哺乳類の最新ニュース

 首の話が続きますが、今日は、哺乳類のキリン。ところで、長い首といえば、大型翼竜も、キリンに例えられたりして、比較的長い首なんですね。
 
 さて、そのキリン、どうしてあのように長い首を持つようになったのか、進化のトピックスとして色々と議論されてきました。

 そもそも哺乳類の頚椎は、首の長さにかかわらず7つで、竜脚類のように、頚椎の数を増やすことはできません。 ですから、首を長くするためには、ひとつひとつの頚椎を伸ばす必要があります。

 今回、化石と現生種の脊椎骨の解析から、頚椎が長くなったプロセスとキリンの系統関係を調べた論文が報告されています。Eurekalertが紹介しています。

 その結果、キリンの系統であるジラフィダエ(Giraffidae、キリン科)の頚椎では、その前と後ろが伸びる2段階のステップがあったことがわかっています。

 そして、キリンだけがその両方が生じた唯一の種で、非常に長い首となったのだとされています。

 図は、三番目の頚椎(C3)と分岐図(Melinda Danowitz et al., 2015)。頚椎の長さが等しくなるようにスケーリングされています。

 動物のシルエットは、左から、オカピ、 サモテリウム、キリン(現生種)で、それらの分岐図の位置を赤くしています。

 驚くべきことに、ジラフィダエが登場する約1900万年前には、既に頚椎が長くなり始めており、現生種になると頚椎(C3)の長さは幅の9倍にもなります。

 一方、ジラフィダエの中でも、中央アフリカに生息するオカピのように、二次的に首が短くなっていった仲間もいます。




Giraffidae.jpg
 


 9種の絶滅種と、2種の現生種の71標本について、頭部と頚椎の延長に関係する20の特徴を解析したもの。  

 その結果、ジラフィダエの頚椎の伸長には一貫性がなく、非等長(anisometric)であり、最初の段階で、脊椎の頭部側が伸び、続いて脊椎の尾側が伸びたとされています。  

 キリンは、その両方の影響を受けた唯一の種であり、非常に長い首となったとされています。    

 一方、ジラフィダエの中で、キリン以外の唯一の現生種、オカピ(Okapia johnstoni )は、二次的に首が短くなった4種の一つで、キリンとは別の道を選んだようです。    

 図において、一番原始的な位置は、ジラフィダエの祖先の可能性がある、約1900万年前のプロドレモテリウム(Pe、Prodremotherium elongatum )で、 頚椎(C3)の長さ/幅比は、1.8-2.11です。  

 続く、基盤的なジラフィダエ であるカンスメリクス( Cs, Canthumeryx sirtensis ) は、3.16-3.36で、この2種あたりから、すでに穏やかな首の伸長が始まっています。  

 ジラフィダエの系統が登場する以前から、首が長くなり始めていたことになります。  

 一方、オカピ(Oj)は、キリンの系統とは早めに分岐しています。 頚椎(C3)の長さ/幅比は、1.41-2.07 と、初期のプロドレモテリウムより短めです。    


 現生キリンへと続く、約700万年前のサモテリウム(Sm、Samotherium major )になると、その頚椎(C3)の長さ/幅比は 2.26-3.75です。 図のシルエットを見ると、首が長くなっているのがわかります。

 続くパレオトラグス(Pr、Palaeotragus rouenii ) の比は 2.87-3.72で、キリンに最も近いボーリニア(Ba、Bohlinia attica ) の頚椎(C3)は見つかっていません。  

 そして、キリンの絶滅種(Gs、Giraffa sivalensis )の頚椎(C3)の長さ/幅 比は6.67 と、一気に長くなり、現生種(Gc、Giraffa camelopardalis ) で、8.88-10.8と最大となります。

 



  1. References:
  2.  
  3. Melinda Danowitz, Aleksandr Vasilyev, Victoria Kortlandt, Nikos Solounias, 2015 
  4. Fossil evidence and stages of elongation of the Giraffa camelopardalis neck 
  5. Royal Society Open Science, Published 7 October 2015. 
  6. DOI: 10.1098/rsos.150393
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最古の霊長類は樹上生活

 最古の霊長類は、主に樹上生活だったとする論文が報告されています。2012年の秋にSVPの年会で発表され、ニュースになりました。 

 モンタナ州にある暁新世初期(約6500万年前)の地層で発見されたPurgatorius(プルガトリウス)の足首の化石を解析したもの。 

  プルガトリウスは、プレシアダピス形類(plesiadapiform)と呼ばれる、絶滅した霊長類の仲間です。今まで、歯と顎の断片のみしか知られていませんでした。

 関節の可動域の広さから、樹木の間を移動しながら、うまく枝をつかんだと考えられています。

 新しい化石データを含めた、3つの独立した系統解析からは、プルガトリウスは、霊長類、ツパイ類(treeshrews)、ヒヨケザル類(colugos)からなるユーアルコンタ(euarchonta、真主獣大類)の中で、霊長類に近いとされています。


 


  1. References:
  2.  
  3. Stephen G. B. Chester, Jonathan I. Bloch, Doug M. Boyer and William A. Clemens, 2015 
  4. Oldest known euarchontan tarsals and affinities of Paleocene Purgatorius to Primates 
  5. PNAS, published ahead of print January 20, 2015 
  6. doi: 10.1073/pnas.1421707112
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 ポーランドにある三畳紀後期の地層で、哺乳形類(Mammaliaformes)の歯の化石が発見されています。

 今回の発見で、哺乳形類(Mammaliaformes)の記録が、約2億1500万年前までさかのぼるとされています。

 歯の特徴から、ハラウテリウム(Hallautherium)属とされ、おそらく、モルガヌコドン類(Morganucodonta) ではないかととされています。

 なお、2億2500万年前の地層から、最初の哺乳類といわれるアデロバシレウス(Adelobasileus cromptoni)の化石が見つかっています。哺乳形類のほうが、新しい時代なんですね。



  1. References:
  2.  
  3. Marlena Świło, Grzegorz Niedźwiedzki, and Tomasz Sulej (2013) 
  4. Mammal-like tooth from the Upper Triassic of Poland. 
  5. Acta Palaeontologica Polonica (in press) 
  6. doi:http://dx.doi.org/10.4202/app.00016.2013
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 哺乳類は卵生の原獣類(現生種はカモノハシ)、後獣類(現生種は全て、胎盤が不完全で育児嚢で子を育てる有袋類)、そして真獣類(現生種は全て、有胎盤類)に大別されます。
 
 有胎盤哺乳類、恐竜絶滅後に登場(2013年2月)で紹介しましたが、2013年にO'Leary らは 、その有胎盤類の起源は白亜紀-古第三紀境界とする論文を報告しました。

 しかし、今回、O'Leary らの解析は、化石記録のみからの分析で間違いであり、有胎盤類の起源は、白亜紀とする論文が報告されています。オープンアクセスです。DiscoveryNewsが紹介しています。

 
 論文では、先の報告のO'Leary らは、クラウングループの種が放散した年代として、誤った化石年代を使用したとし、実際には、化石年代は、単に放散した年代の最も若い年代境界を示すにすぎないとしています。  

 化石記録の統計分析から、クラウングループは、最古の内集団化石より古く、結局、化石は直接的にクレードの真の年代を繁栄しないとしています。  

 今回の論文は、先の論文の化石年代の確率的解釈と連動して、2000万のヌクレオチドのゲノム規模の配列を??分析したもの。  

 化石と分子分析の組み合わせから、有胎盤類の起源は、白亜紀に始まったとされています。今回の推定では、その年代は、1億800万年前から7210万年前とされています。



  1. References:
  2.  
  3. Mario dos Reis, Philip C. J. Donoghue and Ziheng Yang (2014) 
  4. Neither phylogenomic nor palaeontological data support a Palaeogene origin of placental mammals. 
  5. Biology Letters 10 no. 1 20131003 (pdf) 
  6. DOI: 10.1098/rsbl.2013.1003
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 鳥類と哺乳類の恒温性は、それぞれ独立して進化しました。今回、それらの恒温性は、中国で進化したのではないかとする説が提唱されています。

 2億5000万年前から温暖な時が多かった地球でも、例外的に寒い場所があり、それが、恒温性を進化させたようです。

 その場所として、中国南部にあった大陸塊(クラトン)が、もっともらしいとされています。

 
 ペルム紀後期から三畳紀、白亜紀の地球の気温は高かったのですが、例外的に徐々に寒くなる場所もあり、そこでは、恒温進化が必要とされたとされています。  

 その候補地として、当時、中国南部にあった大陸塊(クラトン)が、もっともらしいと提案されています。2億5000万年前から2億年前にかけて、赤道あたりから古テチス海を横切って移動してきたようです。  

 この南部の大陸塊が、2億年前に中国北部大陸塊と衝突した後、既に低温に適応した動物が北部一帯に広まり、さらに5000万年ほどかけて、遼寧省あたりまで拡散したとしています



  1. References:
  2.  
  3. Sven Kurbel (2013) 
  4. Hypothesis of homeothermy evolution on isolated South China Craton that moved from equator to cold north latitudes 250 to 200 Myr ago. 
  5. Journal of Theoretical Biology (advance online publication) 
  6. doi: http://dx.doi.org/10.1016/j.jtbi.2013.09.018
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 白亜期中頃に爆発的に進化したとされる被子植物、それは受粉昆虫の進化をもたらし、哺乳類の多様性の増加に拍車をかけたと考えられていました。

 しかし、そうではなく、逆に、哺乳類の多様性は減少したとする論文が報告されています。インディアナ大が紹介しています。

 哺乳類全体の数は増えたのかもしれないのですが、被子植物が進化する間、 増えたのは、小さな昆虫を好む三錐歯類( triconodonts)だけ。その多様性は減っていったというのです。

 
 論文では、初期哺乳類の歯とアゴの2つについて、形態や機能の解析を行っています。  その結果、白亜期中期の間、臼歯の多様性、つまり種の多様性は減少したとされています。  

 具体的には、三錐歯類( triconodonts)が増加する一方で、シンメトロドント類(symmetrodonts)やドコドント類(docodonts)、ユーパントテリアン類(eupantotherians)は、減少していったとされています。  

 三錐歯類は、小型で、小さな昆虫を好んでいたようです。  やがて、白亜紀後期晩期になると、植物食の仲間が進化するようになります。



  1. References:
  2.  
  3. David M. Grossnickle and P. David Polly (2013) 
  4. Mammal disparity decreases during the Cretaceous angiosperm radiation. 
  5. Proceeding of the Royal Society B 280 (1) 1771 20132110 
  6. doi: 10.1098/rspb.2013.2110
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 初期哺乳類、ハラミヤ類の進化について、異なる仮説を示した2つの論文がNature に報告されています。Nature News が紹介しています。

 ハラミヤ類は、2億1200万年前に起源をもち、派生的な歯を持つことから、哺乳類の大きな系統、多丘歯類に近縁と考えられていました。

 しかし、今まで、ハラミヤ類は、歯と断片的なアゴの化石しか見つかっていませんでした。

 今回、中国にあるジュラ紀中期の地層から、2つの新種化石が見つかったのですが、2つの論文で、その系統的な位置づけが、異なっているのです。

  

 最初の論文では、河北省にある1億6000万年前の地層で発見されたより完全なハラミヤ類、Arboroharamiya jenkinsi を記載しています。

 その特徴から、 多数の系統が分岐したクラウン哺乳類(crown mammals)の位置づけで、多丘歯類はハラミヤ類から分岐し、両者は近縁とする従来からの説を裏付けています。 


 また、次の論文では、内モンゴルにある約1億6500万-6400万年前の地層で発見された新種のハラミヤ類、Megaconus mammaliaformis を記載しています。

 その特徴から、ハラミヤ類は、より原始的な哺乳形類(mammaliaform)の位置づけです。



  1. References:
  2.  
  3. Xiaoting Zheng, Shundong Bi, Xiaoli Wang & Jin Meng (2013) 
  4. A new arboreal haramiyid shows the diversity of crown mammals in the Jurassic period. 
  5. Nature 500 (7461): 199--202 
  6. doi:10.1038/nature12353 

  7.  
  8. Chang-Fu Zhou, Shaoyuan Wu, Thomas Martin & Zhe-Xi Luo (2013)  
  9. A Jurassic mammaliaform and the earliest mammalian evolutionary adaptations. 
  10. Nature 500 (7461): 163--167 
  11. doi:10.1038/nature12429
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 骨の微細構造の分析から、デスモスチルスは海中生活者で、泳ぎが上手だったとする論文が報告されています。大阪市立自然史博物館の林さんらの研究で、同博物館が紹介しています。

 アフリカ大陸を起源とする束柱類(Desmostylian)は、再び海中に戻り、全てが、海での環境にうまく適応していったと考えられています。
  
 束柱類には、2つのタイプがいたそうで、なかでも、デスモスチルスは、海綿状の骨とすることで体を軽くし、上手に泳ぎまわったと考えられています。

 一方、パレオパラドキシアのように緻密で重い骨をもつタイプは、比較的浅い海で体を安定に保っていたとされています。


 CTスキャンなどにより、骨の微細構造を分析し、現生哺乳類と比較したもの。  

 その結果、全ての束柱類は、陸生や半水生の動物ではなく、海中生活に適応していたとされています。  

 また、似たような体つきの束柱類ですが、2つのタイプがいたことがわかったとされています。  

 ひとつは、ベヘモトプス(Behemotops)やパレオパラドキシア、アショロアのように緻密で重い骨をもつことで、比較的浅い海で体を安定に保つ安定型です。  

 もうひとつは、デスモスチルスのように海綿状の骨をもち、体を軽くすることで、現生のクジラなどのように上手に泳ぎまわる活発型です。 デスモスチルスは、骨を軽くし上手に泳ぐことで、より海に適応していったようです。


  1. References:
  2.  
  3. Hayashi S, Houssaye A, Nakajima Y, Chiba K, Ando T, et al. (2013)
  4. Bone Inner Structure Suggests Increasing Aquatic Adaptations in Desmostylia (Mammalia, Afrotheria). 
  5. PLoS ONE 8(4): e59146
  6. doi:10.1371/journal.pone.0059146
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 有胎盤哺乳類は、恐竜絶滅後に登場したとする論文が、Science に報告されています。産経が紹介しています。

 86種の原生種や化石種から系統関係を推定したもの。ネズミのような姿で、恐竜絶滅のかなり前に進化したとする説を否定しています。



  1. References:
  2.  
  3. Maureen A. O'Leary,  et al. (2013) 
  4. The Placental Mammal Ancestor and the Post-K-Pg Radiation of Placentals. 
  5. Science 339(6120): 662-667 
  6. DOI: 10.1126/science.1229237
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パタゴニアの"墓泥棒"

 パタゴニアにある中新世初期(約1600万年前)の地層で発見された哺乳類、 Necrolestes patagonensis について、報告されています。
 
 1891年に記載され、長い間、有袋類と考えられていたのですが、中生代の nontherian 哺乳類の生き残りだったとされています。

 DiscoveryNews に復元イラストがありますが、上向きの鼻、頑丈なボディ、短く太い脚は、土の中に穴を掘って棲んでいたことを物語っています。属名の意味は、"墓泥棒(grave robber)"だそうです。

 論文では新しい標本に基づき解析した結果、南アフリカだけで見つかっている nontherian クレードのMeridiolestida の、生き残りメンバーとわかったそうです。
 


  1. References:
  2.  
  3. ?Guillermo W. Rougie, John R. Wible, Robin M. D. Beck, and Sebastian Apesteguía (2012) 
  4. The Miocene mammal Necrolestes demonstrates the survival of a Mesozoic nontherian lineage into the late Cenozoic of South America. 
  5. Proceedings of the National Academy of Sciences (advance online publication) 
  6. doi: 10.1073/pnas.1212997109
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 スペインにある中新世中期(約1160年前)の地層で発見されたジャイアントパンダ類の化石が報告されています。

 従来、中国で発見されている化石より古く、ジャイアントパンダ類最古とされ、この系統の起源は、西ヨーロッパではないかと考えられています。時事通信などが伝えています。 

 現生のジャイアントパンダ(Ailuropoda melanoleuca)が属する Ailuropodinae の起源は、分子科学的な研究からは、中新世初期にクマ科(Ursidae)から分岐したとされていますが、その化石証拠はありませんでした。


 Ailuropodinae としては、従来、中国で発見されている中新世後期(約800?700万年前)の化石が最古とされていました。  

 発見されたのは、成体2頭からの顎の骨と歯で、現生のジャイアントパンダほど、硬い植物を食べるようには発達していないそうです。  Ailuropodinae の新属として、Kretzoiarctos beatrix と命名されています。  

 まだ化石証拠は不十分ですが、ジャイアントパンダ類の起源は、西ヨーロッパではないかと考えられています。

  

  1. References:
  2.  
  3. Abella J, Alba DM, Robles JM, Valenciano A, Rotgers C, et al. (2012) 
  4. Kretzoiarctos gen. nov., the Oldest Member of the Giant Panda Clade. 
  5. PLoS ONE 7(11): e48985. 
  6. doi:10.1371/journal.pone.0048985
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 中生代の哺乳類といえば、恐竜の足元をうろつくネズミ・・・といったイメージですが、意外と大きかったのかもしれません。 

 遺伝子解析から、中生代の有胎盤類はそれほど小型ではなく、また、比較的長生きしたとする論文が報告されています。  

 小型の猿ほどだったと、NewScientist が伝えています。


 36種の現生哺乳類の全ゲノムのうち、体重と寿命に関係する部分を解析し、推定したもの。その結果、初期の哺乳類は、体重は少なくとも1Kg以上はあり、25年以上は生きたとされています。  

 しかし、化石記録がないことから、この説を疑問視する意見もあります。 それに対し、論文の著者は、化石記録は不完全で、化石として残らなかっただけとしています。

 


  1. References:
  2.  
  3.  J. Romiguier, V. Ranwez, E.J.P. Douzery and N. Galtier (2012) 
  4. Genomic evidence for large, long-lived ancestors to placental mammals.
  5. Molecular Biology and Evolution (advance online pubication) 
  6. doi: 10.1093/molbev/mss211
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 スペインで、ジャイアントパンダの近縁種の化石が発見され、Estudios Geologicos 誌に報告されています。古代のパンダは、ヨーロッパに棲んでいたかもしれないと考えられています。

 パンダのような白黒模様があったと推測されると、ナショジオが紹介しています。

 1100万年前の地層からで、見つかっているのは、歯の化石だけ。ジャイアントパンダ類(亜科)に属する最古の種で、Agriarctos beatrix(アグリアルクトス・ベアトリクス)と命名されています。
 
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イルカ化石発掘/鬼怒川

 宇都宮市を流れる鬼怒川でのイルカの化石の発掘の様子、下野新聞が伝えています。先に、クジラ化石が発見された場所です。 

 約1000万年前の地層で、歯の化石も見つかり、イルカの祖先にあたるケントリオドンではないかとされています。

 化石は来年夏にも、栃木県立博物館で展示される予定だそうです。

 
 
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 鳥類以外の恐竜が絶滅するまで、哺乳類は小型で、夜間、恐竜をさけて動き回り、哺乳類が多様化するのは恐竜絶滅以降とされてきました。  

 今回、中生代の代表的な哺乳類である多丘歯類( Multituberculata)の適応放散は、白亜紀末に恐竜が絶滅する少なくとも2000万年の前には始まっていたとする論文が、Nature に報告されています。  

 歯の複雑化や体重増加などが、花を咲かせる顕花植物の進化と一致し、それらをうまく消化することが、繁栄につながったようです。また、大量絶滅後も、得れる植物の変化はほとんど無かったとされています。 ABCが紹介しています。  

 多丘歯類は、ジュラ紀中期(約1億6500万年前)に起源があり、白亜紀末の大量絶滅を生き延びた哺乳類の仲間です。  

 最初はシンプルだったその歯は、約9000万年前には、より複雑になり始めました。以前の研究では、この複雑化は昆虫食から植物食への適応シフトと考えられてきました。  
 植物の消化には時間がかかり、一般的には、ボディサイズの大型化が伴います。大きくなると、比較的代謝速度が遅くなり、ゆっくりと消化できるからです。  

 今回の研究は、41属からの48の多丘歯類の歯列を調べたもの。 その結果、歯の複雑化や属の数、体重増加が、花を咲かせる顕花植物の増加と一致するようなデータが示されています。  

 複雑な歯とすることで、恐竜や他の哺乳類が消化しにくかったそれらの顕花植物を、うまく栄養とすることができたのでしょう。  また、大量絶滅後も、得れる植物の変化はほとんど無かったとされています。  

 しかし、霊長類とげっ歯類との競争から、多丘歯類は約3500万年前には絶滅しています。



  1. References:
  2.  
  3. Gregory P. Wilson et al., 2012 Adaptive radiation of multituberculate mammals before the extinction of dinosaurs 
  4. Nature, published online 14 March 2012 
  5. doi:10.1038/nature10880
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最古級のサイ化石

 長崎県松浦市の海岸で発見されたサイ化石について、福井新聞などが伝えています。約1800万年前と、国内では最古級とされています。 

 2009年に発見され、発掘調査が勧められていたもの。テレオケラス類に近いとあります。21日の日本古生物学会例会で報告される予定です。


  1. References:

  2. 宮田和周 他
  3. 長崎県松浦市鷹島の" 鷹島層" 産前期中新世サイ科化石
  4. 日本古生物学会第161 回例会 
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ゾウにある6番目の"指"

 現生のゾウの前後の脚にある突起は、体重を支えるための6本目の"指"とする論文が報告されています。 NatureBBCなどが紹介しています。

 似たような指、パンダにも見られる指のような構造の"predigits"です。

 今になってわかったわけではなく、突起の存在は以前から知られていました。しかし、単なる軟骨の塊と思われ、その機能は謎だったのです。
 現生動物の構造でも、わかっていないことがあるものなんですね。

 今回、ジョン・ハチンソンらの研究で、後ろ向きについた指は、体重を支える機能があるとしています。 

 また、この指の登場は、4000万年前頃とされています。ゾウが大型化した頃です。 初期のゾウは、現生のように、つま先で歩くことはなく、足底は平だったようです。



  1. References:

  2. John R. Hutchinson et al., 2011
  3. From Flat Foot to Fat Foot: Structure, Ontogeny, Function, and Evolution of Elephant "Sixth Toes"
  4. Science 334(6063), p. 1699-1703, 2011
  5.  DOI: 10.1126/science.1211437
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クジラがエジプトを歩いた頃

 エジプトにある約4100-4000万年前の地層で発見された新種の原始的なクジラ類のプロトケタス類(Protocetidae), Aegyptocetus tarfa が記載されています。

 SVP のPRESS RELEASE に頭部のスライス映像があります。

 イタリアに輸出されたライムストーンから見つかり、ほぼ完全な頭部化石などが発見されていますが、手や脚の化石は見つかっていません。

 LAELAPS でも紹介されています。ただし、トップの復元イラストは、パキスタンで発見されたMaiacetus です。

 突き出た鼻、水かきのある手足が特徴的で、体が魚に近くなっても、子供をいたわるような姿は哺乳類の雰囲気十分ですね。

 

  1. References:
  2.  
  3. Bianucci, G., & Gingerich, P. (2011).
  4. Aegyptocetus tarfa, n. gen. et sp. (Mammalia, Cetacea), from the middle Eocene of Egypt: clinorhynchy, olfaction, and hearing in a protocetid whale
  5. Journal of Vertebrate Paleontology, 31 (6), p.1173-1188
  6. DOI: 10.1080/02724634.2011.607985
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 南極にある4950万年前(始新世)の地層で、最古の原クジラ類の化石が発見され、第11回国際南極地学シンポジウム(ISAES 2011)で報告されています。

 その年代から、クジラが水生環境に適応したのは、わすが400万年だったと、ナショジオが紹介しています。

 

 La Meseta Formation から、長さ60センチの顎化石が発見されたもの。

 原始的な原クジラ類(archaeoceti) とされ、バシロサウルス類(basilosaurid) の特徴があるそうですが、詳細な比較はされていません。

 バシロサウルスは、体が長く、まだ遠泳能力は無くて浅い海に暮らしていたとされています。

 

 従来、5300万年前のクジラに似た半水生哺乳類が海に適応進化するには、1500万年を要したと考えられてきたのですが、今回の4950万年前の地層からの発見で、400万年と一気に早くなっています。

 当時の南極あたりは今よりも温暖で、すばやく海に適応していったようです。

 

 現生のクジラには、塩分濃度の濃い海水に適応するため、腎臓が数百-数千個もあるそうです。 

 体の外見だけでなく内部の仕組みまで進化させるには、ずいぶんかかりそうですが、400万年とはすばやい進化ですね。

 

  1. References:
  2.  
  3. Marcelo Reguero et al., 2011
  4. Vertebrates from the Basal Horizons (Ypresian To Lutetian) of the Cucullaea I Allomember, La Meseta Formation, Seymour (Marambio) Island, Antarctica
  5. ISAES 2011 abstract, p.534
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後ろ脚のあるイルカ

 2006年に和歌山県沖で発見された世界で初めてとなる腹びれを持つイルカに、後ろ脚の痕跡があることがわかったそうです。読売が伝えています。

 29日からフロリダで開催されるの国際海産哺乳類学会(The Society for Marine Mammalogy)で発表されます。

 バンドウイルカの雌で、太地町立くじらの博物館で飼育されています。腹びれをX線で調べたところ、指と太もも、すね、甲に相当する部分が見つかったそうです。

 指の形状は、約3000万年前のクジラに「先祖返り」した状態とされています。

 「先祖返り」とは、先祖の持っていた形質が出現することですが、恐竜が持っていた歯とか長い尾がある鳥が見つかれば面白いですね。

 

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カテゴリーの系統関係は、概要です。詳しくは、脊椎動物の系統関係をどうぞ
 

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