Cedar Mountain Formation( Early Cretaceous),ユタの最新ニュース

 米国にある白亜紀の地層からは最古となる鳥類の足跡化石が報告されています。

 ユタ州にある白亜紀前期の地層(Cedar Mountain Formation)で見つかったもので、この地層からは初めての鳥類の足跡化石の報告です。

 鳥類の、130以上の足跡化石と43の連続歩行跡、そして、2つの非鳥類型獣脚類の足跡化石が残されており、二変量および多変量解析で解析されています。

 鳥類の足跡化石は全て、Aquatilavipes とされています。現生の岸辺の鳥類と形態的に類似した足跡化石です。

 Aquatilavipes については、1億2000万年前の鳥の楽園/新疆ウイグル自治区(2011年4月)で紹介しているように、アジアでも見つかっています。


 


  1. References:
  2.  
  3. Martin G. Lockley, Lisa G. Buckley, John R. Foster, James I. Kirkland & Donald D. Deblieux (2014) 
  4. First report of bird tracks (Aquatilavipes) from the Cedar Mountain Formation (Lower Cretaceous), eastern Utah. 
  5. Palaeogeography, Palaeoclimatology, Palaeoecology (advance online publication) 
  6. doi:10.1016/j.palaeo.2014.12.014
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 T.rex が支配する以前の、約9800年前の北米大陸に君臨していた新種の大型獣脚類化石が発見、記載されています。ニュヨーク州立大ナショジオなどが紹介しています。

 北米大陸の大型獣脚類としては、カルカロドントサウルスが君臨していた期間が長く、T.rex が登場するまで、約3000万年のギャップがありました。

 今回の発見は、そのギャップを埋める発見とされています。 ニュースによると、他にも恐竜化石が見つかっているようです。
  

 ユタ州で部分骨格が発見されたもの。幼体とされ、推定体長は約9メートル。成体となると世界最大級の獣脚類とされ、当時の頂点に位置する捕食者だったようです。 北米大陸では、3番目に大きい恐竜とされています。 


 Siats meekerorum (シアッツ・ミーケロルム)と命名されています。属名は、米先住民のユート族の神話に出てくる怪物に由来しています。  

 アロサウルス類( Allosauroidea)の系統で、北米初のネオヴェナトル類(Neovenatoridae)の位置づけです。

 今回の発見から、アロサウルス類の系統は白亜紀後期まで生き延び、当時、小型のティラノサウルス類と共存していたとされています。


  1. References:
  2.  
  3. Lindsay E. Zanno & Peter J. Makovicky (2013) 
  4. Neovenatorid theropods are apex predators in the Late Cretaceous of North America 
  5. Nature Communications 4, Article number: 2827 
  6. doi:10.1038/ncomms3827
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エオランビアの骨学

 基盤的ハドロサウルス類(Hadrosauroidea)、Eolambia caroljonesa (エオランビア・カロルジョネサ)の骨学について、詳細に報告されています。 全文が読めます。

 中国で見つかっているプロバクトサウルスとは姉妹群とされ、白亜紀後期早期には、エオランビアとプロバクトサウルスの共通祖先やその子孫が、北米やアジアにまたがって生息していたのかもしれません。 


 ユタ州にある白亜紀後期の地層(Cedar Mountain Formation)で発見されたホロタイプやパラタイプなどの標本に基いて、詳細に記載したもの。  
 年代的には、セノマニアン前期、96.7±0.5(?100万年)とされています。  

 エオランビアと、中国にある白亜紀早期の地層で発見された Probactrosaurus gobiensis(プロバクトサウルス・ゴビエンシス)とは類似し、姉妹群とされています。  

 これらのことから、白亜紀後期早期、アジアと北米大陸では、動物相の行き来があったとする以前の仮説が支持されるとしています。  
 エオランビアとプロバクトサウルスの共通祖先やその子孫が、北米やアジア大陸にまたがって生息していたのかもしれません。  

 なお、系統関係を示す図では、昨年9月に紹介した、タイにある白亜紀前期(Aptian)の地層で発見されたプロバクトサウルスに近いとされたSiamodon nimngami (シアモドン・ニムンガミ)は、示されていませんね。 

 また、もっとも基盤的なハドロサウルス類(Hadrosauroidea)は、かつてのイグアノドン、Mantellisaurus atherfieldensis になっています。


  1. References:
  2.  
  3. McDonald AT, Bird J, Kirkland JI, Dodson P (2012) 
  4. Osteology of the Basal Hadrosauroid Eolambia caroljonesa (Dinosauria: Ornithopoda) from the Cedar Mountain Formation of Utah. 
  5. PLoS ONE 7(10): e45712. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0045712
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  ユタ州にある白亜紀前期の地層で発見された新種のテリジノサウルス類(Therizinosauroidea)が記載されています。 全文が読めます。

 脊椎や肩甲骨、手足に坐骨の化石が見つかっており、関節した状態ではないのですが、1個体の化石ではないかとされています。

  同じ地層から発見されているテリジノサウルス類、 Falcarius utahensis とは異なり、Martharaptor greenriverensis と命名されています。

 属名は、化石サイトの共同発見者であり、25年にわたりユタ州の古生物学者のアシスタントとして仕えた Martha Hayden にちなんでいます。
 
 

  1. References:
  2.  
  3. Phil Senter, James I. Kirkland & Donald D. DeBlieux (2012) 
  4. Martharaptor greenriverensis, a New Theropod Dinosaur from the Lower Cretaceous of Utah. 
  5. PLoS ONE 7(8): e43911. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0043911
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 ユタ州で発見された新種のドロマエオサウルス類が記載され、尾の進化について議論されています。  

 白亜紀前期の Cedar Mountain Formation からは、3つのドロマエオサウルス類の標本が見つかり、1つは、Yurgovuchia doellingi と命名されています。

 腰に近い尾椎にある下方にカーブした前脊椎関節突起(prezygapophyses)が伸長しているのですが、普通のドロマエオサウルス類ほどではないそうです。

 その点で、Utahraptor ostrommaysorum に似ており、系統的には、Utahraptor Achillobator からなるクレードとしています。

 前脊椎関節突起が中間的な長さであるからといって、このクレードが伸長する前の進化の先駆者というわけではなく、2次的に短くなったのだとされています。

 つまり、ドロマエオサウルス類の一部に、大きくなるにつれて尾がフレキシブルになっていった傾向があったと考えられています。

 イラストは、Yurgovuchia doellingi と比較用のイエネコ。白い部分が発見されている化石です。

Yurgovuchia doellingi-2.jpg

 


  1. References:
  2.  
  3. Senter, P., Kirkland, J.I., DeBlieux, D.D., Madsen, S. & Toth, N. (2012) 
  4. New Dromaeosaurids (Dinosauria: Theropoda) from the Lower Cretaceous of Utah, and the Evolution of the Dromaeosaurid Tail. 
  5. PLoS ONE 7(5): e36790. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0036790
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 JVP 誌の最新号に、獣脚類の脳函についての報告が2報あります。

 

 最初は、パタゴニアにある白亜紀後期のアベリサウルス類、カルノタウルス(Carnotaurus sastrei )の脳函について。

 アベリサウルス類の脳函についてはほとんど知られていないので、このクレードの複雑な構造の多様性を知るには重要としています。

 図は、目の上にあるツノが特徴的な頭部骨格化石。スケールは10センチ。 

 

Carnotaurus_sastrei.jpg

 

 次は、ユタ州にあるCedar Mountain Formation(白亜紀前期)で発見されたテリジノサウルス類、ファルカリウス(Falcarius utahensis)の脳函について。

 CTスキャン結果によると、ほとんど鳥のような、三半規管(semicircular canals)と長い蝸牛殻(かぎゅうかく、cochlea)がある完全な内耳構造を持ち、幅広い周波数識別能力(frequency discrimination)があったことを示すとしています。

 

  References:

  1. Ariana Paulina Carabajal, 2011
  2. The braincase anatomy of Carnotaurus sastrei (Theropoda: Abelisauridae) from the Upper Cretaceous of Patagonia
  3. JVP, 31(2), p. 378 - 386, 2011
  4. DOI:10.1080/02724634.2011.550354
  5. David K. Smith; Lindsay E. Zanno; R. Kent Sanders; Donald D. Deblieux; James I. Kirkland, 2011
  6. New information on the braincase of the North American therizinosaurian (Theropoda, Maniraptora) Falcarius utahensis
  7. JVP, 31(2), p. 387 - 404, 2011
  8. DOI:10.1080/02724634.2011.549442  

 

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