オーストラリアの最新ニュース

 アウストラロヴェナトル(Australovenator wintonensis )は、オーストラリアで発見された最も完全な獣脚類化石です。

 白亜紀前期(セノマニアン、約9500万年前)のウィントン層(Winton Formation)で発見された中型のメガラプトリダエ(メガラプトル科)で、アウストラロヴェナトルの新しい標本(2012年7月)でも紹介しています。

 今回、ホロタイプ標本で新たに発見された右歯骨について報告されています。ほぼ完全で、目に見える歯は15本あるそうです。

 2009年に記載されながら、ホロタイプ標本で発見というのは奇妙ですが、ホロタイプは、まだクリーニング途中のようです。そのため、論文では、系統的な解析もなされていません。


 図は、CTスキャンデータを元にした右歯骨の内部構造(Matt A. White, wt al., 2015)。

 水色は、次の歯である歯芽(germ tooth 、図のGT)です。 控えの歯は1本しかないようですね。

 また、紫の部分(LRP)は、舌面吸収窩(lingual resorption pit)で、骨吸収で生じるくぼみです。


Australovenator.jpg

 また、ホロタイプが発見された場所や同じ地層で見つかっている獣脚類の遊離歯についても考察しています。  

 アウストラロヴェナトルと他の遊離歯は、すべての他の獣脚類の歯とは異なるとされています。  

 これらの歯の解析から、ほぼ同時期の他のゴンドワナとは対照的に、ウィントン層では、メガラプトリダエは支配的な捕食者だった示唆しています。  


 


  1. References:
  2.  
  3. Matt A. White, Phil R. Bell, Alex G. Cook, Stephen F. Poropat & David A. Elliott (2015) 
  4. The dentary of Australovenator wintonensis (Theropoda, Megaraptoridae); implications for megaraptorid dentition. 
  5. PeerJ 3:e1512 
  6. doi: https://doi.org/10.7717/peerj.1512
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 ミンミ(Minmi paravertebra)は、オーストラリアで発見された唯一のアンキロサウリアでした。 

 しかし、アンキロサウリダエのレビュー(2015年7月)で紹介したように、今では、疑問名とされています。

 今回、"Minmi" sp. (ミンミ属の一種)とされていた標本が、新たに、Kunbarrasaurus ieversi (クンバラサウルス・イエベルシ)として新種記載されています。

 ミンミの代わりに、オーストラリア唯一のアンキロサウリアになるようです。

 なお、今回の論文の受取日は、疑問名とする論文が公開される前なので、ミンミは有効名として扱われています。

 リッチモンド近くのマラソンで発見された標本(マラソン標本、QM F18101)で、頭部の約90%が残り、かなり保存状態のいい標本です。
 最近のプレパレーションにより、頭部の、口蓋と鼻孔領域の詳細が明らかになったもの。 

 原始的な特徴と派生的な特徴を合わせ持つ新種とされています。

 クンバラサウルスの頭部より後ろも、ミンミと異なるとされていますが、基盤的なアンキロサウリアという系統的な位置づけも含めて研究中であり、別途報告される予定です。

 図は、クンバラサウルスの頭部(左側面)です(Lucy G. Leahey et al., 2015 )。 rham は、 角鞘(クチバシをおおう角質のさや、rhamphotheca)があったところですが、奥には歯がびっしりあります。


Kunbarrasaurus ieversi.jpg

 ミンミは、クイーンズランドにある白亜紀後期の地層から7つの標本が知られ、その内、ホロタイプ (QM F10329) とマラソン標本の2つが報告されていました。  

 マラソン標本は、世界でも最も完全なアンキロサウリア骨格のひとつで、ゴンドワナ東部からの、ベストな保存状態の恐竜化石とされています。  

 クンバラサウルスの気道は、アンキロサウリアではない恐竜よりは複雑ですが、派生したアンキロサウリアほど複雑ではないとされています。  

 また、脳函もユニークで、どの恐竜でも知られていないほど、内耳は非常に大きく、内側と腹側の骨化がないため、大きく広がった形態とされています。ただし、その機能などは不明のようです。




  1. References:
  2.  
  3. Lucy G. Leahey, Ralph E. Molnar, Kenneth Carpenter, Lawrence M. Witmer & Steven W. Salisbury (2015) 
  4. Cranial osteology of the ankylosaurian dinosaur formerly known as Minmi sp. (Ornithischia: Thyreophora) from the Lower Cretaceous Allaru Mudstone of Richmond, Queensland, Australia. 
  5. PeerJ 3:e1475 
  6. doi: https://doi.org/10.7717/peerj.1475
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 従来、オーストラリアの白亜紀の恐竜相は、単にゴンドワナから移ってきただけと考えられていました。

 しかし、今回、ゴンドワナ大陸の獣脚類クレードで、トッププレデターのひとつ、メガラプトリダエ(Megaraptoridae、メガラプトル科)の化石が発見され、メガラプトリダエは、オーストラリアが起源とする論文が報告されています。

 愛称は、"Lightning Claw(稲妻のようなツメ)"で、Australian Geographic(ブログ)で、見つかったカギ爪とともに紹介されています。

 ニューサウスウェールズにある白亜紀前期(アルビアン中期、約1億1000万年前)の地層(Griman Creek Formation)で、オーストラリア最大の獣脚類とされる断片的な化石が見つかったもの。推定全長7メートルほどです。

 今回の発見で、オーストラリア・南極・南米間の複雑な双方向交流があって、オーストラリアはその源となる地であり、それが、メガラプトリダエのゴンドワナでの進化につながったと考えられています。


 フクイラプトルのように、基盤的なメガラプトラ(Megaraptra)はアジアにもいましたが、その系統で、進化したメガラプトリダエとなると、ゴンドワナ大陸の獣脚類のクレードです。

 そのほとんどは南米大陸で発見され、オーストラリアでは、唯一、アウストラロヴェナトル(Australovenator wintonensis)が、2009年に記載されています。こちらは、全長5メートルほど、今までオーストラリア最大の獣脚類だったのです。  

 今回の発見は、アウストラロヴェナトルよりは、1000万年ほど古い地層からです。  

 新種のようですが、オーストラリアから発見されるのは、断片的な化石なこともあるのでしょう、記載されているわけではありません。    

 この報告から、従来からの説を支持するものとされています。  

 すなわち、メガラプトラは、ジュラ紀晩期(1億5000万から1億3500万年前)のアジアが起源であり、白亜紀前期(1億3000万年前から1億2100万年前)にかけて、ゴンドワナの系統の放散があり、メガラプトリダエにつながったというのです。  

 そして、メガラプトリダエは、オーストラリアを起源とし、放散したとされています。


 


  1. References:
  2.  
  3. Phil R. Bell, Andrea Cau, Federico Fanti & Elizabeth Smith (2015) 
  4. A large-clawed theropod (Dinosauria: Tetanurae) from the Lower Cretaceous of Australia and the Gondwanan origin of megaraptorid theropods. 
  5. Gondwana Research (advance online publication) 
  6. doi:10.1016/j.gr.2015.08.004
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 魚類の多様な進化が見られたデボン紀は、魚の時代と言われます。もっとも、「魚類」というクレードはありません。

 顎口類(gnathostomes、有顎脊椎動物)は、軟骨魚類(Chondrichthyes)と 硬骨魚類(Osteichthyes、四肢動物を含む)に大別されます。

 そのひとつ、軟骨魚類の進化については、歯以外が残りにくい(残らないわけではない)こともあり、以前は、硬骨魚類の内部から分岐するとした説もあったようです。

 しかし、現在では、有顎脊椎動物の中で軟骨魚類が最初に分岐し、分子系統学的解析でも、軟骨魚類の単系統性が支持されています(Shigehiro Kuraku ,2009)。

 今回、オーストラリア西部にあるデボン紀後期早期(3億8000万-3億8400万年前)の地層(Gogo Formation)で発見された軟骨魚類化石が報告されています。

 サメの体化石とされ、Gogoselachus lynnbeazleyae と命名されています。保存状態の良いデボン紀のサメの体化石は初めてとされています。

 分子進化学的には、サメとエイのグループの分岐は、約3.9億年前(4.3から3.5億年前)とされていますが、ちょうどその頃の化石ですね。

 骨細胞に似た細胞を含む石灰化軟骨が特徴的で、骨のある祖先から進化し、骨を失っていったようです。サメの仲間は軽い体を持つことで、デボン期末の絶滅をまぬがれたのではないかとされています。


 保存状態の良い化石を産出するラーゲルシュテッテ(Lagerstätte)とされ、内骨格が3次元的に保存されているそうです。  

 現代のサメは、軟骨魚類の主な特徴である、角柱状の石灰化軟骨と呼ばれる独特の組織の骨格を持っています。  

 今回の発見で、特に興味深いのは、内骨格を形成している石灰化軟骨が、非常に特徴的なことです。  

 小さな鉱物プリズム間のギャップには骨細胞に似た細胞を含んでおり、モザイク状で角柱状の石灰化軟骨への移行段階とされています。



  1. References:
  2.  
  3. John A. Long , Carole J. Burrow, Michal Ginter, John G. Maisey, Kate M. Trinajstic, Michael I. Coates, Gavin C. Young & Tim J. Senden (2015) 
  4. First Shark from the Late Devonian (Frasnian) Gogo Formation, Western Australia Sheds New Light on the Development of Tessellated Calcified Cartilage. 
  5. PLoS ONE 10(5): e0126066
  6. doi:10.1371/journal.pone.0126066 
  7.  
  8.  工樂樹洋(Shigehiro Kuraku) ,2009 
  9. 軟骨魚類の分子進化学:脊椎動物の祖先ゲノムを探る 
  10. 日本板鰓類学会会報 第45号 p.17-27頁(PDF)
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 オーストラリアにある白亜紀後期早期(約9800年前)の地層(Winton Formation)で発見されたティタノサウルス形類、Wintonotitan wattsi (ウィントノティタン・ワットシ)について、再記載されています。

 最初の記載報告には、右尺骨を左とするなど、4つの誤りがあったとしています。

 系統的には、今まで、 ティタノサウルスには属さないソムフォスポンディラン( somphospondylan)の系統のティタノサウルス形類とされていましたが、その位置を支持するとされています。

 同時代の、派生的なリソストロティタン系統のティタノサウルス、Diamantinasaurus matildae との深い関係は無いとされています。


 


  1. References:
  2.  
  3. Stephen F. Poropat, Philip D. Mannion, Paul Upchurch, Scott A. Hocknull, Benjamin P. Kear and David A. Elliott (2014) 
  4. Reassessment of the non-titanosaurian somphospondylan Wintonotitan wattsi (Dinosauria: Sauropoda: Titanosauriformes) from the mid-Cretaceous Winton Formation, Queensland, Australia. 
  5. Papers in Palaeontology (advance online publication) 
  6. DOI: 10.1002/spp2.1004
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 オーストラリアで発見された白亜紀の竜脚類としては最も完全な、Diamantinasaurus matildae (ディアマンチナサウルス・マチルダエ)が再記載されています。

 約9800万年前の白亜紀前期晩期(アルビアン最晩期)の地層で発見されたティタノサウルス類です。

 オーストラリアからの発見なので、最も完全とは言っても、部分的で、今回、ホロタイプと同じ個体の新たな標本が加わったもの。

 系統的には、2つの独立するデータマトリックスからの解析で、記載時と同じく、高度に派生したタイプのリソストロティア(Lithostrotia) とされています。


 1つの解析では、ブラジルで発見されたほぼ同時代の Tapuiasaurus (タプイアサウルス)の姉妹群とされ、もう一方の解析では、モンゴルで発見された白亜紀末の Opisthocoelicaudia(オピストコエリカウディア)の姉妹群とされています。  

 オーストラリアにおける白亜紀の地上性脊椎動物は、特に南米大陸と関係が深かったと考えられています。


  1. References:
  2.  
  3. Stephen F. Poropat, Paul Upchurch, Philip D. Mannion, Scott A. Hocknull, Benjamin P. Kear, Trish Sloan, George H.K. Sinapius & David A. Elliott (2014) 
  4. Revision of the sauropod dinosaur Diamantinasaurus matildae Hocknull et al. 2009 from the mid-Cretaceous of Australia: Implications for Gondwanan titanosauriform dispersal 
  5. Gondwana Research (advance online publication) 
  6. doi: http://dx.doi.org/10.1016/j.gr.2014.03.014
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 尺骨しか見つかっていないこともあり、Serendipaceratops arthurcclarkei は、オーストラリアで最も謎の恐竜のひとつだそうです。

 ネオケラトプシア(neoceratopsia)として記載されたのですが、その後、基盤的な鳥脚類のゲナサウリア(Genasauria)とされています。

 今回、ホロタイプの再評価で、角竜類(Ceratopsia)としています。



  1. References:
  2.  
  3. Thomas H. Rich, Benjamin P. Kear, Robert Sinclair, Brenda Chinnery, Kenneth Carpenter, Mary L. McHugh & Patricia Vickers-Rich (2014) 
  4. Serendipaceratops arthurcclarkei Rich & Vickers-Rich, 2003 is an Australian Early Cretaceous ceratopsian. 
  5. Alcheringa (advance online publication) 
  6. DOI:10.1080/03115518.2014.894809
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50歳の誕生日おめでとう

 オーストラリアにあるクイーンズランド博物館が、ムッタブラサウルスの発見50年を祝っています。 当時の発見の様子などをABC が伝えています。

 ムッタブラサウルス(Muttaburrasaurus langdoni)は、オーストラリア・クイーンズランド州ムッタブラでにある白亜紀前期の地層で発見された鳥脚類です。

 発見されたのは、1963年ですが、記載は、1981 年です。


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 オーストラリアで最古とされる鳥類の足跡化石が発見、報告されています。最古とはいっても、白亜紀前期(アルビアン、約1億500万年前)です。

 Eurekalert時事通信に写真があります。小さめのサギ程度とされています。 

 鳥類の足跡化石、南半球での発見例は少なく、白亜紀前期の足跡化石としては、ゴンドワナ大陸で初めてとされています。

 より大きい非鳥類型獣脚類の足跡と同じ表面に残され、三前趾(anisodactyl )型で、ハラックスの印象が残り、第II-IV指の角度が幅広いとされています。  

 この鳥類の足跡化石は、既に報告されている白亜紀前期のほとんどの鳥類の足跡化石よりは大きく、当時としては比較的大きな鳥類が、当時のオーストラリアの極地方にいたとされています。




  1. References:
  2.  
  3. Anthony J. Martin, Patricia Vickers-Rich, Thomas H. Rich & Michael Hall (2013) 
  4. Oldest known avian footprints from Australia: Eumeralla Formation (Albian), Dinosaur Cove, Victoria. 
  5. Palaeontology (advance online publication) 
  6. DOI: 10.1111/pala.12082
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オーストラリアで大型竜脚類

 オーストラリアで最も完全な初見された竜脚類化石がニュースになっています。Australian Geographic が紹介しています。 

 もっとも、断片的な化石が多いオーストラリアなので、骨盤と9つの脊椎しか見つかっていません。 

 オーストラリアでは、4種類の竜脚類が記載されています。従来にない特徴があり、新種の可能性があるそうです。

 ニュースでは、幅広い腰と、親指を支える中手骨が他の竜脚類より大きいことから、巨大な重量を支えたと考えられています。

 2005年に発見され、" Wade "の愛称で呼ばれています。先週の会議(Conference of Australasian Vertebrate Evolution, Palaeontology and Systematics)で報告されたそうです。
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 オーストラリアとしては、最も新しい時代からのアンキロサウルス類について報告されています。 

  オーストラリアで発見される恐竜化石といえば、日本と同じく、断片的なものが多いのですが、今回も脱落歯です。

 白亜紀のアルビアン後期からセノマニアンにかけてで、アンキロサウルス類の体の成長がうかがえるそうです。

 形態的な特徴があり、新しいタクソンの可能性が示唆されています。



  1. References:
  2.  
  3. Lucy G. Leahey & Steven W. Salisbury (2013) 
  4. First evidence of ankylosaurian dinosaurs (Ornithischia: Thyreophora) from the mid-Cretaceous (late Albian-Cenomanian) Winton Formation of Queensland, Australia. 
  5. Alcheringa 37: 261-269 
  6. DOI:10.1080/03115518.2013.743703
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 オーストラリアにある恐竜の足跡化石について、集団暴走跡(stampede)ではなく泳いだ跡とした報告がありました。恐竜が泳いだ跡だった/オーストラリア(1/15)で紹介しています。

 今回は、そのような解釈は根拠が無いと否定する論文が報告されています。 

 ラーク採石場(Lark Quarry)で発見されている白亜紀(9800-9500万年前、アルビアン-セノマニアン)の足跡化石です。  

 泳いだ跡とする論文では、かつてアロサウルスのような大型獣脚類のものとされた足跡は、ムッタブラサウルスのような鳥脚類の足跡化石ではないかとされています。  

 今回、その論文は、定量的な測定ではない部分的なデータに基づいているなどとありますが、要旨は抽象的で、詳細は不明です。



  1. References:
  2.  
  3. Richard A. Thulborn (2013) 
  4. Lark Quarry revisited: a critique of methods used to identify a large dinosaurian track-maker in the Winton Formation (Albian-Cenomanian), western Queensland, Australia. 
  5. Alcheringa (advance online publication) 
  6. DOI:10.1080/03115518.2013.748482
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 オーストラリアにあるラーク採石場の恐竜足跡化石産地について再評価した論文が報告されています。

 以前言われていたような踏み荒らした集団暴走跡(stampede)ではなく、河川環境の一部の浅瀬で、小型恐竜が泳いだり歩いて渡ったりした場所だったのではないかとされています。

 9800-9500万年前に残されたもの。かつて、水辺を好む二足歩行恐竜が好んだルートだったようです。Sciencealertが紹介しています。


 川底を引っ掻いたと考えられる多くの平行な足跡が残されており、溝の深さが異なることから、水深が変化し、最低で14センチ、深い時は40センチ以上あったとされています。 
 
 足跡の主は、大型恐竜ではなくて、ニワトリから大きくてもエミュー程度だったとされています。

 


  1. References:
  2.  
  3. Anthony Romilio, Ryan T. Tucker & Steven W. Salisbury (2013) 
  4. Reevaluation of the Lark Quarry dinosaur Tracksite (late Albian-Cenomanian Winton Formation, central-western Queensland, Australia): no longer a stampede? 
  5. Journal of Vertebrate Paleontology 33(1): 102-120 
  6. DOI:10.1080/02724634.2012.694591
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 エディアカラ生物群の一部は陸上生物だったとする報告があります。今まで、海底に描かれていた復元図の生物、一部は書き換えが必要かもしれませんね。

 エディアカラ紀(6億3500万〜5億4200万年前)の生物群は、地球全体が氷に覆われていたスノーボールアースの直後に出現し、海洋性生物だったと考えられています。

 今回、オーストラリア南部の古土壌の最上面からは、カルニオディスクス(Charniodiscus)やディッキンソニア(Dickinsonia )などの種々の化石が見つかっているそうです。

 いずれも、従来は海にいたとされる生物ですが、これらは、植物の化石のように鉄を含む印象化石だったり、生物学的土壌クラスト(粘土質の硬い土)として保存されているそうです。

 これらのことから、少なくとも一部は陸上生物で、低温で乾燥した土壌に棲む大型の付着生物(sessile organisms )であったと考えられています。  

 これは、エディアカラ化石の外観や保存状態が、生物学的土壌クラストである地衣類や微生物コロニーに類似していることと一致しているいるそうです。


  1. References:
  2.  
  3. Gregory J. Retallack, 2013
  4. Ediacaran life on land 
  5. Nature 493, 89-92 (03 January 2013) 
  6. doi:10.1038/nature11777
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魚竜のほぼ完全な幼体化石

 オーストラリアにある白亜紀前期(約1億1000万年前)の地層で、ほぼ完全な魚竜の幼体化石が発見されたそうです。ABC News が伝えています。 

 昨年クイーンズランドの南西部で発見されたもの。その99%が残されており、オーストラリアで発見された魚竜の幼体化石としては最も完全とされています。

 
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 オーストラリアで発見され、2009年に記載されたAustralovenator wintonensis (アウストラロヴェナトル)の新しい標本について報告されています。 PlosONE で、全文が読めます。 

 白亜紀前期の体長6メートルほどの中型のアロサウルス類です。 見つかったのは、上腕骨や橈骨などの手の骨で、他のネオヴェナトル類と比較されています。

  1.  

  2. References:
  3.  
  4. Matt A. White, Alex G. Cook, Scott A. Hocknull, Trish Sloan, George H. K. Sinapius & David A. Elliott (2012) 
  5. New Forearm Elements Discovered of Holotype Specimen Australovenator wintonensis from Winton, Queensland, Australia. 
  6. PLoS ONE 7(6): e39364. 
  7. doi:10.1371/journal.pone.0039364
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地形も変える竜脚類の足跡

 オーストラリアにある白亜紀前期の地層で発見された竜脚類の足跡化石と、その地形への影響についてについて報告されています。
 
 西部にある世界最大の足跡化石産地、ブルーメ砂岩( Broome Sandstone)で発見された足跡で、3次元的に保存され、足跡の下にある基盤層の変形( substrate deformation )が観察されるそうです。

 かつてのラグーンに生息していたと考えられていますが、その変形は、棲んでいる場所の地形を変えてしまうほどの影響があったとされています。

 これらの影響は、崩壊した足跡の観察で見られ、完全な足跡の観察では見つからないため、他の足跡化石産地でも見られるかどうかは不明としています。  

 また、Wintonopus とされる小型の鳥脚類の足跡も残されているそうです。  

 ブルーム砂岩といえば、昨年5月には、恐竜足跡化石の危機として紹介しました。 液化天然ガス設備の計画があって、一部が破壊されるとのことでしたが、どうなったのでしょうね。
 
 

  1. References:
  2.  
  3. Tony Thulborn (2012) 
  4. Impact of Sauropod Dinosaurs on Lagoonal Substrates in the Broome Sandstone (Lower Cretaceous), Western Australia. 
  5. PLoS ONE 7(5): e36208. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0036208

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 オーストラリア南部にある白亜紀前期の地層で発見された恐竜化石についてレビューし、当時の高緯度地域の恐竜動物相の地域性は、気候の影響によるとする論文が報告されています。

 ビクトリア州にあるフラットロック地区で発見された白亜紀前期( Aptian-Albian)の少なくとも97個の骨と90個以上の歯の化石についてレビューしたもの。

 いずれも断片的な化石ですが、体長8.5メートルほどのアロサウルス類や、Timimus hermani のホロタイプの大たい骨を含む3メートルほどのティラノサウルス類、スピノサウルス類の幼体など、9種の獣脚類が含まれているそうです。

 パンゲア大陸が分裂する以前のジュラ紀は、恐竜は、コスモポリタンな分布をしていたと考えられています。  
 
 しかし、アロサウルス類や基盤的コエルロサウルス類がかなり多くて、ケラトサウルス類がまれなことは、ほぼ同時代の、不毛で低緯度の生物相であるアフリカや南アメリカの恐竜動物相とは著しく異なるとされています。  

 この地域性は当時、オーストラリアの特に高緯度地域に広まっていた温暖な極気候の結果ではないかと考えられています。  

 また、アフリカや南アフリカにみられる特徴的なゴンドワナ動物相は、大陸分裂の影響というより、気候の影響ではないかとされています。

 
 


  1. References:
  2.  
  3. Benson, R.B.J., Rich, T.H., Vickers-Rich, P. & Hal,l M, (2012) 
  4. Theropod Fauna from Southern Australia Indicates High Polar Diversity and Climate-Driven Dinosaur Provinciality. 
  5. PLoS ONE 7(5): e37122. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0037122
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 オーストラリアでは初めてとなるケラトサウルス類の化石について報告されています。

 各地で広く発見されているケラトサウルス類の発見されたことから、オーストラリア大陸の恐竜は、固有種ではなく「国際派」と、AFPBBが伝えています。

 白亜紀前期(Aptian)の地層からで、アベリサウルス類では無いかとされています。この時期、ケラトサウルス類は、ゴンドワナ大陸の西部と東部で存在していたとされています。

 ケラトサウルス類という基盤的獣脚類の発見で、オーストラリアの恐竜は、ゴンドワナ大陸の分裂による地理的に隔離された固有種だったのではなく、世界中で一般的だったコスモポリタンな恐竜が棲んでいた考えられています。

 


  1. References:
  2.  
  3. Erich M. G. Fitzgerald et al., 2012 
  4. First ceratosaurian dinosaur from Australia 
  5. NATURWISSENSCHAFTEN, Online Firs, 3 May 2012 
  6. DOI: 10.1007/s00114-012-0915-3
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「Dinosaur Stampede」明日放送

 「Dinosaur Stampede(恐竜の集団暴走)」は、オーストラリアで明日15日に放送予定のドキュメンタリー番組です。FACEBOOK に映像やビデオがあります。

 多数の足跡化石が発見されているクィーンズランドにあるDinosaur Stampede National Monument での恐竜足跡化石の調査から、恐竜たちの生態をCGで復元しています。

 同じ方向に多数の恐竜が走ったと、The West Australian が紹介しています。走った跡が残されているのでしょうか。

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カテゴリーの系統関係は、概要です。詳しくは、脊椎動物の系統関係をどうぞ
 

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