プテラノドン類_(Pteranodontidae)の最新ニュース

 最古のプテラノドンとその系統的位置(2011年3月)で紹介していように、プテラノドンの仲間は、翼竜の中でも比較的遅く登場したグループです。

 プテラノドン自体には、その名(ノドン)のとおり、歯がありません。しかし、その先祖の仲間には歯がありました。

 今回、北米初となる、歯のある新種のプテラノドントイデア(上科)が記載されています。

 テキサスにある白堊後期(セノマニアン後期)の地層(Britton Formation)で発見されたCimoliopterus 属の新種で、Cimoliopterus dunni(シモリオプテルス・デュンニ)と命名されています。
 
 ホロタイプの歯槽に残された痕から、上の歯は少なくとも26本あるとされ、また、前上顎骨には薄いトサカがあります。


 系統解析から、英国にあるセノマニアンの地層(Grey Chalk Subgroup)で見つかっているシモリオプテルス属のもう一つの種、Cimoliopterus cuvieriとともに、基盤的プテラノドントイデアとされています。

 また、 テキサスで見つかっているAetodactylus halli ( アエトダクティルス・ハリ)に近縁とされています。アエトダクティルスは、細い針のような多数の歯を持つ翼竜です。  

 今回の発見は、白亜紀中頃の翼竜において、北米とヨーロッパをつなぐ生物地理学的な結びつきがあった証拠とされています。


 


  1. References:
  2.  
  3. Timothy s. Myers (2015) 
  4. First North American occurrence of the toothed pteranodontoid pterosaur Cimoliopterus
  5. Journal of Vertebrate of Paleontology (advance online publication) 
  6. DOI:10.1080/02724634.2015.1014904
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のど袋を持つ翼竜/中国

 ペリカンのようなのど袋があったのではないかとする新種の翼竜化石が記載されています。

 下顎骨のトサカが特殊で、フック形状の部分があることから、ここからのどにかけて伸縮する皮膚があり、のど袋として役に立ったのではないかとされています。

 学名は、Ikrandraco avatar (イクランドラコ・アバタル)で、属名は、SF映画アバターに登場する「イクラン」と、ラテン語で「竜」の意味です。

 水面上を滑空し、魚をスキミングして食べていたと考えられています。


 中国にある白亜紀前期(約1億2000万年前)の九仏堂累層(Jiufotang Formation)からの産出です。  

 ここは、特にアズダルコイデア翼竜を産出することで知られていますが、今回のイクランドラコは、プテラノドントイデア(pteranodontoidea、上科)です。  

 他にも2種類の魚食性の翼竜がいたこともあり、より、特殊な方法を開発していたようです。



  1. References:
  2.  
  3. Xiaolin Wang, Taissa Rodrigues, Shunxing Jiang, Xin Cheng & Alexander W. A. Kellner (2014) 
  4. An Early Cretaceous pterosaur with an unusual mandibular crest from China and a potential novel feeding strategy. 
  5. Scientific Reports 4, Article number: 6329 
  6. doi:10.1038/srep06329
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 論文のタイトルは、「Lone Star Pterosaurs」。

 白い星を一つあしらった州旗から、Lone Star Stateと呼ばれるテキサス州、実は、世界でも有数の翼竜化石産地のひとつです。

 今回、そのテキサス州の化石記録をレビューした論文が報告されています。少なくとも30種が知られ、そのうち、5つが有効種とされています。

 2種が新種として記載されています。アズダルコ類(Azhdarchoidea)のRadiodactylus langstoni と、プテラノドン類(Pteranodontia)のAlamodactylus byrdi です。




  1. References:
  2.  
  3. Brian Andres and Timothy S. Myers (2013) 
  4. Lone Star Pterosaurs. 
  5. Earth and Environmental Science Transactions of the Royal Society of Edinburgh (advance online publication) 
  6. DOI: http://dx.doi.org/10.1017/S1755691013000303
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 テキサスで発見されたプテラノドン化石について報告されています。最古のプテラノドンとされていますが、プテラノドン自体が比較的遅く登場したグループであり、約8900万年前と新しい時代です。

 それよりも興味深いのは、その系統関係における位置です。白亜紀後期早期に、それまでの翼竜の系統の大部分が絶滅し、新しいグループが誕生して、翼竜の種類が大きく変遷した時期の直後の化石なのです。

 

 白亜紀も後期の地層(Atco Formation)からの発見で、当時、北米大陸内部には、海路があり、浅い海の周辺には翼竜が多く棲んでいたのです。SMU Research (Southern Methodist University)で、著者が語っています。
 
 発見されているのは上腕骨と指(つまり、翼の部分)だけですが、翼開長は3.6-4メートルとされています。北米で最古の、世界でも英国で発見された Ornithostoma についで最も古いプテラノドン類(Pteranodontidae)です(下図の5の位置)。 


 

 以下は、白亜紀の主な翼竜の系統関係。クラドグラム(分岐図)に、層序的(時間的)要素も加えてあります。

Myers_2011.jpg  化石証拠が無いのに、分岐年代がわかるのが不思議ですが、プテラノドン類は、アルビアンで出現したことになっています。今回の化石(図のNo.5)はコニアシアンに位置しています。

 

  斜線部分の時代で、翼竜の系統が変化しているのがわかります。この時期に、北米大陸で翼竜の変遷が起きた期間とされています。

  つまり、オルニトケイルス類(ornithocheirids)や基盤的アズダルコ類(azhdarchids)から、プテラノドン類(pteranodontids)やニクトサウルス類(nyctosaurids)、派生型のアズダルコ類(azhdarchids)に変わっていったのです。

  

 この次期何があったのでしょうか。論文にあるかもしれませんが、詳しくは読んでいません(^^;;。

 

References:

  1. Earliest Occurrence of the Pteranodontidae (Archosauria: Pterosauria) in North America; New Material from the Austin Group of Texas
    Timothy S. Myers
  2. Journal of Paleontology, 84(6), 2010, p. 1071.1081(pdf)
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