Kaiparowits Formation(Campanian)、ユタの最新ニュース

 ユタ州にある白亜紀後期(late Campanian、約7500万年前)の地層(Kaiparowits Formation)で発見された新種のトロオドン類が記載されています。Science Daily などが伝えています。

 学名は、Talos sampsoni で、属名はギリシャ神話に登場するクレタ島に棲む青銅の巨人"Talos"から。また、"talon"には英語で、"鋭くフックしたツメ(sharply hooked claw)"の意味があります。

 神話の巨人と命名しながら、成体は推定体長2メートルで、体重は38kgと、トロオドンより小さいとされています。

  

 図は、Talos sampsoni の復元イラスト。北米で発見されているトロオドン類では最も完全な化石のひとつとされていますが、発見されたのは赤い部分(腰と両足など)だけです。

 不明な箇所は、 Troodon formosus Saurornithoides mongoliensis に基づいて復元されています。

 系統的には、派生的なトロオドン類の位置づけです。

 

 

Talos_sampsoni.jpg

 

 下の図は関節した左足。

 第II指の指節骨は先端に向かい、PII-2、PII-3(カギヅメ)の合計3個からなります。第III指(DIII)には4個、第IV指(DIV)には5個あります。

 赤く示したように、カギヅメとして使っていた足の指(第II指の第1指節骨)には折れたような外傷の痕があります。

 ミクロCTスキャンで調べたところ、感染症にかかり長い間わずらっていた証拠が残っているそうです。

 カギヅメだったこの指は傷つきやすく、仲間同士のバトルか獲物を狙ったときに負傷したのではないかとされています。

 また、足跡化石からもわかるように、体重もそれほどかからなかったのではないかとされています。怪我をしても歩くにはそれほど影響が無かったのでしょう。

 

 

 

Talos_sampsoni_pes.jpg

 

 References:

  1.  
  2. Lindsay E. Zanno, Varricchio DJ, O'Connor PM, Titus AL, Knell MJ , 2011
  3. A New Troodontid Theropod, Talos sampsoni gen. et sp. nov., from the Upper Cretaceous Western Interior Basin of North America
  4. PLoS ONE 6(9): e24487.
  5. doi:10.1371/journal.pone.0024487



カテゴリーの系統関係は、概要です。詳しくは、脊椎動物の系統関係をどうぞ
 

2012年4月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          

アーカイブ


カテゴリ  ▼(広げる)▲(たたむ)