Prince Creek Formation(Maastrichtian)、アラスカの最新ニュース

 獣脚類や鳥脚類の成長速度に関する報告はありますが、角竜についてはほとんど報告されていませんでした。

 今回、北極圏で発見されたパキリノサウルスの骨化石の組織科学的分析から、その成長などについて考察した論文が報告されています。

 Discovery News が紹介しています。

 

 アラスカ北部にあるノーススロープの白亜紀後期(early Maastrichian )の地層(Prince Creek Formation)で発見された大たい骨の成長線を解析したもの。

 高緯度で発見される化石のほうが、成長線がはっきりしているそうです。成長の速い時期と遅い時期の違いがはっきりしていたのでしょうか。

 8月にアラスカからパキリノサウルス属の新種 で紹介した同じ地層からの発見です。ただし、今回の化石は、Pachyrhinosaurus sp. で、種は未定です。

 

 9歳で性的に成熟し、死んだのは19年だったとされています。1例だけのようですが、寿命はともかく、極地方では幼体の成長は早かったとされています。

 またそこでは、カメやクロコダイルなど普通発見される化石は見つかっていないそうです。厳しい環境の極地方まで移動するのが困難だったのでしょうか。

 

 

  1. References:
  2.  
  3. Gregory M. Ericksona & Patrick S. Druckenmillerb, 2011
  4. Longevity and growth rate estimates for a polar dinosaur: a Pachyrhinosaurus (Dinosauria: Neoceratopsia) specimen from the North Slope of Alaska showing a complete developmental record
  5. Historical Biology, 23(4), p. 327-334, 2011
  6. DOI:10.1080/08912963.2010.546856



 アラスカの北極圏にある白亜紀後期の地層で発見されたパキリノサウルス属の新種が記載されています。

 アラスカでは、以前からパキリノサウルスの化石発見の報告が多いのですが、最も緯度の高い位置からの角竜類の発見です。

 セントロサウルス類(centrosaurine)で、Pachyrhinosaurus perotorum と命名されています。

 

 図は系統関係に年代を当てはめたもの。

  Pachyrostra という新しいクレードが提唱されています。また、Pachyrhinosaurini は、クレードの定義を修正しています。

 Pachyrhinosaurus perotorum は図の一番上にあり、3種のPachyrhinosaurus の中で、6900万-7000万年前と、最も若い種とされています。

 図を見ると、角竜が見つかっていなかったプロトケラトプスとトリケラトプスの間を埋めるような角竜ですね。

 

 Pachyrhinosaurus_2.jpg

 

 次の図は、3種のパキリノサウルスの比較。

 スケールは異なります。P. perotorum のグレイの部分は未発見です。

 パキリノサウルスには角が無く、鼻先に分厚いコブ状の突起(nasal boss)があるのが特徴です。3種はよく似ていますが、フリルの形状などが異なっています。

 P. perotorum には、フリルの穴の内部に向かって小さなツノがあります。とすると、この穴が、なんらかの膜で閉じられていた可能性は低いですね。

 

 A:P. perotorum    B :P. canadensis    C :P. lakustai

 

Pachyrhinosaurus.jpg 

 

 

References:

  1.  
  2. Anthony R. Fiorillo and Ronald S. Tykoski, 2011
  3. A new species of the centrosaurine ceratopsid Pachyrhinosaurus from the North Slope (Prince Creek Formation: Maastrichtian) of Alaska
  4. Acta Palaeontologica Polonica in press available online 26 Aug 2011
  5. doi:10.4202/app.2011.0033



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