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 「恐竜の楽園」をご愛顧くださった皆様へ。

 本日をもちまして、「恐竜の楽園」の全ての更新を終了とさせていただきます。

 鳥類以外の恐竜たちが絶滅したような、突然のことと思われる方もおられるでしょうが、本日、6月1日は、ちょうど20年前、「恐竜の楽園」がオープンした日であります。

 かねてから、この日が、一つの節目と考えておりました。


 1996年といえば、インターネットもまだまだ黎明期。なにせ、Yahoo! JAPAN がサービスを開始したのが、わずか2ヶ月前の4月1日なのですから。

 その頃の恐竜情報といえば、子供向けが中心で、まれにある国内の恐竜化石発見のニュースも、村おこし町おこし的な話題でした。 

 そういう中で、「恐竜の楽園」としては、サイエンスに軸足をおいた恐竜情報を紹介することを心がけてきました。 

 かつては、英語のサイトもありましたが、海外の方から、「日本は火山国で恐竜化石は出ないと思っていた・・・」などというメールを頂いたこともありました。    

 2000年からは現在のドメイン名で新たにスタートしています。そして、2001年からはメールマガジンも発行しておりました。  

 今では結論だけが先走りしているようですが、「トリケラトプスと現生鳥類の・・・」という分岐学的な 「恐竜の定義」を具体的に紹介したのは、日本で最初ではなかったかと自負しております。             


 あれやこれやで20年、時代は大きく変わりました。    

 羽毛恐竜のあいつぐ発見や組織学的な研究、大規模なデータベースの解析などにより、恐竜のイメージは大きく変わり、また、多くの論文に簡単にアクセスでき、その一部は無料で読める時代になりました。  

 かつて10代だった恐竜好きの少年少女も、今や30代に。日本でも、恐竜を専門とする研究者が増えてきたのも頼もしいかぎりです。「恐竜の楽園」も、その使命を終える時なのかもしれません。  

 今後は、朝方に海外から大きなニュースが飛び込んできても、慌てることがなくなるかと思うと、ほっとするような、少しさびしいような気分ではありますが。  

 
 今後も、恐竜や古生物の謎が少しでも解明されていくことを祈りつつ、終了とさせていただきます。  

 中生代がそうであったように、いつの日にか、かつて、「恐竜の楽園」があったことを思い出していただければ、光栄です。


 最後に、20年間、色々な方に大変お世話になりました。そして、これまでのご愛顧、ご声援に、心より御礼申しあげます。  


 ありがとうございました。  






 2016年 6月 1日                 


                               恐竜の楽園/水上 輝夫  





 
 なお、サーバーでのデータ保存は、2017年の2月28日までの予定です。

 
 


 


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 あけまして、おめでとうございます。

 今年は、3月8日から科博の特別展「恐竜博2016」が始まるなど、色々なイベントが企画されています。新発見なども楽しみですね。 
 
 新年のニュースは、1月5日からです。良いお正月を♪
 

 
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 生肉は冷蔵庫に入れておいても腐るのに、T.rex の血液が、何千万年も保存されるのはなぜか・・。

 中生代の化石の中に、どうして軟組織が保存されるのか、現在の化学的な分解モデルでは説明できないそうです。

 今回、ヘモグロビンの鉄成分が、軟組織の保存に関与しているとする論文が報告されています。

 軟組織の研究で知られるシュヴァイツァー(Mary H. Schweitzer)博士らの研究で、所属するノースカロライナ州立大などが紹介しています。

 恐竜などは、ヘモグロビンがヒトよりも濃いなどとの話もありますが、このメカニズムで、何千万年も保存されるのか、さらなる検証が必要でしょうね。


 透過電子顕微鏡や電子エネルギー損失分光法、マイクロX線回折などで分析したもの。  

 よく保存された軟組織に大量の鉄成分が残されていることから、ヘモグロビンに含まれる鉄成分が軟組織の保存に関与しているのではないかと考えたそうです。  

 その仮説を、現生のダチョウの血管モデルで検証したところ、ヘモグロビンに浸した組織は、水に比較して長持ちし、室温で2年以上も安定だったとしています。  

 一方、鉄成分は、化石組織中のタンパク質をマスキングする役割もあり、これが、軟組織が見つかりにくい理由としています。  



  1. References:
  2.  
  3. Mary H. Schweitzer, Wenxia Zheng, Timothy P. Cleland, Mark B. Goodwin, Elizabeth Boatman, Elizabeth Theil, Matthew A. Marcus, and Sirine C. Fakra (2013) 
  4. A role for iron and oxygen chemistry in preserving soft tissues, cells and molecules from deep time. 
  5. Proceedings of the Royal Society: B 281: 1775 20132741 
  6. doi: 10.1098/rspb.2013.2741
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インゲニアは無効名で、改名

 インゲニア("Ingenia")といえば、モンゴルにある白亜紀後期の地層で発見されたオヴィラプトル類で、1981年に、タイプ種の "Ingenia" yanshini が記載されています。

 しかし、インゲニアは新参同名(2004年9月)で紹介しましたが、"Ingenia"という属名は、先に線虫の一種で使われていることがわかり、改名されるそうです。

 新しい属名として、Ajancingenia (アジャンシンゲニア)が提唱されています。

 しかし、不思議なのは、わかってから9年近くも経っていることと、新しい属名に記載者(バルスボルト博士)がからんでないようなことですね。

 また、インゲニアは慣れ親しんだ名前だけに、近い名前、たとえば、"Inngenia"などにして欲しかったですね。  

 
 線虫の学名は Ingenia mirabilis で、1957年に命名されているので、後から命名された恐竜の方の名前は、新参同名(Junior homonym)で無効名になります。  

 そこで、新しい属名が提唱され、新しい学名は、Ajancingenia yanshini です。



  1. References:
  2.  
  3. Jesse Easter (2013) 
  4. A new name for the oviraptorid dinosaur "Ingenia" yanshini (Barsbold, 1981; preoccupied by Gerlach, 1957). 
  5. Zootaxa 3737 (2): 184-190 
  6. doi: http://dx.doi.org/10.11646/zootaxa.3737.2.6
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金子隆一さん、逝去

 サイエンスライターの金子隆一さんが亡くなられたそうです。 「恐竜の楽園」誕生以来、本当に色々とお世話になりました。

 毎年、恐竜本が出版されますが、単なる恐竜情報の紹介に終始するのがほとんどです。しかし、金子さんの著書には、深い造詣に基づく自分の考えが展開されていて、とても愉快でした。

 そして、著書や雑誌「恐竜学最前線」や「DINOPRESS」を通して、よく知られていない恐竜や、アーティストの作品を紹介されたのは、新鮮な驚きでしたね。

 恐竜に疎いマスコミは、つい肩書の立派な先生方に頼りがちで、手垢のついた話が多かった頃でした。 

 無名の生物やアーティスト、研究者を発掘し広めていくのは、金子さんの、サイエンスライターとしての醍醐味であり、楽しみの一つだったことでしょう。

 ご冥福をお祈りいたします。
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 骨化石といえば、どこどこが出っ張っているとか、へこんでいるとか・・・、かつては外観形状の議論だけでした。

 しかし、昨日のニュースのように、最近は、その内部組織の構造から、成長や成熟度、生態などを探る研究が進んでいます。

 「恐竜の秘密を探るため、恐竜の骨、ためらわず切りなさい・・・」、ジャック・ホナー博士はこう語っています。

 先日、モンタナで開催された古組織学の国際シンポ(ISPH2013)のオープニング・プレゼンの後のインタビューで、Missoulian が伝えています。

 貴重な骨化石をカットすることは、試料を破壊すると考えられているようですが、その内部には多くの情報が埋まっていると話しています。

 もっとも、保存状態の良くない国産の化石では、組織学的解析は無理かもしれませんが。
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お知らせ

 むかわ町で発見されたハドロサウルス類の尾椎など、新発見のニュースは、ツイッターやフェイスブックで発信しています。

 このページの右側からどうぞ。
 
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 サイエンスの世界では、とっくに水平型になっている T.rex の姿勢ですが、新しい情報で育ったはずの学生たちが描く姿が、なぜ、古い直立型の姿勢なのか。 

 その誤解の原因について調査した論文が報告されています。米国での調査なんですが、日本の学生はどのような姿を描くのでしょうね。 

 一般書籍の多くは1970年代から水平型姿勢になっている一方で、子供が一番最初に出会うおもちゃやマンガなどに、直立型の姿勢が残っているそうです。

 古いスタイルのイメージは、長い間大衆文化にしみこんでおり、時代遅れのイメージが長く意識されてきたとされています。そういえば、日本でも乳幼児のおもちゃや絵本では、直立型が多いですね。「ガチャピン」はその最たるもの(^^;;。

 勉強不足というより、そのほうが人間に似て、親しみやすくかわいいためかもしれませんね。


 調査は、米国の大学生(111名)と小中学生(143名)に実際に描かせ、水平面からの背骨の角度を測定しています。  

 その結果、平均角度は、 50-60°と、1957年に復元された姿勢の角度(57)と 5°ほどしか違わないそうです。 これは最近の水平スタイルの復元での0°から 10°とは大きくかけ離れています。  

 これを説明するため、1940年代から現在までの、特に子供向けの一般書籍を調べています。

 その結果、1970年台から、次第に水平型姿勢に変わってきているそうです。 一方、子供が一番最初に出会うおもちゃやマンガなどに、直立型の姿勢が残っているそうです。  

 論文では、古いスタイルのイメージは、長い間大衆文化にしみこみ、文化的惰性(cultural inerti)となり、時代遅れのイメージが長く意識されてきたのだとされています。

 


  1. References:
  2.  
  3. Robert M. Ross, Don Duggan-Haas, and Warren D. Allmon (2013) 
  4. The Posture of Tyrannosaurus rex: Why Do Student Views Lag Behind the Science? 
  5. Journal of Geoscience Education 61(1): 145-160 
  6. doi: http://dx.doi.org/10.5408/11-259.1
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 岡山理科大学の生物地球学部、生物地球学科では、2014年4月より国内初の「恐竜・古生物学」コースを設置するそうです。

 生物地球学科によると、近日中に恐竜・古生物学コースの紹介ページを公開する予定だそうです。山陽新聞が紹介しています。林原自然科学博物館の標本を活用する他、国内外の化石産地での発掘も計画されているとか。 

 関心が高いのか、朝のツイートでは、たくさんのリツイートをいただきました。 

 基礎からしっかり学べそうで、いいですね。普及講演など、活動の広がりにも期待したいですね。
 
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嚥下に問題/初期の四足動物

 最古の陸上四足動物は、エサを飲み込む嚥下に問題があったとする短い論文が、Science に報告されています。

 サンフランシスコで開催されたSICB(Society for Integrative and Comparative Biology、統合比較生物学会)で報告された内容です。いくつかの発表の要旨は、SCIB(pdf)にあります。

 およそ3億9000万年前、ヒレを足に進化させて上陸した四足動物ですが、アゴを陸上生活に適応させるためには、さらに80万年も必要だったようです。
 
 

  1. References:
  2.  
  3. Elizabeth Pennisi (2013) 
  4. Eating Was Tough For Early Tetrapods. 
  5. Science 339 (6118): 390-391 
  6. DOI: 10.1126/science.339.6118.390
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 先日、アルゼンチンで開催されていた国際地学オリンピックで、日本選手が金メダル1個、銀メダル3個を獲得したそうです。日本地質学会日経などが紹介されています。  

 今回は日本での開催予定でしたが、東日本大震災の影響で辞退したそうです。 なお、2016年の第10回国際地学オリンピックは、日本(三重県)で開催される予定です。  
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化石の中のDNAの半減期

 化石に残るDNAの残存率について調べた論文が報告されています。DNAの量が半分になる期間は、平均521年と推定されています。
 もっとも、調べた化石は8000年前まで。凍結マンモス程度なら今回のデータが適用できそうですが、恐竜のDNAが残るかどうかの判断までは無理ですね。

 
 オーストラリアにあるマードック大のチームが、600-8000年前の絶滅した3種のモアの足の骨に残されたミトコンドリアDNAを調べたもの。 

 その結果、環境や保存状態によって異なるのですが、DNAの量が半分になる期間(半減期)は、平均的に521年と推定しています。 

 13.1℃という温度で埋まっていれば、実験室(in vitro )よりは400倍遅い分解速度だそうです。この減衰率が正確ならば、凍結した化石では、100万年ほどはDNAの断片として残るそうです。  

 一方、核のDNAは少なくとも2倍は速く分解されるとしています。  

 ただし、調べた化石は8000年前までなので、その1万倍以上は長い期間である恐竜のDNAが残されるかどうかの判断は難しいでしょうね。 年代が長くくなると、半減期が異なる可能性があります。
 
 


  1. References:
  2.  
  3. Morten E. Allentoft, Matthew Collins, David Harker, James Haile, Charlotte L. Oskam,  Marie L. Hale, Paula F. Campos, Jose A. Samaniego, M. Thomas P. Gilbert, Eske Willerslev,  Guojie Zhang, R. Paul Scofield, Richard N. Holdaway and Michael Bunce (2012)  
  4. The half-life of DNA in bone: measuring decay kinetics in 158 dated fossils 
  5. Proceedings of the Royal Society B 
  6. doi: 10.1098/rspb.2012.1745
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お知らせ

 都合により、9月22日?27日のニュースはお休みします。ご了解ください。
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徐星(Xu Xing)博士の2つの記事

 インタビュー徐星さん(ナショジオ)は、50種近い新種恐竜を記載している中国の古生物学者、徐星(Xu Xing)博士へのインタビュー記事。

  インタビューは、金子隆一さんで、3回にわたる記事です。「世界最大 恐竜王国2012」のオープンに合わせての来日時の話のようです。

 また、徐星博士については、China's dinosaur hunter(Nature) でも紹介されています。

 彼は現在43歳ですが、既に60種の新種を命名し、出版を待つ新種は8-9種あそうです。さらに、検討中の論文は20以上もあるとか。

 恐竜だけではないのですが、それにしてもすごい数ですね。
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貴重な恐竜化石館/山東省

 中国山東省にある小さな町で、恐竜化石館がオープンしたそうです。Science に報告されています。

 コレクションには、羽毛恐竜を含む1106 の恐竜化石標本と、2328の鳥類化石があり、研究への貢献が期待されていますす。  



  1. References:
  2.  
  3. Richard Stone (2012) 
  4. Dinosaur Kingpin Opens Fossil Bonanza to Science. 
  5. Science 337(6097): 900-901 
  6. DOI: 10.1126/science.337.6097.900
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1830年代の恐竜命名競争

 テコドントサウルスといえば、1834年に英国ブリストルにある石灰岩採石場で発見され、1836年に命名された恐竜です。

 恐竜としては4番目、三畳紀の恐竜としては初めて学名がつけられた恐竜ですが、その命名された当時のいきさつなどについて報告されています。

 地質学や古生物学がサイエンスとしてまだ初期の段階にあった1830年代、先を争ってのプロとアマチュアのいざこざもあったようです。 

 

  1. References:
  2.  
  3. Michael J. Benton (2012) 
  4. Naming the Bristol dinosaur, Thecodontosaurus: politics and science in the 1830s. 
  5. Proceedings of the Geologists' Association (advance online publication) 
  6. DOI:10.1016/j.pgeola.2012.07.012
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 東京学芸大の松川教授が、約40年前に日野市で化石を見つけた当時の小学生を探しているそうです。読売が伝えています。
 
 同大で保管されていた化石、その後、約130万年前のアケボノゾウのものとわかったそうです。現在、同大学内で展示されるようになり、当時化石を発見した小学生に伝えたいとか。
 
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恐竜のSEX:交尾のイラスト

 恐竜の交尾の様子を描いたイラストが、 buzzfeedにあります。古いものから比較的新しいものまで、全部で、40あります。

 竜脚類は重い体重のためか、水中での交尾を描いたイラストもあります。 さて、背中に棘のあるステゴサウルスは、どのような姿だったのでしょう。
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今日こそ「恐竜の日」

 4月17日は「恐竜の日」だそうです。 2009年に、今日こそ「恐竜の日」で書きましたが、より「恐竜の日」としてふさわしい日は、今日、4月15日と思いますね。  
 
 1842年(天保13年)の4月15日、オーウェンが初めて「Dinosauria」を定義した「British Fossil Reptiles」が出版された日です。

 しかし、ネットでは、根拠のあいまいな情報が出回ると、コピーで簡単に広まってしまいますね。こうなると修正は無理かな(^^;;。
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常に火に包まれていた恐竜

 白亜紀当時、地球上では火災が多かったとする論文が報告されています。恐竜たちは、たえず火災からの炎に囲まれていたのでしょうか。  

 地層から発見される炭素堆積物の解析からで、白亜紀は、"high-fire(火の気の多い)" な世界だったとされています。io9が紹介しています。  

 火災が多かった主な理由として、温暖化で気温が高いため雷の発生が多く発火の原因になったことと、酸素濃度が高かったことがあげられています。  

 これらから、当時の植生や気候を考察する際には、火災の影響を考慮すべきとされています。 

 特に、そのような変化の激しい環境下では、被子植物が生い茂り優勢になり、勢力を広めたようです。黒く炭化した被子植物化石が、それを物語るとしています。  

 また、大規模な火災では、リン成分が海へと流れ込み、プランクトンブルーム(planktonic blooms)という大増殖と、それに伴う無酸素イベントを引き起こしたとされています。




  1. References:
  2.  
  3. Sarah A.E. Brown et al., 2012 
  4. Cretaceous wildfires and their impact on the Earth system 
  5. Cretaceous Research, Available online 30 March 2012 
  6. doi:10.1016/j.cretres.2012.02.008
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カテゴリーの系統関係は、概要です。詳しくは、脊椎動物の系統関係をどうぞ
 

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