メキシコの最新ニュース

 一般的に、ケラトプシアやセントロサウリナエ(セントロサウルス亜科)は、カンパニアン後期、当時の北米大陸西側のララミディアの北部で豊富に見つかっています。

 しかし、ララミディアの南部ではまれです。ララミディア北部からは12属の セントロサウリナエが命名されていますが、南部からは、Diabloceratops と Nasutoceratops の2属のみです。

 この理由として、白亜紀後期、ララミディアの南北では、少なくとも2つの別々の動物相があり、恐竜は偏在し、それぞれ固有性があったと考えられています。

 今回、メキシコにある白亜紀後期(カンパニアン後期)の地層(Aguja Formation)で発見されたセントロサウリナエが報告されています。

 新種とされていますが、記載されていません。系統解析では、基盤的なセントロサウリナエで、 Avaceratops Nasutoceratopsとの多分岐な位置づけです。

 北部での発見例が多いことから、セントロサウリナエの系統解析はこの動物相に偏っており、今回の発見はこのバイアスを修正するものとされています。



  1. References:
  2.  
  3. Héctor E. Rivera-Sylva, Brandon P. Hedrick & Peter Dodson (2016) 
  4. A Centrosaurine (Dinosauria: Ceratopsia) from the Aguja Formation (Late Campanian) of Northern Coahuila, Mexico. 
  5.   PLoS ONE 11(4): e0150529. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0150529
----------  コメント(0)



ハドロサウロイデアの骨障害

 ハドロサウロイデア(上科)でも、派生した仲間の骨障害(Osteopathy)については比較的よく研究されているのですが、基盤的なグループについては不十分です。

 今回、メキシコで発見された基盤的ハドロサウロイデア、Huehuecanauhtlus tiquichensis (フエフエカナウトルス・チクイチェンシス)の異常な病態について報告されています。 

  フエフエカナウトルス は、メキシコ産、新種の基盤的ハドロサウロイデア(2012年2月)で紹介しています。

 背部肋骨や胸骨を観察したもの。ケガは前部肋骨骨折で、おそらく骨髄炎(osteomyelitis)に起因するものとされています。



  1. References:
  2.  
  3. Angel Alejandro Ramírez-Velasco, Elizabeth Morales-Salinas, René Hernández-Rivera & Darren Hank Tanke (2016) 
  4. Spinal and rib osteopathy in Huehuecanauhtlus tiquichensis (Ornithopoda: Hadrosauroidea) from the Late Cretaceous in Mexico. 
  5. Historical Biology (advance online publication) 
  6. DOI:10.1080/08912963.2016.1147033
----------  コメント(0)



 白亜紀を終わらせてしまった巨大隕石が衝突したメキシコですが、長い間、メキシコの白亜紀後期の恐竜については、あまり理解されていないそうです。

 これは、命名されたタクソンが限られ、未記載の試料が多すぎるためとされています。

 今回、メキシコの白亜紀後期(サントニアンからマーストリヒチアン)の恐竜化石について、骨学的にレビューした論文が報告されています。オープンアクセスです。

 既知の論文だけでなく、未発表のデータや、新しい化石産地の標本観察も含まれています。

 新たに、ティラノサウリダエやオルニトミモサウリア、アンキロサウリア、ケラトプシア(角竜)、そしてハドロサウリダエの化石試料も発見されていますが、確かに部分的な化石ですね。


 そして、大型ボディの恐竜が豊富で小さな恐竜が不十分という点で、メキシコの恐竜相は、北米と一致するとされています。  

 より完全な恐竜の世界を描くには、オヴィラプトルサウリアや角竜のレプトケラトプシダエといった、小さな恐竜の化石を見つけ出すための新しい手法が必要とされています。


 


  1. References:
  2.  
  3. A. A. Ramírez-Velasco & R. Hernández-Rivera (2015) 
  4. Diversity of Late Cretaceous dinosaurs from Mexico. 
  5. Boletín Geológico y Minero, 126 (1): 63-108 (pdf)
----------  コメント(0)




 北米、ララミディア大陸にあった西部内陸盆地(Western Interior Basin)は、緯度差で35度、距離にして3000km以上もあったとされています(Sedimentary Basins of the World)。

 当然、南と北では、恐竜種にも違いがあったのでしょう。今回、そこの最南端を走り回っていたと思われる新種のオルニトミミダエ(ornithomimidae、オルニトミムス科) が記載されています。

 メキシコからは初めてとなる比較的大型種で、西部内陸盆地からは、最も南のオルニトミミダエの一つとされています。

 ダチョウ恐竜とも呼ばれるオルニトミミダエは、白亜紀後期の北米大陸やアジア大陸に生息していた走ることに適した恐竜です。

 今回は、後ろ足だけの発見ですが、中足骨などにユニークな特徴があり、派生的なオルニトミミダエとされています。

 学名は、Tototlmimus packardensis (トトトルミムス・パッカルデンシス)で、属名の"Tototl"は、メキシコの言語、ナワトル語で"鳥"の意味だそうです。

 代表的なオルニトミムス(Ornithomimus)が、"鳥(ornith)に似たもの(mimus)"の意味ですから、同じですね。 


 北東部にある白亜紀後期の地層(Packard Shale formation、Cabullona Group)で発見された後ろ足の標本(ERNO 8553)に基づくもの。    

 中足骨などに5つのユニークな特徴があり、他のオルニトミミダエと区別されています。  

 系統的には、オルニトミムスとともに単系統の北米産のクレードに含まれる派生的なオルニトミミダエとされています。  



  1. References:
  2.  
  3. Claudia Inés Serrano-Brañas, Esperanza Torres-Rodríguez, Paola Carolina Reyes-Luna, Ixchel González-Ramírez, Carlos González-León (2016) [2015] 
  4. A new ornithomimid dinosaur from the Upper Cretaceous Packard Shale formation (Cabullona Group) Sonora, México. 
  5. Cretaceous Research 58: 49-62 
  6. doi:10.1016/j.cretres.2015.08.013
----------  コメント(0)



 メキシコにある白亜紀後期の地層(Austin Group)から、絶滅した水鳥の仲間、イクチオルニス( Ichthyornis)の化石が報告されています。  
 今回は、より若い時代からの発見で、また、イクチオルニスの分布を南西部まで広げるとされています。

 イクチオルニスの南下は、白亜紀後期、北米大陸を東西に分割していた西部内陸海道から亜熱帯の動物相が撤退していたことと一致するとされています。



  1. References:
  2.  
  3. Hector G. Porras-Múzquiz, Sankar Chatterjee & Thomas M. Lehman (2014) 
  4. The carinate bird Ichthyornis from the Upper Cretaceous of Mexico. 
  5. Cretaceous Research 51: 148-152 
  6. DOI: 10.1016/j.cretres.2014.05.018
----------  コメント(0)



北米最南端のT.rex 化石

 メキシコにある白亜紀後期の地層( Lomas Coloradas Formation)で発見されたティラノサウルス類の歯の化石が報告されています。

 6本の歯の化石で、形態的にティラノサウリダエ(Tyrannosauridae)のものとされ、そのうち、4本は、T.rex の歯とされ、残り2本は、幼体の歯のようです。

 遊離した歯の化石ですが、T.rex の化石としては、北米大陸では最も南からの発見とされています。




  1. References:
  2.  
  3. Claudia Inés Serrano-Brañas, Esperanza Torres-Rodríguea, Paola Carolina Reyes Luna, Ixchel González & Carlos González-León (2014) 
  4. Tyrannosaurid teeth from the Lomas Coloradas Formation, Cabullona Group (Upper Cretaceous) Sonora, México. 
  5. Cretaceous Research 49: 163-171 
  6. http://dx.doi.org/10.1016/j.cretres.2014.02.018
----------  コメント(0)



 メキシコ北部にある白亜紀後期(Campanian)の地層で発見されたハドロサウルス類が記載されています。

 グリポサウルス(Gryposaurus)に似て、吻部にアーチ状の大きな隆起があるのが特徴です。一方、グリポサウルスとは異なり、鼻孔が幅広いなどの違いが確認されています。 

 サウロロフス類で、カンパニアン後期、北米のララミディア南部では、この種が明らかに優位だったとされています。

  "クリトサウルス(kritosaurs)"に似ているとされていますが、クリトサウルスは、最近、疑問名(nomen dubium)とされているようです。


 系統的には、サウロロフス類(saurolophine)とされ、Latirhinus uitstlani (ラチリナス・ウイツトラニ)と命名されています。   

 属名は、 "broad nose(幅の広い鼻)" の意味で、種小名は、"southern(南部の)"です。"北米大陸南部の幅の広い鼻を持つ恐竜"ということでしょう。  

 この発見で、サウロロフス類が、北米大陸南西部にある内陸盆地まで広がっていたと考えられています。  

 そして、カンパニアン後期、東西に2分されていた北米大陸の西側にあったララミディア南部では、この種が明らかに優位だったとされています。


  1. References:
  2.  
  3. Albert Prieto-Márquez & Claudia Inés Serrano Brañas (2012) 
  4. Latirhinus uitstlani , a 'broad-nosed' saurolophine hadrosaurid (Dinosauria, Ornithopoda) from the late Campanian (Cretaceous) of northern Mexico. 
  5. Historical Biology 24(6): 607-619 
  6. DOI:10.1080/08912963.2012.671311
----------  コメント(0)



 メキシコにある白亜紀後期(late Campanian)の地層で発見されたランベオサウリナエ(Lambeosaurinae、亜科)が記載されています。

 学名は、Magnapaulia laticaudus で、最初は、1981年に Lambeosaurus laticaudus として報告されました。今回、再解析で新たな属とされています。

 属名の一部"Magna"が示すように、推定体長が10メートルを超える最大級の鳥脚類です。

 系統的には、同じくメキシコにある白亜紀後期の地層で発見されたVelafrons coahuilensisの姉妹群とされています。 

 北米大陸の南部地域に生息していたランぺオサウルス類は、南部と北部の両方に生息していた共通祖から分断分布(vicariance)を経て、分離したとされています。  




  1. References:
  2.  
  3. Prieto-Márquez A, Chiappe LM, Joshi SH (2012) 
  4. The Lambeosaurine Dinosaur Magnapaulia laticaudus from the Late Cretaceous of Baja California, Northwestern Mexico. 
  5. PLoS ONE 7(6): e38207. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0038207 
  7.  
  8.  Morris, William J. (1981). 
  9. A new species of hadrosaurian dinosaur from the Upper Cretaceous of Baja California: ?Lambeosaurus laticaudus 
  10. Journal of Paleontology 55 (2): 453-462.
----------  コメント(0)



メキシコのノドサウルス類

 メキシコにある白亜紀後期の地層で、新しいノドサウルス類が発見されたと、Zocalo(スペイン語)が伝えています。  

 コアウイラ(Coahuila)州にある7800万年前の地層からの発見で、"specimen B" と呼ばれています。新種のようですが、まだ記載はされておらず、詳細は不明です。
----------  コメント(0)



 メキシコにある白亜紀後期の地層で発見された新種の基盤的ハドロサウロイデア(上科)、Huehuecanauhtlus tiquichensis が記載されています。

 系統的には、ハドロサウリダエ(科)にもっとも近縁な外群とされています。

 北米大陸の サントニアンでの発見は、ハドロサウリダエがアジアから北米大陸に放散したのは少なくとも、白亜紀前期のアルビアンより遅くは無いとして言います。



  1. References:
  2.  
  3. Ramírez-Velasco AA, Benammi M, Prieto-Márquez A, Ortega JA, Hernández-Rivera R (2012) 
  4. Huehuecanauhtlus tiquichensis, a new hadrosauroid dinosaur (Ornithischia: Ornithopoda) from the Santonian (Late Cretaceous) of Michoacán, Mexico. 
  5. Canadian Journal of Earth Sciences 49(2): 379-395.
----------  コメント(0)



カテゴリーの系統関係は、概要です。詳しくは、脊椎動物の系統関係をどうぞ
 

2016年5月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

アーカイブ


カテゴリ  ▼(広げる)▲(たたむ)