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 オーストラリアにある恐竜の足跡化石について、集団暴走跡(stampede)ではなく泳いだ跡とした報告がありました。恐竜が泳いだ跡だった/オーストラリア(1/15)で紹介しています。

 今回は、そのような解釈は根拠が無いと否定する論文が報告されています。 

 ラーク採石場(Lark Quarry)で発見されている白亜紀(9800-9500万年前、アルビアン-セノマニアン)の足跡化石です。  

 泳いだ跡とする論文では、かつてアロサウルスのような大型獣脚類のものとされた足跡は、ムッタブラサウルスのような鳥脚類の足跡化石ではないかとされています。  

 今回、その論文は、定量的な測定ではない部分的なデータに基づいているなどとありますが、要旨は抽象的で、詳細は不明です。



  1. References:
  2.  
  3. Richard A. Thulborn (2013) 
  4. Lark Quarry revisited: a critique of methods used to identify a large dinosaurian track-maker in the Winton Formation (Albian-Cenomanian), western Queensland, Australia. 
  5. Alcheringa (advance online publication) 
  6. DOI:10.1080/03115518.2013.748482



 オーストラリアにあるラーク採石場の恐竜足跡化石産地について再評価した論文が報告されています。

 以前言われていたような踏み荒らした集団暴走跡(stampede)ではなく、河川環境の一部の浅瀬で、小型恐竜が泳いだり歩いて渡ったりした場所だったのではないかとされています。

 9800-9500万年前に残されたもの。かつて、水辺を好む二足歩行恐竜が好んだルートだったようです。Sciencealertが紹介しています。


 川底を引っ掻いたと考えられる多くの平行な足跡が残されており、溝の深さが異なることから、水深が変化し、最低で14センチ、深い時は40センチ以上あったとされています。 
 
 足跡の主は、大型恐竜ではなくて、ニワトリから大きくてもエミュー程度だったとされています。

 


  1. References:
  2.  
  3. Anthony Romilio, Ryan T. Tucker & Steven W. Salisbury (2013) 
  4. Reevaluation of the Lark Quarry dinosaur Tracksite (late Albian-Cenomanian Winton Formation, central-western Queensland, Australia): no longer a stampede? 
  5. Journal of Vertebrate Paleontology 33(1): 102-120 
  6. DOI:10.1080/02724634.2012.694591



 エディアカラ生物群の一部は陸上生物だったとする報告があります。今まで、海底に描かれていた復元図の生物、一部は書き換えが必要かもしれませんね。

 エディアカラ紀(6億3500万〜5億4200万年前)の生物群は、地球全体が氷に覆われていたスノーボールアースの直後に出現し、海洋性生物だったと考えられています。

 今回、オーストラリア南部の古土壌の最上面からは、カルニオディスクス(Charniodiscus)やディッキンソニア(Dickinsonia )などの種々の化石が見つかっているそうです。

 いずれも、従来は海にいたとされる生物ですが、これらは、植物の化石のように鉄を含む印象化石だったり、生物学的土壌クラスト(粘土質の硬い土)として保存されているそうです。

 これらのことから、少なくとも一部は陸上生物で、低温で乾燥した土壌に棲む大型の付着生物(sessile organisms )であったと考えられています。  

 これは、エディアカラ化石の外観や保存状態が、生物学的土壌クラストである地衣類や微生物コロニーに類似していることと一致しているいるそうです。


  1. References:
  2.  
  3. Gregory J. Retallack, 2013
  4. Ediacaran life on land 
  5. Nature 493, 89-92 (03 January 2013) 
  6. doi:10.1038/nature11777



魚竜のほぼ完全な幼体化石

 オーストラリアにある白亜紀前期(約1億1000万年前)の地層で、ほぼ完全な魚竜の幼体化石が発見されたそうです。ABC News が伝えています。 

 昨年クイーンズランドの南西部で発見されたもの。その99%が残されており、オーストラリアで発見された魚竜の幼体化石としては最も完全とされています。

 



 オーストラリアで発見され、2009年に記載されたAustralovenator wintonensis (アウストラロベナトル)の新しい標本について報告されています。 PlosONE で、全文が読めます。 

 白亜紀前期の体長6メートルほどの中型のアロサウルス類です。 見つかったのは、上腕骨や橈骨などの手の骨で、他のネオベナトル類と比較されています。

  1.  

  2. References:
  3.  
  4. Matt A. White, Alex G. Cook, Scott A. Hocknull, Trish Sloan, George H. K. Sinapius & David A. Elliott (2012) 
  5. New Forearm Elements Discovered of Holotype Specimen Australovenator wintonensis from Winton, Queensland, Australia. 
  6. PLoS ONE 7(6): e39364. 
  7. doi:10.1371/journal.pone.0039364



地形も変える竜脚類の足跡

 オーストラリアにある白亜紀前期の地層で発見された竜脚類の足跡化石と、その地形への影響についてについて報告されています。
 
 西部にある世界最大の足跡化石産地、ブルーメ砂岩( Broome Sandstone)で発見された足跡で、3次元的に保存され、足跡の下にある基盤層の変形( substrate deformation )が観察されるそうです。

 かつてのラグーンに生息していたと考えられていますが、その変形は、棲んでいる場所の地形を変えてしまうほどの影響があったとされています。

 これらの影響は、崩壊した足跡の観察で見られ、完全な足跡の観察では見つからないため、他の足跡化石産地でも見られるかどうかは不明としています。  

 また、Wintonopus とされる小型の鳥脚類の足跡も残されているそうです。  

 ブルーム砂岩といえば、昨年5月には、恐竜足跡化石の危機として紹介しました。 液化天然ガス設備の計画があって、一部が破壊されるとのことでしたが、どうなったのでしょうね。
 
 

  1. References:
  2.  
  3. Tony Thulborn (2012) 
  4. Impact of Sauropod Dinosaurs on Lagoonal Substrates in the Broome Sandstone (Lower Cretaceous), Western Australia. 
  5. PLoS ONE 7(5): e36208. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0036208




 オーストラリア南部にある白亜紀前期の地層で発見された恐竜化石についてレビューし、当時の高緯度地域の恐竜動物相の地域性は、気候の影響によるとする論文が報告されています。

 ビクトリア州にあるフラットロック地区で発見された白亜紀前期( Aptian-Albian)の少なくとも97個の骨と90個以上の歯の化石についてレビューしたもの。

 いずれも断片的な化石ですが、体長8.5メートルほどのアロサウルス類や、Timimus hermani のホロタイプの大たい骨を含む3メートルほどのティラノサウルス類、スピノサウルス類の幼体など、9種の獣脚類が含まれているそうです。

 パンゲア大陸が分裂する以前のジュラ紀は、恐竜は、コスモポリタンな分布をしていたと考えられています。  
 
 しかし、アロサウルス類や基盤的コエルロサウルス類がかなり多くて、ケラトサウルス類がまれなことは、ほぼ同時代の、不毛で低緯度の生物相であるアフリカや南アメリカの恐竜動物相とは著しく異なるとされています。  

 この地域性は当時、オーストラリアの特に高緯度地域に広まっていた温暖な極気候の結果ではないかと考えられています。  

 また、アフリカや南アフリカにみられる特徴的なゴンドワナ動物相は、大陸分裂の影響というより、気候の影響ではないかとされています。

 
 


  1. References:
  2.  
  3. Benson, R.B.J., Rich, T.H., Vickers-Rich, P. & Hal,l M, (2012) 
  4. Theropod Fauna from Southern Australia Indicates High Polar Diversity and Climate-Driven Dinosaur Provinciality. 
  5. PLoS ONE 7(5): e37122. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0037122



 オーストラリアでは初めてとなるケラトサウルス類の化石について報告されています。

 各地で広く発見されているケラトサウルス類の発見されたことから、オーストラリア大陸の恐竜は、固有種ではなく「国際派」と、AFPBBが伝えています。

 白亜紀前期(Aptian)の地層からで、アベリサウルス類では無いかとされています。この時期、ケラトサウルス類は、ゴンドワナ大陸の西部と東部で存在していたとされています。

 ケラトサウルス類という基盤的獣脚類の発見で、オーストラリアの恐竜は、ゴンドワナ大陸の分裂による地理的に隔離された固有種だったのではなく、世界中で一般的だったコスモポリタンな恐竜が棲んでいた考えられています。

 


  1. References:
  2.  
  3. Erich M. G. Fitzgerald et al., 2012 
  4. First ceratosaurian dinosaur from Australia 
  5. NATURWISSENSCHAFTEN, Online Firs, 3 May 2012 
  6. DOI: 10.1007/s00114-012-0915-3



「Dinosaur Stampede」明日放送

 「Dinosaur Stampede(恐竜の集団暴走)」は、オーストラリアで明日15日に放送予定のドキュメンタリー番組です。FACEBOOK に映像やビデオがあります。

 多数の足跡化石が発見されているクィーンズランドにあるDinosaur Stampede National Monument での恐竜足跡化石の調査から、恐竜たちの生態をCGで復元しています。

 同じ方向に多数の恐竜が走ったと、The West Australian が紹介しています。走った跡が残されているのでしょうか。




恐竜足跡化石の危機、その後

 恐竜足跡化石の危機でもお知らせしましたが、オーストラリア西部にある恐竜足跡化石産地が、危機にさらされているというニュースの続報を、 ABC Science Online が伝えています。

 液化天然ガス生産設備を作るため、一部が破壊されるということでしたが、調査の結果、たいした影響がないという結果が出たようです。

 調査は継続され、新たな足跡化石などが見つかれば、記録されるそうですが、広い範囲だけに大変な作業です。




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