abelisaurid dinosaur from the Late Cretaceous of southern France: Palaeobiogeographical implications. 
  5. Annales de Paléontologie (advance online publication) 
  6. doi: http://dx.doi.org/10.1016/j.annpal.2013.10.003
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 ランベオサウルス類( Lambeosaurine)は、白亜紀後期(サントニアンからマーストリヒチアン)に棲息していた、鳥脚類の中でも最も多様な形態をもつクレードの一つです。
 
 しかし、ヨーロッパでのハドロサウルス類の化石記録は断片的で、その多様性や進化の関係情報は乏しいとされています。

 今回、フランス南部にある白亜紀後期(マーストリヒチアン)の地層から発見された新種の基盤的ランベオサウルス類( Lambeosaurine)が記載されています。

 白亜紀後期のヨーロッパは、多くの島々が点在する多島海(Archipelago)であり、これら、基盤的ランベオサウルス類はアジアから移動してきたのではないかとされています。

 
 学名は、Canardia garonnensis で、 "canard"は、フランス語で"duck(あひる)"の意味です。ハドロサウルス類の特徴から命名されています。  

 系統的には、 Lambeosaurine の基盤的な位置づけで、カザフスタンにある白亜紀後期の地層で発見されている Aralosaurus tuberiferus の姉妹群とされています。  

 この2種からなる新たなクレード, Aralosaurini (アラロサウリーニ)が提唱されています。  

 マーストリヒチアン以前には、ヨーロッパにはいなかったことから、これら基盤的ランベオサウルス類の、アラロサウリーニと Tsintaosaurini は、アジアから移動してきたのではないかとされています。

 

  1. References:
  2.  
  3. Albert Prieto-Márquez, Fabio M. Dalla Vecchia, Rodrigo Gaete & Àngel Galobart (2013) 
  4. Diversity, Relationships, and Biogeography of the Lambeosaurine Dinosaurs from the European Archipelago, with Description of the New Aralosaurin Canardia garonnensis. 
  5. PLoS ONE 8(7): e69835. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0069835
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 フランス南部からスペイン北部にある白亜紀後期の地層で発見された竜脚類の歯の化石について報告されています。

 ティタノサウルス類と思われる脱落歯で、多様な形態であることから、様々な種がいたと考えられています。昨年6月に、白亜紀後期の南欧における竜脚類の放散として紹介しました。

 白亜紀後期、今のイベリア半島北東部から南フランスあたりには、イベロ-アルモリカン島(Ibero-Armorican Island)があったとされています。

 先の報告では、この島では、白亜紀末の最後にかけて、竜脚類の多様性は減少したとしましたが、ここでは、4つの形態の異なるタイプが記載されています。一方、幼体の歯は円筒形で似ていたとされています。



  1. References:
  2.  
  3. Verónica Díez Díaz, Thierry Tortosa & Jean Le Loeuff (2013) 
  4. Sauropod diversity in the Late Cretaceous of southwestern Europe: The lessons of odontology. 
  5. Annales de Paléontologie (advance online publication) 
  6. doi: http://dx.doi.org/10.1016/j.annpal.2012.12.002
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フランスの恐竜足跡化石

 フランスにあるジュラ紀後期の地層で発見された恐竜の足跡化石について報告されています。 

  ジュラ山脈で2006年に発見された、竜脚類と獣脚類の足跡で、4つのタイプが同定されています。

 水の深さの異なる干潟環境でつけられた足跡と考えられています。



  1. References:
  2.  
  3. E. Cariou, N. Olivier, B. Pittet, J.-M. Mazin & P. Hantzpergue (2013) 
  4. Dinosaur track record on a shallow carbonate-dominated ramp (Loulle section, Late Jurassic, French Jura). 
  5. Facies (advance online publication) 
  6. DOI: 10.1007/s10347-013-0368-y
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 フランス北東部にある白亜紀前期の地層で発見された翼竜化石について報告されています。

 大型翼竜であるアズダルコ類(Azhdarchidae)とされ、このグループの最も初期の発見例の一つとされています。

 

  1. References:
  2.  
  3. Eric Buffetaut (2012) 
  4. An early azhdarchid pterosaur from the Lower Cretaceous of the eastern Paris basin. 
  5. Bulletin de la Société Géologique de France 183(6): 525-528 
  6. doi: 10.2113/gssgfbull.183.6.525
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 フランスにあるジュラ紀前期の地層で発見された新種の魚竜が報告されています。

 ジュラ紀初期のトッププレデターだった大型の Temnodontosaurus (テムノドントサウルス)属ですが、この種は歯がなく柔らかい獲物を食べていたようです。

 ほぼ完全な化石が見つかっており、T. azerguensis と命名されています。薄くて長くおそらく歯のない吻部と、小さくなった方骨を持つのが特長とされています。


 これらのことから、大型でジュラ紀初期の海ではトップに君臨するプレデターとされていた他のテムノドントサウルスとは、食性の好みは異なっていたようです。  

 プレデターの頂点でもあり、また柔らかい獲物も採る種がいたということから、テムノドントサウルス類は、魚竜の中でも最も生態学的に異なる属とさています。  

 また、同じ地層から見つかっているアンモナイト化石から、他のテムノドントサウルスよりは若い年代とされ、 トアルシアン期の海洋無酸素事件(Toarcian Oceanic Anoxic Event)以降に登場したと考えられています。

 

  1. References:
  2.  
  3. JEREMY E. MARTIN, VALENTIN FISCHER, PEGGY VINCENT & GUILLAUME SUAN (2012) 
  4. A longirostrine Temnodontosaurus (Ichthyosauria) with comments on Early Jurassic ichthyosaur niche partitioning and disparity. 
  5. Palaeontology 55 (5): 995-1005 
  6. DOI: 10.1111/j.1475-4983.2012.01159.x
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 フランスにある白亜紀前期の地層で発見された巨大な球果植物化石と恐竜化石について、Charentelibre が伝えています。  

 約1億3000万年前とされるアンジャックシャラント白亜紀恐竜サイト(Angeac-Charente Cretaceous dinosaur site)で、 ニュースはフランス語ですが、発掘現場の写真があります。

 植物化石にはヨーロッパ最大のものもあり、恐竜はアンキロサウルス類ではないかとされています。

 
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 フランスにある白亜紀後期の地層で発見された鳥類化石について報告されています。 

 頸椎化石で、フランスで発見され1998年に記載された首の長い巨大鳥類 Gargantuavis philoinosのものではないかとされています。
 
 
  1. References:
  2.  
  3. ERIC BUFFETAUT and DELPHINE ANGST (2012) 
  4. New evidence of a giant bird from the Late Cretaceous of France. 
  5. Geological Magazine (advance online publication)
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カテゴリーの系統関係は、概要です。詳しくは、脊椎動物の系統関係をどうぞ
 

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