サイエンスの世界では、とっくに水平型になっている T.rex の姿勢ですが、新しい情報で育ったはずの学生たちが描く姿が、なぜ、古い直立型の姿勢なのか。
その誤解の原因について調査した論文が報告されています。米国での調査なんですが、日本の学生はどのような姿を描くのでしょうね。
一般書籍の多くは1970年代から水平型姿勢になっている一方で、子供が一番最初に出会うおもちゃやマンガなどに、直立型の姿勢が残っているそうです。
古いスタイルのイメージは、長い間大衆文化にしみこんでおり、時代遅れのイメージが長く意識されてきたとされています。そういえば、日本でも乳幼児のおもちゃや絵本では、直立型が多いですね。「ガチャピン」はその最たるもの(^^;;。
勉強不足というより、そのほうが人間に似て、親しみやすくかわいいためかもしれませんね。
調査は、米国の大学生(111名)と小中学生(143名)に実際に描かせ、水平面からの背骨の角度を測定しています。
その結果、平均角度は、 50-60°と、1957年に復元された姿勢の角度(57)と 5°ほどしか違わないそうです。 これは最近の水平スタイルの復元での0°から 10°とは大きくかけ離れています。
これを説明するため、1940年代から現在までの、特に子供向けの一般書籍を調べています。
その結果、1970年台から、次第に水平型姿勢に変わってきているそうです。 一方、子供が一番最初に出会うおもちゃやマンガなどに、直立型の姿勢が残っているそうです。
論文では、古いスタイルのイメージは、長い間大衆文化にしみこみ、文化的惰性(cultural inerti)となり、時代遅れのイメージが長く意識されてきたのだとされています。
- References:
- Robert M. Ross, Don Duggan-Haas, and Warren D. Allmon (2013)
- The Posture of Tyrannosaurus rex: Why Do Student Views Lag Behind the Science?
- Journal of Geoscience Education 61(1): 145-160
- doi: http://dx.doi.org/10.5408/11-259.1